とある少女の後書き
この度は私の様な素人が作成した、文庫本風同人誌を手に取ってきただきありがとうござます。
そんな皆様にワタシは言いたいことがあります。
ごめんなさい。
はい、この同人誌を送った際に皆様は既に聞いていると思うのですが、ワタシはこの本に書かれた事を皆様に行い尊厳を破壊しました。
ひどく傷つけてしまったと思います。
本当に申し訳ありません。
そして、この本の完成が遅れて申し訳ありません。
ですが言い訳をさせてください。挿絵担当と校正担当がひどいんです。
挿絵担当は、依頼通りに絵を描いてくれないどころか締切を守ってくれません。
校正担当は、「わがはいの活躍が少ない!」なんてふざけたことを言って、事実を捏造しようとしてくるんです。
自分の校正の〆切をガン無視で文句言ってくるんです。
ヒロ、彼女たちを叱りに牢屋敷にまた来てください。マーゴは笑っているだけで助けてくれないのです。
話がそれました。
この本に書いている通り、ワタシは自分が信用できていません。
逃げて、そして人を傷つけてきたワタシを今でも信用できていません。
ですが、この半年、牢屋敷の皆さんと関わり少し前向きになれました。
それと同時にもっと皆さんとなかよくなりたいと思いました。
なのでこの本を作り皆さんに送ります。
この本はワタシの罪です。ワタシの悪事です
そんな本を、夢の内容を忘れている皆に見せて、仲良くなれなくなるのが怖いです。
逃げたいです。
でも、それでもワタシも皆さんの様に仲良くなりたいと思いました。
ワタシは逃げません。皆さんからのお叱り、罰全て受けます。
この罪を見てくださった皆さん。今から書くことはワタシのわがままです
ですが、どうか皆さんを傷つけたワタシと、もう一度仲良くなってくれますか?
返信待っています。
あなたたちの友人候補『名無しの魔女』より
『某月某日』
駅前広間のベンチで私は最後のページをめくり終えた。
もう何度目かもわからない文庫本風の同人誌を読み終わりパタリと閉じる。
誤字脱字、表記の揺れ、文法ミス、内容の矛盾、段落の異常、話し言葉
校正を始めたらチョックが書かれた付箋で本が覆われそうなほどミスが多い。
さらに言うならば、後書きは手紙ではないのだ。
そんなため息をつきながら本をバッグに入れた。
ーーーーーしかし悪い気はしない
色々この本への文句は言ってきたが、それでもこの本を読むと悪い気はしないのだ。
そんな読了感に体を委ねていると、待ち合わせの人物が走ってくるのが見えた。
走ってくる人数は二人。
エマともう一人
今日の予定はお洒落なカフェに行き、お買い物をして、一緒におめかしをして、遊園地とかプールとかいろんなところに遊びに行くらしい。
無茶苦茶だ。無茶苦茶だがそんな日もあってもいい。
私はゆっくりとベンチから立ち上がった。
私たちはお互い傷つけ、傷つけられた。
この世界の事ではないとはいえ、普通ならば許されない様な事をお互いにしてきた。
そんな私たちが、失われた時を取り戻すかの様に、青春を謳歌する
そんな過去の罪を、贖罪をせずにお互いに青春を楽しみ仲良くなる。
それは正しくないのではないか?
いや、そんなことはない。罪を贖罪せずとも私たちは仲良くなれる。
何故ならば
悔しいが、私たちは牢屋敷の皆が大好きなのだから。
『なんか違う尊厳裁判 完』
これにて『なんか違う尊厳裁判』完結です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
実を言うと、もう1つ小話がありますが、それに関してはまたいつか載せようと思います。
その理由としまして、半年前に世に出す予定だった同人誌版『なんか違う尊厳裁判』が色々な事故が起こりまして世に出すことができず、やっと夏コミで出すことができる様になったからですね・・・はい。
その理由もありまして、一部の公開はまた先送りにさせていただきます。
申し訳ありません。
そんなこんなで、ここ数日間、『なんか違う尊厳裁判』の蛇足にお付き合いいただきありがとうございました。
連日、多くの人に見ていただけて活力をいただきました。本当にありがとうございます。
最後に、宣伝で申し訳ないのですが、もし夏コミや異ノ祭2に来る方がいらっしゃったら、同人誌版『なんか違う尊厳裁判』や『そして窃盗犯はいなくなる』を手に取っていただけると幸いです。
では、次の連載でお会いしましょう。
では、良い日常を
<蛇足>
同人誌が世に出なくなった経緯は本当にしょうもない話ですので、気になる方はTwitterの方のボクのnoteでもみていただければと・・・