DQⅣ世界に、迷い込みて候   作:虚夢想

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Lv51 イムルの村

   [壱]

 

 

 フォルス達と合流した俺は、船で暫し寛ぎながらバトランド王国へと向かった。

 そして、合流してから約1日ほど航海し、俺達はようやく、イムルの港へ船を着ける事ができたのである。

 日が高いうちに、イムルへ到着できたので良かったところだ。

 というのも、ライアン曰く、イムルには灯台がないらしく、夜の寄港は難しいとの事であった。

 石積みの防波堤と桟橋は整備されているが、確かに灯台っぽい物はなかった。

 恐らく、夜間に漁はあまりしてないのだろう。

 因みに、このイムルは村というカテゴリだが、個人的には判断のわかれる規模のコミュニティであった。

 なぜなら、人々の数も多く、商店や学校、それから港などもしっかり整備されているので、どちらかというと港町のような雰囲気だったからである。

 港には漁業用と思われる小舟もあるので、基本は漁港として使っているのだろう。

 ゲームには港がなかったように思うが、ここではちゃんと整備されているのが現実っぽいところだ。

 まぁそれはさておき、俺はここに来るまでの航海中、サランの町でフォルスに伝えた内容の確認をした。

 それは勿論、船乗り達の中に裏切り者がいるかもしれない、という件についてだ。

 キングレオとバルザックは、俺達が来るのを前もってデスピサロから聞いていたらしい。

 ここから連想できる事柄はスパイ行為である。

 つまり、俺達のすぐ近くにいて、逐一、情報を与えている奴がいると思ったのだ。

 だが、俺ですらその気配を探れなかった。

 もし魔物が人に化けているのなら、俺は霊的気配ですぐわかるからである。

 しかし、そんな気配は微塵もない。

 こうなると、潜んでいるスパイは、恐らく人間なのだろう。

 もしそうなら、正攻法ではまず無理だ。

 暴く手立てが必要になるからである。

 その為、俺は見破るに際し、フォルスにある策を授けておいた。

 それを確認したのである。

 では、その時のやり取りを以下に記すとしよう。

 シチュエーションは、船の甲板上にあるマストの見張り台で、2人だけで話していた時の事だ――

 

「フォルス……例の件はどうだった? やはり通じてる奴が、船乗りに紛れていたか?」

「はい……ジュライさんが言われた通りでした。残念ですが、船乗りに化けているのが1体いました。死霊使いが変装して紛れ込んでいたんです」

 

 死霊使いはゲームだと人型の敵だった気がする。

 どうりで魔物のような禍々しい気配がなかったはずだ。

 アイツらは基本的に人だからである。

 ある意味、盲点であった。

 

「やはりか。で、どうなった?」

「ジュライさんに言われた通り、『このお香はデスピサロの仲間ならば、本人の意思と関係なく、股間が徐々に膨れ上がる物です』と言って、あのお香を焚きました。そしたら、1人だけ服の下に直接手を入れて、異常なくらい念入りに、股間を触って確認してる者がいましたので……それが決め手になりました」

「見破ったわけだな。で、マヌケは見つかったようだな、とか言ってやったか? おたく、シブいねぇ~とか言ってこなかったか?」

「そ、それは言いませんでしたけど、無事に倒す事はできましたよ。というか、なんなんですか、あの確認の仕方は。別に股間じゃなくてもよかったんじゃ……。あの後、マーニャさんは『ジュライさん、最高!』とか言って、腹抱えて笑ってましたけど」

「だろ。だって、そっちのほうが楽しいやんけ。いやぁ、俺もその場に立ち会いたかったわ」

 

 どうやら、マーニャはツボったみたいだ。

 微妙に下ネタ系だから、マーニャと相性がよかったんだろう。

 

「アリーナ姫はポカンとしましたが、シンシアとミネアさんが少し恥ずかしそうにしてたんで、できれば違う設定にしてほしかったです。アレを話してると、僕まで恥ずかしくなってきましたし……。アリーナ姫以外の男達は苦笑いしてましたけど」

「お前は相変わらず、チェリー思想家だな。堂々と胸はれよ。敵の正体を暴いたんだから」

「ちぇりー? ってなんですか?」

「俺の故郷で、君のような勇者を指す称号だよ。そのうち、魔法使いにジョブチェンジするけどな」

「え? それ、なんか変じゃないですか。勇者が魔法使いになるんですか?」

「そういう忌まわしい伝承があるのじゃよ……『その者……青臭い聖剣を抱きし勇者なり。参拾年の時を超え……金色の野にそそり立つ聖剣を突き立て、失われし大地との絆を結び、ついに魔法使いと化し、人々を青臭い性獣の地へ導かん……』すべては言い伝えの通りじゃ」

「い、言い伝え……ちょっと何言ってんのか、僕にはわかんないんですけど。というか、なんで年寄りみたいな言い方をするんですか?」

 

 なんかノリが悪い。

 ナウ〇カの伝承をちょっとアレンジしすぎたようだ。

 軽くいなすとしよう。

 

「ま、お前は気にしなくていい話だよ。それよりもだ。今は天空のチェリー装備を整えて、天空城に行くことだけを考えろ。全てはそこからだ」

「それはそうですが……変な伝承ですね」――

 

 フォルスは納得いかないようだが、これで不穏な気配は取り除かれたので、めでたしめでたしといったところである。 

 さて、では話を旅に戻すとしよう。

 

 

   [弐]

 

 

 

 バトランド王国の最北端に位置するイムルの村。

 眼前には長閑な港が広がっている。

 地平線の向こうまで広がる大海原は、穏やかの一言で、遠くにウミネコらしき鳥の鳴き声も聞こえる。

 空を見上げると、澄み切った青空がどこまでも広がっており、スカッとする日差しが降り注いでいた。

 船を降りた俺は、そんな港を眺めながら、大きく背伸びをする。

 大地は揺れないので、すこぶる気分がいい。

 やはり船は、ゆらゆらとした浮遊感があるので、あまり落ち着かないからだ。

 まぁそれはさておき、船を降りたところで、ライアンが皆の前に出た。

 

「ようこそ、ここが我が故郷のバトランド王国である。そして王国領の最北に位置するイムルの村だ。村とはいうが、そこそこ人もいる。だから、町と言えなくもないが、ここにはそれほど商人がいないのでな。だが、よいところだ。私が案内して進ぜよう。まずは宿へ向かおうか、フォルス殿」

「お願いします、ライアンさん」

 

 俺達はライアンを先頭に移動を開始した。

 空を見上げると、太陽が真上から照り付けていた。

 位置からして、今は真昼といったところだろう。

 気温は体感で25度前後くらいか。

 まぁまぁ暑めの気温である。

 おまけに直射日光が当たるので、結構暑いというか、熱い感じだ。

 俺はそこで、先頭を進むライアンに目を向けた。

 鎧の節から鳴るカチャカチャという金属音が、ライアンから聞こえてくる。

 

(あっついなぁ……重装備を纏うライアンは熱くないのだろうか? 布地の衣服を着てる俺でさえ暑いんだけどな。というか、中が蒸れて、むず痒くなりそうなもんだが……かぶれたりしないのか?)

 

 しかし、ライアンはそんな気配など微塵も感じさせず、意気揚々と歩を進めていた。

 慣れてしまってるんだろう。

 あんまり触れないようにしよう。

 どうせ、パウダー系の製品なんてないだろうし。

 それはさておき、イムルの村は長閑なところであった。

 ほのぼのとした中に沢山の人々が生活している。

 欧米系の見た目の者が多いが、中近東のような雰囲気の者達もいた。

 なんとなくだが、色んな系統の民族が入り混じる文化圏なのかもしれない。

 そんな長閑なイムルの村だが、歩いていると時折、俺を指さしてヒソヒソ話をする人々の姿があったのである。

 俺はそれに違和感を覚えたので、ライアンに耳打ちをした。

 

「なぁ、ライアン……ちょっといいか?」

「ん? なんであろうか?」

「気のせいか、皆、俺の方をチラチラ見てんだよね。もしかして、俺みたいな奴は、あんまり歓迎されないのか?」

「そんな事はないと思うのだが……確かに、ジュライ殿を見ておる者が多いな。何故だ? むぅ……」

 

 ライアンは怪訝そうに首を傾げた。

 今も俺を指差し、ヒソヒソと話してる奴等がいるくらいだ。

 気になって仕方がないところである。

 

「だろ? 俺はソレッタ出身に見えるそうだし、あんまり見慣れない人間だからかと思ってんだがね。そういうレイシスト的な文化ってないんか?」

「れいしす? それはよく分からぬが、ソレッタ風だからと言って、物珍しいというのはないと思うがな。この村にも時折、ジュライ殿のような感じの旅人が来る時もあるのでな。そこそこ開かれた村の筈だが……」

「ふぅん……でも、なんか気になるなぁ。ン?」

 

 と、そこで、モンバーバラ姉妹が俺の隣に来た。

 マーニャが耳打ちをしてくる。

 

「ねぇ、ジュライさん……ここの人達、貴方を指さしてるんだけど……以前、この村で何かあったの?」

「何もないよ。というか、今日初めて来た村だ。だから、俺もそれがわからんのだよね。お陰で、さっきから居心地が悪くてな」

 

 しかも時々、そのヒソヒソ話が小さく聞こえてくるのである。

 こんな感じだ。

 

「ねぇねぇ……例のアレと……でしょ?」

「本当だな……そっくりだ」

「やだ……不安だわ……デス……」

「でも……違うな……だから……人違いかもしれない。でも似てるなぁ……」

 

 断片的にしか聞こえないので、何の話をしているのか、直接確かめたいところである。

 そんな中、ミネアも耳打ちしてきた。

 

「ですが、人々は色々と言いたそうな目で、ジュライさんを見ておりますよ。本当にお心当たりはないでしょうか? なにやら、ただならぬ感じです」

「といっても、心当たりなんて……あ……」

 

 俺はそこで、ゲームにおける5章のイムルイベントを思い出した。

 そして、ある可能性に辿り着いたのである。

 もしかすると俺は、ロザリーヒルで要らん事をしてしまったのかもしれない。

 

「何か思い出しましたか?」

 

 と、ミネア。

 俺は白々しく微笑んで誤魔化しておいた。

 

「い、いや、何もないよ。なんなんだろうねぇ。ただ……俺も嫌な予感はするんだよ。まぁいい、放っておこうか」

 

 とはいうものの、ちょっとネガティブな心境であった。

 なぜなら……ゲームにおけるイムルでのイベントは、かなりインパクトのあるモノだったからだ。

 ゲームではイムルで変な夢を見れるイベントがあった。

 夢の内容は単純で、デスピサロが妖かしの笛を吹くと、ロザリーの塔に入る階段が現れるというモノだが、今回はそうならない可能性が高そうだ。

 というのも、あの時のやり取りをロザリーヒル電波塔から飛ばされていると仮定したならば、ここの人々が俺を奇異の目で見るのも納得できるからである。

 ある意味、デンジャラスな村に来てしまったのかもしれない。

 

(こりゃ……やらかしちまったかもな。電波娘にやられたかもしれん。問題はどのシーンを放送してるかだ。変態誘拐犯を演じてるシーンが放送されていたら、目も当てられんくらいにハズイ。クッ……どうする……今からでもキメラの翼で、別の町に泊まろうと提案するか? いや……それは流石に、いらぬ誤解を与えかねん。どうすっかな……なんか、超絶に泊まりたくなくなってきたんだが……ン?)

 

 ふとそんなことを考えていると、フォルスが俺に話しかけてきた。

 

「ジュライさん、通りの横から誰か来ますよ。子供のようですが……」

 

 フォルスの言う通り、10歳くらいの少年が通りの脇から、こちらに近づいてきた。

 頭にターバンを巻いており、微妙に商人っぽい服装をした子供であった。

 以後、ターバンのガキと呼ぶことにしよう。

 

「こっちに来ますね」

「ほ、本当だね。何しに来たのかしら……」

 

 俺は思わずオネェ言葉になってしまった。

 現実世界じゃ起こらないであろうトラブルのせいで、不覚にも、かなり動揺してしまっているようだ。

 するとそこで、ミネアが俺の顔を横から覗き込んできた。

 

「ジュライさん……どうしたんですか? なにか変ですよ。いつものジュライさんらしくないです。やはり、人々の視線が気になるのですか?」

 

 コイツは勘のいい女だから、下手なことは言わないでおこう。

 

「ま、まぁ、そんなところかな。なんで見てるんだろうねぇ。やだなぁ、もう……」

 

 程なくして、ターバンのガキは俺達の前で立ち止まった。

 俺達もそこで足を止める。

 

「何か用かな、いつぞやの少年よ」

 

 と、ライアン。

 どうやら知り合いのようだ。

 

「お久しぶりです、バトランドの戦士様。この前は助けてくれて、ありがとうございました。今日はこちらの方に用があってきました」

「ふむ、そうか。どうやら少年は、貴方に用があるようだ」

「俺? 何の用かな?」

 

 ターバンのガキは、俺の前に来ると、恐る恐る口を開いた。

 

「ね、ねぇ……貴方はジュライさんていうの?」

「ああ、そうだが……なんで君は、俺の事を知っているのかな」

 

 すると少年は、ハンカチのようなモノを俺に差し出してきたのである。

 

「コレを貴方に渡して欲しいと、綺麗なお姉さんに頼まれたんだ」

「綺麗なお姉さん……って、誰?」

「確か、夢の占い師さんと言ってたよ」

「え、夢の占い師だって……」

 

 どうやら向こうから接触しにきたようだ。

 これは好都合である。

 と、その時であった。

 

「ジュライさん……誰ですか、その綺麗な占い師とは?」

「そうよ。誰よ、その女」

 

 ミネアとマーニャが半眼になり、怒り気味に訊いてきたのである。

 下手な事を言うと、後が面倒そうであった。

 正直に知らんと言っとこう。

 女神の伝言については、エドガンさんやリバストにも話してない内容だし……。

 

「知らないよ、そんな占い師。というか……2人とも怒ってない?」

「この子の言い方だと、その女がジュライさんの事を知っているような口ぶりだったわ。どういうことよ」

「そうです……誰ですか、その女性は」

「そ、それは俺にもわからないよ」

「本当ですか? 何か知ってそうな口ぶりでしたが」

「そうよ」

 

 モンバーバラ姉妹が更に詰めてくる。

 だが、答えようがないので俺も困ったところであった。

 俺は苦し紛れに、ターバンのガキに視線を戻した。

 

「と、ところで君、一体誰から俺の名前を聞いたんだ?」

「その女の人からだよ……でも、この村の人は……貴方の事を知ってる人が多いかもね」

 

 この言い方……やはり、ロザリーヒル放送局から既に、電波を受信してるという事なんだろう。

 恐らく、何回も再放送してるのかもしれない。勘弁してくれ!

 

「それは、どういう意味……かな?」

「それはね……今夜、ウチの宿に泊まればわかるよ。この先にあるから。じゃあね、凄い魔法使いさん!」

「え? あ、ちょい待ちぃ!」

 

 そして、ターバンのガキはそれだけを告げ、走り去っていったのであった。

 シーンとした微妙な空気が、この場に訪れる。

 仲間達も、この突然の展開にポカーンとしているところだ。

 多分、事情が呑み込めないからだろう。

 程なくして、フォルスが言葉を発した。

 

「泊まればわかる……とは、どういう事なんでしょうか? それに、ジュライさんの事を凄い魔法使いさんとも言ってましたけど……」

「さぁ……何か変な夢でも見たのかもな。というか、俺に聞くなよ」

「それはそうと、どうします、ジュライさん? あの子の宿屋に行きますか?」

 

 と、フォルス。

 嫌な予感が当たりそうな気配がする。

 ここは、お茶を濁すとしよう。

 俺はそこでポンと手を打った。

 

「あ! そういえばさ、こんなに沢山いると、宿に泊まれるかどうかわかんないよね。部屋が空いてるかどうかわかんないしさ。それに、皆は広い部屋を使いたいだろ? だから、俺は別の宿にでも泊まろうかな……なぁんて思っているんだよ。なんだったら、キメラの翼で他の町に行っても良いとさえ思ってるんだ。だから、俺は別の宿を探すよ。じゃ、そういうわけで」

 

 ここでターンライト。

 俺は踵を返した。が、しかし、そうは問屋が卸さない。

 なぜなら、ミネアが俺の腕をサッと掴んだからである。

 

「お待ちください……ジュライさん。さっきから様子がおかしいですよ。ここはあの子の宿とやらに泊まってみるのもいいではありませんか」

「え? だって……なんか変じゃない? さっきからこの村の人達、俺の事を見てくるしさ。それに部屋が空いてないかもしれないじゃん」

「なぜそんなに消極的なんですか? 貴方らしくないです。いいじゃないですか、宿に行ってみれば。空いてるかどうかなんて、すぐわかりますから」

「そうよ、ジュライさん、行きましょうよ。私、今日は貴方と同じ部屋で泊まるつもりだったんだから」

 

 マーニャはそう言って、艶っぽく俺の腕に絡みついてきた。

 いつもならラッキーと思ってしまうが、今日はちょっとそんな気分にはなれないところだ。

 

「そうですよ、ジュライさん。そんなに気を使わないでください。皆で泊まった方がいいに決まってるんですから」

 

 フォルスはそう言って爽やかに微笑んだ。

 ちょっとイラっときたのは言うまでもない。

 

「フォルスの言う通りですよ。それにジュライさんの旅のお話も聞きたいですし」

 

 シンシアもフォルスに同調してきた。

 アリーナもウンウンと頷きながら、それに続いた。

 

「皆の言う通りよ。ジュライがいないと手合わせできないじゃない。そんなの駄目なんだから」

「アリーナはちょっと理由がおかしい。なんだその理由は」

「姫の言う通りじゃよ。お主がおらねば、姫様はなかなか言う事を聞かぬからのう」

「爺さんの理由もちょっとおかしいぞ」

 

 この爺……俺にアリーナの面倒を見させるつもりだ。

 職務放棄しようとしてやがる。

 

「まぁまぁ、ジュライさん。このクリフトも、アリーナ様やブライ様と同じ意見です。久しぶりに合流したのですから、一緒に泊まりましょう。積もる話もあるでしょうし」

「ジュライ殿、よいではないか。あの少年の宿に泊まってみるのも。もし部屋がないなら、このライアンが外で休んでも構わんのだから」

 

 ライアンは俺の肩を叩き、移動を再開した。

 他の皆もそれに続く。

 

「行こうか、ジュライ殿。何を気にすることがある。其方らしくないぞ」

「ジュライ殿が取り乱すとは珍しい。さぁ行くぞ」

 

 リバストとエドガンさんはそう言って、ライアンに続いた。

 

「そうですぞ。はいはい、さささ、ジュライさん行きますぞ。貴方がいないと盛り上がりませんからな」

 

 トルネコはそう言うや否や、俺の背中を押してくる。

 そして、俺はなし崩し的に、コイツ等と宿へ向かう羽目になったのであった。

 残念!

 

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