スパロボJのメインキャラをこのすばの四人に入れ替えてみた。

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スーパーロボット大戦Jの主人公をカズマさんパーティーにしてみた。

「くそ。母さんめ、俺を追い出しやがって……」

 

 高校一年の佐藤和真は引きこもりである。

 運良く受かった高校も入学してからも碌に通わず、ゲーム三昧を謳歌していた。

 それにキレた母親によって無理やり制服を着せられて家から追い出されたのである。

 今日学校に行かなかったら家から追い出すという怒声と共に。

 

「そもそも木星蜥蜴やらプラントやらで戦争中だってのに。学校なんて行って意味あんのかよ」

 

 そんな事を愚痴愚痴と言いながら登校すると、空を見上げて呟く。

 

「サボるか」

 

 母は学校に行けとは言ったか、朝から授業を受けなければいけない訳ではない。

 出席だけ取れば良いなら午後から授業を受ければ問題ないだろう。

 それとも逆に午前だけは授業に出て、店が開き始めた頃に早退して遊ぶか。

 そんな事を考えていると、空に巨大な飛行物体が見えた。

 

「木星蜥蜴! なんでこんなとこに! 軍はなにしてんだよ!」

 

 警察が避難誘導をしており、仕方なくそれに従う。

 授業を受けなくて良くなりラッキーとは微塵も思わない。

 

「くそ! こんな日に登校なんてするんじゃなかった!」

 

 文句を言いながらも安全な所まで走る。

 すると、小さな男の子が転んで泣きだした。

 母親が困りつつ移動を促すも、男の子は泣き続けて言う事を利かない。

 

「だぁ! しょーがねーなぁ!!」

 

 見て見ぬふりをしようと思ったが、それで親子が巻き込まれたら目も当てられない。

 和真は小さな子供を無理やり背負う。

 

「おいアンタ! さっさと安全な場所まで行くぞ!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

 母親に感謝されながら走る和真。

 まぁそれも、日頃の運動不足のせいで全然保たなかったが。

 木星蜥蜴のロボットが和真達の居る場所まで近づく。

 すると、巨大な拳が直撃した。

 

「あれって、マジンガーZ!」

 

 テレビで見た事がある。

 光子力研究所が保有する日本のスーパーロボット。

 他にも数機のスーパーロボットがやって来て、木星蜥蜴のロボットを蹴散らしていく。

 スーパーロボット達が介入した事で安堵していると、別の方角から全く知らないロボットが現れた。

 

「なんだぁ? 軍の新型か?」

 

 とうとう軍も新型のスーパーロボットの開発に成功でもしたのだろうか? 

 それにしてもやけに遅いというか、ふらふら飛んでるように見える。

 

「てか、こっちに向かって墜ちてきてねぇかっ!?」

 

 気の所為だと思いたかったが、明らかにこっちへ向かって来ている。

 和真は逃げようと走る。

 

「どぅわっ!?」

 

 ロボットが地面に衝突した衝撃の影響で吹き飛ばされる和真。

 抱えていた子供が怪我しないように倒れる。

 

「大丈夫か!」

 

「う、うん……!」

 

 恐かったろうに溜めた涙を流さずに首を上下に動かす姿に小さく安堵した。

 

「それにしても、どんな下手くそが操縦してんだよ!」

 

 石のひとつでも投げてやろうかと考えていると、見知らぬロボットのコクピットが開く。

 中から三人の少女が顔を出してきた。

 

「イッタ〜! お尻打っちゃったじゃない!」

 

「だから私に操縦替わってくださいと言ったじゃないですか!」

 

「なによ〜。めぐみんが操縦したってまともに動かせる訳じゃないでしょーが! ペダルだって足届かないでしょ!」

 

「アクア! その喧嘩、買ってやりますよ!」

 

「二人共。どうやら、私達は運に見放されなかったようだぞ」

 

 コクピットの中から出てきた三人の女が和真を見て指差す。

 

「あー! あんたが佐藤和真ね!」

 

 青髪の少女が和真を見てそう叫ぶ。

 三人はコクピットから降り、こっちに近づく。

 

「な、なんだよお前ら!!」

 

 突然見知らぬ女から名指しで呼ばれて動揺する和真。

 青髪の女が和真の手を握って引っ張る。

 

「話は後よ! 取り敢えず、あいつら追っ払うわよ!」

 

「はぁ!?」

 

 木星蜥蜴の兵器を指差して謎のロボットに乗せようとする青髪の女。いや、三人がかりで和真をコクピットに押し込んでくる。

 

「待てよ! 事情を説明しろ! 事情を!」

 

「そんなの話してる場合じゃないでしょ! 後よ後!」

 

「すまないが、頼む。コレを動かすには、お前の力がいるのだ!」

 

「ほら! 男らしく戦ってきなさい!」

 

 と、黒髪赤眼の少女に蹴りを入れられてコクピットに無理やり入れられると、ハッチが閉まった。

 

「おいコラ出せー!!」

 

「観念してお腹括りなさいよ! 操縦桿握る! あんたが頑張ってくれないと私まで死んじゃうんですけど!」

 

「ふざけんなよこのアマッ!! 大体こんなモン操縦出来るかっ!!」

 

「だから操縦桿握りなさいって言ってるでしょ! そうしたら操縦方法は頭に入ってくるわよ!」

 

「なんだそりゃ!? デタラメ言ってんじゃ……どわっ!?」

 

 口論していると、木星蜥蜴が和真の乗るロボットに攻撃仕掛けてくる。

 

「次くるんですけど! 早く操縦してよ! 私サポートしか出来ないんだからぁ!」

 

「好き勝手言いやがって」

 

 やけくそで操縦桿を握る。

 するとまるで、初めから知っていたかのように操縦方法が頭の中に入ってくる。

 

「ほら! 早く早くっ!!」

 

「うるせーっ!! どうなっても知らねぇぞ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 戦闘は終わった。

 慣れないながらも和真はマジンガーチームと一緒に木星蜥蜴を撃墜し、その後にやって来たDr.ヘルの機械獣もロボットの性能とやはりマジンガーチームのお陰でなんとか生き延びた。

 戦闘終了後にマジンガーチームの指示に従い青い髪の女のアクアと黒髪赤眼の少女めぐみん。そして金髪美女のダクネスを拾って光子力研究所まで案内された。

 そして現在。

 

 

 

 

 

 

 

「おらぁっ!!」

 

「ぎゃふっ!?」

 

 ロボットを降りて早々アクアにドロップキックをかましてやった。

 

「ちょっとなにするのよ痛いじゃない!」

 

「やかましいわっ!! いきなりあんなモンに乗せやがって! 頭イカれてんのかテメーは!!」

 

 和真とてこういうロボットに乗る自分を妄想しなかった訳じゃない。

 しかしそれはあくまでも妄想だから楽しいのだ。

 間違っても自分がロボットに乗って戦争したいなんて思った事はない。

 それを今さっき会った女に強要されてキレないほど佐藤和真は温厚な性格はしていない。

 蹴られたアクアを見て、弓さやかが慌てて駆け寄る。

 

「あなた大丈夫! ちょっと、女の子になんてことするのよ!」

 

「うるせー! 俺は真の男女平等を願う者! 俺に厄介事を持ってくる奴には男女関係なくドロップキックを喰らわせられる男だ!」

 

「いや、大声で言うことじゃないだろ、それ」

 

 和真の主張に兜甲児が呆れ半分軽蔑半分の視線を送る。

 そこでダクネスが申し訳なさそうに前に出る。

 

「急に巻き込んでしまったことは申し訳なく思う。しかし私達も余裕がなかったのだ。理解や納得してくれとは言えないが、せめて理由だけでも説明させてもらえないだろうか?」

 

 ダクネスの言葉に和真は頭を掻く。

 

「……分かったよ。話くらいは聞いてやる。その代わり、くだらない理由だったら覚悟しとけよ? ドロップキックくらいじゃ済まさねぇからな!」

 

「ん! あぁ……楽し……いや、覚悟しておこう」

 

 和真のなけなしの脅しにダクネスは僅かに頬を紅潮させて頷く。

 その反応は気になったが、取り敢えずは説明を聞く事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして一時間程の時間を費やして分かった事。

 三人は何処かの施設で育ち、それ以前の記憶が無い事。

 人体実験を受けていた彼女らはある日殺処分が決まり、それに同情した研究員らしき人物にあの機体と共に施設から逃されたのだと言う。

 その時に、渡された写真の人物。つまり、佐藤和真と接触するように言われたのだとか。

 それと、あのロボットは佐藤和真とサポート役として三人の誰かが乗らないとまともに動かせない。これは既に確認済み。

 話を聞き終えた和真は顔を覆って項垂れる。

 あまりにも情報が少な過ぎるのだ。

 これがまったくの他人事なら和真もそれなりに同情出来たかもしれないが、自分の今後に関わる以上、楽観的に同情など出来やしない。

 むしろ、自分はこれからどうなるのかと不安でいっぱいなくらいだ。

 そんな和真の心情などお構いなしに光子力研究所の面々は彼女らに同情的だった。

 故に和真は……。

 

「よし決めた! 俺は帰る! じゃあこいつらのことはよろしくお願いしまーす!」

 

 っと、光子力研究所に任せ(押し付け)て、自分は見て見ぬ振りをして日常に帰る事だった。

 踵を返して本当に帰ろうとする和真にめぐみんが腕を引っ張る。

 

「あなた話聞いてましたか!? どうしたらそんな答えになるんですか!」

 

「聞いてたよ。聞いてた上で俺に出来ることはなにもない。後の事はそこにいる正義の味方な人達になんとかして貰えよ。きっとどうにかしてくれるって」

 

 完全に丸投げする気満々な和真。

 三人を逃がしたその人物が何故佐藤和真を指名したのかは知らないが、こちとら赤の他人の為にひとつしかない命を張ってやる程お人好しではないのだ。

 そんな和真の態度にさやかが異議を申し立てる。

 

「ちょっと! あんな話を聞いてこの子達がかわいそうだと思わないの!! ひどい人ね!」

 

「いきなり現れてあんなロボット操縦させられた俺はかわいそうじゃないのかよ! 俺にはそいつらを言い分を聞いてやる義理も義務はない! そんなに同情してんなら、あんたらが責任を持って守ってやれよ!」

 

 そう意見する和真に、さっきから黙っていた剣鉄也が口を挟む。

 

「だが、お前があのロボットに乗って戦ったのは紛れもない事実だ。軍はそれを見逃しはしないだろう」

 

 和真が正体不明のロボットに乗ったのは大勢の人間が見てたし、それによって木星蜥蜴と機械獣を追い払った事実。

 平時ならともかく、戦争中に軍も余裕がない。

 ありとあらゆる手であのロボットの技術とそれを動かせる和真と三人の女を調べようとするだろう、と。

 その事実にめぐみんが震える。

 

「私はもう嫌です。あんな目に遭うのは……」

 

 そこで弓教授が和真に質問する。

 

「佐藤和真君。君の家族は?」

 

「……家に母さんと弟。父さんは仕事で月に居るとかで詳しいことは知らねっす」

 

 自分が置かれている状況に頭を抱える和真。

 和真の返答に弓教授は少し考えて提案する。

 

「これは提案なのだが、ネルガルの新造戦艦に乗るのはどうだろう?」

 

 何でも、新しく建造されたネルガルの戦艦で火星に行く計画があるのだとか。

 取り残された火星の人々の保護と現状の確認。その計画に光子力研究所も協力を要請されていたらしい。

 

「そんな話、初めて聞きました」

 

「断るつもりだったからね。どうだろう? この計画に参加して、ネルガルという後ろ楯を得られれば軍もおいそれとは君達に手出しは出来なくなる筈だ。その間、和真君の家族はこちらで保護しよう」

 

 提案のように聞こえるが、選択肢は無いも同然。

 軍のモルモットになりたくなかったらもう少しマシな扱いをしてくれるスポンサーを獲得して来いという。

 

「……もうやだ」

 

 地面に額をくっつけて項垂れる和真に甲児が彼なりに励ましの言葉をかけた。

 

「そう悪い方に考えるなよ。案外なんとかなるもんだぜ?」

 

 その励ましが和真にとってプラスになるかはまた別の話だが。

 そんな和真の気持ちなど露知らず、女三人は能天気にはしゃぐ。

 

「二人はどう思う?」

 

「よく分かんないけど、また変な薬飲まされたり身体を調べられたりするんじゃなければ私は良いわ!」

 

「私も賛成です。どうせ行くところも無いですし」

 

 勝手に話を纏める三人。

 アクアが縮こまってる和真に手を差し出す。

 

「それじゃあよろしくね! カズマ!」

 

 満面の笑みなアクアに、和真はプチッと堪忍袋の緒が切れる。

 

「ざっけんなぁあああぁっ!! 勝手に巻き込んどいてなんだその笑顔はっ!! こんな一蓮托生な状況じゃなけりゃ! お前らなんて軍に速攻で売り飛ばしてやってるところだぁあああぁああっ!!」

 

 和真の叫びと暴言に一部を除いた者達から非難と軽蔑の眼差しを送られる。

 こうしてなんの変哲も無い高校生である佐藤和真は、地球の命運のかかった戦争へと巻き込まれる事となったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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