五か月と21~22日ぶりです。
ハッキリ言うとこの作品のこと忘れてましたね。
それだけです。
別のシンフォギアの作品書いてた時に思い出したので、ちまちま書いて出来ました。
なのでどうぞデス。
風鳴翼のライブ襲撃から翌日。
「全血清剤だァ?」
「私めらにとっては必要なものであります」
結局昨日の件と、俺が持っていた謎の聖遺物解析の件を含めて協力関係を余儀なくされた俺は、アジトでゆっくりしていたらまたエルザが訪問してきやがった。
んで話された内容は全血清剤とかなんとか。
「なぁんでそれを話すんだよ。おめぇらの健康のことなんざ俺に関係ねぇだろ」
「念のためであります。死柄木の謎めいた力には、私めらの位置も把握できるでありますよね」
「そういう"
『サーチ』は同じ因子にしか見れねぇ…緑谷ん時とかは便利だったが今となっちゃ不便だ。
「私めらは全血清剤がなければ力を行使することも出来ません。それどころか普通の活動すらままならなくなることもあります」
「生半可な状態ってわけか」
「ガンス。なので私めとミラアルクで協力者から受け取る際、万が一にとらえて死柄木には近くで待機してほしいのであります」
それはまた面倒だな。
仲間になったならまだしもまだ協力関係ってだけだ。それに受け取りならいらねぇだろ。
「……簡単に言ってしまえば、目撃者の排除にアルカ・ノイズを使うとシンフォギアに特定される恐れがあります。なのであなたのノイズと同じ炭化させる力がこちらにとっては都合がいいのであります」
そういうことか。
確かに『崩壊』はノイズとほぼ一緒で骨すら残らず塵と化させる。
「私個人として、手を貸してくだされば報酬を送るであります」
「へぇ…例えば?」
「あなたが欲しいものを。許容範囲であれば……」
……ハッ!
「乗った。面倒だがいいだろ」
一度アジトの中に戻って、適当に放り捨てていたコートを羽織り、手を顔にはめる。
どこの誰かも知らねぇけど、この世界で目を覚ました時には既に傍に落ちていたもの。
あっちじゃ最終的に、隠れ家以降先生との身体の取り合いのせいもあってどこに行ったか分からず、全部無くしたが、やっぱりこれがあると落ち着きはする。
金とかは道中奪えばいいか…よし……あ?
「何勝手に人のアジト入り込んでんだ」
振り返った時には既にエルザが入ってきていやがった。
「それは謝るであります。ただ少々気になってしまいまして……死柄木のはめるその手が」
「あ? コレをか?」
「はい。それ…本物の人の手でありますよね? 何故そんなものを持って、あろうことか自身の顔なんかに……?」
「お前には関係ねぇだろ。ただ落ち着くからこうしてるだけだ」
エルザの横を通り過ぎて外に出る。
「いちいち合流すんのも面倒だからお前らのアジトに行くぞ」
「ガ、ガンス!!」
——◆——
貨物などが置かれた港。
そこでミラアルクとエルザが協力関係者…というか支援者から例の血をケースで受け取っていた。
それを俺は貨物に隠れるようにして見ている。
俺もいるが、明らかにビビってた。
まぁ関係ねぇけど。
「あざまーす!」
「確かに受け取ったであります。受領のサインは必要でありますか?」
「いや……上からの指示はここまでだ……俺達はすぐに戻らなければ……」
上から…ね。
つまり不慮の事故で死んでも問題ないようにするための駒ってことか。
「別に生まれた時からの怪物ってわけじゃないんだぜぇ?取って食ったりなんてするもんか」
「こんな身体でも私めらは人間…過度に怯える必要は……」
確かこいつら、話に聞けば元は人間だっけか?
脳無のような強力な兵器でもなければ、生半可な力でデメリット付き……ただの"個性"持ちと変わらねぇ気がするな。
するとエルザの耳が立ち、ある方向を睨んでうねり声を上げた。
『透視』とか言う便利な"個性"がないから、ただ目を凝らして睨めむ。
するとコンテナの一つに隠れてこっちを見る奴らが数人いた。
「マズい! 見られたか!」
目撃者を排除するためか、ミラアルクとエルザは即時行動した。
こいつらもこの後裏切る可能性があるな……それに、どうせ上からしたら捨て駒だろ?
「早く連中を――」
二人の顔面にそれぞれ手を翳して、五指を触れさせる。
「悪いな。俺はアンタらとは協力してないんだ」
すると声を上げる暇もなく塵となって崩れ落ちた。
協力者の協力者だから危害を加えない?
知らねぇよ。とりあえず俺も追うとしようか。
飛行系の"個性"を発動させて浮上し、そのまま空気の放出などで移動する。
あ?アイツら馬鹿か。
「アルカ・ノイズを出さないために同行させたくせに、結局出すのかよ。バカなのか本当に」
アルカ・ノイズを平気で出してやがる。
まぁいいか。シンフォギアが来たところで。
アルカ・ノイズがバイクを追いかけて、一組、また一組と殺していく。
最後の白い奴……ありゃ特攻隊とか言うやつか?
あぁ言う奴まだいるんだな。
するとそいつは横転した。
「気合の入った運転技術でありました」
「だけど、赤旗振らせてもらうぜ」
呆気ないな。
まぁ所詮、この世界は"無個性"しかいない。
"個性"持ちは化け物扱いだか――ッ!
『危機感知』が鳴り出した。
上を見上げれば、ヘリが既に居て、そこから二人振って来た。
赤と…黄色……はっ、あの黄色い奴、復帰したのか。
――
――
「シンフォギア!?」
「お前らがアルカ・ノイズなんか出すからだろうが」
「うっ……とりあえず撃退するゼ!!」
赤い奴…雪音クリスがアルカ・ノイズを正確に撃ち抜いて着地して、そのまま周囲の群れ共も撃ち殺していく。
黄色い奴…立花響も緑谷とは似て異なる格闘術で対処していた。
するとエルザとミラアルクが前に出た。
「とりあえずだ」
「ヒィ!!」
最後の生き残りを見下ろす。
コイツも処分しておくか――男を見たまま、手を横に向けてかざし、『空気の壁』を作る。
次の瞬間弾丸が飛来してきて防御した。
横を見れば雪音が俺を睨んでいた。
「アルカ・ノイズ、この男殺しておけ」
アルカ・ノイズに命令をして、俺は雪音を見てニヤける。
そして距離を詰めるため駆け出した。
「ッ! クリスちゃん!!」
「わぁってる!! もうあん時のようなミスは――」
あぁやっぱり。
お前らは緑谷やオールマイトと比べて遅すぎる。
いや、あっちのヒーロー達よりも全てにおいて劣ってる。
一歩、片足を地に砕く勢いで突いて飛び上がる。
輪っかを出して、それを踏み台に更に前と、その後下に飛んで雪音の背後に回る。
「なっ!?」
「遅ぇんだよお前らは一つ一つが。だからこうなる!!」
『鋲突』を放出して背後から貫かせる。
だけど…ッチ、ギリギリのところで致命傷は避けるように動いたか。
判断力はいいが、次の一手に繋げられるか?
「エルザ! ヴァネッサが戻るまでは無茶は禁物! アジトで落ち合うぜ!」
「ガンス! ここは一つ、撤退であります!」
「死柄木!!」
「足止めだろ? 報酬倍増させるからな」
「ガンス! わかってるであります!!」
エルザとミラアルクが撤退する為下がっていく。
だがそれをさせまいと、雪音はこっちに向くことなく攻撃していた。
何でだと思ったら『危機感知』が鳴って、振り返れば、立花がこっちに来ていた。
そういうことか。
「ハァ!!」
振りかざしてきた拳を避ける。
腕は辛うじて治ったのか…?それともギアによる補強か?
「まぁどっちにしても崩せば終わりだ!」
「くっ!!」
五指を伸ばしたら、立花は俺の両手首を掴んできた。
「ごめん! あなたの名前知らないから、ヒューマノイズって呼ぶね!!」
「はぁ?」
「ねぇ!! なんでこんなことをするの!? あなたの手は、確かに人や物を崩すけど、誰かと繋がることも出来るはずだよ!?」
まだ対話しようとしてんのかコイツ。
「それでどうなる? 何の意味があるんだよ?」
「意味なんて、繋がるって意味があるよ!! それに、あなたなら私の腕を一瞬で崩せるはずなのに、ゆっくりだった!! それはまだあなたが優しい心を持ってるはずだから…それが証拠だよ!!」
「勘違いすんなよ。アレはお前を追い詰めるためにやっただけさ。お前みたいなふざけた理想掲げる奴はな、基本的に心が折れれば終わりなんだよ…執念が強い分、壊れれば戻せない。鋼なほどに修復が難しい。そういう奴を俺は知ってる!!」
「そんなこと…!!」
「お前の目を見ればわかる。お前、一度は憎しみや怒りに呑まれた経験があるだろ?」
すると立花は顔を曇らせた。
当たりか。
「やっぱりな!! そういう奴ほどそう言った理想を抱くってものさ!! 昔、俺を泣いていた子供だって言って、救けようとした奴がいたんだよ。そいつとお前を比べたら天と地の差がある!! お前は始めて会った時、俺の『崩壊』から逃げることだけを考えてた。けどな、そいつは…そいつとその仲間たちは自身の命を二の次に考えて、一人でも多くの民間人とその街を守ろうとしていた! お前なんかよりよっぽど心も身体も力も強かったぜ? 仲間が無関係者たちを救助したりするから大丈夫とでも思ってたりしたら、それは何も知らない赤の他人なんて実際どうでもいいってことだぞ」
「…ッ!!」
それによ。
緑谷は『OFA』とその中にストックされてた"個性"を使ってたからまだよかった。
けどお前はただカラクリ仕掛けの道具を纏っただけ。
意味なんて――ない。
『空気押し出す』+『電波』+『重荷』
両手のひらを翳して"個性"を発動。
手に気づいたのか、すぐに放して離れようとする立花に向けて真っすぐ、両手だから二倍という形で放った。
立花はそのまま吹き飛んで、後方の壁に衝突した。
復帰した癖に、こうもあっさり負けるか……つまらねぇ。
後は雪音のほう……あ?ミサイルで上に上がってる?
エルザたちはテレポートもせず直接逃げようとしている。
肝心の撤退用アイテムが壊された感じか?
んで雪音はミサイルから飛び上がって、スナイパーライフル的なので……そういうことか。
「まぁた面倒だなァおい」
手を翳して『鋲突』を発動する。
『鋲突』は根のようにギザギザした形で伸びて、弾丸を打った直後の雪音を貫いた。
一歩遅かったか……。
『死柄木! ケースは落としてしまいましたが撤退できたであります! 死柄木も!!』
「あ? あぁ」
『鋲突』を解除し、飛行系を発動して浮き上がり、俺はその場を離れた。
ケースの解消は頼まれてないからな。
だから回収しない。
——◆——
S.O.N.G.本部。
先の戦闘を終え、戻って来た響とクリスは医務室にて治療を受けており、翼はまだ目を覚ましていないため、ごく少数しかいなかった。
「回収したアタッシュケースの解析完了」
「結果をモニターに回します」
藤尭の報告と友里が手元のデータを正面モニターに回す。
出てきたものは、先の戦闘でボロボロになったアタッシュケースと、その中に保冷剤と共に保管されていた血液パック…全血清剤が映し出された。
「まさかの……ケチャップ?」
「この季節にバーベキューパーティーとは敵も猿もひっかくものデス」
「あれは全血清剤…成分輸血が主流となった昨今あまりお目にかからなくなってる代物だ」
血液パックそのものを知らないのか、調と切歌は冗談なく疑問を口にする。
だが弦十郎がその発言に捕捉と訂正を加え、説明した。すれば響たちの治療を終えて戻っていたエルフナインが、椅子ごと身体を向け口を開く。
「それ以上に気になるのがその種類です。RHソイル式…140万人に一人とされる稀血と判明しています」
「まさか…輸血を必要としてるとでもいうの?」
マリアは相手の狙いがさっぱり分からなかずにいた。まだ死柄木と接敵する前、S.O.N.G.は、先史文明期以前に存在したと思われる聖遺物の腕輪を回収後、エルザの襲撃を受けている。
すなわち聖遺物を狙っていると考えるのが妥当。
だが今回は稀血が入れられた輸血パックを手に入れようとしていた。
どう考えても、その二つが結び繋がることはない故に、敵の真相が分からないのだろう。
すれば緒川が巻き込まれた被害者からの聞き取りを終え、ブリッジへと戻って来た。
「埠頭にて彼女達とヒューマノイズが、黒ずくめの男二人と取引をしているところを目撃し、麻薬の取引現場だと思ったようです」
「つまりパヴァリア光明結社の残党を、支援しているものがいるという事か」
「考えられるとしたら、これまで幾度となく干渉してきた米国政府……」
「先だっての反応兵器発射以来、冷え切った両国の改善する為に進めて来た月遺跡の共同調査計画。疑い始めたら、それすらも隠れ蓑に思えてきてしまうわね」
反応兵器の一件だけではない、ルナアタック、フロンティア事変、直接的ではないにしろ、これまで何度も米国政府が関わっている。S.O.N.G.の面々もあまり良く思っていない者もいるのは事実。
だがそれ以上に彼らにとって、最も理解しがたい者がいたのも事実。
「一番気になるのはヒューマノイズ……初めて接敵した際、パヴァリア光明結社の残党などと言った錬金術師を狩りまわっていた彼が、パヴァリア光明結社の残党であるあの二人を庇うように動いていました」
「考えられるとしたら、俺たちが知らずうちに協力関係に至ったということぐらいだろうな。何よりあの三人は共通して、人の身で人ならざる力を行使している」
「それすらも分からないわね……彼の情報は一切ないんでしょ?」
「あぁ…くまなく過去のデータ、それこそ死者のデータからもあぶり出そうとしたが、ヒットはしなかった」
死柄木弔。
彼らはその名を知らないがためにヒューマノイズと呼んでいる存在。
元々はパヴァリア光明結社の残党である錬金術師を中心に殺しまわっていた存在が、エルザとミラアルクと共に行動していることが不思議でしょうがない。
何かしら協力関係に至る理由が出来たのか、それとも利害の一致なのか。
「今後はヒューマノイズもパヴァリア光明結社のの残党と共に敵に回るだろう。奴はこれまでの敵とは遥かに格が違う」
「響さんたちをあぁも簡単に追い詰めるほどの存在……」
「これまでの敵とは本当に格が違うデス」
「………」
S.O.N.G.…それもまだ二課だった頃からシンフォギア装者として活動している実力者三人。
その三人を一人で追い詰めるほどの実力はまさにこれまで戦っていた相手とは全く持って格が違う。
接敵数が少ない過ぎるのに、そう思わせる程、死柄木弔の存在は強かった。
彼らの空気が重くなりかけている瞬間、思わぬ知らせが彼らへと届いた。
「米国、ロスアラモス研究所が、パヴァリア光明結社の残党と思わしき敵性体に襲撃されたとの知らせです!」
「何だと!?」
モニターにロスアラモス研究所が炎上している光景が映し出される。
瓦礫となり、炎が燃え上がる施設内に一人の女性の姿が映っていた。
褐色の肌に黒い髪を赤布で結び、ケースを持つ女性。
彼女はS.O.N.Gの者たちが自分を見ているとわかっているかのように、生き残っている監視カメラへと顔を向け、微笑んでいた。
死柄木とノイズのコラボ絵描いてみようかなって思った。
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