獅子王レオンとオーバーロード 作:野生の生蛇
「しまった。迷子だ」
レオンは再び迷子になっていた。
ブレインとクレマンティーヌは王都の武器を見に行くと市場に行き、レオンは武具に興味が無いので適当にぶらつくと外に出た。
そして宣言通り適当に歩いた結果迷子になって変な路地裏に来ていた。阿呆である。
さてどうするか、いっそのこと屋根上まで登って走るか、などと考えながら歩いていると建物から人が出てくる。
太った男は何か大きな袋を抱えており、その袋をゴミ捨て場に置くと建物に戻る。
「ふん……」
レオンはモンクとしての
しゃがんで袋を開けると中にはボロボロになった女が入っていた。
面倒なのみたな、という思いとどうするかという思いがせめぎ合う。
人間だったころのなけなしの正義感がこれをどうにかしなければならないと訴えかけているが、異形種である体は無視しろと告げている。
どちらに従うか、とレオンが悩んでいると声がかかった。
「おい、何してる?」
声をかけたのは袋を捨てた男だ。
少し小太りの男である。
「あー、何だ……うん。たまにはこういうのもいいな」
レオンは決めた。どうにかしよう、と。
レオンは立ち上がると男の顔を見る。
男はそれだけで怯んだ。二メートルの長身の強面の男に見られて怯まぬ者はいない。
「な、なんだってんだよ」
だが男は精一杯強がって声を発した。
「そこの女を助けに来た」
「は、はぁ?何言ってんだ」
「あの袋に入れられてる女を助けに来た。邪魔するならお前も殺すぞ」
「ま、待ってくれ!連れてくのは構わねぇが……そら、あれだ、ここは八本指の施設なんだ、それを見逃しちゃ俺が殺される!」
「そうかーーなら死ね」
レオンは拳を振りぬいた。
男の頭に当たり男は頭を弾け飛ばして死んだ。
レオンは倒れる死体を気にもせず袋に入った女に近づく。
上位のポーションをふりかけ癒す。
レオンはアイテムボックスからあるマジックアイテムを取り出す。
古い携帯電話、ガラケーの形をしたマジックアイテムだ。
効果は一日二十四回
使用しつなげる相手はクレマンティーヌだ。
「俺だ、レオンだ、聞こえるか?」
『聞こえるけど、どしたのー?』
「王都の路地裏で違法娼館っぽいのを見つけた。そこ潰すから来てくれ」
『はい?!どゆこと?!』
「すまんが時間がない。ガゼフを連れてきてくれ。それじゃあな」
それだけ言うと
「さて……」
レオンは扉に手をかける。
鍵がかかっているが関係ない。力技で開けた。
通路になっており話し声が聞こえてくる。
部屋に入ると男たちがテーブルに座ってカードゲームをしていた。
壁に立っていた男がレオンに気づき短剣を抜き近づく。
「てめぇ、何ものだ!」
レオンは答える気はなく顔面を殴り殺した。
動揺し椅子から立ち上がる者たちに接近し蹴りと殴打を一発づつ見舞いし殺した。
レオンは鋭い聴覚と嗅覚で隠し階段の位置を見つける。
風の流れる音を聞けば一発でわかる。
隠し階段は床にある。
隠し階段を開けるとトラップが発動する。
毒の矢がクロスボウによって放たれる。
レオンは右手でつかみ矢をへし折り捨てた。
階段の中に入って降りていく。
出た先は広間だ。木箱が複数設置されている。
何の木箱か気になってレオンは適当に一つ開けてみる。
中身はコスプレ用のメイド服だった。
こういう需要は異世界でもあるのかと微妙な顔をしつつ箱を元に戻した。
「ん?」
ドタン、とでかい箱が開いた音がした。
箱からは二人の男が出てくる。
おかまに似た男とローブをまとったフェンサーの男だ。
「……あなたが侵入者ね。なんのつもりかしら?」
おかまの男、コッコドールがレオンに問いかける。
「俺が気に入らないものがあったからぶっ壊しに来た」
野蛮人の理論である。これには空いた口がふさがらない。
「……蛮族ね。サキュロント、やって頂戴」
サキュロントはたまたまこの店を利用していた客だ。
だが
「……駄目です。俺じゃ勝てません」
だがサキュロントもいっぱしの戦士だ。レオンの戦闘力の高さを見抜いた。
悍ましいほどに強い。何百万人殺せばあの頂に到達できるのか想像もしたくない。
「まぁいいや、死ねカス」
レオンは端的にそういうと高速で移動する。
瞬間サキュロントの頭がはじけ飛んだ。
「えっ」
コッコドールは目を見開いた。
驚愕し止まるコッコドールの首をレオンは掴む。
「お前はここの店員か?」
「て、店主です!店主です!」
「そうか。なら罪を償え。もうすぐ王国戦士長が来る。そいつに罪を言え」
「わ、わかりました!」
レオンはコッコドールの首から手を放した。
コッコドールは酸素不足と恐怖で失神した。
「さて……」
レオンはさらに奥に進み、店員と客を虐殺した。