原作の神経衰弱の話に沖田くんを庶務にして無理やりぶち込みました。

昔書いたけどあまりに駄文すぎて消した二次創作が1話だけ書きかけの状態で残ってたので供養のつもりで投稿します。



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やっぱり駄文です。


秀知院学園生徒会に沖田総悟をぶち込んだ話、神経衰弱編

「風邪ですかィ?」

「あぁ、先ほど四宮の担任から聞いた。学校を休んだのは知っていたがまさか風邪とはな…」

「昨日は大雨でしたもんねぇー。雷怖かったですー」

「四宮先輩ってちゃんと風邪引くんですね。菌すら殺しそうなのに…」

 

今日の生徒会室はいつもの様に賑やかではあるが我らが生徒会副会長 四宮かぐやの姿が見えない。

 

「まぁというわけで四宮の家にプリントを届けに行かなきゃなんだが…」

 

実際のところそこまで重要なプリントではないため風邪が完治したかぐやが登校してきたタイミングで渡せば事足りる事案ではある。しかしプリントをわざわざ持っていくことで1日会えなかったかぐやに会うことができ、あわよくばかぐやの部屋を見ることもでき、さらには借りまで作れるなど白銀にとってメリットしかないイベントなのである。

しかし現状の紅一点が待ったをかけた。

 

「私!!私がお見舞い行きます!」

 

めんどくさい女(トラブルメーカー)藤原 千花だ。

 

「…藤原書記が?」

「私とかぐやさんは中学の時からの付き合いです。1度だけ風邪を引いたかぐやさんのお見舞いに行ったことがあるんですが、風邪を引いたかぐやさん……すっごく甘えんぼさんになるんです!」

 

(甘えんぼ……!?)

 

「ちょー可愛ーんですよー!素直でかわいいかぐやさんが見られるのは風邪の日位なんです!どれだけ抱きしめても怒られないんですからー」

「ふ、ふーん…」

 

白銀も健全な思春期男子。頭の中では何故か半裸のかぐやが自分に甘えてチョメチョメするようなピンク色な妄想でいっぱいだ。

 

「なのでお見舞いを独り占めするのはズルいです!行くなら皆で行きましょう!」

「日頃お世話になってるんでィ、今日くらいお(・)礼(・)しないといけやせんね…」

 

「あ、沖田くんは来ないでください。オレイって絶対御礼参りのことですよね?」

「酷ェ言いがかりでさァ。俺はただ鼻通りを良くするためにこのフックを…」

「やっぱりー!ぜっっっったいにダメです!!来ないでください!!」

 

この男が、人の不幸を快楽にするようなこの男が弱っているかぐやを前にして何もしないなんてことがあるはずがない。最悪かぐやが殺されてしまうと察した藤原は1番の親友を守るために必死で沖田を止めている。

 

「みんな……ですか…病人の所に大勢で押しかけるのは非常識では?1人で十分だと思いますが」

 

かぐやのことが怖くて行きたくないがために捻り出した屁理屈ではあるが実に的を射ているその文言はかぐやを魔の手から守ろうと奮起している藤原にとっての助け舟となった。

 

「そーですよー!1人で十分です!じゃあ私だけで…」

「まぁ待て。

先生にプリント届けろと言われたのは俺だ。これも生徒会長としての責務だろう、俺が行くしかあるまい。めんどくさいケド」

 

「…いえいえいえいえ」

 

お互い譲る気はない。滅多に見れないIQがサボテン並に落ちた甘えんぼがくやちゃんを見たい藤原と本人は認めないだろうがお見舞いに行きたいという気持ちが藤原以上に強い白銀。なんとかしてこの女を諦めさせようと白銀は口を開いた。

 

「藤原書記が行ったら余計病気が悪化するだろうが。四宮を殺す気か?」

「しませんよー!?沖田くんじゃあるまいし!私をなんだと思っているんですか!!」

「そろそろ認めてくだせェ藤原さん。あんたの根本的な所は俺側でさァ」

「そんなの嫌です!絶対にイヤ!!そんなことないですよね会長?石上くん?」

 

「「…」」

 

二人の沈黙はYESよりも強い肯定となった。

 

「おぇぇええええ!!」

 

 

 

 

♦

 

 

 

 

「おぇぇ…危うくリバースするとこでした…」

「流石に傷つきまさァ」

 

藤原は人に嫌われることはあっても滅多に人を嫌うことは無い。談笑など1度でもすれば”友達”と認識するような性格だ。沖田のこともその例外では無く仲の良い後輩として見てはいる。だがそれはそれとして同族と見なされて嬉しいものでは無い。

ハッキリ言って嫌なのだ。吐き気を催してしまう程度には嫌だった。

 

「じゃあ気を取り直して………誰が行くか神経衰弱で決めましょう。異論はありませんね?」

 

グロッキー状態の藤原の手には何(・)故(・)か(・)生徒会室の備品の中にあった1束のトランプが握られていた。

 

「補足ですがジョーカーは使いません。あとカードを曲げたり写真撮影とかのイカサマ行為は露見した時点で-5ポイントですからね!」

「正直俺は行きたくはねェんですけど面白そうなんで参加します」

「行きたくないなら帰ってください!まったく沖田くんは…」

 

ぶつくさ言いながらジョーカーを抜いた52枚のトランプを無差別に並べていき準備完了、その後4人でジャンケンをして白銀→沖田→石上→藤原の順と決まった。

 

「皆さん準備いいですか?それじゃあゲームスタートです!!」

 

 

 

「ドーンだ藤原書記ィ!!!」

 

 

 

開始直後、白銀は奇っ怪な擬音と藤原の名前を叫び指をさした。ビクリと体を竦ませたかと思うと右往左往と目がバタフライのごとく泳いでいる。客観的に見てかなり怪しい。

 

「!?なな、なんの話ですか会長……??」

 

「いやまぁ不可解な点がいくつかあるよな?

まず記憶力に関しては結構なものがある俺たちに馬鹿正直に記憶力で挑む、この時点で少し不可解だ。普通ならもっと自分の得意分野のゲームを選ぶだろうに。君はテーブルゲーム部だから尚更だ…

そしてしれっと言ってくれたがイカサマ行為は-5ポイント?即失格じゃなくてか?」

 

追い詰められている藤原は尋常ではない量の汗をかいている。そこに白銀はトドメだと言わんばかりの決定的な手札を切った。

 

「こうなれば警戒もする…何も言わなきゃ気づかなかっただろうな…

このトランプ、枠んとこ全部微妙に違うんだか?なんか数字みたいに見えるのだが?

 

イカサマトランプ(マークド・デック)じゃねーか!!」

 

「うぅ…」

 

「ホントだ」

「うっわ…マジじゃないですか」

 

白銀の言う通りトランプの端の方に模様に見せかけた数字とアルファベットが巧妙に隠されていた。さっきまで沖田を下衆だのなんだのとと批難していた張本人がかなり姑息なイカサマを行なおうとしていたのだ。

 

「藤原先輩せこっ!姑息!!」

「前々から思ってましたけど藤原さんってホントちっせぇですよね。胸はでけぇのに」

 

片方は真性のS、片方は陰湿なS。2人のSがこんな殴りやすいボディを見逃すはずがない。次々とボディブローを叩き込んでいく。

 

「周到な準備をしといて速攻でバレるとか恥ずかし過ぎるでしょう!!そんで一応掛けておいた罰則ルール(保険)のせいでバレるとかいっちばん恥ずかしいやつ!」

「知性が少ないのは知ってましたが品性までないとは驚きでさぁ。もしかしてそのおっぱいに全部吸収されてんじゃねェですかィ?」

 

「あぁ恥ずかしい!!恥ずかしいですよ!!僕ならもう帰ってますよ!!」

「帰れ藤原〜、これ以上醜態を晒すつもりか藤原〜」

 

「もうその辺で勘弁してやってくれ二人とも…」

 

藤原の顔は羞恥のためか熟れた林檎のように真っ赤になっている。それでも止まる様子のない二人に白銀は待ったをかけた。

 

「イカサマは罰則制裁と定めた時点でこれもルール範囲内の行為……触れてるだけフェアだ」

「そうですよ!イカサマはバレなきゃイカサマじゃないんですよ!へーんだ!」

「いやバレたんだけどな、君」

 

改めてゲームが開始され現在の獲得枚数は白銀が5ペアの10枚、藤原が4ペアの8枚だが罰則により-5枚のため3枚、石上が3ペアの6枚、沖田が2ペアの4枚となっており残り枚数は24枚。

神経衰弱は単純な暗記力が試されるゲームであるため、4人の中で最も暗記力の高い白銀が1位となっていた。

 

「…皆さんなかなか良い記憶力してますね。それじゃあ難易度上げますよ!!」

(なに!?ヤバイ!!)

 

藤原は数枚のカードの位置を変えこの膠着状態を崩した。たかが数枚のカードの場所移動でも捲られたカード全てを暗記しようとしているものにとって非常に厄介でウザイ戦術である。案の定白銀達の記憶は飛びあれよあれよと流れは藤原に傾いた。

 

「ふふふっ♪さぁ皆さんゆっくりゲームを楽しんで下さいねー。お土産何にしようかな〜」

 

(うるせぇぇぇーー喋るな!!忘れるだろ!!)

「白銀さん、あのアホリボンぶっ飛ばしてもいいですかィ」

 

戦局が変わりしばらく、白銀が7ペアの14枚、藤原が9ペアの18枚だが罰則により13枚、石上が4ペアの8枚、沖田が3ペアの6枚となった。

藤原は2位であるが、残り枚数はわずか6枚。ここまでの勢いをみるに次のターンで6枚全て獲得も十分ありうる。圧倒的に藤原が有利の戦局のためか鼻歌交じりの余裕ぶりだ。その態度にイラつく白銀と沖田。

 

(クソッ…このままでは甘えんぼ四宮を見ることが出来ない…どうすれば…)

 

白銀が勝つために藤原が2ペア以上残してターンが帰ってくることだが、その可能性は非常に低い。先程からうんうんと頭を抱えている白銀をよそに藤原は先程から疑問に思っていることをポツリと呟いた。

 

「そういえばホントに昨日の大雨のせいでかぐやさん風邪引いちゃったんですかね?いつも体調管理完璧なかぐやさんが雨が原因で風邪を引くなんて考えられないんですよねー」

 

たしかに何故だと思った白銀。自分と同じくあの大雨の中自転車で十数キロ走ったのならいざ知らず、車で送迎してもらっているかぐやが雨による気温低下程度で風邪をひいたとは考えられない。

 

「昨日たまたま校門の前で立ってた四宮先輩見たんですけどあれが原因ですかね?あの大雨の中でしたから傘なんて意味なかったと思いますよ。誰か待ってたんですかね…」

「あぁ、それなら俺も見ましたぜ。誰が乗ってるかは見えなかったんですがチャリに水引っ掛けられて全身びしょ濡れになってやした。なんなら写真見ますかィ?余りに無様だったんでおもわず撮っちゃいました」

(えっ、チャリ?あの大雨の中を自転車で帰るやつが俺以外にいたのか?

………いやいやいやいや偶然!偶然だろ!俺が学校を出たのは18時前。きっとその後に起こったことだろう…)

 

後輩二人の証言によりこの問いの答えが見えそうになった。しかし白銀の頭に浮かんだ解答は彼にとって最悪な真相であるため当然焦る。

 

「お、沖田庶務…ちなみになんだがその自転車を見たのは何時くらいだ?」

 

「ちょっと待ってくだせェ、スマホてのは便利なもんで写真を撮るとその時間も記録してくれるんでさァ」

 

はい、と見せられた全身びしょ濡れのかぐやの画像。その上には17:56という文字がしっかりと記録されていた。

 

(うん、俺だね。そのチャリ俺のだね。55分に自転車に乗ったの覚えてるもん)

 

かぐやの風邪の原因が自分であると確信した白銀は、先程まで藤原に対する苛立ちと卑猥な妄想で占められていた脳内が一転して自責と後悔に変わる。

 

(碌でもないことばかり考えて馬鹿か俺は!

行きたい行きたくない関係なしに行かなくちゃならないだろ!馬鹿なこと考えてないで頭を回せ!)

「私のターンですね!…………K(13)か…」

 

お見舞いに行くことが願望から使命に変わった白銀の集中力は極限まで高まっていく。しかし現実は非情、藤原が引いたK(13)は3手前に出ているカードでありそれを捲られれば勝つ望みはほぼ無くなる。

 

(クソッ…もう無理か…)

「あっ………間違えちゃいました〜。次会長どうぞー」

 

 

 

しかし勝利の女神は一途な天才に微笑んだ。

 

 

 

(ん?勝負が決まる一手でそんな凡ミスを?偶然か?………………いや、まさか…)

 

他の追随を許さない彼女の猛攻がピタリとやんだ。カードの場所移動という少々姑息な手を使ったとはいえ現在1位の人間が子供でもしないようなミスを犯した。その強烈な違和感が白銀にひとつの仮説を産み出させた。

そして。

 

「なるほどな…」

 

カードの配(・)置(・)と絵(・)柄(・)を見てその仮説が確信へと変わった。

 

「もらった!もらった!

 

もらった!」

 

最後の3ペアを見事当て、結果白銀が20枚、藤原が18枚-5枚=13枚となり白銀が1位となった。

 

「お、お〜…追い上げましたね」

「いやまぁ種さえ判ればこんなもんだろ」

「種ですかィ?」

 

ギクリ、とデジャブのような反応をする藤原。

 

「あぁ、いや何、これは普通のトランプと比べて違った特徴があるだろ?」

「これにも何か仕組みが?」

「いや、このトランプ自体にはなんの種もない。だがひとつ柄(・)が(・)点(・)対(・)称(・)で(・)は(・)な(・)い(・)という特徴がある。この手のトランプに限ってはこういう使い方が出来る」

 

「あっ!時計の時刻!」

「そう。トランプの置く角度で1~Q(12)までの数字を表す事が出来る。だから藤原書記は扱いに困ったK(13)を遠くに置いたんだ。場所移動というミスディレクションまで使ってな」

 

白銀の推理は正しいのだろう。その証拠に先程同様藤原の様子がおかしい。目が右往左往し大粒の汗をダラダラとかいている。

完全にクロだ。

 

「藤原先輩…」

「藤原さん…」

 

「せこぉぉぉぉーーーーーーー!!!」

 

石上の叫びが第2ラウンドのゴングとなった。

 

「せこっ!!姑息!ちっとも懲りてない!!恥知らず!!どこで買えるのその図太さ!そんでバレて逆に利用されるとか一番恥ずかしいやつ!!」

「ここまで小物だとは思いやせんでした。今や俺の中ではベジータの富士額くらいの好感度しかありやせんぜ藤原さん。いやむしろフジビタイ原さん」

 

「さっき沖田と同類が嫌とか言ってましたけどやっぱり根っこは同じで腐ってますよ!ほら言ってくださいよ『私は沖田くんと同類です』って!!」

「言ってみろ藤原〜、お前なら言えるはずだ藤原〜」

 

「うぅ……見ないで…

だって…だって…お見舞い行きたかったんだもん!!」

 

2人の容赦のない口撃により藤原のメンタルは2ラウンドKOされてしまった。

 

「ひぐっ…死にたいので帰ります…」

「そうですか!でも死なないで下さいね!」

「藤原さん、こっちに目線くだせェ。その間抜けヅラ額縁に飾って生徒会室に飾るんで」

 

満身創痍の相手でも容赦しないS達であった。

 

 

 

 

♦︎

 

 

 

藤原に続き石上もそそくさと帰った。現在生徒会室はウキウキの白銀と気だるげにスマホをいじっている沖田のふたりだけだ。

 

「さて…勝負に勝ったことだし仕方なく、そう仕(・)方(・)な(・)く(・)四宮の家に行くとするか!!」

 

夕日を背に無駄に大きな声で、かつ言い訳がましい独り言を発する白銀と、それを横目に沖田は自分のカバンを漁りだし、目当ての捜し物を見つけたらしい沖田はゆっくりと白銀に近づいた。

 

「ん?どうした沖田庶務、四宮へのお土産か?一応言っておくが危険物なら四宮家に持っていく気はないぞ」

「心外でさァ。むしろその逆、危険から身を守る必需品を渡しておきやす白銀さん」

「いや、いくらあの四宮家とはいえ危険なんてないだろうに…」

 

沖田は白銀にまるで賄賂の受け渡しのように小さな袋状の何かを握らせる。白銀が恐る恐る手を開くとそこには、

 

避妊具(コンドーム)があった。

 

「!?!?!お、おまっ、なんてもの手渡ししてんだ!!相手は病人だぞ!だいたい四宮と俺はそんな関係ではないし、そもそも後輩に貰ったコ(・)レ(・)なんて情けなくて使えるか!!」

「ちなみに0.03ミリですぜ」

「知るかァァァ!!!」

 

 

本日の勝敗

白銀の勝ち

 

 




小説書くのムズすぎ

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