銀河英雄伝説 〜無能なる俗物が勘違いで英雄に祭り上げられ、気づけば貴族連合盟主としてラインハルトと雌雄を決する件について〜   作:斉宮 柴野

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本作では、史実(?)の裏側で何が起きていたのか──もし帝国軍上層部がもっと俗物的で、もっと現実的で、そして妙に人間臭かったら?
そんな「もう一つの銀河英雄伝説」を描いています。

ラインハルトが迎える予想外すぎる開戦前の一幕を、どうぞ肩の力を抜いてお楽しみいただければ幸いです。


アスターテのサプライズと、人気職場の最前線

宇宙暦796年2月 アスターテ星域

 

 

漆黒の宇宙空間に、無数の星々がダイヤモンドのように散らばっている。

 

だが、その静寂を切り裂くように、殺気立った電子音が鳴り響く。帝国軍遠征艦隊旗艦、純白の優美な巨体を持つ戦艦《ブリュンヒルト》その艦橋は、まさに「開戦前夜」のピリピリとした緊張感に包まれている……はずだった。

 

「(不愉快そうに)……提督たちが私に会いたいだと?」

 

司令官席に座るラインハルト・フォン・ローエングラム上級大将は、不機嫌そうに立ち上がる。その美しい顔には、「面倒くさい」「帰りたい」「息子のオムツを替えたい」という感情が、あからさまに浮かんでいる。

 

「はい、ラインハルト様」

 

傍らに控える副官、ジークフリード・キルヒアイス中将が、タブレット端末を見ながら報告する。

 

「シュターデン提督をはじめ、メルカッツ提督、ファーレンハイト提督、エルラッハ提督……各分艦隊の司令官たちが揃って、第一会議室でお待ちです。『至急、閣下にお耳に入れたい儀がある』とのことです」

 

「フン」

 

ラインハルトは鼻を鳴らす。その蒼氷色の瞳には、軽蔑の色が宿っている。

 

「どうせ『敵は三方向から迫っている、我が軍は包囲されている、直ちに撤退すべきだ』と、血相を変えて喚き立てに来たのだろう。あの老いぼれ共め」

 

ラインハルトの予想は、ある意味で合理的だ。現在の戦況は、同盟軍三個艦隊(4万隻)に対し、帝国軍一個艦隊(2万隻)敵は三方向から接近中。常識的に考えれば、包囲される前に逃げるのがセオリーだ。特に、シュターデンのような「理屈倒れ」の教官タイプや、エルラッハのような「事なかれ主義」の貴族提督なら、顔面蒼白で撤退を進言してくるに決まっている。

 

「私の戦術眼を信用していないのだ。凡人には天才の描く絵図面が見えんらしい。……時間の無駄だ。追い返せ」

 

ラインハルトは手を振る。だが、キルヒアイスは珍しく食い下がる。

 

「いえ、それが……どうやら様子が違うようでして……」

 

赤毛の青年は、少し困ったような、それでいて何かを訝しむような表情をする。

 

「殺気立っているというか、なんというか、妙にソワソワしておりまして……。シュターデン提督などは、顔を紅潮させて、懐に何かを隠し持っているような仕草を……」

 

「なんだ?まさか、敵前逃亡の許可でも乞いに来たか?それとも、私の指揮権を剥奪するためのクーデターか?」

 

ラインハルトが身を乗り出す。懐に隠し持つ。それは凶器か、あるいは辞表か。

 

「面白い。……行くぞ、キルヒアイス。一喝してやる」

 

ラインハルトは立ち上がる。彼は、腰のブラスターの位置を確認し、戦場に向かうような足取りで艦橋を出て行く。

 

「自分の無能さを棚に上げて、指揮官の足を引っ張るような輩には、相応の報いを与えてやらねばな」

 

彼の背中からは、覇気という名の殺気が立ち上っている。キルヒアイスは、不安そうにその後を追う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第一会議室の前。重厚な扉の向こうからは、物音ひとつ聞こえてこない。静かだ。嵐の前の静けさか。

 

「開けろ」

 

ラインハルトが命じる。衛兵が敬礼し、扉を開放する。

 

プシューッ

 

ラインハルトは、風に逆らう獅子のように、堂々と部屋に踏み込む。キルヒアイスも、主君を守るべく、半歩下がった位置で油断なく周囲を警戒する。

 

中は薄暗い。いや、照明が少し落とされている気がする。そして、その中央には、四人の男たちが一列に整列していた。

 

理屈屋のシュターデン。古強者のメルカッツ。水色の狼、ファーレンハイト。小物のエルラッハ。

 

普段なら決して交わらないはずの個性的な面々が、背筋を伸ばして直立している。

 

「閣下!」

 

ラインハルトが入室すると同時に、彼らは一斉に敬礼する。その動作は機敏で、統制が取れている。だが、その表情は硬い。特にシュターデンは、額に脂汗を浮かべ、目が泳いでいる。ファーレンハイトは、どこかニヤニヤするのを必死に堪えているような顔だ。メルカッツは、無の境地に至っている。

 

(……やはり、何かあるな)

 

ラインハルトは確信する。この異様な緊張感。ただ事ではない。

 

「(冷徹な視線で)……楽にせよ」

 

ラインハルトは、上座の席には座らず、彼らの前で仁王立ちになる。腕を組む。威圧する。

 

「さて、卿らが言いたいことはわかっている。……言わなくても聞こえてくるぞ。卿らの心の声がな」

 

ラインハルトは、一人一人の顔をねめつける。

 

「我々は敵の3倍の戦力に包囲され、不利な状況にいる。このままでは全滅だ。だから撤退したい、安全なオーディンに帰りたい……そう言いたいんだろう?」

 

先制攻撃。相手の言い分を封じる、鋭い一撃だ。さあ、どうだ。 恥じ入れ。そして「お許しください」と平伏せ。

 

だが。予想外の反応が返ってくる。

 

「(食い気味に)いいえ!閣下、それは違います!!」

 

シュターデンが一歩前に出る。その声は裏返っているが、力強い。

 

「我々は現在、戦術的に極めて有利な状況にあります!敵は分散し、我々は集中している。これぞ各個撃破の好機です!撤退など、愚の骨頂です!!」

 

「(虚を突かれて)……は?」

 

ラインハルトが固まる。時が止まる。今、こいつ、何て言った?各個撃破の好機?それ、俺のセリフなんだが?

 

「(あってるけど、こいつがそれを言うのか?……あの『理屈倒れ』のシュターデンが?)」

 

ラインハルトは混乱する。台本が違う。こいつはここで「戦術の常道とは~」とグチグチ言って、俺に論破される役のはずだ。

 

「……では、なぜここに来た?作戦に異議がないのなら、各個の持ち場につけばいいではないか」

 

ラインハルトは警戒を解かない。罠か?俺を油断させておいて、背後から刺す気か?

 

その瞬間。

 

四人の将官たちが、一斉に動く。示し合わせたように、腰の後ろに手を回す。懐から、何かを取り出そうとする動作。

 

「……ッ!」

 

キルヒアイスの神経回路がスパークする。彼の目には、その動きがスローモーションに見える。提督たちの手が、黒い物体(に見える何か)を握りしめている。武器だ。ブラスターか、あるいは小型爆弾か。ここでラインハルト様を暗殺し、敵に降伏するつもりか!

 

「(内心)武器か!?反乱か!?ラインハルト様が危ない!」

 

キルヒアイスの体が、思考よりも早く動く。電光石火の速さで、腰のブラスターに手をかける。抜く。狙う。撃つ――

 

その刹那。

 

ガシッ!!

 

「ぬっ!?」

 

キルヒアイスの両腕が、背後から誰かに掴まれる。え?誰?後ろに控えていた従卒たちだ。彼らは、ただのお茶汲み係だと思っていたのに、プロレスラーのような手際でキルヒアイスを拘束する。

 

「なっ!しまった!!伏兵か!!」

 

キルヒアイスが叫ぶ。不覚。完全に背後を取られた。提督たちと従卒たちがグルだったとは!

 

「キルヒアイス!!」

 

ラインハルトが振り返る。親友が捕まった。次は自分だ。ラインハルトは、とっさに身構え、シュターデンたちを睨みつける。

 

「貴様ら、何を……!」

 

シュターデンが、何かを突き出す。メルカッツも。ファーレンハイトも。エルラッハも。

 

筒状の物体。その先端が、ラインハルトに向けられる。終わった。撃たれる。

 

パンパンパパーン!!

 

乾いた破裂音が、会議室に響き渡る。火薬の匂い……はしない。

 

代わりに、空中に舞ったのは、色とりどりの紙テープと、キラキラ光る紙吹雪だった。

 

「………え?」

 

ラインハルトは、目を開ける。痛みはない。ただ、視界がピンクや黄色や青で埋め尽くされている。頭の上に、赤い紙テープがふわりと乗る。肩に、星型の紙吹雪が積もる。

 

提督一同が、声を揃えて叫ぶ。

 

「御子息の誕生、おめでとうございます!!ローエングラム閣下!!」

 

「…………」

 

静寂。紙吹雪がハラハラと舞い落ちる音だけが聞こえる。ラインハルトは、頭に紙テープを乗せたまま、ポカンと口を開けている。キルヒアイスも、従卒に羽交い締めにされたまま、目を白黒させている。

 

「……………………え?」

 

ラインハルトの口から、間の抜けた声が漏れる。

 

シュターデンが、満面の笑み(緊張から開放された安堵の笑み)で、巨大な花束を差し出す。

 

「オーディンの奥様より、無事ご出産されたとの報が入りました!元気な男の子だそうです!この戦場の只中ではありますが、我々一同、心よりお祝い申し上げます!」

 

「……は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~、閣下もお人が悪い!」

 

口火を切ったのは、理屈屋で知られるシュターデンだ。彼はグラスを片手に、普段の厳格な教官風情をかなぐり捨てて、親戚の叔父さんのような笑顔を浮かべている。

 

「あらかじめ言っていただければ、もっと色々準備できましたものを!ケータリングとか、楽団とか!戦場ゆえ、クラッカーと安酒でご容赦を!いやはや、面目ない!」

 

「(揉み手で)そうですぞ!水臭い!」

 

続いて、エルラッハ提督がすり寄ってくる。彼は典型的な「長いものには巻かれろ」タイプだが、今日の巻きつき方はアナコンダ並みに強力だ。

 

「これで名門ローエングラム伯爵家も安泰ですな!いやあ、めでたい!実にめでたい!これで帝国の未来も明るいというものです!」

 

ラインハルトは、呆気にとられていた。彼らが自分を祝う理由が分からない。自分は若造だ。生意気だ。彼らにとって「目の上のたんこぶ」のはずだ。それがなぜ、こんなに揉み手で祝ってくるのか。

 

「(ニヤリと笑い)……ファルケンハイン元帥閣下からは、『くれぐれもよろしく(祝ってやれ)』と聞いていますからな」

 

水色の髪をかき上げながら、アーダルベルト・フォン・ファーレンハイト提督が口を挟む。彼の態度は砕けているが、その瞳には計算高い光がある。

 

「我々も、祝いの一つもしなけりゃ、元帥に睨まれます。あの人の機嫌を損ねると、補給物資が『乾燥昆布』だけになったりしますからね」

 

「(穏やかな笑みで)……何にせよ、新たな命の誕生はめでたいものです」

 

最後に、メルカッツ提督が締める。

 

「戦の前の吉兆ですな。この良き流れに乗って、我々も勝利を掴みましょうぞ」

 

完璧な包囲網だ。悪意ではなく、善意と打算による包囲網。

 

「(呆然と)……あ、ありがとう……」

 

ラインハルトは、引きつった笑みで礼を言うのが精一杯だった。

 

(こいつら、俺に反発するどころか、全力で祝ってきやがった……。どうなっているんだ?)

 

彼の背後では、従卒たちからようやく解放されたキルヒアイスが、壁に手をついて安堵のため息をついていた。

 

「……寿命が縮まりました……。ブラスターを抜かなくて本当によかったです」

 

もし抜いていたら、今頃この部屋は惨劇の舞台となり、ラインハルトの出世も終わっていただろう。紙一重の平和だった。

 

 

 

 

 

 

乾杯の儀式(炭酸ジュース)が終わり、空気が少し落ち着いたところで、ラインハルトは気を取り直して本題を切り出した。彼はまだ、納得がいっていないのだ。

 

「……し、しかし、卿らは、私が若輩であることに不満はないのか?」

 

ラインハルトは、提督たちを見回す。

 

「私はまだ20歳だ。経験も浅い。しかも今回の艦隊は、正規軍(シュターデン、メルカッツ、キルヒアイス)と、貴族直轄軍(ファーレンハイト、エルラッハ)の混成部隊だ。指揮系統も複雑だし、プライドの高い貴族軍が、私の指揮に従うとは思えんのだが」

 

彼の疑問はもっともだ。なぜ、こんなに素直なのか。

 

「何を仰います!」

 

シュターデンが大げさに驚いてみせる。

 

「我ら正規軍と、貴族直轄軍の初の合同任務!これは歴史的な試みです!その指揮官は、前線経験豊富かつ、高位の爵位(伯爵以上)を持つ人物でなければなりません!」

 

シュターデンは、どこからか取り出した分厚いファイル(規則書)をバシバシと叩く。

 

「(力説)これは、ファルケンハイン元帥が定めた『新・統合作戦規定』の第128条に完全に合致します!『貴族軍を統率する者は、彼らがひれ伏すに足る家格を有し、圧倒的な武勲を持つ者とする』と!」

 

「……そんな規定があったのか」

 

「ありますとも!つまり、ローエングラム伯爵となった閣下は、血統的にも能力的にも、この混成部隊を率いる唯一無二の適任者なのです!まさに、ローエングラム伯のためにあるような役職ですな!」

 

理屈だ。シュターデン得意の理屈による肯定。だが、それだけではない。もっと生々しい「本音」が、そこにはあった。

 

「ごもっとも!それにですな、閣下!」

 

エルラッハが、身を乗り出してくる。目が¥マークになっている気がする。

 

「この戦いで武勲を立てれば、ファルケンハイン・システムの恩恵により、我が家にも莫大な報奨金と、ブラウンシュヴァイク公への優先口利き権が手に入ります!」

 

「ファルケンハイン・システム?」

 

「ええ!アルブレヒト元帥が導入した、『成果主義ボーナス制度』です!」

 

エルラッハが熱弁を振るう。

 

「以前は、手柄を立てても『よくやった』で終わりでしたが、今は違います!敵艦撃沈数、作戦寄与度に応じて、ポイントが加算され、それがそのまま『領地の免税権』や『帝都での優先事業権』に換算されるのです!」

 

「(必死)ですので閣下!我ら貴族直轄軍の精強さをご覧に入れますぞ!我々は金……いや、名誉に飢えているのです!」

 

彼はラインハルトの手を握らんばかりの勢いだ。

 

「……できれば、戦闘報告書には『エルラッハ奮戦す』と、太字で書いていただき、公爵に取りなしていただけますと……!ボーナス査定が跳ね上がりますので!」

 

「……」

 

ラインハルトは絶句する。軍人が、ボーナス査定のために戦うのか。

 

「前線は今や、一番の人気職場(稼ぎ場)ですからな」

 

ファーレンハイトが、ニヒルに笑う。

 

「俺みたいな食い詰め貴族にとっては、ファルケンハイン閣下にとりなしていただけると、出世のスピードが違うんですよ。あの人は、働いた分だけきっちり払ってくれる。中抜きもしない。ホワイト企業ですよ、ここは」

 

彼は肩をすくめる。

 

「後方で腐った貴族の相手をするより、前線でビーム撃ってる方が、よほど金になるし精神衛生上もいい。……俺としても、武勲の立てがいがあるというものです」

 

「実利も、名誉も、そして大義も……というわけですよ。閣下」

 

メルカッツが、静かにまとめる。

 

「我々は、貴方という『勝利への切符』に乗れることを、喜んでいるのです。貴方が勝てば、我々も潤う。貴方が評価されれば、我々の株も上がる。……いわば、運命共同体ですな」

 

ラインハルトは、彼らの言葉を聞きながら、目眩にも似た感覚を覚えていた。忠誠心?愛国心?そんなものは、ここにはない。あるのは、徹底した「利害の一致」と「欲望の肯定」だ。

 

 

 

 

 

 

ラインハルトは、ふっと息を吐き、天井を見上げた。そこには、白い天井があるだけだが、彼の目には、帝都の執務室でニヤニヤしている元帥の顔が浮かんでいる。

 

……なんてことだ。あの俗物め。軍隊を、こんな『欲望の塊』に変えてしまったのか。高潔な騎士道精神など欠片もない。金と出世と保身のために戦う、サラリーマン集団だ。

 

「……だが」

 

ラインハルトの口元が、皮肉っぽく、しかし愉快そうに歪む。

 

……悪くない。無能なプライドより、有能な欲望の方が、扱いやすい。「家柄がどうこう」と文句を言う奴より、「金のために働きます!」と言う奴の方が、よほど戦力になる。アルブレヒトは、人間の「欲」を燃料にして、この巨大な軍事機構を動かしているのだ。

 

「よかろう!」

 

ラインハルトは宣言する。その姿は、高潔な英雄から、頼れる「社長」へと変わっていた。

 

「卿らの望み通り、勝利と、それに付随する利益を約束してやろう!敵は分散している!各個撃破だ!働いた分は、俺が保証してやる!ファルケンハイン元帥の財布からな!」

 

「おおお!」

 

「さすが閣下!話が分かる!」

 

「やりましょう!稼ぎましょう!」

 

提督たちが色めき立つ。かつてない一体感だ。

 

「プロージット(乾杯)!!」

 

「「「プロージット!!(そして、ボーナス万歳!)」」」

 

紙コップに入ったワインが掲げられる。そこには、悲壮感など微塵もない。あるのは、「さあ、仕事(戦争)だ!」という、極めて健全な(?)労働意欲だけだ。

 

「(小声で)……ラインハルト様。ファルケンハイン閣下の改革が、こんな形で士気を上げるとは……」

 

キルヒアイスが、信じられないものを見る目で囁く。

 

「ああ。あいつの手のひらの上で踊らされているようで癪だが……」

 

ラインハルトは、空になったコップを握り潰す。

 

「勝つためには利用してやるさ!俺たちが勝てば、あいつの財布も痛むだろうが、俺たちの懐も温まる!Win-Winというやつだ!」

 

こうして。かつてないほど「欲望」と「士気」が高い帝国軍は、アスターテの戦場へと突入していくのであった。

 

迎撃する同盟軍(特にやる気のないヤン・ウェンリー)にとっては、これほど迷惑な敵はいないだろう。

 

「行くぞ!総員、戦闘配置!生活費を稼ぐぞ!」

 

ラインハルトの号令が、アスターテの宇宙に響き渡った。




ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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