銀河英雄伝説 〜無能なる俗物が勘違いで英雄に祭り上げられ、気づけば貴族連合盟主としてラインハルトと雌雄を決する件について〜   作:斉宮 柴野

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レンテンベルグ要塞。
それは盾であり、檻であり、そして墓標となる場所。

今回描くのは、戦術でも政治でもない。
武人たちが、自らの誇りと信念を賭けてぶつかる瞬間である。

勝者はいない。
ただ、それぞれが己の役目を果たすだけだ。

それでは、本編をお楽しみください。


武人、ここに散る

激しい火花が散り、重い金属音がレンテンベルグ要塞の第六通路の最深部に反響して、耳をつんざくような不協和音を奏でる。

 

オフレッサーの剛腕が振り下ろす巨大な戦斧が、マルガレータの必死の防御を強引にこじ開けていく。圧倒的な質量の暴力が、空間そのものを歪ませているかのような錯覚さえ覚えさせる。

 

「どうしたどうした?これではジリ貧だぞ!!自慢の怪力はどうした、ピンクの小娘!!さっきまでの威勢の良さはどこへ行った!やはり女子供の腕力など、この歴戦の筋肉の前では児戯に等しいわ!」

 

オフレッサーが醜悪な嘲笑を浮かべながら、さらにトマホークを押し込んでくる。マルガレータの足元の金属パネルが、その凄まじい圧力に耐えかねて悲鳴を上げ、メキメキとひしゃげていく。

 

「ううう……!この……!単細胞の筋肉ダルマめ、少しは手加減という言葉を知らんのか!乙女の華奢な腕をなんだと思っておるのじゃ!大体お前、毎日何をどれだけ食えばそんなデタラメなパワーが出るんじゃ!プロテインの飲み過ぎで脳みそまで筋肉になっておるのではないか!」

 

言葉の勢いだけは負けていないが、現実の物理法則は非情だ。彼女の特注のショッキングピンクの装甲服の関節部から、ギリギリと危険な軋み音が漏れ出ている。

 

「戦場に手加減などあるか!乙女だの華奢だの、寝言は自分のベッドで言え!俺のプロテインは倒した敵の血と肉だ!遅いわあ!!」

 

オフレッサーがさらに踏み込み、ダメ押しとばかりに膂力を解放する。

 

やはり強い。負けないことはできても、決定的な隙を作ることができない。マルガレータの心の中で焦りが渦巻く。愛するジークフリード・キルヒアイスに良いところを見せるどころか、このままでは本当に筋肉のサビにされてしまう。

 

純粋な物理的破壊力において、彼を正面から打倒することは不可能に近いと彼女の本能が警鐘を鳴らす。

 

「閣下!!」

 

背後で、冷ややかな声が響く。パウル・フォン・オーベルシュタインが、静かに、しかし一切の迷いのない動作でレーザー銃を構える。

 

「オーベルシュタイン!お前、さっきから後ろでウロチョロするだけで全く役に立っておらんではないか!計算ばかりしていないで、早くこの筋肉ダルマの隙を作れ!妾の腕が千切れてしまうわ!」

 

「ですから、今からその隙を作るのです。マルガレータ閣下、右へ三ミリ、体をずらしてください。いえ、やはり二ミリで結構です。私の射線を確保するために、ご協力をお願いします」

 

二人の視線が一瞬だけ交錯する。マルガレータは、この男が何を考えているのか、言葉を交わすまでもなく理解してしまう。

 

「!!よし!許す!!やれ!!」

 

彼女は迷うことなく許可を出す。正気ではない。しかし、この膠着状態を打破し、目の前の怪物を仕留めるにはそれしかないのだ。

 

「何が『許す』だ!そんなもやしっ子に何ができるか!!」

 

オーベルシュタインがマルガレータの影に隠れるように位置取るのを見て、さらに大声で嘲笑する。

 

「臆病者が!!女の背中に隠れてコソコソと銃を撃つ気か!帝国の軍人として、いや、男として恥ずかしくないのか!そんな安全な場所から俺の強靭な筋肉を撃ち抜けると思っているのか!出てきて俺の斧の錆になれ!……あ?」

 

空気が焼けるような異音が響き渡る。次の瞬間、凄まじい高出力ビームの貫通音が、レンテンベルグ要塞の奥底を揺るがす。

 

オーベルシュタインの放った至近距離からのレーザービームは、オフレッサーを直接狙ったものではない。なんという狂気か、味方であるマルガレータの右胸の装甲を真っ向から貫通し、そのまま直進してオフレッサーの心臓部を正確無比に貫いたのだ。

 

「……!?」

 

オフレッサーの巨体が、雷に打たれたように硬直する。口からごぼりと大量の血の泡が吹き出す。彼の視線が、自分の胸に開いた風穴と、その向こうで銃を下ろすオーベルシュタインとの間を信じられないといった様子で往復する。

 

「己の……上官を、撃った……だと……?」

 

味方の体を盾にするどころか、味方の体ごと敵を撃ち抜く。そのような非道な戦術は、彼の石器時代の脳みそには全くインストールされていない概念だった。

 

「ふはははは!死ねええええええ!」

 

マルガレータはビームが右胸を貫通した強烈な物理的衝撃をそのまま推進力として利用し、独楽のように高速で回転する。遠心力を極限まで乗せた、全力のトマホークが空気を切り裂く。ピンク色の凶刃が、オフレッサーの無防備な巨体を肩から腰まで斜めに叩き斬る。

 

「バカな……。こんな、戦い方が……。味方を、撃ち抜いて、その衝撃で……」

 

圧倒的な質量を持つ筋肉の鎧が、ついに両断される。オフレッサーが力なく膝をつき、そのまま大量の血を撒き散らしながら床に崩れ落ちる。

 

「閣下!」

 

「……案ずるな。急所は完璧に外してくれたからな。痛いだけじゃ。それにしても、もう少し熱量を抑えられんかったのか!中が丸焦げになるかと思ったわ!この特注のショッキングピンクアーマー、どれだけ高いと思っているのじゃ!修理代は後でお前の給料から天引きしてやるからな!」

 

「計算通りです。ビームの熱で傷口が瞬時に焼灼され、出血を最小限に抑える効果も付与しておきました」

 

「可愛げのない奴め!……そして、休んでいる暇はないぞ!」

 

マルガレータは血を吐きながらも、自分の背中のマウントから予備のトマホークを引き抜く。そのまま全力で投擲の構えをとる。狙うのは、少し離れた場所で愛しのキルヒアイスを追い詰めている白銀の狼だ。

 

「今度こそ覚悟!!……ぐぅ!!」

 

キルヒアイスにトドメを刺そうとトマホークを振り上げていたリューネブルクの背中に、マルガレータの投げたピンク色のトマホークが深く突き刺さる。

 

ゴフッ、という鈍い音と共に、リューネブルクの動きが完全に止まる。

 

「はあああぁぁ!!」

 

キルヒアイスがその千載一遇の隙を逃さず、反撃に出る。鋭いトマホークの一閃が、リューネブルクの胴体を狙う。

 

「…………ふん!」

 

だが、リューネブルクは致命傷に近い負傷を感じさせない、常軌を逸した機敏な動きでキルヒアイスの鳩尾を蹴り飛ばし、大きく距離を取る。床を滑るようにして後退した彼の顔には、苦痛の表情すら浮かんでいない。

 

「……何と言う化け物め。背中にトマホークが深々と刺さって、なぜ平然と動けるのじゃ……。痛覚のスイッチでも切っておるのか、この男は」

 

マルガレータが驚愕の声を上げる。オフレッサーの馬鹿力も異常だが、致命傷を負っても涼しい顔をしているこの銀髪の男もまた、間違いなく怪物であった。

 

 

 

 

 

 

 

彼は痛みを堪える素振りすら見せず、隠しポケットから通信端末を取り出すと、慣れた手つきでどこかへと回線を繋ぐ。ホログラムの画面に映し出されたのは、疾風ウォルフことウォルフガング・ミッターマイヤー上級大将の顔である。

 

彼は要塞の外部で艦隊の指揮を執っているはずだが、リューネブルクの惨状を見るなり、その端正な顔を驚愕に歪ませる。

 

「ミッターマイヤー。……しくじった。今月のKPIは未達になりそうだ」

 

「どうしたと言うのだ!リューネブルク!その怪我は!それにオフレッサーはどうした!」

 

リューネブルクは、自分の背中から生えているふざけた色のトマホークの柄を親指で指し示し、肩をすくめる。

 

「オフレッサーは戦死、俺も背中をやられた。……この背中のふざけたピンク色の装飾品を見ればわかるだろう。どうやら、ファルケンハイン閣下が推進するホワイト企業の労働環境も、この物理的な暴力の前では無力だったらしい。……このままでは、ここは支えられん。プランCに移行する。……核融合炉を自爆させる。奴らの橋頭堡にはさせんよ」

 

「なんだと!?自爆じゃと!?せっかく妾がこの美しいピンク色の装甲服を焦がしてまで制圧したというのに、要塞ごと吹き飛ばす気か!この潔さの欠片もない卑怯者め!」

 

「あと十分で、この要塞は宇宙の塵になる。……退け、金髪の孺子の部下ども。タイムカードを押して帰宅する時間だ。残業代は出ないぞ」

 

その声と共に、要塞全体に無機質な機械音声と、けたたましい赤い警報ランプが点滅し始める。『自爆シークエンス作動。核融合炉臨界まで、残り六百秒』という冷酷なアナウンスが、通路に虚しく響き渡る。

 

「撤退せよ!!全員脱出だ!!揚陸艇まで走るんだ!ワーレン提督、歩けますか!」

 

左腕を失い、激痛に耐えているワーレン大将をキルヒアイスが肩を貸して支える。

 

しかし、問題はマルガレータである。先ほどのオーベルシュタインによる「味方ごと貫通ビーム」のダメージと、全力のトマホーク投擲による反動で、彼女の特注ピンクアーマーは機能不全を起こし、彼女自身も膝をついて立ち上がれない状態にある。

 

「くっ……!足のサーボモーターが焼き切れておる……!妾の完璧なプロポーションを誇る脚線美が、これでは台無しじゃ……!」

 

オーベルシュタインは一切の感情を排した無表情な顔のまま、マルガレータに背中を向けて低くしゃがみ込む。

 

「閣下!私の背中に!」

 

「……何をしておる!オーベルシュタイン!お前のようなヒョロヒョロのもやしっ子に、この重装備の妾が背負えるわけがなかろう!」

 

「計算上、私の筋力と装甲服のアシスト機能、そして火事場の馬鹿力を係数として加えれば、揚陸艇までの六百秒間のダッシュは十分に可能です。さあ、早く乗ってください」

 

マルガレータは、自分の右胸を撃ち抜いた張本人であるこの冷血漢の背中を複雑な表情で見つめるが、やがて観念したように息を吐く。

 

「すまぬ……オーベルシュタイン。頼む。……しかし、お前の背中は骨と皮だけでゴツゴツして痛いのう!もう少し美味しいものを食べてクッション性を高めておけ!」

 

「ご意見として承っておきます。では、揺れますので舌を噛まないようご注意を」

 

オーベルシュタインはマルガレータを背負うと、その細身の体からは想像もつかないような正確かつ無駄のないフォームで、キルヒアイスたちの後を追って駆け出していく。

 

彼らの足音が遠ざかり、要塞のあちこちで崩落の地鳴りが響き始める中、第六通路には再びリューネブルクだけが取り残される。彼は崩れゆく壁に背中を預け、通路の床にどっかりと腰を下ろす。背中に刺さったピンクの斧が邪魔で深く寄りかかることはできないが、彼は気にする様子もない。

 

彼はただ静かに、通信端末の向こうで顔を蒼白にしているミッターマイヤーの姿を見つめながら、己の死を待とうとしている。

 

「早く卿も脱出しろ!傷は浅いはずだ!貴殿の足ならまだ揚陸艇のハッチに間に合う!生きて帰るのが我々の社是だろうが!」

 

しかし、リューネブルクは自嘲気味に口の端を歪め、ゆっくりと首を振る。

 

「見てもいないのに勝手なことを言ってくれるな、ミッターマイヤー。……背中から腹まで深手なのだ。このふざけたピンク色の斧には、どうやら俺の臓腑をかき混ぜる特別な機能でも付いているらしい。……一歩でも動けば、俺の優秀な頭脳に送られるはずの血液が全て外に漏れ出すだろうさ」

 

彼は軽く咳き込み、さらに血の塊を吐き出す。

 

「……閣下に伝えてくれ。ファルケンハイン元帥にだ。……契約は、私の個人的な都合で不履行となるため、約束されていた元帥杖は要らないと。……退職金も辞退する。……そして、代わりに……妻のマグダレーナに……」

 

「また、あの女を未亡人にして済まないと……。まあ、あの女のことだ。俺の葬式の翌日には、もっと金払いの良い男のベッドに潜り込んでいるだろうがな……」

 

「リューネブルク上級大将!!!弱音を吐くな!貴殿らしくもない!」

 

だが、崩落の音はさらに激しさを増し、天井の一部が巨大な音を立てて崩れ落ちてくる。リューネブルクは静かに目を閉じ、迫り来る瓦礫の重みを受け入れようとする。

 

「…………まだ……だ」

 

リューネブルクが驚いて目を開けると、そこには信じられない光景が広がっている。完全に真っ二つに両断され、死んだはずのオフレッサー上級大将が、信じがたいことに、その崩れかけた上半身と下半身を気合いと筋肉だけで無理やり繋ぎ止め、血だるまになりながら立ち上がっているのだ。

 

「オフレッサー……!?貴様、自分の体がどうなっているか理解しているのか?医学の常識を冒涜するのも大概にしろ!」

 

オフレッサーの装甲服は完全に粉砕され、露出した肉体からは尋常ではない量の血が流れ出ているが、彼の両目にはまだ爛々とした闘志の炎が宿っている。オフレッサーは何の返答もせず、ただ無言のままリューネブルクに近づくと、その巨腕で彼をひょいと肩に担ぎ上げる。背中にトマホークが刺さったままのリューネブルクは、米俵のように乱暴に担がれ、痛みに顔を歪める。

 

「……なんの真似ですかな?オフレッサー閣下。私はここで静かに死を迎える予定だったのですがね。まさか、私を道連れにしてあの世で宴会でもするおつもりですか?」

 

オフレッサーは肩にリューネブルクを担いだまま、崩れゆく要塞の通路を、信じられないほどの猛スピードで走り出す。一歩踏み出すごとに口から大量の血を吐き出しているが、その足取りに迷いはない。

 

「……卿は、まだ貴族連合軍に必要な人材だ」

 

「俺のような、筋肉しか取り柄のない古臭い勇者はここで終わりだが……卿の知恵は……あの面倒くさがりなアルブレヒトには必要なのだ。……あの男を支えるのはお前のような頭の回る小賢しい男の役目だろうが」

 

その言葉には、かつて「石器時代の勇者」と嘲笑された男の、彼なりの帝国に対する純粋な忠誠心と、不器用な自己犠牲の精神が込められている。

 

自分とは最も反りが合わず、常に互いを軽蔑し合っていたはずのこの男が、最後の最後で自らの命を削ってまで自分を助けようとしている。人間の感情というものは、最も計算高いリューネブルクの頭脳をもってしても、完全に予測することは不可能なのだと思い知らされる。

 

「……悪趣味な真似をしてくれる。私が生き残れば、ファルケンハイン閣下の人事評価で貴様のポイントが上がるわけでもあるまいに」

 

崩壊する要塞の瓦礫が次々と降り注ぐ中、オフレッサーは全ての落下物をその自慢の筋肉と気合いで弾き飛ばし、一直線に脱出ブロックへと向かって猛進していく。

 

視界が強烈な閃光に包まれる直前。オフレッサーは最後の力を振り絞り、リューネブルクを脱出カプセルの中に放り投げる。

 

強烈な衝撃と共に脱出カプセルが射出され、暗黒の宇宙空間へと放り出される。その数秒後、レンテンベルグ要塞は巨大な光の球となって膨張し、宇宙空間に音のない大爆発を引き起こす。圧倒的な破壊のエネルギーが、かつての堅牢な要塞を文字通り宇宙の塵へと還元していく。

 

射出された脱出カプセルは、間一髪のところでミッターマイヤーの旗艦に回収される。カプセルが開かれると、そこには虫の息となったリューネブルクと、彼を担ぎ込んできたオフレッサーの姿がある。

 

医療班が慌ただしく駆け寄り、すぐさまリューネブルクに大量の輸血パックを繋ぎ、背中のトマホークの切断作業に取り掛かる。安全地帯まで避難し、鎮痛剤と輸血のおかげでどうにか一息ついたリューネブルクは、隣の椅子にどっかりと座っているオフレッサーの方へゆっくりと顔を向ける。

 

「……礼を言う、オフレッサー」

 

リューネブルクは、珍しく素直な感謝の言葉を口にする。彼の顔には、皮肉めいた笑みは浮かんでいない。

 

「……石器時代ではなく、鉄器時代くらいには進化なされましたかな?貴殿のその無駄に頑丈な体には、私の理屈など通じないことがよく分かりましたよ」

 

軽口を叩いて反応を待つが、隣からは何の返答もない。ただ、静寂だけがそこにある。

 

「……どうなされた?いつものように、私の小賢しい言葉に腹を立てて怒鳴り返してこないとは。皮肉も言えんほど、疲れたか?」

 

オフレッサーは、医療班が用意した簡易な椅子に深く腰掛けたまま、両手を膝に置き、前を真っ直ぐに見据えて目を見開いている。

 

彼の体からは一切の生命反応が失われており、胸の上下運動も完全に止まっている。彼を救い出した直後、カプセルの中でその命の灯は静かに、しかし完全に燃え尽きていたのだ。

 

彼は死してなお、その巨体を崩すことなく、まるで生前と同じように堂々と座り続けている。石器時代の勇者は、その最期の瞬間まで自らの足で立ち、誇り高く散っていったのである。

 

「……オフレッサー上級大将」

 

リューネブルクは、ベッドの上で静かに居住まいを正し、深い敬礼を捧げる。それは、かつて軽蔑していた男に対する、一人の武人としての心からの敬意の表れである。

 

その様子をモニター越しに見守っていたミッターマイヤーも、無言で帽子を取り、深く頭を下げる。

 

レンテンベルグ要塞は完全に自爆して消滅し、アルブレヒト・フォン・ファルケンハインはその堅牢な拠点の一つを永遠に失うこととなった。

 

しかし、ラインハルト・フォン・ローエングラム側もまた、要塞を占拠して無傷で手に入れることには至らず、悲願の共闘堡を得るという目的を達成することはできなかった。

 

要塞の跡地には、ただ無数のデブリが漂うのみである。内戦の天秤は、一人の豪傑の死と、一つの要塞の消滅という代償を払い、どちらにも大きく傾くことなく、再び冷酷な水平へと戻ろうとしている。血塗られた内乱の序章は、オフレッサーの壮絶な死という強烈な楔を銀河の歴史に打ち込み、さらに激しさを増すであろう次なる戦いへと、その舞台を静かに移していくのであった。




ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

今回はレンテンベルグ要塞の決着と、
オフレッサーという一人の武人の最期を描きました。

彼は筋肉の象徴でありながら、
最後に誰よりも帝国軍人らしい死を選びました。

もしよろしければ、

・オフレッサーの最期について
・味方貫通射撃の是非
・リューネブルクの生存について
・この戦いの重さが伝わったか

など、ぜひご感想をお聞かせください。

皆様の声が、次の戦いの燃料になります。

宇宙を統一するのは誰だと思いますか?

  • アルブレヒト
  • ラインハルト
  • ヤン・ウェンリー
  • マルガレータ
  • ロイエンタール
  • ルビンスキー
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