銀河英雄伝説 〜無能なる俗物が勘違いで英雄に祭り上げられ、気づけば貴族連合盟主としてラインハルトと雌雄を決する件について〜   作:斉宮 柴野

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読者の皆さまへ。
本作は「銀河英雄伝説」の壮大な舞台の片隅に、どうしようもない俗物が迷い込んだら……?という発想から始まった喜劇です。
アルブレヒト・フォン・ファルケンハインは、美食と美女と安逸を愛するただのボンボン。しかし彼の行動はいつも周囲に誤解され、気づけば「慈悲深き指導者」「寡黙な英雄」などと祭り上げられてしまいます。
今回はついに、若きラインハルト&キルヒアイスとの邂逅。俗物伯爵が本気で怒った理由はただ一つ――専属メイド・アナスタシアを侮辱されたから。
笑いと勘違いと、ほんの少しの誇り。どうぞ肩の力を抜いてお楽しみください。


金髪の孺子と俺の女

あの金髪の孺子――ラインハルト・フォン・ミューゼル。

そして隣にくっついて歩いてる赤毛、ジークフリート・キルヒアイス。

 

二人が入学してきたからといって、俺の学校生活がすぐに変わるわけじゃなかった。

いや、まったく変わらん。

 

せいぜいが、食堂でのデザートが少し豪華になったぐらいだ。

「皇帝陛下の寵姫の弟が入ってきたから待遇が良くなった」とかいう噂だが、俺からすりゃどうでもいい。

俺にとって重要なのは「プリンが2個から3個に増えた」という事実、それだけだ。

 

その日の昼食時。

俺は食堂の片隅で、アナスタシアと向かい合って座っていた。

周りはざわついている。みんなラインハルトだキルヒアイスだと盛り上がっていたが、俺はプリンに集中していた。

 

「なあ、アナ」

俺はスプーンを口にくわえながら小声で囁いた。

 

「つまりさ、皇帝陛下のロリコン趣味のせいで、あの綺麗な顔したやつの姉ちゃんが後宮に召し上げられたってことだよな?」

 

……静寂。

 

アナスタシアは、眉一つ動かさずに紅茶をすする。

そして無機質な声で答えた。

 

「アル様。その発言が不敬罪にあたるという可能性を、一度でもお考えになりましたか?」

 

「……」

 

「ここで私以外の誰かに聞かれていたら、ファルケンハイン家は明日にも取り潰しです」

 

俺は思わず肩をすくめた。

まあ、わかってる。アナの前以外では絶対言わない。

 

「お前の前でしか言わんさ。わかっているだろう?」

 

俺がそう言うと、アナはふいっと顔をそむけた。

……その耳が、ほんのり赤い。

 

「……わかっております。ですが、お慎みを」

 

(心の声:どっちだよ!怒るのか照れるのかはっきりしろ!……いや、可愛いだろうが!)

 

ちなみに。

 

全校生徒から「ファルケンハインの愛人」と呼ばれているアナスタシアだが……

最近、俺もその噂を否定できなくなってきた。

 

なぜかって?

 

……聞くなよ!

 

……あ?

そうだよ!そういう仲になったからだよ!悪いか!

 

まだ俺12歳だぞ!?いや、正確には……

 

「正確には11歳の終わり頃からですね」

 

アナスタシアが即座に補足してきた。無表情で。

 

「やめろ!詳細な補足は!!!」

 

俺はテーブルに額をぶつけそうになった。

なんだこいつ、いちいち恥を拡散していくスタイルやめろ。

 

「とにかく!」

俺は人差し指を突き立てて宣言する。

 

「アナは俺自身みたいなもんだから良いんだ!これはセーフだ!」

 

「……つまり、ご自分を相手にしているようなものだと。左様でございますか」

 

「ちげえよ!!!」

 

俺はプリンをひっくり返しそうになった。

 

「女の子がそんな生々しいことを言ってはいけません!」

 

「事実を申し上げただけです」

 

……ぐぬぬ。

こいつは無表情のくせに、俺の急所だけは的確に突いてくる。

 

しかもだ。

 

このやり取りをしている最中、周囲の取り巻き連中はニヤニヤして俺を見ていた。

 

「ファルケンハイン伯は、あえて自らの弱みをさらけ出して部下の忠誠を試しておられるのだ」

「伯の正直さは眩しい……」

 

いやいやいや!俺はただ、アナに恥を暴露されて赤面してるだけだ!

 

その日の午後の授業。

 

俺が居眠りしかけたら、ラインハルトがすぐ隣の席に来ていた。

こいつ、キラキラオーラ出しすぎだろ。

同級生どころか教官まで見惚れてるぞ。

 

で、俺は不機嫌そうに鼻を鳴らした。

 

「ふん……皇帝の寵姫の弟といえど、俺には関係ない」

 

小声でそうつぶやいたら、ラインハルトはちらっと俺を見た。

その視線は冷たい。

……なんか気に障ったか?

 

でも周囲は違う解釈をしていた。

 

「ファルケンハイン伯は、あのラインハルトにすら臆さない!」

「やはり真の器は違う……」

 

……俺はただ愚痴っただけなんだけど!?

 

(心の声:……なんか最近、俺の人生どんどん面倒になってね?)

 

俺はただ美味い飯食って、アナといちゃいちゃして、美女に囲まれて暮らしたいだけなんだ。

なのに、気づけば英雄扱いされそうになってる。

 

やめろ。やめてくれ。

俺はただの俗物なんだよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後の校庭裏から、ドガン!バキン!という景気のいい音が響いてきた。

俺は思わず顔をしかめる。

 

(内心)またかよ。毎日毎日、ガキの喧嘩ってやつはどうしてこううるさいのかね。俺は平和に暮らしたいんだよ。紅茶とプリンがあればそれで十分。ああ、さっさと寮に戻ってアナの淹れた紅茶を飲みたい。

 

踵を返そうとした瞬間、背後から冷たい声が飛んできた。

 

「アル様。見て見ぬふりをするのは、貴族の徳に反します。それに巻き込まれているのは新入生のようです」

 

アナスタシアだ。俺の専属メイドであり、俺の人生の監視役であり、夜のお守り係でもある。

 

「徳で腹は膨れんぞ!」俺は小声で反論した。

「いいかアナ、俺がここで無関係を貫く。それこそが俺流の処世術なんだ。賢いだろ?」

 

「愚かですね」

即答かよ!こいつマジで遠慮がない。

 

「……ちっ。わかったよ行けばいいんだろ行けば!」

 

俺はしぶしぶ野次馬の中をかき分けて進む。何やら人だかりの中心で上級生が数人、新入生二人を取り囲んでいた。

 

見覚えのある顔だった。金髪と赤毛。そうだ、あのラインハルトとかいう美少年と、横にくっついてる赤毛。キルヒアイスとか言ったっけな。

 

「生意気なんだよ、平民上がりのお前らが!」

上級生が怒鳴りながら殴りかかる。

 

(内心)あーあ。やっぱりな。目立つ顔立ちしてるとこうなるんだよ。俺なんか毎日「伯爵の坊ちゃん」って馬鹿にされてるからな。わかるぞ、その気持ち。……まあ、俺は殴られる前にアナが助けてくれるけどな!

 

ところが。

 

その金髪坊や、いきなり上級生を殴り飛ばした。

バッキーン!と豪快に吹っ飛ぶ上級生。

 

(内心)おいおいおい……10歳だろ?なんでそんな怪力なんだよ!?赤毛の方も冷静に急所狙って蹴り入れてるし。こいつら本気で喧嘩慣れしてやがる。

 

「おらああああ!!!」

ラインハルトが逆上して拳を振り回す。やばい、こいつ完全に見境なくなってきた。

 

(内心)あれ?ちょっと待て……なんかこっちに突っ込んできてないか!?おい、俺関係ないぞ!野次馬だから!安全圏だから!やめろー!!!

 

次の瞬間。俺の顔面に黄金の拳が迫った。

……死んだな俺。さよなら俺の平和な人生。

 

だが、拳は俺の顔に届かなかった。

寸前でピタリと止まったのだ。

 

「そこまでにしなさい、新入生。無関係の者を巻き込むのは感心しません」

 

アナスタシアだった。いつの間にか俺の前に立ち、片手でラインハルトの拳を掴んでいた。

いや、何それ怖い。俺のメイド、やっぱり人間じゃない。

 

(内心)助かった……!マジで死ぬかと思った!ナイスだアナ!

 

だがラインハルトはアナの手を振り払い、俺たちを侮蔑するように見下した。

 

「なんだ貴様は。ファルケンハイン伯の情婦か。主人のように、淫売も出しゃばりらしいな」

 

……静寂。

 

俺の中で、何かがプツリと切れた。

 

(モノローグ)俺を馬鹿にするのはいい。無能と罵られるのも、俗物と笑われるのも許してやる。だがな……

 

「―――アナのことを悪く言う奴は、どんな奴だろうとぶっ殺す」

 

俺は低くそう呟いた。

 

その場の空気が一気に凍る。

野次馬どもは一斉に息を呑んだ。アナは無表情のままだが、その瞳の奥にうっすら光が宿っている。

 

ラインハルトは一瞬だけ目を細め、興味深そうに俺を見た。

赤毛のキルヒアイスは慌てて彼を押さえに入る。

 

「ラインハルト、もうやめろ!このままじゃまずい!」

 

俺は拳を握りしめていた。実際殴る度胸なんてない。だが口先だけは虚勢を張っていた。

全身が震えていたのは恐怖のせいか怒りのせいか、自分でもわからない。

 

だが一つだけ確かなことがあった。

 

アナを侮辱するやつは絶対に許さない。

 

……俺の人生で初めて本気でそう思った瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直、あの後のことはよく覚えていない。頭に血が上ったっていうのは、まさにこういう状態を言うんだろう。俺の目の前でアナを侮辱する金髪がいて、気づいたら体が勝手に動いていた。

拳を振り回し、足をばたつかせ、歯を食いしばって吠えていた。いや、俺が吠えてたのか、ラインハルトが吠えてたのかすらもうわからん。

 

とにかく、ひたすらに殴った。殴って殴って、蹴って蹴って、また殴って。たぶん途中から俺の方が殴られてた気もする。顔に痛みが走るたびに「うおおお!」と叫んでいたから、殴り合いというより奇声合戦だったんじゃないかと思う。

 

そのうち視界が揺れて、上下も左右もよくわからなくなった。俺はただ金色の髪を目印に突っ込んでいった。気づけば校庭の隅っこで、地面に伸びてるのはあの生意気な金髪で、俺はぜえぜえ言いながら立っていた。

 

「……へへ。守れたな、アナ」

 

自分でもよくわからないセリフを吐いた。ヒーロー気取りか俺は。いや、でもいいじゃないか。言ってやりたかったんだ。俺だってやる時はやるんだって証明を。

 

アナがそばに立っていて、じっと俺を見ていた。いつもの無表情かと思ったら、ほんのり目が潤んでいた。

 

「アル様。私のために、ありがとうございます。ですが、無茶はなさらないでください」

 

その言葉に、俺は妙に満足した。頬が痛いのも、鼻血が止まらないのもどうでもよかった。だって、アナが俺をちゃんと見てくれている。それだけで報われた気がした。

 

「ふふん。お前の涙の価値は銀河一だな……」

 

言い切る前に、視界が真っ暗になった。盛大に気を失ったわけだ。

 

ここからは断片的な記憶だ。目が覚めたり、また意識を失ったりを繰り返していたからな。

 

たぶん俺は、養生室のベッドに寝かされていた。頬に冷たいタオルの感触。アナの声も聞こえた気がする。

 

「アル様、口を開けてください。お粥です」

 

(内心)おお……至れり尽くせり。なんて優しい声なんだ。やっぱり俺のアナだな。あーん、と言ってくれよ。

 

「早くしろ、この無能」

 

……はいはい。いつも通りだ。俺の錯覚だった。

 

それからは騒がしい声も聞こえた。どうやらあの決闘騒ぎが学校中に広まったらしい。誰かが「ファルケンハイン伯があのミューゼルを叩きのめした」なんて大声で言ってた。いやいやいや、待て待て。確かに俺の目の前で金髪は倒れてたけど、叩きのめしたのは俺か?絶対違う気がするんだよな。

 

でも噂ってやつは都合よく広がる。俺が本気で拳で語り合っただの、血だらけになりながらも倒れなかっただの、最後は「女のために戦った騎士道の体現者」だのと持ち上げられていた。いや俺はただカッとなっただけで、別に騎士道精神なんてこれっぽっちも持ってねえ。

 

アナに聞いてみた。

「なあ、本当のところどうだったんだ?俺って勝ったのか?」

 

「勝ちましたよ。結果的には」

 

「結果的にはって何だよ」

 

「ラインハルト様は意識を失い、アル様はその直後に倒れました。つまり、最後に立っていたのはアル様。勝者です」

 

……微妙だな!完全に相打ちじゃねえか!

 

だが世間の認識は違った。俺は「金髪の天才を打ち負かした貴族の御曹司」として一気に名を知られることになった。

そのくせ俺自身は、記憶がぶっ飛んでるから武勇伝を語れない。令嬢たちに囲まれて「どのように倒されたのですか?」と聞かれても「いやー、よく覚えてないんだよね」としか言えなかった。

 

でもそれがまた渋いと思われたらしく、「戦いの詳細を語らない寡黙な英雄」なんて肩書までついた。違う違う!語れないだけだ!脳みそに残ってないんだ!

 

それからというもの、俺は廊下を歩けば拍手され、食堂に行けばデザートが二個ついてくる。風呂場に入れば誰かが背中を流してくれる。すごいVIP待遇だ。俺は思った。

 

(内心)……まあ、悪くないな。記憶はねえけど結果オーライだ。

 

アナはというと、あれ以来やたらと俺に付きっきりになった。勉強の時間も実技の時間も、何かと世話を焼いてくる。

「あなたが無茶をしないよう、監視します」

とか言ってるけど、俺にはわかる。これは惚れてる。間違いない。俺が命懸けで守ったからな!

 

「なあアナ。お前、俺のこと好きだろ?」

 

「尊敬していますよ。無能を晒しながらも、時に情熱を見せる姿勢は勉強になります」

 

「おい待て。なんでそこで無能って付け足すんだよ」

 

「事実ですから」

 

 

 

 

 

 

目を覚ましたら医務室のベッドの上だった。顔が痛い、腕も痛い、腰も痛い。要するに全身が痛い。鏡を見てないけど、どうせパンダみたいな顔になってるだろう。あの金髪め、俺を何だと思ってやがる。俺はファルケンハイン家の跡取り息子、銀河一の美男子、そして未来のハーレム王だぞ。それを殴るなんて暴挙以外の何物でもない。

 

ベッドの横にはアナが座っていた。目の下にうっすらクマができてる。徹夜で看病でもしてたのか?いや待て、こいつは寝なくても平気な人種だろ。サイボーグか何かだろ。

 

「アル様、目が覚めましたか」

 

「……おお。俺は生きてるのか」

 

「図太い生命力をお持ちですからね」

 

褒めてんのかけなしてんのかよくわからん返事が返ってきた。まあいい。生きてるだけで儲けもんだ。

 

と、そこに赤毛の少年が入ってきた。昨日、金髪の横にいた奴だ。名前は……えっと、なんだっけ。そうそう、キルヒアイスだ。名前が長いから「赤毛」でいいや。

 

赤毛はきっちり背筋を伸ばして、俺のベッドの前に立つと、いきなり深々と頭を下げてきた。

 

「ファルケンハイン上級生。昨日は、友人のラインハルトが大変なご無礼を……心よりお詫び申し上げます」

 

おお、思ったより礼儀正しい。てっきり金髪と同じく殴りかかってくるタイプかと思ってた。

 

「……謝って済むか。あいつはアナを侮辱した。万死に値する」

 

俺が低い声でそう言うと、空気がピリッとした。赤毛の表情が強張る。俺自身も本気で怒ってた。俺を殴ったことなんてどうでもいいんだ。けど、アナを貶したことだけは絶対に許せなかった。

 

その時、アナが俺の手をそっと握った。

 

「キルヒアイス君、でしたね。顔を上げてください。あなたの友人が、なぜあれほど荒れていたのか……その理由を、先に聞かせてもらえませんか」

 

声が優しい。昨日まで俺に「無能」とか「俗物」とか吐き捨ててた同一人物とは思えんほど優しい。いや、やっぱり俺にだけ厳しいのか?差別か?

 

赤毛は顔を上げて、小さく息を吸った。

 

「……ラインハルトの姉は、アンネローゼといいます。彼女は皇帝陛下に召し上げられ、後宮へ入れられました。本人の意思ではありません。理不尽な命令でした。ラインハルトは、その現実に怒り、憎み、誰も信じられなくなっているのです」

 

部屋の空気が少しだけ重くなった。俺も一応は帝国貴族だ、後宮に関する噂くらいは知ってる。けど実際に身内がそんな目にあったら、そりゃ荒れるわな。

 

アナが小さく頷いて言った。

 

「……そうですか。それは、お辛いでしょう。ですが、その怒りを、無関係な者にぶつけて良い理由にはなりません。アル様が怒っているのは、ご自身が殴られたことではありません。私が侮辱されたからです。……わかりますね?」

 

赤毛はまっすぐアナを見て、すぐに視線を落とした。

 

「はい……。重ね重ね、申し訳ありませんでした」

 

俺の怒りは収まらなかった。けどアナの声を聞いて、少しだけ冷静になった。俺は赤毛を睨みつけて、ゆっくりと口を開いた。

 

「……お前がそう言うなら、仕方ない。だが二度はないぞ。次にアナを泣かせたら、皇帝陛下の弟だろうが、八つ裂きにしてやる」

 

部屋が静まり返った。赤毛は真っ青な顔で固まっていたけど、やがて小さく「承知しました」とだけ言った。

 

そこで俺はようやく気づいた。赤毛が震えてるのは恐怖だけじゃない。多分、安心も混じってた。あの金髪を止められる奴が誰もいないと思ってたのに、俺が殴り倒したもんだから、少しは希望を見たのかもしれん。

 

俺は心の中でため息をついた。俺はただアナを守りたかっただけなんだ。なのに勝手に「金髪を止められる存在」なんて役目を押し付けられたらたまったもんじゃない。俺は英雄になりたいんじゃない、ハーレム王になりたいんだ。

 

でもまあ、アナが少しでも嬉しそうに笑うなら、それも悪くないのかもしれん。




ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
今回のエピソードでは、アルブレヒト伯爵が初めて「自分のためではなく、他者のために怒る」という一面を見せました。普段はプリンと女しか頭にない彼が、アナを守るために金髪の天才に立ち向かった――このギャップが、彼を単なる喜劇キャラ以上の存在に押し上げています。
もっとも、彼自身は「寡黙な英雄」と呼ばれても実感ゼロ。むしろ「プリンが二個つくならまあいいか」程度の俗物精神で生きています。
今後、彼はさらに「誤解による大出世街道」を歩んでいきますが、その裏でどれほど俗物的な欲望と格闘しているかを、笑いとともに描いていくつもりです。
次なる災難――いや、門出を、ぜひ見守っていただければ幸いです。

今小分けにしている章を

  • 週1で一気に読みたい(3万字くらい)
  • 毎日小分けでいい(4千字くらい)
  • 毎日なら文字数気にしない
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