転生したらゾルディック家の長女でになっていた件について。兄(イルミ)の溺愛がめっちゃこわい···。 作:Honey*bee
「ほーら、パパでちゅよー。キルア、ルキアちゃーん」
どこかで見た事のある光景に、さすがわ親子だと確信する。
特にゼノの遺伝子の強さを垣間見た気がした。
私達に両手をのばしてデレデレの父親こと、シルバ・ゾルディック。
原作ではキリッとしたサイヤ人並に鍛え上げられた筋肉ムキムキのゾルディックの家長だが、子供の前では(多分)普通(?)の父親らしい。
隣のキルアは「きゃっ、きゃっ」とシルバに手をのばしてキラキラした目で笑っている。
兄のキルアが可愛件について···。
天使の微笑みとはこの事か!
妹の私でも可愛いと思ってしまう。
キルアまじ天使!
「ほーら、『パパ』っていってごらーん」
私のママ呼びを聞いてから、父親のシルバはずっとこんな調子だったりする。
バリトンボイスのデレデレ声は、ある意味破壊力が凄い。
ちなみに、キルアもぼちぼち言葉を理解し始めているようで、私を見るたびに「るー」とか言い出している···キルア可愛ええ···。
スマホがあれば、沢山収められたのに!
「キルアー、すりすり〜すりすり〜」
「あー、うー」とシルバ父に腕を伸ばすキルア。
シルバ父キルアを抱き上げて、父親必殺ほっぺすりすりを展開した。
「うっ、わぁぁぁ!!」
あまりの可愛さに、ほっぺすりすりしたい気持ちはわかるけれども、ジョリジョリした髭の感覚に驚いたのだろう、キルアが一気に泣き出した。
「あーなーたー!!キルアちゃんに何をしていますの!」
そこへ息子の泣き声を聞いたキキョウ母が子供部屋のドアをバンと開けて部屋へ入ってきた。
「い、いや、その···」
キキョウ母はすかさずにシルバ父からキルアを奪取し、胸に収めて「よしよーし」とあやす姿は慈愛に満ちた母の姿だ。
ぐりん、と音がしそうな感じでシルバ父を捉えたキキョウ歯の眼光がキツイ。
狼狽えるシルバ父と、「可愛い息子に何したんやワレェ!」な母親のガンギマリな顔は、赤ん坊の私でも恐ろしい。
「いったいキルアちゃんに何をしましたの?」
「いやぁ、つい、···ほっぺたスリスリをしたくなって、だなぁ···」
「まぁ!!何て事を!可愛い可愛いキルアのほっぺたにあなたの髭の痕が付いたらどう責任を持つおつもりですの!」
「·····すまん。キルア」
「全くもう!」と母親モード全開のキキョウ母。
美人が怒ると怖いと言うのは本当である。
萎縮するシルバ父。
我が子を可愛いと想うが故に、あんな行動を取らせてしまうキルアは赤ん坊の頃から罪な男なのかも知れない。
「ま···マンマ···まー、」
(キルアが喋った!)
そんな事を知ってか知らずか、キルアは母に手を伸ばして紫色の瞳をキラキラと輝かせている。
「き、キルアちゃん!!····あああアナタ!聞きまして!?私の事をママと···」
初めての「ママ」呼びに、キキョウ母もキルアには溺愛が凄まじかった。
「今日は記念日ですわー!!」
と、カレンダーの今日の日付に丸をつけていた。
シルバ父、ドンマイ。