五日が経ち……久保カイト達の決闘はライルの圧勝、そして通知を無視した団員達の不始末からライルへの個人的恩義があるバルディーニ率いる『ロンスヴォー』がライル軍の警護を受け持つことになった。
それは、遠回しに「末端の暴走に対して、迅速に対応できないようでは信用できない」と言っているようなものだった。本流側のブリタニア人の少年ラルフ・フィオーレも副司令の今のありように疑念があるのか『ロンスヴォー』に流れ、中華連邦の楊 鈴維も星刻側とのパイプ役として半ば『ロンスヴォー』に流れている。間違いなく、ゼロの死亡で小さいが『黒の騎士団』は分裂しつつある。
そして、この事態に際してライル軍側には武器の携帯が認められ、面会の場合は『黒の騎士団』がライル軍側の陣地に赴くこと、武器は没収と圧倒的に不利な条件が付くことになった。つい先日、皇妃の誘拐が起こったのだから当然だ。
久保カイトの一派で生き残った団員達は全員、国際犯罪及び休戦条約破棄を図った重罪人として『ロンスヴォー』によって銃殺刑となった。
扇は弁護しようとしたが、藤堂や星刻が議会の信用を持ち出すことで頷くしかなかった。
有紗は蓬莱島で花を貰い、それを海に放り投げた。護衛には長野が銃と刀で武装し、他にも名誉ブリタニア人の歩兵、『ロンスヴォー』の一般兵が付いている。
「満足か?てめえのために戦った男を殺させてよ。」
後ろからの声に振り返ると、男が一人いた。幹部の一人、玉城真一郎だ。
「…カイト君のこと?」
「あいつとの付き合いはちょっとだけどな、お前を助けるために戦ったんだよ!それを」
長野が刀を突きつけた。
「黙れ、下郎。」
「んな!?」
「飯田を救おうとした、そこだけは認める。だが、その肝心の飯田本人の意志をあの男はどう解釈していた?」
そう、カイトはブリタニア憎しに任せていた。並べていたのは……
「飯田がさらわれたオークションは殿下の仕業。挙げ句の果て、他の者達まで殿下の仕業と自分に都合のいいことばかり並べ立てた。まさにブリタニアが言う無知蒙昧なイレヴンの典型だ。」
刀を突きつけられているのを差し引いても、玉城も周りの日本人達も何も言えずにいる。
「いや…もっと質が悪い。自分達に都合のいい日本人しか見ていない。枢木スザクにしろ、我が軍の畑方秀作にしろ、飯田有紗にしろ、全ての名誉ブリタニア人だな。」
「知ったふうなことを」
「言っているのは貴様らだ……今すぐ子供に食べさせる米やパンが欲しい親に殿下は手を差し伸べた。」
「あぁん!?んなの、点数稼ぎの偽善だろうが!!」
「じゃあ、貴方達は何をしてくれたの!?」
遂に有紗は我慢が出来なくなった。
「私がさらわれたオークションを潰したそうだけど、実際に私達を保護したのはライル様!事務次官に攫われた時もライル様、本国でシェール様の陰謀で攫われた私達を助けてくれたのもライル様!貴方達は何もしなかったじゃない!!」
「あ、あぐ…!」
「それを皇族だから自作自演?それは貴方達やカイト君にとって、一番都合のいいブリタニア皇族でないと自分達の論理が破綻するからじゃない!」
「このガキ!!」
「よせ、玉城!!」
扇要が間に入った。
「扇副司令…」
「申し訳ありません。途中からですが、お話は聞いていました。飯田有紗、と言ったな。君の言っていることは正しい。あの時、ライルと初めて会ったオークションで俺達も君達を保護するために動いた。それをライルに先を越されたのなら、君の言った通りだ。」
「扇!」
玉城が異論をはさむが、扇は腕で制する。
「だが、今の自作自演呼ばわりだけは撤回してくれ。君の主君、いやご主人が仕組んだというのもこちらも撤回する。」
「……分かりました。少し、いい過ぎました。」
「いや、最初に言ったのはこちらだ。玉城、行くぞ。」
「…け!裏切り者どもめ!!」
長野は玉城の言い草にため息をついた。まるで分かっていないようだ。あの副司令は分別があるが、末端の暴走を止められるようなタイプではない。
藤堂中佐がいてもダメ、か。ブリタニア軍ではゼロを討てば『黒の騎士団』は崩壊するという見方が強い。現役軍人として長野もそれは同意見だった。あの玉城は最古参のメンバーだと言うが、それでさえあれでは本当にゼロのワンマンチームという弱点が露呈しているな。
休戦条約とゼロの死亡、シュナイゼルが何かしたとライルは睨んでいる。もしそうなら、素人上がりの連中など帝国宰相ほどの者ならさぞ動かしやすいだろう。ライル曰く、ポーカーで例えるなら最弱のワンペアでも相手を勝負から降ろすこともでき、たとえ自分がノーペアでも引き分けに持ち込めるタイプだという。
絶対に負けない勝負をするタイプ、か。
良二は皇神楽耶と会っていた。
「久しぶりだな…」
「ええ、皇コンツェルンと武石財閥の会合前ですから、3年ぶりでしょうか?」
「合衆国日本の代表になった感想は?」
「そういう貴方こそ、ブリタニア皇族の親衛隊になったご感想は?」
「ああ、クソオヤジ共はご満悦だよ。社員のことなんか、二の次。」
神楽耶は無邪気に笑った。
「貴方とて、スザクと一緒に売国をしたではないですか。」
「ふん、『首相の息子』だからアレをしろ、コレをしろと勝手な注文ばかりする貴様らよりはマシだな。」
「キョウト六家の責任を放棄しておいて。」
「なんで、反ブリタニアじゃなきゃいけないんだ。俺は奴らの地位のためだけに入隊させられた。だが、今は殿下にお仕えして日本側の発言権の向上という自分の目標がある。」
「所詮は支配体制の尖兵ではありませんか。」
「それで、社員やその家族が守れるならその方が良い。」
神楽耶は良二をにらみつけてきた。
「あのような皇子の方が日本より価値があると?」
「スザクに『首相の息子』だけ注文する貴様らの百万倍価値がある。」
エレーナはバルディーニと面会していた。
「エリア24から本国に攫われていたのですか。」
「ええ、ライル様が有紗達を助けに来た時と同じカジノ……運が良かったです。」
「確かに……彼でなければどうなっていたか。」
「将軍はライル様が仕組んだ、とは仰らないのですね。」
バルディーニは苦笑し、水を飲む。
「仕組んだところで何のメリットがあるのです?公表されているとおりならば、法的に何の問題もない。」
流石にイタリアの重鎮となれば、話が分かる。
「それで、私達を解放しろと仰るのですか?」
「言いませんよ。コレでもあなた方三人のファンだから、ブリタニアに独り占めされるのは悔しいですが。」
「あら、意外なところにファンがいたのですね。」
「助けたから、我が隊の専属慰問ダンサーをやれとは言いませんよ。」
慰問か…そういう意味では
「こんな状況でなければ、トウキョウ租界に慰問に行きたいんですけどね。」
「E.U.の正規軍よりはやりがいがありますか?」
「ええ…」
鈴維はライルに会っていた。先日の詫びで、わざわざ中国茶をもって入れてあげて、美水も一緒にいた。
「もう十分だと思うのだが?」
「私の気が済まない。それに…星刻様は私に何か隠しているような気がする。」
「何か?」
ライルが問うと、同席していた美水が…
「例えば、ゼロが本当は副司令達に殺された、とか?」
鈴維の肩が僅かに強張る。どうやら、彼女は星刻のことも疑っているようだ。いや、正確には……
「やはり、副司令達は兄様に乗せられたようだな。」
「そう考えるのは、貴方が弟だから?」
クラリスだ……何故か浅海も一緒にいる。
「内通を疑われるようなことをしているぞ?」
「既にバルディーニ将軍の言う恩義それ自体が内通にされそうよ。バルディーニ将軍の発言権を強化するため、わざとライルの元にこの子達を送って返してもらった…」
「扇さんたちは半信半疑だけど……!」
実際に裏切られ、相手がライルでなければ地獄だった浅海が足を思い切り地面にたたきつける。
「私達は助かったけど、ルーカスや他の貴族に売られた子は帰って来てないのよ!!そっちはどう説明するのよ!!」
「それ以上はよせ……」
「でも!」
「ところで…本当に亡命する気はないの?」
「領民や部下の家族もあるからな、それに本国は私の件どころではない。最近、兄の方も動きが不透明なんだ。」
鈴維もそれに唸る。
「ああ、『グリンダ騎士団』と共にカンボジアに行ったという未確認情報があるが、それっきりだ。」
カンボジア、か。そういえば、あそこのトロモ機関に何かを開発させていたという。アレを今手に入れてどうするつもりなのだ?
考えられるとすれば、扇達を焚きつけて殺そうとしたゼロに逃げられたためだが……
池田は部下達と共に皇妃の内、混血のレイ・コウガ・スレイターとリーザ・スズカ・フォン・ノイエンドルフと面会していた。
「何でしょうか?」
「……君達は、どういう経緯で彼の元へ?」
日本人の血が入っているなら、ブリタニアでは碌な事にはなっていないはずだ。それが……
本質を見抜いたように、リーザが応える。
「日本人の血が入ってブリタニアで白眼視されても、自分達は違うと仰りたいのですか?」
「いや、そういうわけではない。」
「嘘。どうせ、『日本人として受け入れてやるから今からでも味方しろ』とでも言うんでしょう?あんた達イレヴンの本性はよく分かってる。」
レイがこちらの言い分を嘘だと決めつけた。否、経験に基づく結論といった方が良いのだろう。部下達は…
「何が本性だ!ブリタニアこそ…」
「私達の母はブリタニア人です。」
稲垣のブリタニアが悪という論理をリーザが母親がブリタニア人と切り返した。つまり、母親にはちゃんと愛されているという証。親子の情だろうが、ブリタニア人の愛情だ。
「それで、味方したらどうするの?どうせ、不都合があれば私達のせいにするのが分かりきっているのに。」
コレもまた酷い偏見…ではなく、レイに限れば経験だろう。
「この際だからはっきり言ってあげる。どうせ、日本に限らず世界中の政府とブリタニアの間で『混血迫害協定』なんてもの結んでるんでしょう?双方のガス抜きにハーフとクォーターはぴったりだもの。」
「貴様、子供のような邪推」
西野が反論しようとするが、レイはそれを先制攻撃で潰す。
「子供のような論理で散々悪者にしてきたのは誰?あんた達、イレヴンとブリタニア人。私に言わせればね、ライル様や母、同僚達以外のブリタニア人はみんな悪者。イレヴンも同じ……どっちも立派なこと言っているようで、結局は『同じ穴の狢』。」
「レイ…」
リーザが言い過ぎだと窘めるが、レイは聞く耳を持たない。
「違うって言うなら、ラクシャータ・チャウラーと藤堂を呼んでちょうだい。」
いきなり、中核メンバーを呼べと言ってきた。一体、何を?
「何故、あの二人を?」
「味方しろとか言うくらいなら、あいつらに頼んで私を純血の日本人にして貰うのよ。医療サイバネティックスの権威と『奇跡の藤堂』なら簡単でしょ?」
「……そんな、無茶なことを。」
「『奇跡』を起こしたじゃない。『厳島の奇跡』、それにブリタニア系に匹敵する技術者だもの。出来て当たり前。出来ないは認めない。」
『子供みたいな我が儘』と言いたいところだが……彼女の経験通りならば子供の我が儘をこちらはずっと振りかざしてきた。
「ぐ、この…所詮」
「所詮、ブリタニアまみれ?」
リーザが稲垣の主張を先回りした。
「……言いすぎだと思ったけど、撤回します。私も4分の1はイレヴンだから切腹や神風をやる、空手や柔道を出来るなんて言われて育った。どこの国も同じ程度の輩しかいない。祖母の国のことわざで言う『どんぐりの背比べ』ってこういうことを言うんですね。」
『どんぐりの背比べ』、『同じ穴の狢』……混血達にとっては正にそれなのかもしれない。紅月カレンや海棠の元にいるナカタ・クレシェント・セーラもここまでは行かなくても、そうした目に遭ってきたのだろう。
「……ブリタニア皇妃方からの我が国の本質への厳しいご指摘、痛み入ります。」
「池田!?」
「事実です……それとも、彼女らの夫がそう吹き込んだと?証拠もないのに。」
「あ……申し訳ございません。」
西野が意味を悟り、稲垣も渋々と頭を下げた。
ゼラートはゲイリーと秀作に面会を頼んでいた。
「『血の紋章事件』の生き残りがいたとは。」
「俺は関与していないがな。で、どうする?」
ゲイリーはその挑発に首を横に振る。
「どうもしない。それで、何故畑方にも?」
「俺が掴んでいる情報では、その男はあの畑方源流の孫……日本解放の英雄にもなれる男が、何故と思ってな。」
「貴様はE.U.にいる魔物だな。」
秀作は剣を抜こうとするが、ゲイリーが腕で制する。
「祖父の名前を持ちだした途端に魔物呼ばわり。……お前のために忠告する。」
「何を。」
「お前が日本人のために戦うのをいやというのなら、嫌と言い続ければ良い。少なくとも、ブリタニアはそれを歓迎する。」
「奴の血を理由に内通を何度も疑われた。そのたびに魔物を殺しまくった。殺せと要求しておいて、後で青くなってなんて言ったと思う?『イレヴンに味方しないのは分かったからやり過ぎだ』と。」
どういう殺し方をしたのやら……ナンバーズに高圧的な士官でもこいつの狂気は恐ろしいらしい。
「だが、今は牙を抜かれた……いや、むしろその将軍や主君、『双剣皇女』の敵を食い殺すことの方が大事に見えるが?」
「何?」
鳩が豆鉄砲を食ったような顔をした。
「余計なお世話だが、それは良い傾向だぞ。少なくとも、手当たり次第にイレヴンを殺すよりは。」
「いやあ、噂の名誉皇妃様が生だとこれほど可愛いとはね。しかもお姉さん共にダイナマイトバディだ。おっさんには眼福だよ。」
優衣と涼子の護衛に来た幸也は海棠隆一の唖然とした。
こいつが、『ロンスヴォー』の部隊長の一人?
旧日本軍人で階級は大佐。日本軍時代の長野より上だ。雰囲気だけで言えば、長野の方が大佐に見える。
「で、そっちの兄さんがあの行村の馬鹿にお袋さんとお姉さんを殺されたんだってね?」
「…ああ。」
「……そうか。日本軍として、保護すべき市民を保護するどころか搾取した不徳。一介の軍人として、お詫び申し上げます。」
突然、深く頭を下げた。
「え?」
「ほんとなら、『日本解放戦線』が頭を下げるべき何だろうが、もう殆どいない。いたところで、君が名誉ブリタニア人という理由で認めないか君らの皇子様が洗脳したっていうだけだ。」
「自分達の同僚を信用してないのか?」
「同僚だからじゃない。そういう発想する奴は信用しない。」
なんか、調子の狂う男だ。エルシリアとKMFで渡り合い、『ブラック・リベリオン』前にライルも逃げられたらしいが。
「で、話変わるけど……君らはあの皇子様にお仕えして幸せか?」
「何よ、いきなり。例によってそう思い込まされてるとでもいうの?」
「私と妹がオークションに売られたのも、殿下が裏で糸を引いたって言うの?」
そう、ライルを否定する奴らはみんなそうだ。こいつだって。」
「いいや、むしろそれしか言わん奴らが情けない。君らに例えれば、そのナイスバディを貴族のおっさんに何かされるのを誇り高い日本人なんていう馬鹿がいるのよ?」
そう、母と姉でさえそうやって美化するクズがいた。子供だろうが、老人だろうがゲットーでそういう輩を惨たらしく殺してやった。ブリタニア人の士官でさえ、それにはおののいていた。
「大体…そのオークションだって証拠ないじゃない。ブリタニアの皇子なんて、証拠になってないし答えにもなってない。あの第三皇女様と同じだっていうなら、スペインの総督なんてわかりやすいのに、なんで、おたくのご主人様を狙い撃ちにする?」
海棠の質問に幸也はすぐに返答できなかった。
「俺の見たところでは、ブリタニア皇族は悪の象徴だから…それらしいことをしている。だから、ナンバーズに損がないことをやるのも嘘。そうやって、自分達を正当化する。そういう発想しか出来ない、馬鹿しかいない軍隊が勝てるわけないっしょ。あのナナリー総督は違うって見る人いるのに…都合良すぎない?」
「あ……それは。今まで面会した連中はみんな、ライル様をユーフェミア副総督の同類だって決めつけてたけど。その先は何も言ってなかった。」
優衣が思い至り、涼子もうなる。
「分かりやすい悪党なら、コーネリア総督でも良いじゃない。というか、ルーカス殿下なんてもっと分かりやすいのに、殿下なんて。只殿下を貶めて、自分達を神格化したいだけじゃないの?」
「俺もそうだと思うよ?」
幸也は海棠の言葉に聞き入った。今までの、教条主義の日本至上主義に凝り固まった連中とまるで違う。ヴェルドとコローレのように軽薄だが、広く深く物事を見ている。
「そもそも、おたくの皇子様が名誉ブリタニア人を洗脳して戦わせてるなら…俺は今の君らと同じか、それより下の子供達に人殺しを教えたのよ?しかも、そんな俺を庇って沢山死んだ。歳の順番を無視してよ?」
それは聞いたことがある。戦災孤児達を日本の兵士として教育している、と。ライルはそれが、どういう意図か掴みかねていた。
「家族の敵討ちとか、国を取り返すとか……大人の俺達がやるべきだったことなのに、俺はとめれられず…結果として人殺し集団を育てた。」
「でも……自分をそうして自戒できるだけ立派です。」
「ええ……ブリタニア人限定でも戦災孤児を引き取ったっていう、ダールトン将軍と似ています。」
「コーネリア皇女殿下の側近と引き合いに出されるのは光栄だね。それに…自戒と言われたのも初めてだ。議長のガキは立派に育てたなんてほざくんだから。」
「それはクズだな。」
あの皇コンツェルンのお嬢様か。幸也にとっては、藤堂やゼロに並んで首をはねてやりたい奴だ。
「で、なんで私達に?」
「……敵方の日本人に聞いて貰いたかったのかもね。後、そちらの可愛い皇妃様のダイナマイトバディで目の保養を。」
優衣と涼子が豊満な胸を両腕で守り、後ずさった。幸也も咳払いをする。
「セクハラは万国共通で裁判ものだぞ?」
「冗談だよ…行村を殺した君は別の意味でも正解だ。絶対に、奴はこの子らを攫っていた。尻拭いをしてくれて、助かったよ。」
海棠は立ち上がり、背中越しにいい加減に手を振って去って行った。傍にいた日本人も敬礼をして、去って行った。
見送った優衣は……
「あの人、ライル様と気が合うかもしれないわね。」
「私も…」
幸也も無言で頷いた。そして、もし遭遇したのが彼だったらライルの敵になっていたかもしれない。そう考えると、少しゾッとした。
レイの『混血迫害協定』……オズの時代では本当に表層化してそうで怖いです。
そして、海棠は優衣と涼子、幸也に出会いました。
ちょっと一番気合い入れましたが、正に海棠は核心を突く目の持ち主。ゼロにとっては邪魔でしょうね。