レゼさんじゅうろくさい   作:大学鯖

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すみません、無茶苦茶遅くなりました、申し訳ございません。
レゼ成分が摂取できずなかなか降りて来ませんでした。

コンパスというスマホゲーがチェンソーマンコラボをやっているので始めたところ、無事レゼをお迎えしました。当分はこれで乗り切ります。


第六十話

 私はレゼ、銃の悪魔を迎撃するためアキ君を追跡中。

 

 ただ、何か嫌な予感がする。

 先ほどまで共闘していたけど、マキマも本質的には敵だ。

 つまりこれから三つ巴になる。

 

 さらにソ連がまだ何か隠している可能性もある。

 

 そして一番心配なのは先行したアキ君と天使君だ。

 彼らだけでは銃の悪魔には対抗できないだろう。

 天使君が全力を出せば通用する可能性はあるけど、それだけでは届かないだろう。

 

 などと考えていたら、突然頭上から声が響いた。

 

 「助けてくれ!大変だ!」

 

 天使君だった。

 やはり嫌な予感が当たってしまった。

 でも銃の悪魔が来るにしては早すぎるような?

 

 「マキマがアキを連れてった!」

 

 「え!?」

 

 やられた!

 銃の悪魔の方に向かうと思っていたらアキ君を待ち伏せしていたのか?

 

 「天使君は大丈夫なの?」

 

 「偶然一緒にいないところを狙われた。ただ一緒に居たら僕もダメだったと思う。マキマは多分銃の悪魔のところに行くはずだ。急いで!」

 

 「わかった」

 

 迎撃するとしたら海上だ。それより接近させたら間違いなく被害が多数になる。

 できるのは私しかいない。

 

 「岸辺隊長」

 

 「お前のマトリョシカだったか?そいつに他の奴は入れられないのか?」

 

 その手があったか。

 我ながら焦りがあったか。

 

 「恐らく全員入れます。但しデメリットは…」

 

 そう、マトリョシカは最大のデメリットがある。

 入っている間に外からは全く無防備になるところだ。

 

 学校や早川家で使う分にはそんなに問題はなかった。

 しかし、これをマキマの目の前で使いたくなかった。

 万が一マキマにこれを抑えられたら完全に生殺与奪権を握られることになる。

 

 あと、そもそもマキマや銃の悪魔に対抗できる戦力でないと意味はない。

 そうすると該当するのは…

 

 「なら僕が行くよ」

 

 手をあげたのはマスターだった。

 

 「マスター!?」

 

 「マキマを相手にするなら僕が最適だろう。あと銃の悪魔がくるなら……ね」

 

 そうだった、この人も銃の悪魔への復讐者だった。

 

 「マスター…お願いします」

 

 「ああ、任せて」

 

 「こんな因縁はもう終わりにしなきゃね」

 

 やがて、車を停めたところでマトリョシカを展開しマスターは中に入っていった。

 そして、来てもらうのはもう一人… 

 

 「レゼ!俺も行くぜ!」

 

 そう、デンジ君だ。

 デンジ君が来てくれるなら心強い。

 

 「レゼが戦ってんのに何もできねえとかありえねえ」

 

 「分かった、一緒に行こう」

 

 こうして、私がデンジ君を抱えて天使君と一緒に先行することになった。岸辺隊長は後からくる人たちをまとめながら、各所に増援を頼んで指揮してもらう。

 

 そして天使君の案内でサービスエリアに着いたけど、もうそこにマキマは居なかった。

 もう海岸に向かった可能性が高いので、岸辺隊長に一報を入れてから海岸へ向かった。

 大洗の海岸は普段なら海水浴やサーフィンを楽しむ客で賑わいを見せる季節であった。

 しかし、公安からの退避命令があったため海岸から半径2~3kmの範囲には誰もいなかった。

 

 海岸の手前で着地し、マトリョシカからビーム君を呼び出す。

 

 「やっと俺の出番!チェンソー様!俺、頑張る!」

 

 「ダアァァァ!!くっつくんじゃねぇ!!」

 

 ここから先は彼にみんなを運んでもらうことにした。

 

 天使君はマキマに支配されると非常に危険なので皆と合流してもらうことにした。

 

 「僕もマキマに一矢報いたいけど…」

 

 と言っていたが、彼が支配されると恐らくマキマに強力な武器を与えてしまう。

 それは下手をすると盤面が一気に動きかねない危険な状態だ。

 

 その時かなり遠方から強烈な殺気を覚えた。ソナーもそれを捉えている。瞬時に飛び上がり、その殺気の方へ向かう。

 

 マズい!予想よりも大分早い。

 銃の悪魔が来てしまった。

 現状、銃の悪魔に対処できるのは私しかいない。

 

 予定ではマキマを皆で抑えてから銃の悪魔に対処するはずだったが仕方がない。必然的に私だけが先行する形になった。

 

 「デンジ君!お願いがあるの」

 

 「何だ、レゼ、何か来たのか!?」

 

 「銃の悪魔が来た。もう間に合わない。多分今のデン私がジ君だと対処できない。私のマトリョシカに入れて仕留めないとたくさんの人が死ぬ。だからお願い」

 

 もしかしたらこれが別れになるかもしれない。

 そう思うとやるせない、とても悲しい気持ちになるが、それを抑えてデンジ君に告げる。

 

 「もしも…私が戻ってこなかったら…その時は私を探し出してね」

 

 「何言ってんだよ!レゼ!俺も行くぜ!」

 

 「デンジ君、すごく嬉しい。けどだめ。デンジ君と私が共倒れになっちゃう」

 

 そして私は無意識のうちに左腕を押さえていた。

 

 「大丈夫、私は死なないよ。でも私がどうしようもない時は…」

 

 無理に作った笑顔を張り付けてながらデンジ君に微笑みかけた。

 

 「その時は私を助けに来てね、ダーリン」

 

 そう言い残して私は飛び立った。

 

 「あ、おい!レゼ!!」

 

 デンジ君が何か言いたそうにしてたけど、もう振り向かなかった。

 振り向いたらもう離れられない気がした。

 そして、それは大勢の死者を出すことと同義だった。

 その後には私たちの幸せな未来は残されていない。

 

 私は一目散にその強大な気配へと向かって飛んで行った。

 そして海岸から約1km離れた沖合にそいつはいた。

 

 巨大な銃を模した頭。

 両腕は何丁もの巨大な機関銃の花束のようだった。

 足は無く、代わりにリボンのような弾帯が何本も垂れ下がっていた。

 

 そして何より不気味なのは肋骨の中に幾人もの人間の顔のようなものが浮かび上がっていることだった。それらは銃の悪魔の犠牲者なのだろうか。一様に怨嗟の声をあげているようだった。

 

 次の瞬間、恐ろしいほどの弾幕が唸りをあげて私に向かって飛んできた。

 

 幸いステルスは効いているようで、いわゆる盲撃ちになっている。

 しかし、それでもラッキーヒットをもらっては行動不能になりかねないので、私の前に弾幕を展開する。パトリオットミサイルというアメリカの防御用ミサイルと同じ理論だ。

 

 そして、展開したミサイルを瞬時に爆発させる。

 幸い、最初の弾幕は全て防げたようだ。

 

 「オルカ、出なさい」

 

 咄嗟にオルカを呼び出し、ある命令を下す。

 そして、一気に銃の悪魔と距離を詰める。

 

 「マトリョシカ」

 

 次の瞬間、銃の悪魔はマトリョシカ内部の空間に私と一緒に幽閉された。

 

 銃の悪魔を仕留めるにはこの手しかなかった。

 ただ、これを使った場合私がどうなるのかは未知数だ。

 場合によっては復活できない可能性もある。

 それでもコイツを野放しにするわけには行かなかった。

 

 そして何よりも…

 

 「ジョンとミーシャの仇!」

 

 私は自分の頭を切り離し、銃の悪魔目掛けて発射した。

 

 新しい能力。核兵器という悪魔の発明。

 一瞬にしてモスクワが焼け野原になったらしい。

 

 その恐ろしい力を私は銃の悪魔に向けて使った。

 

 私の胴体は全速力でここから退避している。

 そうしないと巻き込まれるからだ。

 

 やがて私の頭は銃の悪魔に接近し着弾した。

 

 次の瞬間

 

 世界は真っ白になった。

 

 聞いたこともないような轟音に包まれて私は意識を失った。

 

 

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