最終決戦の後、麗日お茶子の体内に残るトガヒミコの血液が異常を起こし個性が暴走する話

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トガ×茶の妄想後日談

私には誰にも言えない秘密がある。

 

あの最終決戦の日、私はトガヒミコによって生きながらえた。

 

トガヒミコは私の血を使って私に変身すると、その自身の血を使って私に輸血した。

 

その結果、私はヒミコちゃんのおかげで助かった。

 

その影響だからだろうか。時折私には自分の顔がヒミコちゃんに見えたり、吸血衝動のような症状が出る事があった。

 

初めは気の所為や勘違いと思うくらいの軽いもので、すぐに自分の顔に見えるようになったり、吸血衝動が治まったりしていた。

 

それでも、ヒミコちゃんが私の中にいてくれている気がして嬉しかった。

 

そんなある日、私の中にもう一人の私がいることに気がついた。

 

姿形は私だけど、それがヒミコちゃんだとすぐにわかった。

 

こんな話がある。

 

医療の中で、心臓や脳を移植をすると人格が変わったり好物が変わったりすることがあると言う話を聞いたことがある。

 

恐らくそれと同じ現象が今の私に起こっているのだろう。

 

もう一人の(トガヒミコ)が私に語りかける。

 

自分のこと、私のこと、デクくんのこと、血のこと、個性のこと。

 

きっと誰ともお話できなかった楽しい話題や恋バナを、あの時話し足りなかった事を話しかけてくる。

 

私はそれに心の中で返事をする。

 

好きな人のことを話したり、今話題のスイーツの話をしたり、沢山のお話をした。

 

ヒミコちゃんとお話をするたびにもう一人の私は薄れていった。

 

きっとヒミコちゃんからもらった血が私の血と混ざり合って消えかかっているのだろう。

 

時々ヒミコちゃんと話していると、元クラスメイトや同じヒーロー事務所の人が私を心配するような声をかけてくるが、このことは二人()の秘密である。

 

もう一人の私が現れてから数ヶ月経つ頃にはもう一人の私はほとんど見えなくなっていて、代わりに吸血衝動が強くなっていた。

 

それはふとした時に血が飲みたくなったり、血を見ると吸いたくなったり、人を見ると一緒になりたくて血を欲した。

 

でも私は我慢した。

 

きっとそれはヒミコちゃんと同じだから。

 

好きな人(ヒミコちゃん)と一緒になりたくて、でも我慢した。

 

多分、もうすぐヒミコちゃんが消える。

 

私の中にあったヒミコの血が無くなる。

 

それがなんとなく嫌で、私は麗日お茶子という人格ではなく、トガヒミコという人格を作り上げようとした。

 

だから、きっと、私の中のヒミコちゃんの血が吸血衝動を引き起こした。

 

でもそれはヒミコちゃんが嫌った。

 

同じがいいと、一緒なのが素敵と言っていたヒミコちゃんが、私がヒミコちゃんと一緒になるのを嫌がった。

 

ある日夢の中にヒミコちゃんが現れて、私は麗日お茶子(トガヒミコ)と喧嘩した。

 

言い合って、喧嘩して、殴り合って、床(?)に転がり合って、お互いに傷だらけになって、私達は大の字で倒れ込んだ。

 

(トガヒミコ)が話し始める。

 

「私が居なくなっても心の中ではちゃんといる。(貴女)が忘れない限り(トガヒミコ)はいる。だから、悲しまないで」

 

ヒミコちゃんの言葉に私はようやく納得して自分の中のヒミコちゃんとお別れした。

 

 

目が覚めるとそこは病院で、どうやら私は勤務中に倒れて運ばれたらしい。

 

一応検査入院ということでその日1日は病院で過ごすことになった。

 

誰もいなくなった静かな病室でふと気がつく。

 

それまで感じていた血を吸いたくなるような飢餓感がなくなっていた。

 

不思議なことに、私の中にあったトガヒミコがいなくなったことで、それまで感じていたものがまるで別物のように感じた。

 

私が起きたということで検査をする中で、先生からこんな話を聞いた。

 

「職場の人や君の友達がここ最近君らしくなかったり、独り言とか誰もいないのに誰かに話しかけている姿を見た。でも本人は何でもないというから心配だったって言ってたよ」

 

その話を聞いて私は私が思うよりも周りに心配をかけていたと理解した。

 

しかも、心の中でしていたはずの会話は口から漏れていたと知って少し恥ずかしくなってきた。

 

それから検査を終えて明日退院することになり、お見舞いに来ていたという人達やメールで連絡をして来た人達に返信をしてその日は眠りについた。

 

 

夢の中でヒミコちゃんと出会う。

 

これで本当に最後なんだと感じた。

 

お互いに会話はなく、見つめ合い、最後を確かめる。

 

「バイバイ、またね」

 

私が最後にそう言うと。

 

「バイバイ、オチャコちゃん」

 

ヒミコちゃんにそう言われてあの時出来なかった本当のお別れがようやく出来た気がした。

 

 

目が覚めるともう朝で、お世話になった先生に挨拶をして病院を出る。

 

外は快晴で、少し高くなった太陽が眩しくて手で影を作る。

 

今日からまたヒーローの仕事がある。

 

なんだか心がスッキリしたような気持ちで事務所に向かう途中、遠くでヒミコちゃんの応援の声が聞こえた気がして振り向くけど、そこには誰もいなかった。

 

でも大丈夫。

 

だってヒミコちゃんは私の心の中にいるから。

 

私からヒミコちゃんの血がなくなっても、ヒミコちゃんが見えなくなっても、ヒミコのことを覚えていれば私はもう大丈夫だ。

 

私は麗日お茶子。

 

ヒーローウラビティだ。




トガ×茶の二次創作漫画を見て思いついた話を絵を描けないなら文字に起こすしかねぇ!と30分位で作った話。

正式に題名を書くなら
トガ×茶の妄想後日談として、トガヒミコから血を分けられたことによる個性の暴走で、麗日お茶子が自分がトガヒミコに見えたり、夢の中や瞼の裏に麗日お茶子になったトガヒミコが見えたり、吸血衝動を引き起こしたりする話
かな?

最後はちゃんとお別れをして自分の中にトガヒミコはいなくなったけど心の中には友達になったあの子がいる。
みたいな感じで…。


誰か漫画にしてくれねぇかなぁ?

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