ゲームキャラで転移した俺をおまいら助けてクレメンス   作:aroma moko

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第5話

 

 

505:通りすがりのモナー

しかしまぁこんな小出しに攻めて来るなんてな

 

506:通りすがりのモナー

送ってくれたスクショとか話聞いてる感じだと、包囲とかしてる訳じゃなくただただ攻めてきてるだけみたいね

 

507:ツバキ

ある程度纏まった集団にはなってるみたいっすけどね

 

508:通りすがりのモナー

やっぱゴブリンとかがメインっぽいしやっぱり知能は低いのかな?

 

509:ネイサン

でもスクショに写ってるゴブリンは革鎧やら鉄の武器持ってるって事は皮なめしたり製鉄してるんじゃねぇかな

 

510:通りすがりのモナー

あ、ほんとだ

 

511:通りすがりのモナー

その辺の技術持ってるくせに戦闘面は進むだけ?

 

512:通りすがりのモナー

赤い津波かな?

 

513:通りすがりのモナー

満州か東部戦線に帰れ

 

514:通りすがりのモナー

いや、あながち間違いじゃないかもしれんな、その例え

 

515:通りすがりのモナー

kwsk

 

516:通りすがりのモナー

ソ連も好き好んであんな大量突撃してなかったって話よ、本来あんな大軍統率するには優秀な将軍とそれによく付き従う士官・下士官が大量に必要だけど

 

517:通りすがりのモナー

あー、2次大戦だとそんなもん皆無か

 

518:通りすがりのモナー

そう、そんな状況で戦うためにはもう大幅な簡略化が必要だわな。我軍の状況を正確に把握してる将軍は少なく、士官・下士官も不足してる上に。

 

指揮する兵士も職業軍人じゃなくて殆どが農民上がりの素人集団なら言われたことの2つやれたら上出来だわ

 

だから

『あっちに敵が居る』

『俺たちは◯◯◯◯人でこの方向から走る』

『敵が居たら殺す』

ぐらいの事しか伝達出来ねぇのよ…本来指揮官が直接指揮出来る人数は100人が上限とまで言われてるから尚更な

 

 

519:ネイサン

なるほど?つまりは…多分だけどこう言う事だな?

『敵は、数は多いが知能の高い個体は居ないか少ない』

『そもそも軍を構成する主な種族達が複雑な命令を聞けない』

『だから単純な方法で攻めて来る』

OK?

 

520:通りすがりのモナー

言いたいのはそんな感じ

 

521:通りすがりのモナー

そんな状況で攻めて来るって事は当然勝算はあって来てるわけだろ?単純な力押しで落とせると思われるぐらいにはこの世界の人間舐められてる?

 

522:ツバキ

今攻められてる砦以外に4つの支城が初日で陥落してるって最初に言ってましたから、何かしらの秘策はあると思うっすけど

 

523:通りすがりのモナー

あ、その事忘れてた

 

524:通りすがりのモナー

いくらなんでも初日に4つも城が落ちるのは異常だよな

 

525:通りすがりのモナー

支城ってなんやねんって調べてみたら、主城の周りに築かれる前哨基地みたいなもんで、攻められた時主城と他の支城から支援を受けて戦う城って出て来たんだけどよ

 

526:通りすがりのモナー

支援なんて受けてなさそうだし、サブロウ達のいた主城からも援軍なんて出す余裕無かったっぽいよな?

 

527:ネイサン

サブロウ氏に聞きたいが、今忙しそうだしな

 

528:通りすがりのモナー

せめて支城を攻めた戦力数さえ分ればなあ

 

529:通りすがりのモナー

戦う準備をしてた基地を一瞬で潰せるぐらいには強大な戦力が何処に居るのか分からんのか

 

530:ツバキ

ゾッとしませんねー

 

531:ネイサン

早く現地に着きたいけど…ぬーん

 

532:通りすがりのモナー

転移魔法とかあれば良かったのに

 

533:通りすがりのモナー

そこまでファンタジーじゃ無かったか…

 

534:ツバキ

お、街が見えて来たっすよ

 

535:ネイサン

ああ、最初に寄るって言ってた城塞都市だな

 

536:通りすがりのモナー

すげぇ…岩山に城壁が…

 

537:通りすがりのモナー

これぞ城塞都市って感じ

 

538:通りすがりのモナー

召喚された都市…確か皇都だっけ?から近いところに城壁都市があるって事は国境に近いところにあるんだな

 

539:ネイサン

首都まで1月の所に国境要塞が在るらしいからな

 

540:通りすがりのモナー

韓国かな?

 

541:通りすがりのモナー

あっちは数時間レベルだからレベチだゾ

 

542:通りすがりのモナー

街の入り口で城主が待ってる…やっぱ姫さまぱねぇ

 

543:ツバキ

一応下馬しといた方がいいよね?

 

544:ネイサン

俺らはこの国の市民じゃないけど、大統領とか首相クラスだろうし、降りといた方がいいだろうな。一応ヘルム外しとくか

 

545:ツバキ

あたしもネクタイ締め直しますかね

 

546:通りすがりのモナー

どれだけ滞在すんのかね?なるべく急いでサブロウ達のいる都市に行きたいんだけどな

 

547:通りすがりのモナー

ここで食料・水の補給して、人馬の休憩…まぁ丸一日はかかるんじゃない?早くて半日だけど、時間が時間だし夜間行軍って訳にもいかんだろうし…やっぱ明日の早朝ってところかね

 

548:ネイサン

もどかしいな

 

549:通りすがりのモナー

焦らない焦らない

 

550:通りすがりのモナー

皇都からここまで休憩無しで行軍し続けたんだから、兵はともかく馬は休ませてやらんと潰れちまうぞ

 

551:通りすがりのモナー

特にネイサン乗せてた馬なんかご苦労なこって

 

552:ネイサン

そういやそうだわ、後で労っておこう

 

553:ツバキ

あたしは逆に労わって欲しいっす、お尻というか骨盤がいてぇっす

 

554:通りすがりのモナー

よく泣き言言わずに耐えた

 

555:通りすがりのモナー

俺なら痔になるな

 

556:通りすがりのモナー

ゆっくり休めるんやで

 

557:ツバキ

お風呂入りたいっすー

 

558:ネイサン

俺もー

 

559:通りすがりのモナー

ツバキちゃんは兎も角ネイサンは鎧を脱がないと風呂もトイレも出来んもんな

 

560:ネイサン

ソーナノ…だから食う量も減らして飲む量も減らしてなんとか耐えて来たけど…もう無理ポ

 

561:通りすがりのモナー

おいおい、漏らすなよ

 

562:ネイサン

チガウ…俺の身体臭いよぉ

 

563:通りすがりのモナー

そろそろ限界か

 

564:ネイサン

鎧脱いで身軽になりたいー!ベットに寝転がりたいー!

 

565:ツバキ

姫さんか城主様に言って補助の人とか付けてもらったらどうすか?どのみち1人じゃ脱げないし、あたしは鎧の脱がせ方なんて分かりませんし

 

566:ネイサン

いったん姫さんにお願いしてこようかな、いきなり城主に頼むのも気が引けるし

 

567:通りすがりのモナー

言うて姫さんともあって数日も経ってないがな

 

568:ツバキ

気持ち的問題なんすから良いんすよ、あたしは一応召喚された者代表として城主様に一言ご挨拶と行きますか

 

 

ーーーーーーーーーー

 

礼儀作法的にはスーツの前ボタンは掛けといた方がいいのだろうが、腰には今の所唯一の拳銃とナイフを納めたホルスターがある。

 

万が一、万が一に備えてあえて掛けずに城主と名乗った美青年、金髪を長く整えて見栄えは良くしているが、痩せこけている男

 

「お初にお目にかかります城主様、私はこの度コチラの世界に召喚されました者が1人。ツバキと申します、この度は宿をお貸しいただけるとの事で私ともう1人の召喚者も御礼申し上げます」

 

右手を左胸に当て一礼する

 

「これはこれは、こちらもご挨拶が遅れて申し訳ない。私はこの城塞都市と一帯を預かる領主にして城主のバリグモアール家家主のザンバと申します。皆様の滞在中は私を息子と思いなんなりとお申し付けください」

 

笑顔で差し出して来た手を握るとき、ふと違和感を覚えた。

 

(冷たい…?)

 

確かに、日も暮れてきて気温も下がって来てはいるが。それにしたって冷たい様に感じた。

 

一瞬だったので気のせいだったのかも知れないが

 

「ザンバ様は随分と冷え性なのですね?」

 

とりあえず失礼には当たらないだろうと聞いてみた、これで失礼にあたるならもう主な会話は姫さまに放り投げる方針で

 

「…ええ、今は比較的暖かい気候なのに困った身体ですよね」

 

「私も冷え性で、困りますよね本当」

 

と、お互い困った様に笑いあう。別になんてことも無い世間話、グッドコミュニケーションだろう

 

……そう、笑った彼の口から尖った歯が見えなければ

 

(なんか厄介な事が起こる気がするっすねー)

 

569:ツバキ

緊急ー緊急ー

 

570:通りすがりのモナー

どうしたんだい

 

571:通りすがりのモナー

き、君が困ってるなら、ぼ、ぼぼばく達が助けるよ

 

572:通りすがりのモナー

ウワっオタさーに居そうなオタク!これは姫に騙されますわ

 

573:ツバキ

ネタに乗っかってやりたいんすけど今は放置で

 

574:通りすがりのモナー

ああん?

 

575:ネイサン

どうした?

 

576:ツバキ

なんかこの城主怪しいっす、ぷんぷんっす、ゲロ以下っす

 

577:通りすがりのモナー

D I ◯!?

 

578:ネイサン

吸血鬼?スタン◯使い?

 

579:ツバキ

吸血鬼疑いありっす

 

580:通りすがりの

な、なんだってー!?

 

581:通りすがりのモナー

なぜそう思った!?

 

582:ツバキ

握手した時にメチャクチャ冷たかったのと笑った時に牙が見えたんで

 

583:通りすがりのモナー

吸血鬼の割には正門で待ってた時日光浴びてたよ?

 

584:通りすがりのモナー

まてまて、この世界で吸血鬼は敵なのか?味方陣営の可能性もある

 

585:ネイサン

今は人の目が多いから、後でこっそり護衛の人達とかに聞いてみようか

 

586:ツバキ

念の為にあたしは姫さんに付くっす、もし敵ならこんなVIP狙わない手はないっすからね

 

587:サブロウ

バトル終了!!

 

588:通りすがりのモナー

おお、帰ったか

 

589:通りすがりのモナー

無事でなにより

 

590:サブロウ

コッチの射程ギリギリで相手が止まるもんだから苦労しましたよ

 

591:通りすがりのモナー

射程理解されたの!?

 

592:通りすがりのモナー

うっそだろお前

 

593:サブロウ

338のですよ?大体砦から2〜3kmの辺りに布陣されました、338の残弾も残り少ないので射撃は控えた感じです、斥候っぽいコボルトは吹き飛ばしましたけど

 

594:通りすがりのモナー

残り弾薬大丈夫そ?

 

595:サブロウ

僕は問題無いんですけどねぇ、無限弾薬箱置いておけば6.8と45口径は無限な上に、サムの6.8と僕の6.8は共通して使えましたし

 

596:通りすがりのモナー

おお、そこはいけたのか

 

597:サブロウ

マガジンが違うので、僕のマガジンに補充された弾を抜き取って、サムのマガジンに装填する手間がかかりますが、ところでおふたりは?

 

598:通りすがりのモナー

ちょっとした問題が発生したかもしれなくて今対応中、事によっては到着遅れるか無理かもしれん

 

599:サブロウ

え、詰んだ?

 

600:通りすがりのモナー

まぁまぁ、話戻すけど338の残弾は?

 

601:サブロウ

残り38発

 

602:通りすがりのモナー

38匹のワイバーンが落とせるのか

 

603:サブロウ

いや、全部当たる訳じゃ無いからもっと少ないだろうね

 

604:通りすがりのモナー

急いで弾薬箱召喚した方がいいんじゃ

 

605:サブロウ

コマちゃんも悩んでましたけど、僕の所から部分的に補給できるので当初の予定通りに行くみたいです

 

606:通りすがりのモナー

そっちが限界来る前に辿り着けたら良いんだけど

 

607:ネイサン

お、サブロウ氏生きて戻ったか、良かった良かった

 

608:通りすがりのモナー

どうだった?

 

609:ネイサン

もし吸血鬼の類なら黒、この国じゃ敵も敵だそうだ

 

610:ツバキ

たっだいまー!あたしも情報集めて来たっすよー!

 

ネイサンが言う通りこの国じゃ、と言うよりもこの世界で吸血鬼は敵。人に擬態し騙して血を吸いゾンビを増やす在る意味災害的存在。

 

倒すには再生できなくなるまで殺し続けるか、神官なりの魔法で消滅させるかしかないそうで

 

でもこの国で吸血鬼が街の中に入るのは不可能だとも言ってた、皇都にはものすごい魔術的な炉心的なものがあって、そこから国内全ての街に魔術的バリアー!を張ってるらしい。

 

ちなみにあたしらを召喚する時もその炉心の魔法力を使ったって教えてもらいました

 

611:通りすがりのモナー

ん?じゃあ単純に牙があって体温低いだけの人?

 

612:ツバキ

そんな訳ないっしょ

 

613:通りすがりのモナー

その根拠は?

 

614:ツバキ

そう囁くのよ、あたしの…ゴーストが…言いたいセリフ上位のセリフっす

 

615:通りすがりのモナー

はいはい

 

616:ネイサン

俺は今日寝ずの番をする、鎧も脱がん、ヘルムも被る、俺は鎧像のように立って警戒するのだ…うっ

 

617:通りすがりのモナー

涙拭けよ…

 

618:サブロウ

そっちがひと段落ついたら教えてください、こっちは全力で耐えるんで

 

619:ネイサン

おう

 

620:ツバキ

死にそうになったらコマちゃん連れて逃げなー

 

621:サブロウ

どこに逃げろと…?

 

622:通りすがりのモナー

考えるな、感じろ

 

623:ツバキ

あたしも今晩から姫さんに付いて夜を過ごした方がいいかもしらんすねぇ

 

624:通りすがりのモナー

寝込み襲われたら堪らんしな

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

ーツバキとか言うあの女、俺に気付いた素ぶりがあるな。

 

蝋台に照らされた廊下を静かに歩きながら考える。

 

我が王が示した通り、皇国の聖女とその召喚者達が我が支配領域に来た。手練れの兵200が少し厄介だが、街に入れてしまえばコチラのもの。

 

最初にゾンビにするのは護衛共と考えていたが、あの召喚者共が目障りだ。最初にツバキ、その次にネイサンと名乗った騎士まで俺に気付いた素ぶりを見せた。

 

だが確信までは至っていないのだろう、でなければ俺の屋敷に来るわけがない。

 

……今夜だな、本来は明日の早朝決行予定だったが。この際どうでも良いだろう、この街の各所に隠しておいたゾンビ共に覚醒魔道波を伝達する。

 

ようやくこの街を壊せる。平等に出来る

 

 

 

(母上、なぜ私は走れないのですか?)

 

(お前は身体が弱いんだ…ごめんよ、強く産んであげられなくて)

 

(父上、どうして私は外に出られないのですか?)

 

(歩くこともままならないお前に、無茶はさせられん…散歩がしたいなら私と共に庭に出ようか)

 

いつも窓から見ていた街の様子、羨ましくて堪らなかった。

 

何故私だけがこんな不自由を背負う?

 

何故私だけが拘束されなければならない?

 

この広い世界を私は書物でしか知らない

 

この世界を自由に動き回っている、それだけで憎かった。

 

日に日に弱っていく体を騙し騙し生きながらえて来て、27年

 

その間妹が生まれた、私と違い健康的な子だった

 

父も母も大層喜んだ。

 

だが父も母も流行病で死んだ、勝手に領主という位まで上げられたがお飾りの様なものだ。

 

長く無いと判断された私には教育係など付けられず、只々日々を過ごすだけだった私には何も無かった。

 

妹にはありとあらゆる事が詰め込まれていった。

 

それがなんだか憎かった。

 

妹は毎日私の部屋に来ては話をした。

 

今日は出かけた、今日は魔法を勉強した、今日は花を持って来た

 

なぜこの様な事をするのか、苦痛でしかなかった。

 

持っている者と持たざる者を教えられている様でもがき苦しんだ

 

それでもなんとか耐えた、死ぬまでの辛抱だと言い聞かせて耐えた

 

妹の嫌がらせにも、周囲の目にも耐えて耐えて耐えた

 

そんなある日、あの方は現れた。どうやってか私の部屋に現れ、こう言った

 

「全てが欲しく無いか、何もかもを自由に出来る力が欲しく無いか」

 

…衛兵を呼ぼうと呼び鈴を掴んだ手が止まった。

 

そして思わず、欲しいと呟いてしまった。

 

「よかろう、生まれ変わらせてやろう」

 

自分の周りを黒い何かが包むと、私は…俺は生まれ変わっていた。

 

立ち上がる事ができた。

 

歩くことさえ出来た。

 

夢にまで見た普通がそこにあった。

 

「お前には対価を支払ってもらう」

 

この様な奇跡を賜ってくれたのだ、なんでも言う事を聞こう

 

「もう少しでこの街に聖女とそれに召喚された者共が現れる。そいつらを殺せ」

 

「御意に…してそれ以外は?」

 

「自由にせよ、存分に楽しむといい」

 

自由…自由か…

 

「堪らないな」

 

 

 

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