深海で生まれたココロ   作:ほがみ(Hogami)⛩

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拾弐 艦娘たち

新たな名前を貰ったあと、ワタシは赤城と共に工廠室へと向かっていた

腕と目は動かないが、サポートする程度なら工作でどうにかなるのではないかと言う提督の案を試すためだ

赤城は工廠室は久しぶりに入るらしい。以前は工作していたこともあったが、今は別の艦娘がそこで工房を構えているとか?

 

「失礼します」

「し、シツレイします…」

 

工廠室の中はとても広く、炉がいくつか並べられていたり、大きな机に散らばる設計図や、隅に置いてある高速建造材。

するとその影に何やら動くものが見えた。気になって近づいてみると、それは突如引っこ抜かれたカブのように飛び出してきたのだった

天井を見上げながら目を回すピンク髪の女の子。その子は私を見るなり目を輝かせて立ち上がった

 

「あなた深海棲艦よね!なんでここにいるの?!」

「あの…ワタシは…」

「図鑑で見たより白くて可愛い!やっぱり実物は違うのね!」

「あ、アカギぃ…」

 

ジロジロ見られて恥ずかしくなったワタシは赤城に助けを求める

すると赤城はふふっと笑い、彼女を1度引き剥がしたのだった

 

「後で告知されると思いますが、先に話しておきます。この子は本日艦娘に加入した深海棲艦改め、深海転換型航空母艦・蒼と言います。蒼、こちらはこの工作室の主工作艦の明石です」

「初めまして蒼さん。私は工作艦明石。得意なことは工作とお手当て!よろしくね」

「よ、よろしく…アカシ」

 

挨拶をすると再び目が輝き始める

少し恐怖を覚えるかも…そんな明石を赤城は止め、本日来たことについて話をする

本日来たのは、艦娘となったための武器工作だ。以前の装備は修復不可能な程に壊れてしまっているし、そもそも直す方法もない。ならば新しく作るしかないのだ

 

「なるほど。ならば、少しお借りしますね。さーてこっちに来てくださいな!」

「わわ、…」

 

ワタシは工廠室の奥にある装備設計室?のような場所に連れてこられ、色々と話をされる。例えば、どんな装備にしたいのかとか考えとか。

ワタシの今の考えとしては、攻撃より偵察と護衛を強めたいと話すと、なら即発進のカタパルトねとスラスラーと設計図を書いていく

 

「そういえば、あなた利き手はどっち?」

「ヒダリテだけど…今ヒダリテ動かない」

「そうなのね…ごめんなさい。配慮が足りてなかったわ」

「ダイジョウブ」

 

申し訳なさそうにする明石だったが、何かを思いついたような顔を浮かべ口を開いた

 

「もしだけど…もし左手が動くかもしれない装備があるって言ったら信じる?」

「…カノウセイがあるのなら」

 

そういうと、明石は笑顔をみせ「わかったわ!明日の夕方もう1回来て!すごいもの見せるから!」とそのまま工廠室に閉じこもってしまった。

赤城から次はどこに行きましょうか。と鎮守府の案内をしようとしていた時、ワタシのお腹が低い音を立てて鳴った。気づけばもう12:00。お昼ご飯の時間だった

 

「食堂に行きましょうか」

「ウン」

 

赤城はワタシの手を握ってゆっくりと歩いていく。

A島鎮守府の床は基本的に木が使われていて、暖かさを感じる。窓から見える海の景色や浜辺はF島とは格段に違う。規模としてはほとんど変わらない大きさではあるが、山岳部などが多いF島と比べ、ここは平坦な陸地が多い。過ごしやすさならこちらの方が上だろう

 

そうこうしているうちに赤城と共に食堂へとたどり着いた

長い机が川の字に配置されており、そこに艦娘が集まってご飯を食べていた。

お昼時というのもあってかなりの人がいる。中には知っている顔も多い。例えば、高雄に夕立。愛宕もいる。ただその中で…1人黙々と大きなご飯を食べていた1人の空母が少し気になった

 

(たしかナマエは…カガ?)

 

正直に言うとワタシは彼女が苦手。寡黙で赤城とは違う性格。話したことは無いが、あの作戦にも参加していた記憶がある

彼女はワタシをよく見てくる。どんな意味があるのかは分からないけど、なんだかコワイ

 

「えーっと…あそこ空いてますね。行きましょうか」

 

ワタシたちは空いていた端っこの席に座る

赤城はご飯を持ってきてくれるとのことで離席し、カウンターの方へと向かう。

1人になったワタシは被っていたフードを少し深くする。名を貰ったとはいえ、まだ少し怖い。本当に受け入れてくれるのかどうか

どこからかあれって深海棲艦?という声が聞こえてきた気がしてさらにフードを深く被る。もしバレたらどうなるか分からないという恐怖。

だがそんなワタシに話しかけてくれる人がいた

 

「んー?oh!ヲーちゃんじゃないデスカ!」

「アナタは…コンゴウ?」

「YES!これからご飯デスカ?一緒に食べまショーウ!」

 

金剛は手に持っていたご飯を私の向かいの席に置いて座る

彼女はワタシが逃げていた時に助けてくれた艦娘らしく、たまーに治療室に来てお話していた。気さくで話しやすさがある。過去の話をしたら飛行場姫許せないデス!と少し感情的に怒ってくれたのを覚えている

 

「ヲーちゃんが一人でココにいるなんて珍しいデスね」

「ウウン。アカギに連れられて色々みて回ってた」

「なるほどデス!もう体は大丈夫なんデスか?」

「メとヒダリテ以外は良好」

 

明石が言っていた動く可能性というのがどのくらいなのかは不明だが、動かずにだらんとしているよりかはマシになるだろう。

金剛は早く治るといいデスね!と励ましてくれる。そんな金剛の後ろをよく似た人が通りかかり、金剛に声をかけた

 

「あれ?お姉様?そちらの方は?」

「ohー比叡!この子はーえーっと…そのー…」

「―新しい艦娘ですよ。鎮守府の案内途中なんです」

 

説明できずにもごもごしていた金剛に赤城は救いを出した

それを聞いた比叡と呼ばれた彼女はワタシに挨拶をする

 

「新しい艦娘なんですか!私は比叡!金剛型の2番艦です!」

「ワタシは…蒼。よろしく…ヒエイ」

 

比叡はニコッと笑い、聞きたいことは沢山あるが、金剛に先に行ってますねと声をかけて食堂を後にする

ワタシは赤城と同じご飯を食べていると、金剛は赤城と同じメニューを食べるワタシをみて少し驚いていたみたい。

なんでも艦娘の中でもかなりの大食いである赤城と同じ量を食べるなんて…ということらしい




明石の口調性格はwikiを参考にしたみた想像です。
何しろ明石持ってないので…( ; ; )
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