新しいケロロ軍曹のアニメPVが出ましたね。どの声優さんも演技が上手なので期待したいです!
伝説の桜と言うものがある。樹齢が千年を超えるものや、幾多もの伝承を残すそれは日本各地に言い伝えられている。そんな桜の中には木の下に並んだ二人は結ばれる…と言う縁結びの伝承までもが存在する。
そして現在、今まで語り継がれていた伝承は現実のものとなる。
その日、西澤親衛隊及び関係者を総動員し世界のどこかに存在すると言う伝説の桜を発見した。西澤桃華は歓喜した…!彼女は自身の想い人である日向冬樹との距離を詰める為に多額の予算を注ぎ込み、作戦の要となる核を手にしたのである。
「……ですが、桃華ちゃん。まだ甘いですよ」
「貴方は本日偶然にも夕食に来てくれた羽香里お姉様!?」
「伝説の桜を理由した作戦、総帥から継いだ優れた知性を使ったものだと褒めてあげたいところですが…肝心な所が抜けていますよ」
妙に説明口調な西澤桃華は疑問に思う。桜を入手した上に、現在日向冬樹とのデートプランも作成している。そんな自分の何処に落ち度があると言うのか?
「で、そのデートは実際に誘ったんですか?」
「勿論です!……これからですけども」
そう、あろう事か西澤桃華は未だに日向冬樹をデートに誘えていなかったのである!共に桜を見に行きませんか?と言うデートを誘う為に緻密な作戦を練り、石橋を叩くかの如く勢いでプランを組み立てていた…のが数週間前の話。
伝説の桜を見つけるのに時間が掛かったのもあるが、冬樹をデートに誘う前に何度もヘタレてしまった結果…桜の木には緑が差し色として映える時期になってしまった。
(うう、私の馬鹿馬鹿!なんでこんな時期になるまで誘えなかったの〜!)
(お前がモタモタしてるからだろうが!桜見に行こうって冬樹君に言えば済む話だろーが!)
(で、でもそう言う
(そ、それは…)
二つの人格が言い争う。二人で一人が故に恋愛面でヘタレ属性を共有している。そんな彼女を見て羽香里が口を開く。
「惜しいですね桃華ちゃん。勇気を振り絞れば今頃、冬樹君とあーんな事やこーんな事をできていたのに…」
「あーんな事やこーんな事!!??」
いやらしい羽香里の言葉にイケナイ妄想を掻き立てる桃華。尚、妄想と言っても何故か美化された冬樹と夜景をバックにキスするだけの場面である。中学一年生である彼女にとって18禁ラインを越さないよう理性がガッチリと抑えている。何処かのピンク色親子は見習って欲しい。
「さて、桃華ちゃん本題に入りますが…私と取引しませんか?」
「取引…!?」
⭐︎ ⭐︎ ⭐︎ ⭐︎ ⭐︎
「いやー、それにしても羽香里が西澤邸で夜の花見をすると行って皆を誘ってくれるなんて、とても気の利いた俺の彼女だよ」
「どうした急に」
時と場所は変わり此処は西澤邸の敷地内にある特設会場。日向家姉弟+ケロロ小隊と恋太郎ファミリーと言ういつもの面々を揃えても広さに余裕のある場所にて恋太郎は惚気を呟く。
「先輩何を用意しているんですか?」
「そりゃ花見と言えばカラオケっしょ!」
「良いわねカラオケ!あと皆の為に弁当を用意してあるのよ」
「団子は!?」
「用意してあります」
各々が花見を楽しむ為に準備する中、先程まで彼女を絶賛していた恋太郎はと言うと何故か紅茶を淹れていた。
「どうでしょうか…!」
「ふむ……発展途上。甘く見積もって32点」
「くっ!」
「何やってんだアイツ」
「実はポールったら恋太郎ちゃんが私に相応しいか見極める為に軽いテストやっているのよ」
「どっかで見たことある流れねコレ…」
思い出すのは花園家で嘘発見器により味わった恥辱の数々。そんな記憶を呼び起こした彼女は恋太郎に向かって叫ぶ。
「べ、別に嘘発見器を使わなくても恋太郎の事なんて大好きなんだからね!」
「唐音ぇーーッ!」キュン!
「何故ここで惚気を?」
ツンデレは唐突に発生する。それは嵐や雷、地震などの自然現象に等しく止める事は難しい。そんな彼女の愛にキュンとしてる恋太郎が淹れた茶がポールの前に出される。
「…これはッ!」
先程までと比べて格段に質が上がっている。彼にとってお茶を淹れる行為はその人のおもてなし…即ち相手を想う気持ちを測る指標となる。ポールは理解した、彼の羽々里への想いは本物だと。粗こそあれど本気で花園家当主である彼女に相応しい人になると言う覚悟があるのだと。
「成る程…しかしこのポール、決して贔屓は致しませぬ。心を鬼にして恋太郎殿が羽々里様に相応しい人になれるよう特訓致しましょう」
キリッと告げるポール森山。西澤桃華にとって家族同然の存在である花園家親子に相応しい存在にすべく恋太郎への修業を(勝手に)行っているのだ。
「このような真似をする事をお許しください…」
「いえ、気にしないでください。むしろ俺の方こそ感謝を言いたいぐらいですよ。羽々里さん達に相応しい彼氏になれるよう力になってくれる上にポールさんの桃華ちゃんへの忠誠心や愛情が伝わって来るんです」
恋太郎はポールに対して共通するものを見出していた。それは大切な人を何としてでも守り通したいと言う信念。恋太郎にとってポールとは学ぶ姿勢の多い人生の先輩、そんな彼に恋太郎は尊敬の念を抱いた。
「それほどまでに護りたいと言う想いと、それ程までに護る価値がある素敵な子なんだと俺にも伝わってくるんです」
「ふむ…人格面100万点と」
「いやガッツリ贔屓してるじゃねーか!」
「恋太郎さん凄いですぅ…ポール相手にパーフェクトコミュニケーションを決めてるですぅ!?」
「あまりの凄さにちょっと引くであります…」
「ははは失礼。真っ直ぐな思いについ…いやはや昔培ったストリートファイト精神が蘇ってきますなぁ」
「昔は何をしていたのだ?」
愉快そうな表情を浮かべるポールに何故かシワシワな楠莉が言う。そんな彼女を見て冬樹は「あれ?」と思う。
「なんか…薬膳さん、今日は元気なさそうですね?」
「冬樹君の言う通り。いつもの楠莉先輩なら花見を楽しそうにしている筈だけど…どうかしたんですか?」
「実は
「当然の結果」
『奴は危険人物だ』
「うぐぉぉぉ…!薬を〜〜!薬をくれなのだぁ〜〜ッ!」
「おいジロロ、アイツは本当にヤクをやってないんだろうな!?」
「大丈夫です。今の所はそう言うのに手を出してませんから!」
楠莉にとって三度の飯より好きな薬を取り上げられた彼女は禁断症状を見せる。重ね重ね申し上げるが楠莉はシャブにはなってないため安心して欲しい。
「ポールなんとか返してあげられませんか?」
「残念ながらお嬢様、危険物の所持は西澤防衛システムの餌食になる可能性が高いためここは我慢して頂くしかありません」
「いや過剰すぎるでしょ」
「カラッチ(※唐音)は西澤邸初めてだから知らないと思うですが、こんなの序の口ですぅ。勝手に屋敷の冷蔵庫を開けたら西澤ピーチグループの保有する軍艦が出動するぐらいには警備がガチガチなんですよ」
「過剰防衛!!!」
「ちなみ楠莉先輩が会場に薬を持ち込んでたらどうなってたんです?」
「防犯システムが作動し、四方八方より対侵入者用ロケットランチャーが放たれます」
「過剰防衛!!!」
唐音のツッコミが炸裂し「無いなら今ここで作ればいいのだ!」とそこら辺に生えてる雑草や落ちてる花弁を薬の材料として集めている楠莉を他所に桃華が羽香里にこっそりと呟く。
「あの羽香里お姉様、例の件ですが…」
「ふふふ安心してください桃華ちゃん。作戦は問題なく進行しています」
恋太郎や冬樹達の知らない裏で彼女達の計画は進められていた。本来は西澤桃華が冬樹と二人きりで花見デートをする目論見であったが、好きな人を前にして緊張してしまうであろう事を予測した羽香里からストップが掛けられた。恐らく冬樹の善性から他の人を誘う事は確実だろう…ならばそれを利用して他の皆も誘った上で冬樹と木の下で立つと言う作戦である。
「見たところ冬樹君は恋太郎君に劣らないお人好し…いえ、鈍感さを含めればそれ以上…!最初からこうやって皆さんをお誘いすれば冬樹君への好感度がアップすると言う魂胆なんですよ!」
「流石は羽香里お姉様!」
後は隙を見て冬樹と桃華が2人きりになって桜の下で告白すれば万事解決。そして協力する見返りに恋太郎と羽香里が桜の下でイチャイチャできるよう取り計らう…そんな約束をしていた2人は早速行動に出た。
「皆さーん!早速なんですが、早めのお弁当なんていかがでしょうか?」
「こんな事もあろうと皆様の為にお弁当を作っておきました」
「ほう準備がよろしいですな銘戸殿。こちらも西澤邸で雇った一流のシェフ達が腕を掛けて用意した弁当があります。皆様どうぞ召し上がってくだされ」
「おお〜〜!豪華絢爛な花見弁当であります!」
「
「泣くほどか!?」
「はい楠莉ちゃん、あーん」
「あ、あーんなのだ…」(震え声)
母性を露わにする羽々里は待ってましたと言わんばかりに弁当の中身を楠莉の口へ運ぶ。それを見てモアもケロロの口へ弁当の中身を運ぶ。
「おじさまもどうぞ。あーん」
「あーん」
「あの
「どうしたんだタママ!?」
突如として豹変したタママに驚くジロロを他所に恋太郎ファミリーの面々もまた彼氏へ"あーん"をし始めた。その途中、唐音のツンデレにより料理を運ぶ箸が恋太郎の目に突き刺さり咀嚼する事態へ発展したり、それを見たケロロ小隊が戦慄したりしていた。
(さぁ、今です桃華ちゃん!皆さんがあーん連鎖しているタイミングに乗って貴女も!)
(は、はい!)
瞬間、羽香里の作戦が発動する。その名も同調効果作戦!周囲と同じ行動を取らなければ行けないと言う同調圧力により"あーん"しても特におかしくない、むしろ"あーん"してない方がおかしいのでは?と言う人の心理を利用した作戦である。
「あ、あの!冬樹君!私も…」
桃華が弁当の中身を冬樹の口に運ぼうとした瞬間、二つの影が会場に現れた。
「皆さーん!遅れちゃいました!」
「待たせてすまないでござる!」
「「クソォ!」」
甘酸っぱい雰囲気が壊された事により羽香里と桃華は慟哭を上げる。勇気を出して"あーん"しようとした矢先に現れた小雪とドロロの忍者2人。なんと空気の読めない忍者だろうか…汚い、流石忍者汚い。
「張り切っておにぎり作って来ました…あ、手が滑っちゃった」
「ぐああああああ!俺の足に砲丸らしき物体がああああああ!?」
「本当におにぎりかそれ!?」
小雪が握ってきた(と思われる)おにぎりによって足が潰されるジロロ。彼が悲鳴を上げてる最中、食べ物に対する勿体無い精神を発揮させた胡桃が地面にめり込んだおにぎりに齧り付く。
「美味いッ!美味いッ!」
「本当におにぎりだった!て言うか落ちた物に齧り付くか普通!?」
「は…!?何を言ってるんだ…落ちた物を捨てるなんて勿体無いだろ普通!?」
「いやそうだけども!」
「どんな食べ物も無駄にしない…!なんて輝かしい精神を持った彼女なんだ!」
「いや意地汚いだけなんじゃ…」
「シッ、黙っていろ夏美。
ワチャワチャと多人数が砲丸型おにぎりを中心に集まっていく光景を見て桃華は一抹の不安を覚える。この人数の中、冬樹に対して愛の告白なんてできるのだろうか?と言うか2人きりになるのは難しいのではないか?そう彼女が思った直後、羽香里がある行動に移す。
「ああんッ!♡急にめまいがぁ〜!♡」
(あ、あれは…!?)
(恋太郎さんに向かってわざと倒れる動作を!?こんな大人数の前で何て大胆な!?流石は羽香里お姉様だぜ!)
小雪達に注目が集まっている間に恋太郎と物理的な接触を果たし、いやらしい雰囲気へと持っていく。それによってお互いは意識する事なり次第に2人は屋根の下でピンク色に混ざり合うと言う桃華には内容を教えられない作戦を彼女は決行したのだ。
(この距離ッ!この角度ッ!そして恋太郎君が受け止める位置関係ならッ!重力に沿って恋太郎君が私を押し倒す体勢になる!さぁ見ててください桃華ちゃん!これが私のイチャイチャラブラブ伝説ですよッッ!)
その直後、足を痛めたジロロが羽香里の足元へ銃弾を発射する。すると彼女の身体がフワリと浮き上がり、転ぶ前の状態となる。
「え、今のなんですか!?」
「凄いなジロロ!さっき何をしたんだ?」
「何って…ハンドカノンの弾丸を反重力モードに切り替え撃って、羽香里の転倒予測地点に斥力を発生させただけだが?」
「ケロン星脅威のメカニズム!」
羽香里は苦虫を噛み潰すような表情を浮かべた。ジロロを含めたケロン人はマスコットのような見た目をしているが凄まじい技術力を有している。と言うか何故そんな力を持っているのに全然侵略できてないのだろう?侵略者なのに花見を楽しんでいて良いのだろうか?と羽香里は思った。
「羽香里、桃華。桜の花弁で足元が滑りやすくなっているが俺が居る間は怪我がないようにサポートするから安心してくr…なぁ何でそんな恨めしそうな目を向けるんだ?」
「「いえ、お気になさらず」」
余計な事をしやがって…と言わんばかりの視線をジロロに投げ掛ける2人。そんな二人を不憫に思ったのかポールは次なる作戦を決行する。それはカラオケデュエットにより合法的に二人が並び立つ事ができる内容であり、その事を聞いた桃華達は目を輝かせる。
「カラオケですか!?それなら私t「なら私と恋太郎ちゃんでデュエットするわ!」お母様!?」
「ちょっと!何勝手に決めているのよ!」
「そうです唐音さん!お母様に言ってあげてください!」
「別に!私だって恋太郎とデュエットしたい訳じゃないんだからねッ!」
「唐音さん!?」
「あ!唐音さん達ずるい!私も歌いたいのに〜!」
「な、夏美…な、ならカラオケをその…お、俺と一緒n「夏美さん!私と一緒に歌いましょう!」なにぃ!?」
カラオケと聞いて目を輝かせる一同。不味い、このままでは想い人とのカラオケデュエットの座が横取りされてしまう…!そう危惧していた時、不思議な事が起きた。
「あら?桜が光って…… あっ♡」
「桜の花弁が?……えっ♡」
丁度、桜の下で並んだ唐音と羽々里がお互いを見つめて動かなくなったのだ。そのまま二人の距離は近づき遂には唇を…
「あ、見ろ!羽々里殿と唐音が接吻しようとしているぞ!」
「ひゃあああああああ!?は、羽々里様!?羽香里お姉様のご学友とそのような真似はァ!?」
「わああああああああ!?やめてくださいお母様!それは洒落になりませんからぁ!」
顔を真っ赤にする桃華に対し、羽香里は咄嗟に割って入る。友人と実の母親のキスは洒落にならない…!公衆の面前でそんな事をすれば擦り減ってしまう。主に自身(羽香里)の精神がゴリゴリと削られる。
『拙者、義を持って助太刀致す』
「複数人で手伝えば効果的」
「静さん!凪乃さん!ありがとうござ……あれ?」
「好本静…♡」
『我が運命の"宿敵"…♡』
「静さん!?凪乃さん!?」
助けに来た筈の二人だったが、その直後に見つめ合って動かなくなってしまう。突如としてラブラブの雰囲気を醸し出す事態に困惑し、焦った楠莉が試験管に入った液体を取り出した。
「こうなったらッ!さっき作ったばかりの【全身が爆ぜるような痛みが起きる薬】を飲ませて正気に戻すのだーッ!」
「いやショック死するだろそれ!?」
何とか抑えようとする胡桃だったが桜の下に立った瞬間、二人の様子が変化する。
「…薬の実験台に♡」
「…じゅる♡」
「片方が実験台に、片方が食料として見ている!?止めるんだ銘戸!」
「かしこまりました」
公共の場で悲惨な事件が起きないよう二人を抑えるメイド。この光景を見た冬樹は疑問を口にする。
「何だか変だよ。急に見つめてどうしたんだろう…」
「確かに。普段と何か違う気がする…」
「そう?いつもと同じなんじゃないの?ねぇジロロ」
「いや流石に今回のは…でも、そう言われるとそうかも?」
平常運転なのか異常事態なのか判別に困るジロロ。そんな彼等を他所にケロロは弁当箱を手にする。
「きっと夜桜に浮かれているのでありますよ、少し経てば元に戻るであります。そんな事よりも特製の花見料理を楽しむであります〜!」
「ケロロ君!?」
「貴様、そんな呑気にしている場合か!」
ドロロとギロロは花見を満喫する隊長に対して注意しようと近づく。だがしかし三人は弁当の中を見た瞬間、ピタリと動きを止めてしまう。
「どうしたんですか先輩達?そんな弁当の中に変な物でも入ってたような顔をして…」
そう言いながらジロロが弁当の中を覗くと、そこには老人の顔面が箱の中にスッポリと入ってる光景が広がっていた。
「うわあああああああッ!凄いリアルなキャラ弁当だァ!?よりによってペコポン人の老人男性ってチョイスが凄く微妙だ!」
「誰がチョイスが微妙なキャラ弁じゃ!!!」
「「「「「「「「「喋った!?」」」」」」」」」
よっこらせ、と弁当箱の中から這い出て来る老人。そんな異様な存在に対して恋太郎は言葉を投げかけた。
「あッ!諸悪の根源!」
「諸悪の根源呼ばわりとは失礼な!クロスオーバー先の人達が勘違いするじゃろう!」
「えっと…恋太郎さん?お知り合いですか?」
初めて会う不審者を紹介し始める恋太郎に恐る恐る夏美が尋ねた。宇宙人か、はたまた最近出没し始めた濃いだけの地球人か。
「えっと…信じられないかもだけど、一応恋愛の神様です」
「一応とはなんじゃ!」
「恋愛の神様!?」
「このおじさんが!?」
「確かに羽生えてるし、白い格好しているが本当なのか…?」
「ただのコスプレしたおじいさんなのでは?」
夏美は絶句する。まさか彼の知り合いに神なんて居るとは…しかしそれ以上に不味い予感が頭の中で過ぎる。そう言うオカルト系に目がない
「神様!?本当に実在していたなんて!しかも恋愛の神様と言う事は大国主やアフロディーテみたいに縁を司る神様に並ぶ凄い存在だよ!」
「なにこの良い子。ワシの加護を授けちゃお」
「うちの弟に変なモノを授けないでください!」
「クロスオーバー先に失礼な事をするな元凶!」
ビビビビと変な光が冬樹に当たる光景を目の当たりにして反応する夏美と恋太郎。そんなやり取りの中、メタ発言に理解を示せないでいるジロロが疑問を投げかけた。
「ところでそんな神様(暫定)が何故恋太郎と知り合いに…?」
「実はワシのミスで恋太郎が100人の彼女と結ばれる運命にしてしまってな…それが成せないと相手は不幸な目に遭って死ぬ事になっちゃって」
「は?????」
恋愛の神はこれまでの事をジロロ達に伝える。
運命の人…それは数多いる人の中で極めて幸運な一部の人間が一生の運を使い果たすのではないか?と言うレベルでつぎ込まれた恋人。運命の人は1人につき1人と言う誓約とされていたのだが神のやらかしによって恋太郎は運命の人が『100人』と定められてしまったのである。こう見れば
それを100人分背負わされてしまったのが恋太郎と言う存在であるのだ。
「と、言う次第でございまして…」
「恋太郎。俺は神が腹を切って晒し首にしても良いと思っているんだがどう思う?」
「いきなり神相手に物騒な事を言うなぁ!?」
「当たり前だわ!最悪101人以上の人的被害を及ぼす可能性が凄まじく高いんだぞ!恋太郎に燃やされなくて済んでいるだけでもありがたく思えよ本当に!」
「それ本当に思っている…!ワシ、
「いや本当に分かる。うちの恋太郎マジで良い子なんだよな…」
「あのー、お二人共?なんか脱線してないでありますか?」
何故か恋太郎への親目線となっている神とジロロに告げるケロロ。そんな彼は恋太郎に対して納得の様子を見せる。これまで彼女達へ見せる愛情はそんな事情があったからなのだとケロロは理解した。
「人の命が掛かってる以上、一生懸命なんでありますなぁ…」
「いやアレは元からああで彼女が好きで好きで堪らないからなんじゃ」
「そーなの!?」
一同の恋太郎への評価が鰻登りした直後、あの行き過ぎた恋愛脳は生まれついてのものだと分かりやや下がってしまう。一体何がどうなったら目から料理を食べれるようになるのか…恐るべし愛城恋太郎。
「そう言えば神様は何しに来たんですか?」
「用も無いのに出てきたなら早く帰って欲しいんだけど。これから幸せな様子の彼女達と花見の続きをしなきゃなんだ」
「おい貴様、花見よりも先に貴様等の彼女達を元に戻す事が先決だろうが!」
「そうですよ。見るです、ハカッチ(羽香里)とメイッチ(銘戸)が今もなんとか止めている最中ですぅ」
今も尚、母と友人の凶行と薬物実験と食人の惨劇を食い止めている彼女2人。幸いにも彼女達は神の存在に気付いてないようだ。
「ああそうじゃった。実は知り合いの恋愛系宇宙生物の子供が行方不明でな?それでおぬし達にも協力して欲しくて来たんじゃった」
「知り合いの恋愛系宇宙生物ってなに!?」
「どんな特徴なんですか?」
尋ねる冬樹に対して神は言う。
「全体的にクソデカい輝く桜の形をしていてな。つい先日、地球に来ていた筈なんじゃが泊まり先で消えていたんじゃ」
「クソデカい…」
「輝く…」
するとクククと笑い声を上げながらクルルがパソコンの画面を見せて来た。
「恐らく桜型宇宙生物『サクラサクーラ』の事だな。見てみろよ親が子供の捜索願いを出しているぜ」
「そうそれじゃ!ヤツらは自身の下に立った二人組を種族性別、その他諸々関係なく問答無用で運命の相手みたくビビーン!させてしまう力を持っているのじゃ」
「桜の下に立った二人を…」
「ビビーンさせてしまう…」
ふと、ジロロ達は眼前の伝説の桜と呼ばれている存在に目を向ける。偶然にも特徴が一致している…と言うかコレがその探している子供じゃね?と思った。
「早くしないと大変な事になってしまうから協力してくれると助かる…って言うかマジで協力して。結構手荒な真似で連れて帰ると思うから」
「一体どうなるんです?」
「大惨事大戦じゃ」
その直後、地響きと共に西澤邸上空から巨大かつ無数の根が姿を現す。それはまさに天地を揺るがす災害…否、厄災そのものであった。
『だ…大惨事大戦だ!?』
この後、紆余曲折あり無事にサクラサクーラの子供は親と共に宇宙へと帰っていったのだった。
⭐︎ ⭐︎ ⭐︎ ⭐︎ ⭐︎
「あれ?私、一体何してたんだっけ…って、何よこれ!?」
正気に戻った唐音が辺りを見渡すとそこはボロボロになった特設会場…加えて戦車や戦闘機。西澤ピーチグループか保有する戦闘員達までもが疲弊した様子を見せていた。
「一体なにが起きたの桃華ちゃ「ちくしよぉぉぉぉぉぉぉ!持って行かれたぁぁぁぁぁぁああ!」本当に何が起きたの桃華ちゃん!?」
羽々里が尋ねた直後、裏の人格が現れる程の慟哭を見せる西澤桃華。そんな彼女とは対照的に羽香里はしくしくと泣き崩れていた。
「頑張ったんですよ…頑張ったんですよ…ッ!それがこの結果だったんですよ!」
「いやなんの話!?」
この後、西澤邸は数日で復興。そして皆は再び花見をする約束をしたのであった。またサクラサクーラによりビビーンしていた彼女達はテレビニュースに流れていた大惨事大戦を見て、たいそう驚いたそうな…。
●キャラ紹介
『ジロロ』
どけ!俺は恋太郎の保護者だぞ!を無意識にやりつつある主人公。親サクラサクーラとモアのハルマゲドンの余波により地面へ陥没する結果となった。また恋愛の神様に対して凄いと思う反面、実は邪な存在だったりするのではないのか…?と訝しんだりしている。
『愛城恋太郎』
彼女達が幸せそうにしている様子を幸せそうに見ている彼氏。サクラサクーラの襲来に対して彼女達を根から守る事しかできなかった自分に不甲斐なさを感じた為、ポール及び西澤親衛隊に鍛えて欲しいと頼み込むが、将来は何と戦うつもりなのかと引かれた。
『西澤桃華』
有り余る財力に物を言わせる羽々里と同じタイプのキャラ。サクラサクーラの力により冬樹とビビーンしかけるが、親が子を連れて帰ると同時に効果が溶けてしまう。西澤桃華は激怒した…!余談だが羽香里とは幼少期からの付き合いであり、色々な事を教えてくれる物知りな姉として慕っていた。
「知ってますか?机の角にお股を擦り付けると気持ち良いんですよ」
「流石ですお姉様!」
『花園羽香里』
桃華と共同戦線を張ったピンク色の策士。桃華が冬樹を好いてる事に託けてセクハラをしている。母親と唐音がキスするのを阻止していたが最後の最後に失敗に終わり、桃華や他の皆の前で実の母と親友が公開ディープキス披露される結果となる。
最後の方は尺の都合上、どうしても長くなるためカットさせていただきました。ちなみに裏ではギロロと小雪が夏美とビビーンする為にサクラサクーラとの戦いの中で牽制しあったり、危うくジロロと恋太郎がビビーンしかけたり、ドロロ一騎当千レベルの奮戦したり、ジロロが潰されかけたり、ジロロがトラウマ再発症したりと色々ありました。