(本来生得術式と展延は同時には使えない……なぜなら自分の体を中心に発動する生得術式には纏っている展延が邪魔になるから。
僕がやってるのも片手に展延をまとったりするだけだ。
でもこいつは始めっから黄金にだけ展延を纏わせて攻撃してくる。
ビビるくらいに厄介だな。実質的に術式を無効化されて殴られてるみてーなもん)
掌印に集中し、
が、相手は至高の魔族二体。
どうしても押し返される。
「ダメか」
五条悟は領域の範囲を狭めた。
「頑張ってねヘルファたち」
ソリテールの領域の外殻に合わせ領域を縮める。
その縛りにより、術式効果が跳ね上がった。
ようやく両者の力が拮抗する。
「恐ろしいわね。まだ出力が上がるのか」
「蒼」
ソリテールには耳も貸さず五条悟は腕を上げた。
「!」
引っ張られる感触、それとともにソリテールが五条悟目掛け飛んでいく。
(他人も操れるんだ)
ソリテールは飛行魔法を駆動した。
抵抗に成功する。
「恥ずかしがんなよ」
しかし、術式の出力が上がった。
(抵抗しきれない)
蒼い虚空のおもむくままに、ソリテールは飛んでいった。
ソリテールは剣を創造した。魔力によって形作られた十二本の剣を五条に向ける。
「効かねえって」
それは五条悟の前で停止した。
ブーンと低い音。それは、五条悟の振り上げた拳に蒼がまとわれる音だった。
ソリテールの端正な腹部を、遠慮なく五条の拳がぶん殴る。
「!」
(硬い)
殴り飛ばされたソリテールが地面を二転三転する。
しかし手応えが弱い。
「魔力纏って防御したのか」
「けほっ、強烈だわ」
ソリテールは咳込んだ。
(バカデカい水槽をノックしたみたいだな。優太みたいだ)
肉体的強度からしたらそれ以上かもしれない。
なぜならば乙骨は吐いた。
(でも呪術とは決定的に異なる所がある)
魔法を使うとき、発動時間に
呪術ではそんなことはない。
それは術師の未熟か縛りによって作られるもの。
それはこの世界の魔法使いの致命的な隙。
最速の術師五条悟からすれば大きすぎる好機。
だが、今のソリテールは、魔力操作によって瞬時にガードした。
それもまた、フリーレンや他の魔法使いはしたことのない挙動。
(めんどくせえな。やっぱこの世界の魔法使いはまだ分からんことが多い)
「じゃあ全部吸い込もう」
五条悟は掌印を結んだ。
詠唱とともに呪力を流し込みながら。
「
十メートル近くある蒼が胎動した。
蒼い太陽。
膨大な出力を解き放つ。
フリーレンの『
そのイメージが、五条悟に新しい境地を与える。
「吸い込まれたら出てこれるかな?」
「……!」
二人の魔族は、飛行魔法を全開にした。
✕
「黄金郷が広がってる……!」
「サトルの領域が閉じたんだ」
ヘルファの悲鳴のような訴えは、逃げ惑う人々の足音にかき消されそうだった。
持つものも持たず、取るものとりあえず、街の人々は街の入り口へと走り惑っている。
地面には光の矢印が出現し、人々の避難ルートを映し出していた。
ヘルファが聖典に手をやると、街の人々に急ぐように訴えるイメージが全員に共有される。
「でも、なんであんなに早く結界が……! 解析される形跡もなかったのに」
「いや、おそらく私たちがここに来るずっと前から、すでに解析は始まっていたんだ」
フリーレンがそう言う。
彼女はすでに、記憶を解析することを放棄していた。
「あの魔族の大量発生はそういうことだ。
もしサトルが近くにいる状態で解析を始めれば、すぐに殺される。だから魔族まで作って遠ざけた。
…………狡猾で、非常なまでに臆病な魔族だ」
フリーレンは魔法杖を召喚する。
「魔力探知に二つ膨大な魔力がこっちに来ている。なぜか分からないけど、一つはマハトのものだ」
「えっ!? マハトはあそこでサトルと戦ってるんじゃないんですか」
ヘルファが仰天する。
「同じものだ。人造魔族の制作は、もしかしたらこのためだったのかもしれない」
「大魔族を新しく作ったってこと……!?」
「デンケンが既に動いている。私は行くよ。ヘルファはこのまま避難誘導だ。ヒルフトとシュタルクは参戦して」
「わ、分かりました」
「分かった」
「おうっ!」
ヒルフトとシュタルクも返事をした。
フリーレンは飛行魔法を用いて飛び上がる。
ヒルフトがシュタルクの手を持ち上げ、飛翔した。
「デンケン!」
「分かっている」
前を飛ぶデンケン。その向こうには、既に肉眼で捉えることのできる、二人の魔族がの影があった。
(一体は知らない……しかし、もう一体は……)
「一体なんのいたずらなんだろうね」
千年を生きるエルフにとって、驚きという感情は最早少ない。
しかしこればかりは、感情のコンセントを差し直さぬわけにはいかなかった。
「マハト」
「フリーレンさま」
最早目の前のそれに、間違いはなかった。
少し前に出会ったマハト。それに寸分違わぬ姿で、黄金郷のマハトそのものが飛んでいた。
ただ、左腕の支配の石環がないことを除いて。
「それにデンケンさま」
マハトは口を開く。
「私はこの地を離れ、どこか遠いところでやり直すことに致しました。ですから、邪魔者となる者は、なるべく減らしておきたいのです」
「お前に次をやるわけには行かない」
横のデンケンが口を開く。
「フリーレン、記憶の解析は」
「ごめん、間に合わなかった」
「……そうか」
代わりにフリーレンは、全身に相手を殺すための魔力を解放させた。
「戦うしかない。
「
「
それぞれの、最高到達点が交わった。
もし続きを書くとしたらどちらがいい?(2026/02/15より)
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五条悟が全てをねじ伏せバトルしまくる
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フリーレンぽく人の心を知りながら旅をする
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上二つをいい感じにバランス取った話
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好きにやっていいよ
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そんなことよりプリン食べたい