もしも五条悟がフリーレン世界に転生したら   作:ケンタ〜

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もう一方の戦い

 

(本来生得術式と展延は同時には使えない……なぜなら自分の体を中心に発動する生得術式には纏っている展延が邪魔になるから。

 

 僕がやってるのも片手に展延をまとったりするだけだ。

 

 でもこいつは始めっから黄金にだけ展延を纏わせて攻撃してくる……。

 

 ビビるくらいに厄介だな。実質的に術式を無効化されて殴られてるみてーなもん)

 

 掌印に集中し領域を展開する魔法(エルヴァイテ)とディーアゴルゼへの相殺に意識を向ける。

 

 五条悟の閉じない領域は誰も傷つけない縛りによって圧倒的に効果範囲と出力を増している。が、それでも相手は至高の魔族二体。

 

 どうしても押し込まれる。

 

「クソっ」

 

 現行の領域を諦める。

 領域の範囲を狭め、宿儺のやったように相手の領域の外郭に沿わせるように収縮させた。

 

 術式効果が跳ね上がりようやく術式が拮抗する。

 

「恐ろしいわね。まだ出力が上がるのか」

「蒼」

 

 指を動かす。ソリテールの体が五条悟めがけて飛んだ。

 蒼による空間移動の強制。

 ソリテールは飛行魔法で対抗しようとする。

 

「恥ずかしがんなよ」

 

 上がる術式の出力。

 閉じない領域を展開していることによるバフ。

 蒼い虚空のおもむくままに、ソリテールは飛んでいく。

 

 ソリテールは剣を創造した。魔力によって形作られた十二本の剣を。

 

「愚かだね」

 

 飛び道具は五条悟には効かない。

 五条悟の前で停止する。

 

 蒼をまとった拳をソリテールの腹部に叩きつけた。

 

(硬い)

 

 吹き飛ばした後にそう思う。

 

「魔力纏って防御したか」

「けほっ、強烈だわ」

 

 ソリテールは咳込んで微笑んだ。

 

(デカい水槽をノックしたみたいだな)

 

 恐らくは乙骨優太に比肩する魔力量。もしかしたらそれ以上かもしれない。

 この世界の魔法使いは魔力を隠蔽することを五条悟はフリーレンから知っている。

 

 魔法を使うときには発動時間にラグがある。

 しかし魔力による防御ならそれより早い時間で防御でき、五条悟の速度にもある程度対応ができる。

 

「じゃあ全部吸い込もう」

 

 五条悟は掌印を結んだ。

 

「位相、黄昏、智慧の瞳」

 

 空間に煌々と形成される蒼い太陽。

 呪詞の詠唱を以て発動されたそれは、膨大な出力を解き放つ。

 

 フリーレンに喰らわされた『事象の地平線を創る魔法(ジングラリテート)』。

 そのイメージが、五条悟に新しい境地を与える。

 

「吸い込まれたら出てこれるかぁ!?」

「……!」

 

 二人の魔族は、飛行魔法を全開にした。

 

 

 

 

 

 

「黄金郷が広がってる……!」

「サトルの領域が閉じたんだ」

 

 ヘルファの悲鳴のような訴えは逃げ惑う人々の足音にかき消されそうだった。

 持つものも持たずに街の人々は避難のため街の入り口へと走り惑っている。

 

 地面には光の矢印が出現し、人々の避難ルートを映し出していた。

 ヘルファが聖典に手をやると、街の人々に急ぐように訴えるイメージが全員に共有される。

 

「でもなんであんなに早く結界が……! 解析される形跡もなかったのに」

「いや、おそらく私たちがここに来るずっと前から、すでに解析は始まっていたんだ」

 

 意識をはっきりさせたフリーレンがそう言う。

 すでに、記憶を解析することは放棄していた。

 

「あの魔族の大量発生はそういうことだ。もしサトルが近くにいる状態で解析を始めようとすればすぐに殺される。そのための綿密な作戦だ。

 

 …………狡猾で、非常なまでに臆病な魔族」

 

 フリーレンは魔法杖を召喚する。

 

「魔力探知に二つ膨大な魔力がこっちに来ている。なぜか分からないけど、一つはマハトのものだ」

「えっ!? マハトはあそこでサトルと戦ってるんじゃないんですか」

「同じものだ。人造魔族の制作はもしかしたらこのためだったのかもしれない」

「大魔族を新しく作ったんですか……!?」

「デンケンが既に動いている。私は行くよ。ヘルファはこのまま避難誘導だ。ヒルフトとシュタルクは参戦して」

「わ、分かりました」

「分かった」

「おうっ!」

 

 フリーレンは飛行魔法を用いて飛び上がった。

 ヒルフトがついてきて、シュタルクの手を持ち上げ飛んでいる。

 

「デンケン!」

「分かっている」

 

 前を飛ぶデンケンの向こうに、既に肉眼で見ることのできる二人の魔族が飛んでいた。

 

(一体は知らない……しかし、もう一体は……)

 

「一体なんのいたずらなんだろうね」

 

 千年を生きるエルフにとって、驚きという感情は最早少ない。

 しかしこればかりは、驚きのコンセントを差し直さぬわけにはいかなかった。

 

「マハト」

「フリーレンさま」

 

 最早目の前のそれに、間違いはなかった。

 少し前に出会ったマハト。それに寸分違わぬ姿で、黄金郷のマハトそのものが飛んでいた。

 

 ただ、左腕の支配の石環がないことを除いて。

 

「それにデンケンさま」

 

 マハトは口を開く。

 

「私はこの地を離れ、どこか遠いところでやり直すことに致しました。ですから、邪魔者となる者は、なるべく減らしておきたいのです」

「お前に次をやるわけには行かない」

「フリーレン、記憶の解析は」

「ごめんデンケン、間に合わなかった」

 

 代わりにフリーレンは、全身に相手を殺すための魔力を解放させた。

 

地獄の業火を出す魔法(ヴォルザンベル)

万物を黄金に変える魔法(ディーアゴルゼ)

裁きの光を放つ魔法(カタストラーヴィア)!」

 

 それぞれの最高到達点が交わった。

 

もし続きを書くとしたらどちらがいい?(2026/02/15より)

  • 五条悟が全てをねじ伏せバトルしまくる
  • フリーレンぽく人の心を知りながら旅をする
  • 上二つをいい感じにバランス取った話
  • 好きにやっていいよ
  • そんなことよりプリン食べたい
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