文献修復士のラルフは、ある日突然解雇される。理由は上司の勘違い(無能)で。
職を失ったラルフは困り果てる。今さら就職も難しい。冒険者は手っ取り早いと聞くが、身体は弱いし、魔法も使えない。
困りに困ったラルフはハッと思いつく。
「……読むだけで発動する魔導書を作ればいんだ」
古代文献を復元してきたラルフは、魔術に関する知識を人並み以上に蓄積していた。
羊皮紙と仕事道具を使い、一ヵ月間で独自の魔導書を制作する。
魔力を持たず、複雑な術式も必要なく、彼は「本を開いて読むだけ」で発動させることに成功する。
試し撃ちで魔物を消し炭にしたラルフは、その威力が常軌を逸していることに気づかず、「魔法って凄いなー」と感心する。
しかし本当に凄いのは、後天的に魔法を扱えるようになった人間は歴史上存在しておらず、ラルフが世界の革命を起こしていたことだった。
一方、世界は残党の魔族の手により人類滅亡の危機に扮していた。
ラルフは、人類最強の『十人の賢者(デカ・セレスティア)』との出会いを経て、魔導書を片手に戦場へ向かうことになる。
魔力を一切持たず、色白で貧弱なラルフは、周囲の誤解と、自作の魔導書による「習得不要・弾数無限」という規格外の力で、スローライフを楽しみつつ、世界の危機に挑む。
*カクヨムにも投稿してます。
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