NARUTO -紫電の人柱力   作:ぐちロイド

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これでNARUTO -紫電の人柱力は完結です!。
これまで読んでくれてありがとうございます!。
BORUTOについてはアニメや漫画が完結していないのでまだやるか検討中です。多分次はワンピース(悪魔の実+斬魄刀)をやると思います!。多分ですけど…それまでお楽しみに!


第54話 次元を超えた執着と、神の気まぐれ 狂犬の告白と、出雲の確信

 

この世界とは異なる次元、極彩色のチャクラが渦巻く「大筒木アグニ」の宮殿。

そこには、人間界の様子を映し出す巨大な水鏡が浮かんでいた。

 

アグニ「……あ? マジでありえないんだけど。何あのアマ、連きゅんにベタベタ触っちゃってんの? 焼き尽くして灰も残さない刑に処していいかな、マジで」

 

アグニは、お気に入りの玉座に深々と腰掛け、スマホを弄るギャルのような仕草で鏡の中の連と躯を観察していた。連の左手に刻まれた「楔(カーマ)」は、バックアップデータであると同時に、アグニにとっての「定点カメラ」でもあったのだ。

 

連が躯と寄り添い、幸せそうに笑うたび、アグニの周囲の温度が数万度跳ね上がる。白銀の劫火が宮殿の柱を溶かし、彼女の「裏人格」が顔を出した。

 

アグニ「**……テメェ、連。アタイの楔を刻まれた分際で、他の女と家庭(ゴッコ)だと……? ぶち殺して、その魂をアタイの火床で永遠に炙ってやろうかオラァッ!!**」

 

咆哮と共に放たれた圧力が、鏡を粉々に砕こうとする。しかし、アグニはふと、その動きを止めた。彼女の輪廻写輪眼が、未来の可能性を、あるいは連の「器」としての更なる進化を捉えたのだ。

 

アグニ「……あ、待って。……そうじゃん。連きゅん、もう他の女の色がついちゃって中古だし。……ならさ、連きゅんとあの女の間に生まれる『次世代』。……そっちの方が、チャクラ盛り盛りで最強の器になるんじゃね?」

 

アグニは狂ったようにケラケラと笑い始めた。

 

 

アグニ「そうだ! 連きゅんじゃなくて、連きゅんの子にしーよおっと! その方がアタイ好みにカスタマイズできるし! マジで天才じゃんアタイ、超アガるー!!」

 

アグニは満足そうに、再び鏡の中の平和な光景を見つめ直した。

その瞳には、かつての恋心ではなく、獲物を「養殖」するような、残酷で純粋な支配欲が宿っていた。

 

---

 

 

 

一方、木ノ葉隠れの里。

連と躯が正式に夫婦となってから、一年が経過していた。

里の復興も一段落し、連は上忍として多忙な日々を送っていたが、帰宅すれば必ず出雲と躯が待っている。そんな「家」という場所の温かさを、連は心から享受していた。

 

しかし、最近の出雲は会うたびに、ある「攻撃」を仕掛けてくるようになった。

 

出雲「……ねぇ、連」

 

夕食の後、お茶を啜りながら出雲が切り出した。

 

連「なんだ、出雲先生。……また掃除のやり残しでもあったか?」

 

出雲「そうじゃないわよ。……あんたたち、結婚してもう一年でしょ? ……そろそろ、ほら。**孫の顔を見せてくれてもいいんじゃないの?**」

 

連「ぶふぉっ!!」

 

連が飲んでいた茶を盛大に吹き出した。隣で大人しくおにぎりを食べていた躯も、目を丸くして固まっている。

 

連「な、何を急に……。俺たちはまだ……その、精算すべき仕事も多いし……」

 

出雲「精算、精算って、あんたねぇ! 私にとってあんたは、五歳の頃から鼻水垂らして修行してたのを見てきた、実の息子も同然なのよ! その息子が嫁さん貰ったんだから、早くおばあちゃん……じゃないわね、お姉さん呼びさせてくれる『孫』を抱きたいのよ!」

 

出雲の勢いは止まらない。

 

出雲「ナルトのところだって、ボルトが生まれて賑やかだって聞くわよ。サクラのところだってサラダちゃんがいる。……連、あんたモモカちゃんの分まで幸せになるって決めたでしょ! 幸せの極致は、新しい命の誕生よ! わかる!?」

 

連「……わ、分かったから、少し落ち着け。……こればかりは、授かりものなんだから」

 

連は、顔を赤くしながらも、チラリと躯を見た。

躯は「まご……。連に似た、小さいバラバラにしないやつ……」と、独自の解釈で妄想を広げているようだった。

 

---

 

 

 

その会話から、数週間が経ったある日の午後。

連が任務で里を離れている中、躯がキッチンで皿を洗っていた出雲の元へ、フラフラと歩み寄ってきた。

 

躯「……ねぇ、出雲。……私、また病気かも」

 

出雲「また? 今度はどこがキュンキュンしてるのよ」

出雲は冗談めかして笑ったが、躯の顔色の悪さに手を止めた。

 

躯「……胸じゃないの。……ここ数日、朝起きると胃がひっくり返りそうで。……さっきも、連の大好物の焼き魚の匂いを嗅いだら、殺意じゃなくて吐き気がしたの。……私、毒でも盛られたかな?」

 

出雲の手から、皿が滑り落ちそうになった。

 

出雲「……躯。あんた、それ。……最後のアレ、いつだった?」

 

躯「最後のアレ? 戦闘訓練なら昨日……」

 

出雲「そうじゃないわよ! 女の体調の変化のことよ!!」

 

出雲は、躯の肩を掴んで、食い入るように彼女の顔を覗き込んだ。

 

出雲「……吐き気? 匂いに敏感になった? 身体が熱っぽいんじゃないの?」

 

躯「……うん、ずっとポカポカしてる。……もしかして、私の中で何かが壊れて、チャクラが漏れ出してる……?」

 

出雲「バカ言わないの!! 壊れてるんじゃなくて、創られてるのよ!!」

 

出雲は、躯の腕を掴むと、靴も履かせない勢いで玄関へと走り出した。

 

出雲「行くわよ! 木ノ葉病院へ!!」

 

躯「えぇっ!? 今から!? 私、まだお皿洗ってる途中……」

 

出雲「そんなのどうでもいいわよ! 早く!!」

 

---

 

 

 

木ノ葉病院の診察室の前で、出雲は自分の任務の時よりも激しく貧乏ゆすりをしていた。

やがて、診察を終えた医療忍者が笑顔で出てくる。

 

看護師「不知火さん。……おめでとうございます。躯さん、**妊娠二ヶ月**です」

 

その瞬間、出雲は「よっしゃぁぁぁ!!」と病院の廊下で雄叫びを上げた。周囲の忍や看護師たちが驚いて振り返るが、そんなことはお構いなしだ。

 

躯「……にんしん? ……二ヶ月?」

 

 

診察室から出てきた躯は、まだ状況が飲み込めていない様子で、自分の平らなお腹をそっと撫でた。

 

出雲「そうよ、躯!! あんたのお腹の中に、連との赤ちゃんがいるのよ!!」

 

躯「……連との……赤ちゃん……」

 

躯の瞳に、じわりと涙が浮かんできた。

かつて、ただ破壊と殺戮の道具として扱われてきた自分の肉体に、これほどまでに愛おしく、尊い命が宿っている。それは、連という光に出会い、出雲という温かさに触れたからこそ起きた、奇跡だった。

 

躯「……私、お母さんになるの? ……バラバラにしないで、ちゃんと育てられるかな」

 

出雲「何言ってるの! 私がついてるわよ! 連だって、きっと泣いて喜ぶわ!」

 

出雲は躯を力一杯抱きしめた。

五歳から育ててきた、不器用で傷だらけだった連。その彼が、ついに父親になる。

出雲にとっては、自分の人生のすべてが肯定されたような、最高の瞬間だった。

 

出雲「……さあ、帰りましょう! 今日の夕飯は最高のご馳走よ! 連が帰ってきたら、腰を抜かすほど驚かせてあげるんだから!」

 

躯「……うん! 私、連に早く言いたい!!」

 

夕暮れの木ノ葉の街。

二人が歩く影は、これから増えるであろう「もう一つの小さな影」を予感させるように、優しく寄り添っていた。

 

しかし、その様子を次元の彼方から見ていたアグニは、不敵な笑みを浮かべていた。

 

アグニ「……お、始まったね。アタイの最強の器ちゃん。……スクスク育ちなよ。……その子が生まれた瞬間、アタイが最高の『ギフト』を届けに行ってあげるからさ」

 

連と躯の、そして出雲の平和な日常の裏側で。

神の執念が、まだ見ぬ新しい命へとその魔手を伸ばそうとしていた。

だが今の三人は、ただこの瞬間の幸福を、溢れるような愛と共に噛み締めていた。

 

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