MODマシマシTSドヴァーキン(雌堕ち済)四方世界にて小鬼殺しと邂逅す 作:最初の仲間
感想評価、ありがとうございます。同じ性癖持ちの
誤字報告もありがとうございます。本当に助かります……!
ふぅ……。
ああよき天気。心安らかなり(鎮静)
朝から風呂に入る事が出来るのはやはり気持ちがいい。自然が豊かで、開拓が盛んといえば聞こえはいいが、所詮は都会から遠く離れた辺境だ。潤沢な湯を用意できる設備を備えた高級娼館はそう多くない。
具体的な金額でいうと、最後の店だけで、身を持ち崩して奴隷落ちした元冒険者くらいなら普通に身請けできるくらいの金額が消し飛んでいった。神殿の公娼と比べるとその値段は段違いだが、その価値は充分にある一晩だった。また来よう。とはいえ、あちらはあちらで、一見清純なシスターを抱くという背徳感を得られる。また行こう。
頭が冷えた時には既に日の出が昇りはじめている時間帯であった。やべ、朝に集合とか言ってたっけ? いや誰も何時からとか決めておかなかったな……?
急いで身を清め支払いを済ませ、嬢のお姉さんに支払いとチップを渡し退店する。首筋の歯型や痣に《他者治癒》かけたり他の娘たちとも挨拶していたら、店を出た時にはすっかり明るくなっていた。一瞬、視界が歪み立ち眩みを起こす。だがその程度。眩しさに眩んだ視界もすぐに元通りだ。
一般的に、吸血鬼にとって日光は致命的だ。具体的なデバフで言うとそれぞれのステータスマイナス六十ポイント、炎耐性マイナス百パーセント、自然回復速度マイナス百パーセント。ゲーム始めたてならいざ知らず、今となっては大した問題ではないが、やはり肉体の方には根強い忌避感のようなものが残っているのだろう。
直射日光を浴びるその瞬間だけは、ゲーム内と同様に立ち眩みと血液が沸騰するような感覚が身を襲う。毎回足が止まるのは面倒なのでいい加減に慣れてほしい。十八レベル分のステータスダウンなど今となっては誤差なのだから。
「髪、まだちょっと湿ってるなぁ……」
うーん《火炎》、いや《氷雪》使って乾かすか? マント系は流石に効果時間長いし目立つからダメだな。流石に衛兵に見つかって最悪スタップされる。……ああこれがあったか《アーニエルの伝達》。《火炎》の完全下位互換、クエスト専用の素人級破壊魔法。これなら温風で乾かしながら髪を整えるのにちょうどいい。
歩きながら髪を乾かしているうちに
「悪い、遅れたみたいだな」
「いやいや、私も今彼を家に招いたところさ。それで、報酬の話だったね」
「ああ」
「しかし、ゴブリンとはね………」
それな。あの流れでその言葉が出るのは逆に凄いぞ少年。
「新人の冒険者、それも男が一人ならまあ七割が『体』、と言うとみたんだがなぁ……」
「そうか」
「違うな、間違っているぞ」
「ああ、そのくらいには女として自信があるつもりだった、という話―――」
「女冒険者も『そう』答えるつもりだった。その点については自信を持ってくれていいぞ」
「え、いや、ちょっと君のその答えは想定外だったかな……」
顔を赤らめながら両手で胸を隠す仕草をして身を隠す孤電の術士。そういうところだぞ。……とはいえ本人に
「冗談だ。とはいえ最初からまともに
そう言うと彼女は手をピタリと止め、表情に笑みを浮かべる。
「なんだ、わかってたのか」
「幻惑魔法を待機させていただろうに。趣味が悪いぜ」
そう答えるとさらに彼女の口角はさらに上がり、勢い良く立ち上がった。
「その通り! そう答えた男たちには幻の中でお望みのままに楽しんでもらってから、忘却術で適当に曖昧にしてから帰しているのさ!」
「そうか。……詐欺ではないのか?」
「俺もこの町の法律についてはおおまかにしか知らんからなぁ……。わるーいお姉さんには気を付けるんだぜ、少年」
「君がそれをいうのかい???」
なんのこったよ。
ただ胸元と腹と生足もろ出しで街中闊歩してるだけだろうがよ。ただ町中や出向先の村で男の子を見かけたら意味もなく笑いかけてるだけで、まだ未成年略取には手を出していないぞ。人聞きの悪い言いがかりはやめていただきたい。
いつまでも帰ってこない冒険者のお姉ちゃんが心配で、危険だから近づいてはいけないといわれていた洞窟まで近づく少年。のぞき込んで見れば、そこには見たこともない姿で、聞いたことのない声を上げるお姉ちゃんが―――!
までは考えたが。勿論実行はしていない、普通に危険だし。ましてや子供程度に尾行されるならば闇の一党として失格だし、ナイチンゲールに選ばれてもいない。
精々自宅で一人、その子の性癖の行く末を案じながら
「それで、お前はなぜついてくる?」
―――実はいま、
そう言って、孤電の術士はゴブリンの生態調査のため、小鬼退治への同行と自身の護衛をゴブリンスレイヤーに依頼した。互いにとって、こうも都合がいい話はそうそうないだろう。彼女は安全に研究を進める事が出来、少年はゴブリンに対する知識を深めることが出来る。Win-Winの関係というやつだ。そして何よりこれは、小鬼退治の依頼だ。彼が請けない理由はないだろう。
翻って、俺。
孤電の術士から請けた
なぜ、か。以前の
「……面白そうだから?」
「何?」
やはり興味があるのだ。この少年を突き動かす執着にも似た熱意。対象を殺すことが自身の存在意義であるかのような行動は、どことなくブレイズの連中に似たものを思い起こさせる。どこか危うさのようなものを感じさせる彼だが……少なくとも俺よかよっぽど善人だ。もう少し、彼の助けになってやりたいと思った。……直接本人に面と向かって言うには、流石に恥ずかしいが。
……少年には全く関係ないんだが嫌な奴を思い出してしまったな。彼と同一視するのはあまりにも失礼な行為であった。setessential 000134780 っと、これでよし。コンソールはもう無いが、思い浮かべるだけで勇気と希望に満ち溢れる素敵な数字だ。
「それに。俺、結構読書家なんだよ。怪物辞典の最新版、興味があってね」
これも本当だ。スカイリムでもプレイの一環で本をコレクションしていたし、その趣味はここ四方世界に来てからも変わらない。さらに言えばこの世界で怪物への知識は今のところ出くわした相手との経験則によるものでしかない。最悪なことに、それらも来た、見た、勝った、それで終わりだ。冒険を続けて行く上での知識は備えておきたい。
「依頼人としては、特に構わないよ? 期待してくれていると言うなら、作家冥利につきるというものさ」
「勿論、邪魔をするつもりはない。従者として扱ってくれていいとも。指示には従うさ」
「…………お前が邪魔になるとは思っていない。優秀な魔術師であることぐらい俺にもわかる」
だが、と言葉を切り、俺にだけ聞こえるようにボソリと囁いた。
「お前の言う……『採掘』をさせる余裕はない。お前が
「当然だね」
彼の指摘は至極まっとうなものだ。ゴブリンを利用した後に殺す俺と、単に殺戮する彼。過程が異なれば、一つの洞窟を攻略する時間に差が出るのは当然のこと。より多くのゴブリンを殺したい彼にとって、そのタイムロスは看過できないものなのだろう。
それに彼は別に気にしていないのかもしれないが、所詮はたかが近場の小鬼退治。依頼の受注から時間がかかりすぎるのも、ギルドからの評判に支障が出る。というか普通に死亡判定される。
ぶっちゃけ子種だけ頂いて全滅させるのが最速なのだが、分娩するまで巣に留まっているのは、単に俺が性欲を抑えられないだけだ。別にRTAを走っているわけではないので、そこのところは許してほしい。だが今回の場合、
「補充とやらに付き合うつもりはない、俺はただゴブリンを殺しに行くだけだ」
「いいよ。それだけなら合意、ってことでいいかな?」
むぅ、と唸る鉄仮面。魂石目的だと思われていたのだろうか? ちょっと心外だ。
「それじゃあよろしく、ゴブリンスレイヤー。いや
「好きに呼べ」
「…………ご主人様? それとも旦那様がいいか?」
「……訂正する。やめろ」
「だから呼び方は大事だって言ったろ」
「むぅ……」
「仲良きことは美しきかな……とはいえちょっと妬けちゃうね、依頼人のことも忘れないでくれ給えよ」
―――町を離れ、小鬼退治の依頼を出した村を出て早半日。なるほど朝一から呼び出したのにも頷ける。ゲーム内ではそこまで移動時間を気にしたことはなかったが、こうして長々と芝を掻き分け、道なき道を行くのは多少の煩わしさを感じざるを得ない。
最も、そこには「一人だったならば」と前置きが付くのだが。道中、孤電の術士によって紡がれる考察や分析は値千金と言っても良いだろう。聞いていて飽きない内容に、明快流暢な語り口。真に賢い人間は教師としても優秀だとは、まさに彼女のことを指すのであろう。
「―――とすれば、ゴブリンの群れにも段階ってやつがあるのかねぇ? 今回は定着初期だろ? 流れ者が女を攫おうとする、これは規模の拡大を目指している。そして来るべき第三段階目が……」
「村を滅ぼす」
「うん、そうなるね。魔神だ邪教だ
「ふぅん……聞いていたよりも結構深刻なんだな、
スカイリムにおいて、村が滅びるというのは相当な大事だ。たいていの場合、
山賊や悪漢による略奪、吸血鬼による夜襲、そして……
「ああ、そういえば君の故郷じゃゴブリンがいないんだっけ? いやさよく似た別種と言ってたか」
「ゴブリンが、居ない―――?」
ゴブリンスレイヤーが草をかき分ける手を止める。この四方世界では一匹見れば三十匹居ると聞く。地球で言うゴk……
「あくまで
「ふむ、興味深いね……。そのファルメル、ってやつが別種と言ってたやつだね? そいつらには……いわゆる第四段階に値する、肥大化した群れはいたりするのかい?」
「正確にはゴブリンとファルメルは起源が違ったはずだからなぁ……。似た見た目、似た生態になるのは収斂進化ってやつかもしれない。ああでも、あいつら、種族として視力が弱くて光を好まないから、そもそも地上に出たがらないんじゃないかな。地下に
「収斂進化……確か、異なる生物が似たような環境、生活に適応し結果的に似た外見や形質を獲得する、といった考え方だったか。しかし視力が弱く、地下生活が長いともすれば、確かに別種だ。参考までに、近似していると思った箇所を聞いてもいいかい?」
「えーとまず見た目か? 耳が長くて背も低い。それに血の気の多くて、よく人間を襲う。上位種ともなれば武器にも長けてるし、魔術も覚えるね」
「なるほど……。耳が発達しているのは視力の代わりに聴覚が進化したとみるべきかな。背が低いのは洞窟で暮らすが故か。だけどそれだけじゃあゴブリンと違って村を襲わない理由が薄くないかい? いくら地下に土地があるからと言って、地上ほど食料が豊富とは思えない。それに、光を好まないだけなら、夜間になら行動できるんじゃあないか?」
「確かに……。そういえばあいつらには―――」
「おい。そこまでにしておけ」
ゴブリンスレイヤーに制され思考を止める。おしゃべりに夢中になり、周囲の風景の変化に気付くのが遅れた。あいつスカイリムの話になると早口になるよな……とか思われていないだろうか。中々こういった考察を垂れ流すことのできる相手はそうそういない。ついついはっちゃけてしまう、気を付けよう。
すまない、と声をかけると、頭目が頷いて前方に指を指した。その方向には、木々の間に、人の手が加えられた小山のようなものが見える。そして視界の端に浮かぶ三又のマップシンボル。つまりこれは……
「墳墓、いや塚山とでも言った方が正しいかな。まったく……物の価値を知らない奴らだよ」
「見張りが一匹。今のところ近辺からの増援もなさそうだな。……どうする?
「―――殺す」
三人に勝てるわけないだろ!!
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