ちなみに、転生は転生でも神様転生じゃありません。地獄転生です。
そういえば、サンタローズのシスターさんの名前って無いですよね?(汗
私は小説の方は読んでないのでゲームの記憶で進ませていただきます。御了承ください。
追記:2015年4/22多少修正致しました。
―あるところに、極々普通の何処にでもいる一般人を名乗る少年がいた。
高校1年のその少年は見た目も派手と言うわけでもなく、成績も平均的、運動も普通より本の少しマシな程度で、趣味も最近の若者にあるようなゲームでその腕も特別凄腕のゲーマーというより、面白い奴はやってみるかといって始める程度のものであった。
表情こそ多少締まりのなさそうなものであったが、それは個人差がある程度でそこまで記憶に残るほどの顔ではない。
その面だけを見るなら、確かに彼は極々普通の一般人なり村人Aというなり言っても問題はないのだろう。
そんな彼はしかしながら、喧嘩は普通を遥かに越えるほど誰よりも強かった。とは言え、不良だったわけではない。
彼はただただ不幸な人間であったのだ。
彼の親しくしている幼なじみからはリアルのび太、もしくはリアル上条とまで言われる程、彼は普段から運に見放されていた。
例として、道を歩けば犬の尻尾を踏んでしまい追い立てられる、自動販売機の下に小銭を落とす、不良に意味もなく追い掛けられると、例を挙げれば切りがないほどであった。
が、それでも彼はそれを平然と当たり前のように受け入れていた。
なんで自分ばかりというものや、理不尽だと思ったことは彼は1度もない。
だから、彼はそういう気持ちで喧嘩をしたことはなかったし、喧嘩が楽しいと思ったことは無かった。
それどころか、喧嘩自体、彼は嫌っていた。
だからこそなのだろう。外に出れば嫌と言うほど何かしらの事で不良に絡まれていたのは。
―では、何故彼が喧嘩が強かったのか?
それだけは彼自身も分からなかったし、そもそも分かろうともしなかった。
もっとも、彼は物事を気楽に、前向きに、楽観的に考えるタイプだったのでそこまで考えてなかっただけなのだが。
そんな彼は、当たり前の不幸な日常をいつものように普通に過ごしていたはずだった。
―そして、そんなある日。彼、は唐突に命を落とした。その日が彼の16歳の命日となった。
◇◇◇
何処からか吹く風の音に彼は目を覚ました。
確か自分は死んだんじゃなかったか?なんで死んだのかは思い出せないけれど。と思い辺りを見回すがそこは彼が知らない場所であった。
「あれ?俺死んだんじゃ・・・てか、ここどこだろ?」
そう一人呟くと突如背後から気配を感じて咄嗟に彼は振り向いた。すると目の前には長身で容姿端麗ではあるが無愛想そうな青年が立っていた。
「あ、えーっとここは何処ですか?」
取り合えずダメ元で聞いてみるか。そう思った彼は見ず知らずであるのにかかわらず、普通に道を訪ねる感覚でここは何処なのかと聞いた。
「地獄だ。」
ぶっきらぼうにそう答える青年に対して海樹は思わず聞き返した。
「え?・・・地獄?」
「そうだよ。地獄だよ。先に言っとくが、てめェら人間が伝えてる場所とは違うぞ?つってもお前は死ねない人間だけどな。」
死ねない?それは一体どういう意味だろうか?と思ったのも一瞬の事で、実際のところ海樹はそこまで重要なことでもないだろうと、わりと気楽に考えていた。
何故なら、それが本当なら自分はここに居ない筈なのだから。
「あっそ。でもここって地獄なんだろ?えーっと。」
そういえば、名前を聞いてなかったか。そう思って「お名前は?」と聞こうとした海樹は青年の言葉を遮る形になると思い言うのをやめた。
「ケルベロスだよ。それと、死ねないとは言ったが、死ねないのはあくまでお前の魂の事だからな。ま、肉体は死ぬはずもねェのに死んじまったけどよ。だから、お前はこれから転生すんだよ。」
ケルベロスってゲームじゃあるまいし・・・
いや、ケルベロスって名字かもしないし、もしかしたら親御さんがそういうのが好きでつけてしまったのかもしれない。きっとそうだ。でも転生は流石にないなぁ。ケルベロスさんはちょっとゲームとか漫画の読みすぎなんじゃ・・・。と思っている海樹にはお構いなしでケルベロスは話を進める。
「取り合えず、今てめェが行けんのはこの世界か。おい何つっ立ってんだ。こい。」
「へ、あ、はい。」
そう言われ、ケルベロスに警戒すらせず近付く海樹。
すると、ケルベロスはいきなり彼の胸ぐらをしっかり掴むと空高く放り投げた。
咄嗟の事で、しかもケルベロスが今までに見たこともないような怪力のせいで海樹も受け身を取ることがやっとだった。
「ちょっ!?.ってえ?え、ええェェェェェェっ!!?いつの間にこんな高く、っていや、この高さは落ちたら死ぬって!ケルベロスさんなんでっ!って居ねぇし!・・・うぉぉぉぉぉぉぉマジでどうしよ!ギャアァァァァァァァァァァァァァァ・・・。」
彼の絶叫は空しくもケルベロスに届くことは無かった。
◇◇◇
気が付くとまた見知らぬ場所に俺は居た。
どっかの町の中なのだろうけど、建物がいやに大きく感じる。
・・・いや、待て、これ建物が大きいんじゃなくてもしかしてもしかしなくても、俺が縮んでるんじゃ・・・ってはぁ?はぁァァァァァァァァァァっ!?いや!いやいやいやいや!!ちょっと待てよ!可笑しいだろ!?どこぞの高校生名探偵じゃあるまいし、飛ばされてその先で小さくなってるとか!つーか、ケルベロスさんは!?どこだよあの人。つーか何者だよ!
『だから転生させたっつてんじゃねぇかよ。』
「え!?どこからはなしてんだよ。」
あ、やべ。・・・良かった夜で人が居なくて。
居たら変な奴だもんな。ってかケルベロスさんどこにいるんだよ。右も左も前も後ろも居ないし・・・。
『下も見ろよ。下にいるぞ。』
は?いやいや、可笑しいだろ。犬じゃあるまいし。そう思って恐る恐る下を見ると真っ黒な犬が居た。やっぱりな。冗談も程ほどに・・・ん?犬?
『ああ。元々こっちの方が本来の姿に近いからな。』
―・・・嘘ん。
『嘘じゃねぇよ。てか、お前なんて名乗る気だよ。前世としてのお前は一応死んでるけどよ。』
―え?てか、ケルベロスさんって思念で話せんだ。
『ああ。それとケルベロスさんはよせ。ケルベロスとかお前でいい。』
―はぁ、で、死んで転生したのは納得したけどケルベロスはなんで一緒に居ることになったんだ?
『そこは驚かねぇのかよ。ま、はっきり言わせてもらうと、俺はてめぇのお守りだよ。』
―お守りって・・・。そんなに俺が心配で・・・。
『いや、お前が世界滅ぼさないように。』
―転生先の心配だった!?ってかあんた見てると死んだ幼馴染みを思い出すよ。
アイツもそういう性格だったし。
『お前を弄るのがか?』
―そうだな。そういう先読みしちゃう所とかもそっくりだったよ。
『ソイツと気が合いそうだな。』
―まぁ、アイツもそう言うだろうね。で、俺は何すれば良いわけ?何かしろってことだろ?
『あ、それな。取り合えずここに居ろ。俺と話してろ。』
―心の中って意味だよな?そうだよな?
『任せるぞ?』
・・・本当人に適当に投げるタイミングとかそっくりだわ。
『で、名前どうすんだよ。言い忘れてたが、この世界名前先に名乗るからな?』
―あー、マジ?じゃあ戒人とでも名乗っておくよ。
『カイトだな。分かった。じゃあ今から吠えるからな。』
―は?なんで?
「バウッ!バウッ!オォーン!」
―おおい!止めろよ、人起きるじゃ・・・そう言うことかよ。ったく、本当お前そういうとこまでそっくりだよ。でもま、仕方ないし付き合ってやるか!
「ちょっ!ケル。だめだって。」
「オォーンオォーンオォーン。」
「あら?どうしたのかしら?・・・ってあら。どうしたの坊や。」
「あの、すいません。おれのともだちがうるさくしちゃって。」
呂律も年齢並みかよ。仕方ないか。
―でもこの人シスターっぽいな。ってことは暗くて見辛いけどここは教会か?
『そうだぜ?』
「あら?よく見たら君、見たことない子ね?パパスさんのお子さんでもないし・・・。どこから来たの?」
―パパス?パパスってあのドラクエⅤでお馴染みのあのパパスか?
『そうだ。』
「じつはおれもよくわかんなくて・・・。きづいたらこいつといっしょにここのまえにいたんです。」
『ま、ここはどっかの魔物に襲われたとか言えばってお前何頭可笑しいと言われそうなこといってんだよ!』
―いや、ここは正直にな?ほら、何事もまずはこっちから心を開くことからだし?それに、この人悪い人じゃないだろ?
「そう・・・。でもこの辺りは魔物も出てくるし・・・。きっと余程怖い目に遭ってしまったのね。大丈夫よ坊や。今ここにはパパスさんっていうとっても頼りになる人がいらっしゃるからね。・・・でも今日はもう遅いし、教会に泊まったら?神父様には私から頼むから。」
「はい!」
『・・・。』
―な?上手くいったろ?何事も正直が大事なんだよ。
ってか、パパスがいるってことはここはここはサンタローズって村か?
『そう言うことになるな。』
―ふーん、ま、これから宜しくな。
『・・・まあ、そうだな。疲れるが仕方ねぇ。仲良くしてやるよ。』
「そういえば、名前は何て言うの?」
「あ、すいません。カイトっていいます。こいつはケルです。よろしくお願いします。」
「そう。私はクレアよ。宜しくねカイトくんにケルちゃん。」
―ほら、お前も挨拶しろよ。
『おま、急に馴れ馴れしいなおい。まぁ、いいか。してやるよ。』
「キャン。」
「あら、ケルちゃんも挨拶が出来るのね。ふふっ。」
そう言って、シスター、基クレアさんは牧師に掛け合いなんとか俺を泊められるように計らってくれたようで・・・。
クレアさんに頭が上がらない未来しか見えないなぁ。うん。
まぁ、流石に精神年齢が健全高校生な俺がクレアと一緒に寝ることになったのは些か理性とかヤバかったりしたけどね?
◇◇◇
で、日が変わって翌日。
俺は早朝4時になんとなく目が覚めた。
隣を見るとクレアさんはもう起きているようで、もう姿が無かった。
何か手伝おうとケルベロスを連れて部屋を出ると丁度ばったりクレアさんに遭遇した。
クレアさんは両手に衣服の入ったバスケット?を抱えていて大変そうだったので、まぁ、泊めて貰ったお礼も兼ねて手伝おうとしたのだが、やっぱりというか当然と言うべきか、クレアさんはやんわりと断った。
そりゃあ、そうか。
『そりゃあ、そうだな。』
―いや、わざわざ復唱すんなよ。ていうか、お前に話してないけど!?
『ノリだ。』
―いや、ノリはダメだろ。
『ノリは大事だ。つーか、実際のとこどうするんだよ。』
―何が?
『会いに行かねーの?主人公に。』
―いや、行くけど流石に4時は早いだろ。
『ダイジョブダイジョブ。』
―何その棒読み。取り合えず、飯食ってからだろ。
『・・・あ、そうだな。』
―いや、ちょい待て!おま、え?何、もしかしなくても食わないで行くつもりだったの?は?いやいや、流石にそれは無いわぁ。
『ダイジョブダイジョブ。』
―ダメだろ。つか、何ダイジョブ連呼してんの。え?何、真面目に天然なの?それともわざとボケてんの?
『わざとに決まってるじゃねーか。』
―いや、そのわりには、え?いや、普通じゃん?みたいなか顔してんの?
『て、天然じゃねー。天然じゃねーぞ!?俺は断固として天然じゃないとここに宣言する。』
―・・・はいわかります。天然ね。理解しました。
『ちょ!?いや、それより、飯食ったらすぐに行くか。』
―さりげなく逃げたな。
『逃げてねーよ!』
―・・・うん。ケルベロスが見た目と違って愉快なキャラなのは察した。まぁ、取り合えず、少しここ村の道を覚えるのに歩いてから、だな。
『・・・そうか。分かった。なら、さっさとクレアとか言う奴を手伝うぞ。』
―いや、さっきやんわりと断られたんたんだけど!?おま、見てなかったのかよ。
『半分くらい持たせてくださいとか言えばダイジョブダイジョブ。』
―ダイジョブダイジョブ、じゃねェェッ!!
そんな感じでツッコミをしても一向にこたえないケルベロスは俺を置いてさっさとクレアさんの後を追いかけていった。
その後、ケルベロスの作戦通り俺はクレアさんの手伝いをする事になり、意外と手際が良いからということで、それ以降は何度か手伝う事になったりしたのはまぁ、余談である。
・・・こうして、俺の新しい人生が幕を開けた。
なんでドラクエ?とかそう言うのはどうでもいいけど、ここで新しい生活が待っているのだけは俺でも分かる。
きっとパパスと関わるってことは結局主人公と一緒に旅をすることになるんだろうけど、ま、それはその時に考えるとするか。
mission クレアさんを手伝え!
カイト「あの、おれせんたくものはんぶんもつくらいならできます!」
クレア「え、でも悪いわ。」
カイト「おれいにはならないとおもいますけど、おねがいします!」
クレア「・・・そんなに真剣に頼まれると断れないわね。じゃあ、お願いしちゃおっかな。」
カイト「(よっしゃあ!)」
mission成功!