俺の方に来たのはカエルの個性を持った子と、赤髪の子、筋肉がいっぱいの子、尻尾生えてる子、透明だからかな?手袋とブーツが浮いてる子、頭にブドウがいっぱいある子、頭カラスの子、明るめの金髪の子、角が生えてるピンク髪の子の9人か。ミリオの方に10人行ってて確か謹慎の子が1人いるから、、、今日はこれで全員か。
「さてと、少しだけ本気出してあげるから……潰れてくれるなよ?」
「………」
そう俺が言った後、A組は戦闘態勢に入る。……やっぱ戦闘慣れしてるな。俺が1年の時よりも全然強いだろうし。
さてと、どう攻めていこうかな?
そんな時、相澤先生が口を開いた。
「通形ミリオ。明影颯斗。この2人は雄英開校以来トップクラスの実力を持ってる2人だ。そして通形は俺の知る限り最もNo.1に近い男だ。プロも含めてな」
相澤先生、、、。俺のことそんな高く評価してくれてたんだ。嬉し。
さてと、切り替えるか。……うーん。どう攻めていこうか、、。……よし、決めた。初手はこいつでいっか。
俺は片手の薬指と中指の間を広げてもう片方の手を重ね、両親指を耳に見立て影絵を作った。
「玉犬…『渾』」
俺の玉犬、黒は2年の職場体験の時に遭遇したヴィランによって破壊されてる。式神は破壊されれば2度と顕現させることは出来ないが式神の能力を他の式神へと引き継ぐことができる。こいつは黒を白へと継承させて作った俺のオリジナル。
「…狼を召喚する個性か?」
「ケロ、多分そうでしょう」
「かっけー」
「峰田!今戦闘中!」
「我がダークシャドウに似た個性か」
……まあそりゃ初見じゃそう思うでしょうよ。逆にこれ見ただけで俺の個性見抜かれたら泣くぞ。
渾はA組に向けて駆けていく。
「あ。一個言い忘れてた。そいつ壊さないでよねー。やられたら2度と出せなくなるから!」
「その情報今言う!?」
「いい忘れたから!」
「……」
…まあ今の君たちに壊されるほど渾はヤワじゃないけど、念には念を入れて。
「……!?砂藤が押されてる!?」
「あの狼そんなに力あるのか…?」
「砂藤!俺も手伝う!」
砂藤と呼ばれた筋肉マッチョの子の援護に尻尾が生えた子が向かった。……まあ玉犬ならあの2人を相手させてもだいじょぶでしょ。俺は残りを…?
「ケロ。捕まえたわ」
「まじ?」
俺の足はカエルの子の舌によって捕まっていた。……なるほど蝦蟇と似た能力か。……まあこの程度で止まるわけないけど。けど出し惜しみしてもだし。
今度組む印は人差し指と中指で輪を作り目を表現、親指を下顎として見立てる。
「『大蛇』」
「…!?梅雨!」
「ケロっ!?」
梅雨と言われたカエルの子の足元から大蛇を顕現させた。……これで拘束は解けたけど、もう一回やられても面倒だしカエルの子から潰すか。
俺は大蛇によって捕まっているカエルの子の足元まで行き大蛇を引っ込める。そして落ちてきた子に影から取り出したハンドカフスをつけて拘束。
「は?今の蛇みたいなやつ何?」
「狼だけじゃねえのかよ!」
「2体くらい召喚できるのかな、、」
「……くっ、、」
「俺と砂藤でやってるのに、それでも押される、、」
「さあ後8人。ほらとっとと来な」
1年A組のみんなは俺の個性を警戒してるのか突っ込んではこない。
…うんうん。相手の個性がまだ確定してない状況で無理に突っ込まないって判断は正解だね。
「私が行く!」
「俺も向かおう。ダークシャドウがどこまで通用するか…」
次に来るのは角の生えたピンク髪の子と横にダークシャドウと言っている式神に似た何かを侍らせているカラスの子が来た。見た感じあっちのカラスの子は近接タイプだろうから大蛇で牽制するか、玉犬をあの2人から離してこっちに持ってこればいい。まあ持ってこれなくても最悪俺がやりあえばいいし。……ただあのピンク髪の子の個性が読めないんだよな。……どう攻め、、!?
「捕獲!……!?え!?」
「あっぶな。まじでビビったぞ」
どうやら思考している間に透明人間さんに後ろをとられていたらしい。ギリギリで気付けたから良かったけど……いや本気でやばいな。戦闘中に考え事をしすぎた。これは反省だな。
ただこれは一回玉犬をこっち戻した方がいいか。玉犬は鼻がきく。この子の気配とかも察知できるだろ。
「先にあっちの2人からやりたいけど、、、こっちもだしな、、。どうしよう」
「考え事してるとこ悪いけど、!」
「我らが来ていることを忘るな!」
「あー安心して。覚えてるから」
玉犬を戻したかったけど無理か。まあ影に引っ込めたら戻せるけどそしたらあの2人も来るからそれは面倒。引っ込めるならあの2人も捕まえれる時にしとこう。
「…!?」
「避けられちゃったか、、」
「いや!まだ俺たちがいる!」
今ピンク髪の子が飛ばして来た液体が飛び散ったとこ見たけど、、。煙、、?溶かしてるのか?……大方酸とかそう言う感じの個性か。……だったら遠距離で戦えばいい。
「『大蛇』」
「また来た!」
「俺が対応する!」
「ちっ、、」
大蛇は正直攻撃と防御に関しては高いとは言えない。ここで壊されるかもしれないよりかは引っ込めよう。
「また引っ込んだ!」
「なら今!一気に畳み掛ける!」
「分かった!」
「…すごいね。もう3枚目切らされるか」
「「…!?」」
「来い…『脱兎』」
俺は両手を反対に向かせて人差し指で頭、下のほうの手で足、上のほうの手で中指と人差し指を立てて耳を見立て影絵を作成。
それによって顕現できるのは白い兎の群体の式神。攻撃力がほぼない代わりに、一度に大量に召喚できる。
「なっ!?兎!?」
「一体一体はそこまでだが、、ここまで数が多いとは……」
「やほ」
「!?」
俺は脱兎に戸惑っている2人の背後からそれぞれの腕にカフスを取り付ける。これで2人も捕獲。次はあの透明ちゃんか玉犬とやり合ってる2人か、、。まあどっちでもいいか。
「次は兎!?」
「一体何体出せるんだよ!」
「そんなこと言ってる暇ないでしょ!」
次は、、うん。玉犬使いたいしあの2人にするか。…でもな尻尾の子の方はともかくあのマッチョ君……何か隠してそう。まだ個性使ってる感じしないし。…こっちも使うか。
俺は自分の影からサポート科に作ってもらった武器を取り出す。
「『游雲』」
俺が取り出したのは赤色の三節棍。……あんましこれ使いたくないんだよなぁ。印が組めなくなるし。
「今地面から武器取り出したぞ!」
「一旦どういう個性なんだ、、」
「僕が行くよ!『ネビルレーザー』」
明るめの金髪君がビームみたいなのを放って来たけど、、。
「それ対策できるんだよね」
俺はもう一度脱兎を召喚。レーザーの射線上に呼び出してレーザーを防いだ。……正直この使い方は好きじゃない。でもこうしないとビーム系は防げないし、、。まあここも他の方法とか考えるか。……今はとにかくあの2人だ。
「…!砂藤!尾白!先輩がそっち行った!」
「マジかよ…」
「いや、俺たちなら行けるぞ。行くぞ砂藤!」
「うんうん。諦めないのは高評価。でも相手との力量差はしっかりと見極めた方がいいよ。じゃないと実戦の世界じゃ死ぬかもだし」
「!?」
俺は三節棍で尻尾君を吹き飛ばした。壁に激突とかしてはないから気絶してないと思うけど、しばらくは痛いだろうから大丈夫だろう。
「さあどっからでもどうぞ?」
「……『シュガードープ』!」
マッチョ君がいきなり砂糖を食べ出したと思えば増強されてる、、?…なるほど砂糖を摂ることで身体強化できる個性か。…多分時間制限とかがあるからそれまで耐えればいいんだろうけど、、、。
……それは雑魚の思考だ。
「身体強化が入ってる状態の君を正々堂々潰してあげるよ」
「うぉぉぉ!『シュガーラッシュ』!!」
マッチョ君が俺に向かって高速で連続パンチを繰り出して来た。……これ游雲持ってると寧ろやりにくいな。しまうか。
俺は一度大蛇を使って距離を取り游雲を影にしまった。そして渾と俺で両側から挟み込んで一気に畳み掛ける。頭、胸、鳩尾、急所に的確に拳を叩き込む。20秒くらい殴った頃だろうか。マッチョ君の目が白目になってるのに気づいた。
「っべぇ。やりすぎた。…ごめんマッチョ君」
謝りながら俺はマッチョ君にカフスをつけた。そういえばと思い尻尾君の方を見たらどうやら気絶してたみたいだ。尻尾君もごめんね。
「さてと後3人だけど、どうする?降伏しとく?」
俺は残ってる3人……頭ブドウの子と透明ちゃんと、赤髪君に問いかけた。既にあの金髪君は渾によって拘束済み。
……うーん。正直手加減できてなかったのは俺の方だったか。ちょっとキツくなったらすぐ式神切ってたしな。まあミリオもどうせやってるだろうしおあいこってことで。
そうこう考えてると赤髪君が答えた。
「ここで諦めんのは漢としてもヒーローとしてもありえねえだろ!峰田!お前のもぎもぎで先輩の動き止めてくれ!葉隠!お前は隠密生かして先輩にカフスつけてくれ!俺が正面から抑える!」
「……いいね。そう言う熱い子俺好きよ」
「じゃあ行くぜ先輩…」
「……でも敵の前で作戦言うのは評価できないなぁ」
赤髪君は俺に対して正面から向かって来た。……分かりやすい打撃。そう思って普通に受けたが、、。
(…!?普通の打撃より重い!ちょっと腕痺れた……)
「良かったぜ。先輩にも俺の個性が通用して」
「……その個性、打撃力が普通の子とは違うね。さっきのマッチョ君みたく身体強化とか?」
「それを教えるヒーローなんかいないっすよ!」
「だろうね!」
俺はもう一度赤髪君と距離を詰めて接近戦をする。赤髪君の打撃、、やっぱ単純な増強型個性じゃないな。……こっちの打撃もあんまし入って無さそうだし、、。……防御と強化を両立できてるってとこから皮膚の硬化ってとこかな、?
「…やった。今度こそ……」
「俺に2度おんなじ手は通じないぞ」
透明ちゃんがもう一度背後に回り込んでいたようだが、それを渾が防ぐ。ついでに大蛇を召喚して透明ちゃんと頭ブドウ君2人まとめて拘束する。……大蛇は防御はそこまでだけどあの2人は見た感じ攻撃系って感じしないから大丈夫か。
「さ、これで2人きりだね赤髪くん?」
「…俺は赤髪君じゃねえ。俺の名前は切島鋭児郎!先輩、あんたを倒す男の名前だ!」
そう言って赤髪君--もとい切島君が突っ込んでくる。……そっか、君がそう来るなら俺ももう一体だけ見せてあげよっかな?君からしたら相性最悪の式神を。
俺はバックステップをしながら距離を取り印を組む。両手を交差させて翼を表現し、親指をくちばしに見立てる。
「『鵺』」
顔面に髑髏を模した仮面をつけ紫電を纏った怪鳥が顕現する。
「なっ!?」
「終わりだよ」
鵺には電気の特性がある。この電気を纏った体当たりを喰らえば少しの間でも動きが止まる。今回はクリーンヒットしたみたいだから結構な時間止まるだろうね。
「カッコよかったよ切島君」
俺は鵺の体当たりを受けてまだ電気が残っている切島君を支えながら言った。
俺が9人との戦闘を終えた時、ちょうどミリオも終えたらしい。
「ミリオー。そっちも終わったのか?」
「うん!いやー一撃入れられちゃったよー!颯斗はどうだったんだ?」
「こっちも凄かったよ。特にあっこでぶっ倒れてる赤髪君かな。鵺まで切らされるとは正直思ってなかった。他の子もレベル高かったし。これは雄英始まって以来大分レベル高いんじゃないですか?相澤先生?」
「まあこいつらのレベルは高い。だが、それじゃだめだ。まだこいつらは有精卵だ。孵化していない。だから今回インターンという選択をとった」
「でも、インターンの受け入れ先、実績あるとこだけにしてるって聞きましたけど?」
「そこら辺も考えてある。問題はない」
俺が相澤先生やミリオと話している時A組のみんなが少しずつ起き上がってきて俺たちに質問して来た。
「先輩!先輩の個性ってどんなやつなんですか!!でっかい鳥とか兎とか、、個性何個持ってるんですか!?」
「落ち着け切島君」
「ああ、はい。…後呼び捨てでいいっすよ」
「うん、おっけ。じゃあ切島。……で俺の個性だっけ?」
「うっす。色んな動物召喚してたっすけどどんな個性なんすか?」
「それオイラも気になるぞ!」
「私もー!」
「うちも!!」
「俺も。一撃で伸されたし」
「ああ。先輩どんな個性なんだ?」
「俺も気になるな」
「……俺の個性は『十種影法術』だ。簡単に言うなら影を媒介に十種類の式神を顕現させられる。顕現の際は動物を模した影絵を作ることで、その動物に応じた姿の式神が顕現できるって個性だ」
「え、、っと、、」
「つまり、、?」
「今めちゃくちゃわかりやすく言ったつもりなんだけど?」
「あ、いや。個性は分かったんすけど」
「じゃああの動物全部、個性で生み出したってことですか?」
「そうだけど?」
「……なんだよそれぇぇ!チートじゃねえかぁぁ!」
「一応言っとくとチートとは言えないぞ。顕現する時には手印を組む必要があるから両手は空けとかないといけないし、一回破壊されたら2度と顕現できなくなるし」
「でも、それを差し引いても十分強個性なんじゃ、、」
「あーうん。それはそうなんだけどさ。これの式神使うためには調伏しないといけないんだよ」
「調伏?」
「そ。まずこの個性は発現時に2体の玉犬が与えられる。それで、他の式神は俺が直接倒して支配下に置かないといけないの」
「ルールとかって、、」
「ああ、もちろんあるよ。
一つ目:調伏は俺本人が行わないといけない。複数人でもできるけどそれで倒しても調伏はされない。
二つ目:調伏の儀は俺が式神を倒すか俺が死ぬまで終わらない
三つ目:儀式開始時に居合わせなかった第三者が式神を倒すと、調伏の儀はリセットされる。
こんな感じ」
俺が大体の個性についての説明を終えた時、切島が聞いて来た。
「そんなめちゃ強い個性持ってんのにあの金髪先輩の方が強いんすか?」
ミリオお前自己紹介せずに戦闘始めてるから名前知られてないぞ。後で名前だけでも教えとけ。
「…そこ聞く?……まあ相性が最悪なんだよ」
「相性すか?」
「ああ。てか殆どのヒーローがあいつとは相性が悪いからな。ミリオの個性は『透過』。あらゆるものをすり抜けるんだよ。んで、それを防御に使われてみろ?」
「攻撃を当てれない、、」
「そ。だから俺はあいつに負けはしないけど勝てもしない。………まああれ使えば関係ないけど」
「ん?最後なんか言いました?」
「いや?何も?」
まあこの子たちは凄く強いからこれからの戦いでも生き残れるでしょ。
俺たちはその後インターンについて説明し、今日という日を終えた。