アンケートが拮抗しているので一応香菱を書くかどうかは次回まで持ち越しです。というわけで先にハクアの仲間入りから描きます。楽しんでいただけたら幸いです。
「聞きたい話はこのぐらいかな。次に目指すなら璃月が良いと思うよ。僕が離れていたモンドと違って、常に神と共に生きた国だ」
バーバラの治療を終え、助けに来てくれたハクアが難しい顔でジンと何かを話している中で、
「あ、そうそう。璃月に行くならハクアを頼るといいよ。彼女は璃月出身だからね。塩神に最も詳しい人間でもある」
「ハクアが?」
「そ。なんならテイワット全土にも詳しいから、いいガイドになるんじゃないかな?」
「むっかーっ!蛍の最高のガイドはオイラだぞ!」
「まあまあ、パイモン」
空中で地団太を踏むパイモンを宥めながら考える。でもたしかに、ハクアが旅についてきてくれたら安心できるかもしれない。決戦の時はいなかったけど、何故か……あの時一緒に戦ってた気がしたから。そう、ハクアを向くと、事情を聞き終えたのかジンが去ろうとしているところだった。
「では、今すぐにでも追うべきだろうか?」
「いいや、無駄でしょう。今頃ゲーテホテルも末端以外は引き取っているでしょうね。証拠がないから追及もできない。二次被害が出ないように警戒するのがせいぜいでしょう」
「わかった、ガイアに警戒するように伝えておこう。私は大団長への報告の手紙を書くから失礼する。……汐風騎士ハクア。…モンドを。バルバトス様を、守ってくれてありがとう」
そう言って、頭を下げるジン。その姿は代理団長とその部下の姿にはとても見えない。まるで目上の者に対する対応だ。でも、モンドには王族はいないはず……璃月出身らしいからそこのお偉いさんとかなんだろうか?
「……ジン。私は大団長殿に無理矢理騎士団に入れられただけの部外者です。礼を言われるようなことしてませんし、そのバルバトス様も結局守れてないんですってば。ほら、給料も別にいらないのでさっさと行った行った」
「……貴女と言う人は。いや、そういうわけにはいかない。給料はちゃんと往生堂フォンテーヌ支店に振り込ませてもらう。そういえば、あの店は先日開業10周年だったのでは……よかったのだろうか?」
「そこはちゃんと対応してるので安心してください」
そんな会話をすると、ジンは足早に去っていった。ウェンティはなぜか楽しそうにその光景を見ている。フォンテーヌは確か水の神の国だっただろうか。そこのお店の店長なのだろうか?確かにいろんな国に詳しいというのはあながち間違いでもないらしい。
「ほへえ……給料いらないとか店がどうとか……ジンも敬ってたし、ハクアってどこかの国のすごいところのお姫様か何かなのか?」
「いやいや、璃月生まれでフォンテーヌに店を構えている臨時のアルバイト騎士なだけの旅人ですよ。ほら、ドゥリンの時も名乗ったでしょう?」
「……ドゥリンの時にハクア、いたっけ?」
「え」
「そうだぞ。他の騎士団はみんないたのにお前だけいなかったじゃないか!」
ハクアじゃないけど、旅人と名乗った人物はいた。でもそれは、ドゥリンが姫様と呼んでいたアビス教団の関係者を名乗っていた長司だったはずだ。ハクアでは、ない、はず?首をかしげていると、ハクアは長考してからポンッと手を打った。
「あー……私の記憶違いですね。私がドラゴンスパインでドゥリンと対峙した時に言っただけでした。失敬失敬」
「なんだよ……オイラ、てっきりお前が参戦してもないのに実はいましたよみたいに見栄を張ってただけだと思って笑うつもりだったのに」
「いい性格してますねえこの非常食の分際で?」
「お前、オイラにだけ扱い雜じゃないか!?」*1
「気のせいですよ。ああ、それで、ですね。蛍?」
「私も聞きたいことがあるの。先にどうぞ」
「では遠慮なく。私達を、貴女の旅に同行させてくれませんか?」
少し恥ずかし気にしながらそう告げられた言葉に、固まる。まさか、そちらから申し出てくるなんて思わなかった。
「え。……私達もハクアを旅に誘うつもりだったんだよ。どうして?」
「いや、ちょっと……責任もって、後始末しないといけないことがあるので?」
「後始末?」
「……えーと、私が間に合わなかったせいでウェンティの神の心を取られたようなもんです。取り返すのは必然でしょう」
「おやおやー?まさか君が僕のことをそんなに思ってくれてるなんて思わなかったなあ?」
私の問いかけに口ごもってから至極当然な理由を口に出したハクアに背後からウェンティが抱き着く。ウェンティより長身な彼女におんぶする様に抱き着いたウェンティが、ハクアの耳元で何かを囁いた。
「城内にいるおどろおどろしい気配。ドゥリンだった子だね?彼女を連れてくなら気を付けた方がいい……彼女、魔神らしいけど起原自体はドゥリンと同じだ。じゃ、任せるからねー?」
「っ、それはどういう……っ!」
ウェンティの囁きに目を見開いたハクアが問い詰めようとすると突風が吹き、思わず目をつぶってから開けると、そこにはすでにウェンティの姿はなかった。ハクアが戸惑っているのと同時に、咆哮が上がる。見上げれば、トワリンが悠々と空を横切っていて、モンド城内から歓声が上がる。最初の龍災時とはえらい違いだけど、トワリンが受け入れられたのなら、よかったのかな。
「吟遊野郎のやつ、今の風でトワリンに乗ったのか!?すばしっこいやつだなあ。……あれ?そういえば、“私達”ってどういうことなんだ?ハクア」
「あ、ああ。それはですね……」
「ご主人さまぁ!」
すると、スタタタとここまで登ってくるのに結構あるはずの階段を疲れを見せずに駆け上ってきた少女がハクアに飛び込んでいて。ハクアは驚きながらも受け止めると、少女はがっしりとハクアにしっかり抱き着いてきた。透き通っているような綺麗な紫色の髪を長く伸ばして何故かメイド服を着た少女だった。なんか、すごく可愛い。
「おわっ、ヴィー!?もう調整はすんだんですか?」
「はいなのです!アルベドはこの姿をデフォルトに固定してくれたのです!これでご主人さまに迷惑をかけないのです!」
「さすが天才錬金術師ですね……髪もこれほど変わりますか。ウェンティの言い分だとそれ以外にも理由はありそうですが」
「なにがなのです?」
「いいえ、それより挨拶しなさい。私達は彼女たちの旅に同行するのですから」
「はいなのです!……ぴゃい!?」
すると、少女は私達……特に私の顔を見た瞬間、ビクンと肩を震わせてハクアの後ろに隠れてしまった。わ、私なにかしたかな……?*2ティミーの鳩から鶏肉は事故とは言えもらったけど……*3
「どうしたんだ?オイラたちが怖いのか?」
「空飛ぶ謎生物とか怖いに決まってるでしょう。ほら、怖くないですよ」
「う、うう……ヴィーなのです、優しくしてくださいなのです……」
「…あー、フォンテーヌからの旅行者なんですが、龍災に巻き込まれてしまったらしく、一緒に旅行してあげたくてですね?人見知りなんで、仲良くしてやってくださいね?」
フォンテーヌというと、ハクアが店を構えているとかいう。顔見知りなのかな?
「ええー?こいつも連れていくのか?戦えるのかよ?」
「少なくともパイモンよりは戦えますよ」
「だーかーらー!ハクア!お前なんでオイラにだけ当たりが強いんだよ!?」
「ご主人さまに吠えるな!」
「うわっ、ハクアのことになると豹変するのか!?」
「…ふふっ」
そんな三人のやり取りを見て、思わず笑みがこぼれる。これまではお兄ちゃんがいたから、今回の旅は寂しいものになると思っていたけど……退屈は、しなそうだ。
ハクアとヴィーが仲間になった!ヴィーは例えるなら犬夜叉の七宝みたいなマスコットポジ。え、マスコットはいるって?非常食はいるけどいませんよ?
この世界の原神だとハクアもとい白亜は実装当初から居てモンドクリアと同時に仲間入りする星5プレイアブルですが、ヴィーはある時期まで実装されてないタイプの星4プレイアブルです。ドゥリン・ダスタリオの詳細と一緒にいつか書く予定。ウェンティから爆弾発言も出ましたしね。
主人公♀(蛍):片手剣の前衛
白亜:法器を持った後衛……に見せかけたゴリゴリのタンク。
パイモン:にぎやかし。今はいけないところに行ったら教えてくれるぞ!!
ヴィー:プレイアブルすると弓持ちのちゃんとした後衛。そもそもビビりだから前線に出れない。
こんな感じで実はバランスがいいチームなのである。この後の蛍の旅はこの四人がメインでお送りします。
次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。よければ評価や感想、誤字報告などもいただけたら。感想をいただければいただけるほど執筆速度が上がります。
残るは香菱イベント、アンケートだと最下位だったけど…どうする?
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書いてほしい
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璃月へGO!!
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白亜の仲間入りの一幕は見たい