冬木アクターズ・ラプソディ ~観光に来た演劇バカの女子大生、うっかり龍之介を轢いてしまったので、キャスターの「ジャンヌ役」として聖杯戦争を完遂します~ 作:斉宮 柴野
「あらあら、怯えさせてしまったかしら?ごめんなさい。私って演劇のことになると、つい熱くなってしまって……。演出家の血が騒ぐというか、素材が良いと料理したくなっちゃうのよね」
あぶないあぶない。ちょっとテンションが上がりすぎて、舞弥さんを振り回しすぎちゃった。彼女、壁際で肩で息をしてるけど、その瞳には確かに「生気」が戻っている。
恐怖でも怒りでもいい。無機質なガラス玉より、感情に濡れた瞳の方がずっと美しいもの。ほら、頬の紅潮もいい感じのチークになってるじゃない。
「……ジャンヌ・ダルクが演劇好きなんて、聞いたことがないぞ」
彼はコンテンダーの銃口を下げているけれど、その指はいつでも引き金を引けるように緊張している。でも、撃てないでしょうね。
「お前は……一体、誰だ?本当に英霊なのか?それとも、何らかの魔術的実験で生み出された規格外の怪物か?」
「失礼ね。怪物だなんて。私は、この舞台においてはジャンヌ・ダルク。それを曲げるつもりは一切ないです。たとえ神様が『君、配役ミスだったわ』って言いに来ても、私は舞台から降りませんよ」
アイデンティティとは、誰かに与えられるものじゃない。自分で勝ち取るものだ。
「それに……」
「貴方こそ、『正義の味方』ムーブは似合ってないですよ」
「……何?」
「無理してますよね?そのロングコートも、その疲れた表情も、そして『世界を救うために非情になる』というスタンスも。全部、借りてきた衣装みたいにサイズが合ってない」
「配役ミスです。貴方はヒーローの器じゃない。かといって、悪に染まりきれるほどの悪党でもない。貴方はもっと……そう、壊れた機械がお似合いだ」
「お前に……僕の何がわかる!!」
「わかりますよ。だって、貴方の魂の設計図、ボロボロなんですもの。修理もせずに使い続けて、油も差さずに回し続けて……。ギシギシと悲鳴を上げているのが聞こえます。そんな状態で『正義』なんて重たい御題目を掲げようなんて、舞台装置が崩壊しますよ?」
私は彼の方に手を伸ばし、コンテンダーの銃身を指先で弾く。チン、と軽い音がする。
「もっと楽になりなさいな。機械なら機械らしく、メンテナンスが必要よ。……まあ、そのメンテナンス係にもガタが来てるみたいだけど」
だって、全部本当のことだから。ごめんね、私、批評には容赦がないタイプなの。
◇◇
「キリツグーーーッ!!!」
床に開いた大穴から下を覗き込むと、白銀の甲冑を纏ったジルが、猛烈な勢いで剣を振るっている。
速い。私の「眼」によるバフがかかっているとはいえ、あの剣速は異常だ。残像が見えるレベル。あら、ジルが抜かれたのかしら??セイバーちゃんの「風王鉄槌」で吹き飛ばされた?いや、逆ね。押してる。ガンガン押してる。
「逃さん!!『神聖たる旗に集いて吼えよ』!!再発動!!我が剣は聖女の輝きなり!!」
ジルが叫ぶたびに、彼のステータスが上昇していく。宝具の重ねがけ。ゲームならチート認定される荒技だ。
「ジルも負けていないわね……。でも………」
眼による支援と、宝具の連続行使による消費が、ボディブローのように効いてくる。私の回路は優秀だけど、さすがに無限じゃない。ジル、あんた燃費悪すぎよ。アメ車か。
「ジル……宝具を連発しないでください。ちょっとしんどいです。肩こりがひどいわ」
「はぁ……はぁ……!『ちょっとしんどい』だと……!?」
「私との戦いでもう10回は使っているのに、『ちょっとしんどい』程度なのか……!こちらは一撃受け止めるたびに魔力をゴッソリ削られているというのに!ふざけるな……ならば私も!!」
ブチッ。彼女は黄金の聖剣を構え直し、頭上の切嗣に向かって叫ぶ。もはや敵への攻撃宣言ではない。味方への脅迫だ。
「私もエクスカリバーを使いまくっても大丈夫ですね!?キリツグも同じマスターなら、耐えられますよね!?あの女が耐えられるなら、貴様も男なら耐えてみせろ!!」
「やめてくれ!!僕は3発くらいで限界だ!!」
エクスカリバーの燃費を計算した上の、ガチの悲鳴だ。「3発」っていう具体的な数字がリアルで泣ける。
「知ったことか!!敵がチートを使っているのだ!こちらもリミッターを外さねば勝てん!!アイリスフィール……キリツグに伝えてください。聖剣が唸っているので使いますと。嫌なら無視しないでくださいと!!私の不満を聞けと!!」
彼女、完全にストレスが溜まっている。「無視される」「魔女扱いされる」「ADに襲われる」という理不尽の連続で、鬱憤が爆発寸前なのだ。
「…………くっ!……やめてくれ…………」
かわいそうに。中間管理職の悲哀を感じるわ。部下の暴走と、競合他社からの圧力の板挟み。
「ふふっ」
その顔、すごくいいわよ。生き生きしてる。よかったわね。マスターと仲良くコミュニケーション取れて。雨降って地固まる、喧嘩するほど仲がいいって言うし。
「アルトリアちゃん!その調子よ!少し強引なくらいが男は良いのよ!好きな男の子ができたら試してみなさいな!『私とお茶しないとエクスカリバーぶっ放すわよ』って!」
「なっ!!!貴様は何を!!///」
真っ赤だ。りんご飴みたい。
「こ、恋など!私は王だぞ!そのような浮ついた……!それに、キリツグ相手にそんな……!」
「あら、否定しないのね?やっぱり切嗣さんのこと、気になってるんじゃない?『無視しないで』なんて、完全にメンヘラ彼女のセリフよ?」
「ち、ちがううううう!!黙れ魔女!!」
照れ隠しにしては殺意が高すぎるけど、可愛いから許すわ。おぼこよのう……ホッホッホ。こういう初心な反応、大好物だわ。
◇◇
「さて、ジル……もう少し踏ん張りますよ!ここが第2クールの見せ場だと思って!予算のことは気にするな!経理には私が土下座しておくから!!」
役者は揃った。照明も完璧。あとは、派手な花火を打ち上げるだけ!
「!!振り絞りなさい!ジル・ド・レ!!貴方の『狂気』と『騎士道』、その二律背反を物理的に融合させるのよ!!メソッド演技法の向こう側へ!!」
「承知!!!我が血肉、我が魂、全てを聖女のために!!この身が砕け散ろうとも、貴女の御足元を照らす薪となりましょう!!」
キャスターとしてのリソースを、セイバーとしての物理攻撃力に全振りする。普通なら霊基が崩壊する荒技。でも、彼ならできる。だって、愛の力があるから!
「合わせなさい!ジル!!私のタイミングに合わせて!1、2の……3!!」
イメージするのは、天から降り注ぐ裁きの光。私の瞳が赤く輝き、解析した魔術式を攻撃用に再構築する。
「『かの焔はここにありき』!!」
ドッッゴォォォォォン!!!!!
熱い!まぶしい!でも、私のドレスは耐火仕様だから平気!これは、私が夢で見た「別のジャンヌ・ダルク」の宝具を模倣したオリジナル技。聖なる炎が、不浄を焼き尽くすために螺旋を描いて立ち昇る。
「おおおお!ジャンヌの炎!!温かい!!そして……熱い!!ならば私も!!『螺湮城教本』!!!」
ゴオオオオオオッ!!
通常なら、そこから海魔を召喚するための術式が展開されるはずだ。だが、今の彼はセイバー。剣を持つ者。私の「眼」が、彼の霊基構造を強制的にショートカットさせる。
「召喚」のプロセスを省略し、「付与」へと書き換える。禁忌の融合。セイバー状態の剣技に、キャスター状態の禁忌の魔術が上乗せされる。白銀の剣の刀身が、ドロリとした黒い液体に覆われる。そして、そこから禍々しい海魔の炎――水の中でも燃え続ける、深淵の業火が噴き上がる。
「聖剣ならぬ、魔剣!!受けよ、騎士王!!これぞフランス流の愛のムチ!!」
「くっ……!!なんだそのデタラメな構成は!!剣から触手と炎だと!?貴様、騎士の誇りはないのか!!」
彼女にとって、あんなゲテモノ料理みたいな剣は生理的に受け付けないでしょう。でもね、勝てば官軍。目立てば主役なのよ!
「約束された……勝利の………!!」
エクスカリバー。星の光。それを、こんな至近距離でぶっ放す気!?城がなくなるわよ!?激突か。それとも、共倒れか。画面映えとしては最高潮。
来るなら来なさい!私の「絶対防御」で弾き返してあげるわ!その瞬間。
「令呪を持って命ずる」
「セイバーよ。僕たち3人を連れて、この場から一瞬で撤退しろ!!」
カッ!!切嗣さんの右手にある令呪が、紅く発光し、消失する。強制命令。絶対遵守の理。
「なっ……キリツグ!?まだ勝負は……!!」
「問答無用だ!行け!!」
彼女は光の粒子を纏いながら、超高速で天井の大穴へと跳躍。切嗣さんと舞弥さんとアイリスフィールさんを両脇に抱え、そのまま屋根を突き破って空へと消えた。キィィィィィン……。残光だけが、キラキラと漂っている。
「……あ」
私の炎の柱が、空振りに終わる。ジルの魔剣が、誰もいない空間を薙ぎ払う。ズガンッ!!壁が崩れただけ。
「……逃げる…?」
逃げた。完全に逃げた。残されたのは、半壊したアインツベルン城のエントランスと、気まずい静寂。パラパラと瓦礫が落ちる音だけが響く。
「……カット!カーット!!」
ため息が出るわ。せっかくの見せ場だったのに。最高の爆発オチになるはずだったのに。まさかの「制作費切れで打ち切り」みたいな終わり方。
「まあ良いわ。今回は舞弥さんといういいサンプルを観ることができたので、良しとしましょう。私の演技の幅が広がったわ!!『戦場に咲く徒花』の役作り、参考にさせてもらうわね」
そう、収穫はあった。舞弥さんのあの「生気を取り戻した瞳」。あれを引き出せただけでも、私の演出家としての手腕は証明されたわ。それに、切嗣さんにも強烈なトラウマ……じゃなくて、印象を残せたはずだし。
「流石ですジャンヌ!!敵を戦わずして退ける威光!!あの騎士王すらも、貴女の輝きに恐れをなして逃走したのです!!完全勝利ですぞ!!」
「貴女が一声かければ山が動き、二声かければ海が割れる!そして三声かければ、敵は蜘蛛の子を散らすように逃げ惑う!ああ、なんというカリスマ!なんという指導力!!」
「ジル!もう~もっと褒めなさい!褒められて伸びるタイプなんだから!」
「ジャンヌ奇跡!正義!美女!!聖女!!宇宙の真理!!森羅万象の支配者!!」
すごい語彙力。どこで覚えてくるのかしら、そんな言葉。でも、悪い気はしないわね。彼、私のこと本当に「神」か何かだと思ってるんじゃないかしら。
私だけに向けられる、一点の曇りもない純粋な崇拝。うーん、そこまで本当のことを言ってくれるなんて……。私の承認欲求をここまで満たしてくれる男、そうそういないわよ。
やっぱり抱かれてもいいかも……??
ホテルのスイートルーム。夜景。バスローブ姿のジル。『ジャンヌ、今夜は貴女のために新しい舞台を用意しました』なんて言われて。枕営業でも良いかも……?
だって、彼は大手プロダクションを持ってるし、私の言うことなら何でも聞いてくれるパトロンだし。私の女優人生を盤石にするための、戦略的パートナーシップとして……。
……ハッ!!何考えてるの、私!ダメよ!……いやいや、我慢よ!今は本番中だから!!撮影期間中に共演者とデキちゃうなんて、ゴシップ誌の格好の餌食よ!「聖女ジャンヌ、元帥とお泊まり愛!」なんて見出しが出たら、私の清純派イメージが崩壊しちゃう!公私混同は三流のすることよ!私は一流の大女優を目指す身。体の関係で役を取るなんて、プライドが許さないわ!
「ジャンヌ?お顔が赤いですぞ?魔力の使いすぎで熱でも……?」
「な、なんでもないわ!ちょっと興奮が冷めないだけ!さあ、帰るわよ!お腹すいた!」
危ない危ない。戦場の吊り橋効果ってやつね。気を引き締めなきゃ。
◇◇
森の方から、ざわざわと人の気配がする。
私がさっき、森の結界を「千客万来」に書き換えた効果が、早速現れたみたいね。素晴らしい集客力。アインツベルンの森なんていう、地図にも載っていないような僻地に、これだけの人が集まるなんて。私の宣伝効果も捨てたもんじゃないわ。
「ジャンヌ、これは……。敵の増援でしょうか?」
相変わらず警戒心が強いわね、元帥は。でも、違うのよ。あれは敵じゃない。私たちの大切なお客様よ。
「違いますよ、ジル。あれは『観客』です。私たちの熱演の余韻を感じ取って、引き寄せられた一般の方々です」
「おお……!観客……!この廃墟に……?」
「ええ。せっかくここまで来てくれたんですもの。主演女優として、最後のご挨拶くらいはしておかないと、ファンサービスに欠けるわ」
ハイカーのおじいちゃん、散歩中のカップル、道に迷った配送業者のお兄さん、そして近所の主婦の方々。みんな、口をあんぐりと開けて、煙を上げる古城を見上げている。
最高のリアクションだわ。この「非日常」を目の当たりにした時の、呆気にとられた表情。これこそが、エンターテインメントの醍醐味。
まずはこの城に集まった観衆にご挨拶を……。照明さん、ピンスポットお願いします!
マイクなんていらない。私の声は、森の隅々まで届くようにできているの。
「みなさーん!!こんにちはーー!!」
人々がビクッとして、一斉にこちらを見る。注目度100%。快感。
「『冬木アクターズ・ラプソディ』の聖上真樹です!!本日のアインツベルン城公演は、これにて終了いたしました!!ちょっとセットが崩れちゃいましたけど、それも演出のうちですのでご安心ください!!」
「本日の公演は終わっちゃいました!!でも、がっかりしないでくださいね!私たちの旅はまだまだ続きます!また街の何処かで、ゲリラ的にやるから、見に来てくださいねー!!次回は貴方の街の公園かもしれませんよー!!」
観客たちは、ポカンとしている。
「え?演劇?」
「映画の撮影か?」
「すごいセットだな……CGじゃないのか?」
「あの子、ワイヤーなしであんな高いところに……」
混乱しているわね。無理もない。現実と虚構の境界線が曖昧になる瞬間。それこそが、私の目指す「没入型演劇」の到達点なのだから。
「素晴らしい……。戦いの余韻も冷めやらぬうちに、民草への配慮も忘れない……。貴女の慈愛は、太陽の如く遍く降り注ぐのですな……」
彼には、この光景がどう見えているのだろう。救国の聖女が、解放された民衆に祝福を与えている図?それとも、凱旋した将軍への喝采?
重要なのは、彼が私の意図を「完璧に」理解し、肯定してくれているということだ。
【解説:精神汚染】
ここで少し、解説を挟ませていただくわ。私とジル。女子大生と、中世の大量殺人鬼。普通なら会話すら成立しないはずの二人が、なぜこれほどまでに息が合い、完璧に意思疎通が取れるのか。
なぜ、私のデタラメな「演技指導」を、彼が「神の啓示」として受け取れるのか。
それは、「精神汚染」というスキルのおかげだ。精神汚染。それは、常人には理解不能な、歪んだ精神構造を持つことの証。
外部からの精神干渉をシャットアウトする強固な自我の殻。そして、同ランクの汚染を持つ者同士でなければ、真の意味での相互理解が成立しないという、孤独な魂の檻。ジル・ド・レは、狂っている。彼は神を呪い、冒涜し、己の快楽のために残虐の限りを尽くした怪物だ。
しかし。私もまた、彼と同じ場所にいるのかもしれない。世界を「舞台」と定義し、他者を「役者」と見なし、血生臭い殺し合いすら「演出」として消費する。自分の都合のいいように解釈し、現実を書き換えてしまう。
その異常性。その狂気。つまり、『真樹』もまた、ジルと同ランクの『狂気』を内包しているのだ。だからこそ、私たちは惹かれ合う。言葉を交わさずとも、魂の波長が共鳴する。「美しい」と感じるものがズレていても、「楽しい」と感じる瞬間が同じなら、それは最高のパートナーでしょう?
私たちは、狂気という名の舞台の上で踊る、たった二人の共犯者なのだから。
「さあ、ジル。帰りましょう。サイン攻めに合う前に、楽屋に戻らないと」
「はっ!!護衛はお任せを!!」
◇◇
帰り道。森の木陰。興奮も冷めやり、静寂が戻ってきた獣道。鳥の声も聞こえない。ただ、風が枝を揺らす音だけが、ザワザワと響いている。足を止める。
「ジャンヌ?いかがなさいました?」
彼には気づいていないようだ。無理もない。この視線の主は、気配を消すことに関してはプロ中のプロだから。
でも、私にはわかる。だって、私は「撮られる側」の人間だもの。カメラのレンズがどこを向いているか、自分がどうフレームに収まっているか、肌感覚でわかってしまうのよ。
「……………で、貴方は何時まで私を見ているつもりですか??」
ファンサービス用の笑顔は、もうしまってある。今は、無断撮影をするパパラッチを咎める。
「そこ。右斜め後ろ。樫の木の枝の上。……隠れているつもりでしょうけど、レンズの反射が見えてますよ」
「!!!(気配遮断を見破られただと!?)」
「私に気づかれずに覗き見なんて……不可能なことですよ。カメラ位置には敏感なんです。職業病ですね」
「さあ。貴方も主演のようですね。その禍々しい仮面、そして存在感の薄さ……。なるほど、『影』の役ですか。黒子役?」
アサシンは答えない。無言だ。何を考えているのか読み取れない。
でも、その佇まいから、「困惑」の色が滲み出ているのがわかる。
「セリフのない役だからといって、ただ突っ立っているだけじゃダメですよ?『気配を消す』のと『存在感がない』のは違います。そこを履き違えている役者が多すぎるのよね」
「…………」
「見えないからこそ、そこに『いる』と思わせる。不在の存在感。それが暗殺者役の真髄でしょう?貴方の演技は、ただ『いないフリ』をしているだけ。それじゃあ観客の印象には残りません」
「座長たる私が指導しましょう。特別レッスンです。まずはその仮面……表情が見えないのは役者として致命的ですが、ボディランゲージでどうカバーするか。肩の角度、指先の震え、呼吸のリズム……。言葉を使わずに感情を伝える方法はいくらでもあります」
アサシンは、戦闘態勢を取るべきか、逃げるべきか、判断に迷っているようだ。私の隙のない立ち振る舞いに、攻撃の糸口を見出せないでいる。
「レッスン、始めますよ?逃げられると思わないでくださいね。私の劇団に入ったからには、一人前の『影』になるまで、みっちりしごいてあげますから」
だが、遅い。この森から逃れる術は、もう私の掌の上だった。私の「眼」が、彼の退路を全て封鎖し、退路の先にはもれなく「ジル・ド・レの熱い抱擁」が待っているように配置済みだもの。
「……ジル。彼を捕まえて。逃さないように」
「はっ!!新入りへの教育ですな!!このジル、先輩として可愛がって差し上げましょう!!」
さあ、新しいの犠牲者……もとい、生徒の入学よ。髑髏仮面さん、貴方の「個性」、私が引き出してあげるわ。
だが痕跡は残り、そして広がる。
それが本当の勝利条件だった。
この物語の行きつく先、ZEROのあとは
-
stay nightは見たいよね。
-
hollow ataraxiaが良いな
-
Apocrypha世界へ出張
-
Grand Order発令‼
-
Samurai Remnantは演技