冬木アクターズ・ラプソディ ~観光に来た演劇バカの女子大生、うっかり龍之介を轢いてしまったので、キャスターの「ジャンヌ役」として聖杯戦争を完遂します~ 作:斉宮 柴野
・セイバーは剣を持っています。
・主人公には見えていません。
・騎士王は現在いじめられています。
「む……我が闘気に誘われたのは、この聖女ジャンヌ・ダルクだけではなかったようだな。……しかし、今夜は随分と客が多い。貸し切り公演ではなかったのか?」
ランサー――ディルムッドさんが、瓦礫の山から槍を引き抜きながらボヤく。彼の視線の先。海魔の残骸が散らばる、ヘドロと鉄屑の臭いが充満するこの戦場に、場違いなほど清涼な風が吹き込む。夜霧が晴れる。そこに立っていたのは、二人の女性。いや、正確には「男装の麗人」と「深窓の令嬢」という、あまりにもコテコテで、しかしそれゆえに最高に映える組み合わせの二人組だった。
「あら、また新しいキャスト。しかも美人ね。冬木市の顔面採用基準、どうなってるの?偏差値70以下は入国禁止とかいう条例でもあるわけ?」
旗を杖にして、しげしげと観察する。まず、前に立っている小柄な彼女。黒いスーツ。これがまた仕立てがいい。安物の既製品じゃないわね。肩のライン、ウエストの絞り、パンツの丈。すべてが彼女の体型に合わせてミリ単位で調整されている。
イタリア製?それともイギリスのサヴィル・ロウでのオーダーメイド?金髪を後ろでまとめ、碧眼を鋭く光らせるその姿は、まさに宝塚の男役トップスター。あるいは、亡国の王子様。凛々しい。思わず黄色い声を上げそうになるのを堪えるのが大変だ。
そして、その後ろに控える女性。白いコートに身を包んだ、銀髪の美女。色素が薄い。陶磁器のような肌。ハーフかな?いや、クォーター?儚げな雰囲気が「守られヒロイン」って感じで完璧だ。前衛と後衛。王子と姫。キャラクターの対比が効いている。キャスティング担当、いい仕事してるわ。ボーナス弾んであげて。
「ジャンヌ・ダルク!フランスの聖女!……でも、セイバー。あの女の子にはサーヴァントの気配を感じないわ。ただ魔力量だけはサーヴァント級だけど……魂の格というか、霊基の質が……人間に近すぎるの」
白いコートの女性の視線が、私と、私の隣でまだ感涙に咽んでいるジルを行き来する。
えーと、どういうこと?「主演には見えない」って?私のオーラが足りないってこと?失礼しちゃうわね。さっき「物理」でランサーさんをホームランしたの見てなかった?あれだけのスタントをこなして、まだ「役者不足」だと言うの?厳しい。冬木の観客は、目が肥えている。
あるいは、私の演技があまりにも自然体すぎて、逆に素人に見えてしまっているのかしら。「能ある鷹は爪を隠す」的な。だとしたら、それはそれで褒め言葉として受け取っておくべき?いや、ここはハッキリさせておくべきね。この舞台の座長が誰なのかを。
「あのね、お姉さんたち。勘違いしないで。私こそがサーヴァント(主演)!マスター(助演)はこのキャスター!分かる?この力関係」
「な!まさかサーヴァントがサーヴァントを召喚したのか!アイリスフィール!ルール違反ゆえ感じられないというのは……?」
黒スーツの彼女――セイバーちゃんが、驚愕の声を上げる。「サーヴァントがサーヴァントを召喚」
うん、ややこしい日本語ね。でも、彼女の言いたいことは分かる。「主演俳優が、勝手に別の役者を連れてきて、勝手に演出を始めた」という異常事態に驚いているのね。普通はプロデューサーがキャスティング権を持ってるもんね。でも、今の演劇界は「俳優主体」の時代よ。現場の判断が最優先されるの。
「わからないわ……でも、肉体のあるサーヴァントなんて……。受肉しているというの?それとも、擬似サーヴァント?ありえないわ、聖杯戦争のシステム上、そんな例外は……」
アイリスフィールさんがブツブツと設定考証を始めている。細かいなあ。設定なんて、面白ければ後付けでどうにでもなるのよ。
「実は双子でした」とか「実はサイボーグでした」とか、昼ドラだってよくやる手じゃない。そんな些末なことに囚われてちゃ、アドリブ合戦は生き残れないわよ?……とりあえず、私が「主演級」であることは納得してもらえたかしら?でも、この即興劇の設定がうまく伝わってないみたい。
やっぱりジル(役の人)は、特殊なんだわ。私の無茶振りにも即座に対応し、あまつさえ「感動」までしてくれる。彼こそが、最高のパートナーだわ。私はジルを振り返り、慈愛に満ちた(聖女っぽい)眼差しを向ける。
「ジル……貴方は素晴らしいです。改めてそう思いました。貴方の柔軟性(そして脚本を読み解く力)感服しました」
「はっ!?な、なんと唐突にお褒めになるとは!!恐悦至極!!ジャンヌよ、貴女の言葉は私にとって、神の福音よりも甘美な響き……!このジル、全身の細胞が歓喜のあまり細胞分裂を起こしそうですぞ!」
「分裂はしないで。増えたら気持ち悪いから。……で、そちらの男装の黒スーツの女の子が主演かしら?」
視線をセイバーちゃんに戻す。
「いかにも。セイバーのクラスのサーヴァントだ。我が剣に誓って、貴様らの暴虐を止める」
キリッとした表情。かっこいい。「セイバー」って名乗ったわね。でも、それは役職名でしょ?「私は部長です」って言ってるようなものよ。名前じゃない。それじゃあ、ファンレターの宛名が書けないじゃない。
「ええと……それね、さっき『ナシ』にしたのです」
古い。その「正体隠蔽」という演出プランは、もう古い。昭和の仮面ライダーだって、最近は変身前から本名バレバレなのよ。今は「自己開示」の時代。プライベートを切り売りしてこそ、ファンはつくの。
「聖杯戦争とはいえ誇りある決闘。名乗りを上げずに……などという無粋は、先ほどそこにいるディルムッド・オディナと共に無効としました。ねえ、ランサー?」
「……うむ」
ちょっとバツが悪そうだけど、否定はしない。いい子だ。彼はもう、私の劇団の一員としての自覚が芽生えているみたいね。
「さあ。貴女も誇りある騎士ならば名乗りなさい。隠し事はなしよ。私なんて、もうスリーサイズ以外は全部彼らに教えたわよ?」
「え?あ……まあ……そうだな……」
槍の柄を握りしめ、泳いだ視線が私とセイバーちゃんを行き来する。でも、彼の根底にある騎士道精神(と、私の強引なペース配分)が、彼に本音を言わせる。
「騎士ならば名乗りを上げて戦うことこそ誉れ。俺もそう思う。……正直、先ほど名乗りを上げた時、胸のつかえが取れた気がした。やはり、武人たるもの、己の名を叫んでこそ力が湧くというものだ」
「でしょ?分かってるじゃない、ディルムッド。貴方のそういう素直なところ、推せるわよ」
「推す……?押すのか?どこを?」
「背中をよ。人気投票の順位をね」
ランサーさんは意味が分かってないみたいだけど、まんざらでもない顔をしてる。よし、外堀は埋まった。2対1だ。民主主義の原理で、セイバーちゃんも名乗らざるを得ない状況を作ったわ。
これを「同調圧力」と言う。日本社会の縮図ね。さあ、どうする?セイバーちゃん。彼女の碧い瞳が揺れる。「名乗りたい……!」という欲求と、「でもダメって言われてるし……」という理性の葛藤。可愛い。彼女、根は真面目な委員長タイプね。
「うっ!アイリスフィール……。彼の言う通りです。騎士として、敵に名を問われて答えぬは恥……。私も、堂々と名乗り、正々堂々と剣を交えたいと……」
セイバーちゃんが、期待を込めて後ろのアイリスフィールさんを見る。
「監督、アドリブ入れていいですか?」と伺う若手女優のように。その純粋な瞳。私なら即座に「OK!採用!」って言うところだけど……。アイリスフィールさんは、困ったように首を横に振る。美しい銀髪がサラサラと揺れる。
「ええと……だめよ、セイバー。貴女の真名は、あまりにも有名すぎるわ。知られたら、対策を立てられてしまう。真名を明かすのは不利になるかもしれないわ。今はまだ……」
「大人の事情」「事務所の方針」「コンプライアンス」つまらない。
本当に、つまらないわ。決定事項(現場の空気)に逆らうなんて、頭の硬いお嬢さんね。プロデューサーの指示を守るタイプか。リスクマネジメントも大事だけど、エンタメにおける最大のリスクは「退屈」なのよ。
有名すぎる?上等じゃない。有名な役者ほど、その名前(ブランド)を背負って戦うべきよ。「私はキムタクです」って隠してドラマに出るキムタクがどこにいるの?隠してもバレるし、隠すこと自体がノイズになる。
「む……」
セイバーちゃんも、シュンとしてる。可哀想に。せっかくの見せ場を、管理職に潰された気分でしょうね。同情するわ。でも、ここで引き下がる聖上真樹ではない。相手が乗ってこないなら、無理やり乗せるまで。
「ねえ、そこの白薔薇の奥様。貴女、演劇ってものを分かってないわね」
「え?白薔薇……?私のこと?」
「そうよ。貴女のその『守りの姿勢』、プロデューサーとしては優秀かもしれないけど、観客としては0点よ。誰も『安全な戦い』なんて見たくないの」
私は一歩前に出る。ジャリ、と足元の瓦礫が鳴る。ジルの視線が私に集まる。ランサーの視線も集まる。セイバーの視線も。この注目。気持ちいい。
「有名だから隠す?逆よ。有名だからこそ、さらけ出すの。弱点?対策?上等じゃない。それら全てを跳ね除けて勝つからこそ、『英雄』なんでしょう?違う?」
◇◇
「………何をやっているんだ、あの英雄サマは。名乗り合うなど自殺行為だ。騎士道という名の時代錯誤もここまでくると滑稽だな」
夜風が吹き荒れる港湾施設のクレーンの頂上。
スコープ越しに眼下のサーカス小屋――もとい、聖杯戦争の緒戦を覗き見ている男、衛宮切嗣は冷たく吐き捨てた。彼の視界には、目立つサーヴァントたちの姿が映っている。
特に、あの巨大な旗を振り回している自称ジャンヌ・ダルク。あれは一体なんだ。データにない。キャスターのサーヴァントが召喚した……サーヴァント?ルールブックが破綻している。
「こちらも位置につきました。ターゲット確認。……あの自称ジャンヌ・ダルク、撃ちますか?動きが予測不能で危険です」
無線機から、相棒である久宇舞弥の冷静な声が届く。切嗣はスコープの倍率を上げ、あの奇妙な女に照準を合わせる。
隙だらけに見える。だが、先ほどのあの一撃。防御宝具と思しき旗を、あろうことか鈍器として使用し、ランサーを物理的に吹き飛ばしたあの腕力。
「いや……まだだ。ケイネス・エルメロイ・アーチボルトの姿が確認できていない。状況次第ではそちらを優先する」
「……了解。待機します」
◇◇
○埠頭・戦場
「セイバーと言うことは、剣を持っている英雄ということよね?ジル。剣士、槍兵、弓兵。分かりやすいクラス分けだけど、それだけに小道具へのこだわりが問われるわよね」
「はい?まあそうですな……。剣を持つがゆえのセイバー、至極真っ当な理屈です」
「でしょ?でも、あの子の手元、何か変じゃない?」
私は顎に手を当て、新たに登場した男装の美少女――セイバーちゃんを観察する。風が巻いている。彼女の両手の周りだけ、陽炎のように空気が歪んでいる。CG処理?それとも、プロジェクションマッピングの調整ミス?
まあ、演出の一環かもしれないけれど、私にはちょっと「見えにくい」わね。私の隣で、ジルが呆けたような顔をしている。その巨大な眼球が、セイバーちゃんの顔に釘付けになっている。瞬きすら忘れて。涙すら忘れて。ただ、食い入るように。
「……それにしてもあの女……なんと……なんと……。ジャンヌが目の前にいなければ、生まれ変わりと信じるところでした……。あの凛とした瞳、意志の強さを感じさせる眉、そして清廉なるプラチナブロンド……。ああ、神よ、なんと残酷な悪戯を……」
は?どういうこと?ジル、貴方今なんて言った?
「ジャンヌが目の前にいなければ」?いやいや、いるでしょ。ここに。貴方の目の前に、本物のジャンヌ・ダルクが立ってるでしょ。
なのに、他の女優に見とれてるの?あの子が私に似てるから?生まれ変わりだと思った?浮気!?カチーン。
許せない。共演者に目移りなんて、役者としてあるまじき行為よ。しかも「私の代役」としてあの子を見てるなんて、プライドが許さない。私はまだ舞台の上にいるのよ?カーテンコールもまだなのに、他の劇場のポスターに見惚れるなんて、100年早いわよ!
「ジル……目移りは許しませんよ?」
「は、はひっ!?」
「貴方の聖女は誰ですか?貴方の瞳は、誰を映すためにあるのですか?……その大きな目玉、どこを見ているのですか??……目、潰しますか??」
「ひいっ!!お許しを!お許しをジャンヌ!!目潰しはご褒美なれど、今は戦いの最中!!浮気心など微塵もございません!ただ、あまりにも似ていたので、つい美術的な観点から比較検討を……!」
「比較検討?私とあの子を?どっちが上か品定めしてたってこと?ますます罪が重いわね」
「ぎゃあああ!!解釈がネガティブゥゥゥ!!」
その滑稽な姿に、セイバーちゃんが呆れたようなため息をつくのが聞こえた。
「……ふん。痴話喧嘩か。隙だらけだな」
「セイバー、行って!敵が混乱している今が好機よ!」
後ろの白薔薇夫人――アイリスフィールさんが指示を出す。あ、ズルイ。私たちが漫才をしてる間に攻撃しようなんて。
「仕方あるまい!行くぞ!!」
彼女の全身から、光が溢れ出す。銀色の甲冑。さっきまでは黒スーツだったのに、一瞬で重厚な騎士の姿へと変身した。
おお、魔法少女の変身バンクみたい。かっこいい。やっぱり予算あるなあ。
戦闘態勢完了。彼女は深く踏み込み、地面を蹴ろうとする。速い。その初速は、さっきのランサーさんにも劣らない。来る!
――でも、待って。私の「目」が、ある致命的な欠落を捉えた。違和感。いや、欠陥。舞台に上がる役者として、絶対にあってはならないミス。それを見過ごして、アクションシーンを始めるわけにはいかない。座長として、演技指導を入れなきゃ!
「待ちなさい!!!!!」
ビシッ!!私の大声が、埠頭の空気を震わせる。同時に、突き出した手のひらが、セイバーちゃんを静止する。あまりの剣幕に、セイバーちゃんがたたらを踏んで止まる。キキッと靴底が鳴る。
「なっ……怖気づいたか!!命乞いなら聞かんぞ!」
「はぁ?違うわよ!!誰が怖気づくもんですか!貴女……!!剣を忘れてるわよ!!!」
やれやれ、これだから新人は。基本がなってないわ。私は人差し指で、彼女の手元をビシッと指差す。
「……は?」
「小道具を忘れるなんて役者失格!!!セイバーなんでしょ!?なんで素手で殴りかかろうとしてるのよ!!楽屋に忘れてきたの?それともクリーニング中?」
「…………は?」
彼女の思考が停止しているのが分かる。無理もない。自分の完璧な装備を否定されたんだから。
でもね、私には見えてるのよ。いや、正確には「見えてない」のよ。
【解説しよう】
セイバーの手には、風の魔術によって不可視化された聖剣『約束された勝利の剣』が握られている。それは最高ランクの神秘であり、常人には見えない。しかし、真樹の「魔眼」は、視認した現象を解析し、模倣する能力を持つ。だが、今の真樹はまだ、あの複雑怪奇な「風の結界」の解析を完了していない。解析できていないものは、彼女の脳内では「ノイズ」として処理されるか、あるいは「無」として認識される。つまり、今の彼女の目には、セイバーの手元は「完全に手ぶら」に見えているのだ。
何も持っていない。ただ、手をグーにしているだけ。空気を握りしめているだけ。そんな状態で「行くぞ!」とか言われても。ギャグでしょ?
「なんと……。セイバーのくせに剣を忘れるとは……。呆れてものも言えませんな。準備不足にも程がある。あれでは三流の劇団でも通用しませんぞ」
ジルが横から口を挟む。彼もまた、私の言葉を鵜呑みにしている。だって、私の目は絶対だから。座長が「持ってない」と言えば、持ってないことになるのだ。
「確かに……。ランサーゆえに剣を持ち込めない俺への当てつけか?剣士が剣を持たずに戦場に立つなど、侮辱以外の何物でもない。素手で俺たちを倒せるとでも思っているのか?」
瓦礫の上から、ランサーさんも参戦する。彼、ちょっと怒ってる。「俺はクラス制限で剣を持てないのに、あいつは忘れただけで許されるのか」という理不尽さを感じているみたい。ごめんね、ランサーさん。ここの現場、ちょっとコンプライアンスが緩いのよ。
『どいつもこいつも侮辱しおって……!セイバー、貴様ふざけているのか!!なぜ剣を抜かん!!』
闇の中から、ケイネス先生(仮)の怒鳴り声。彼もまた、セイバーの剣が見えていない(あるいは、見えない剣の正体に気づいていない)一人。四面楚歌。全員がセイバーちゃんを「忘れん坊のドジっ子」を見る目で見ている。
「ち、違います!!持っています!!私は剣を持っています!!ほら、見てください!ここに!ここにあるのです!」
顔を真っ赤にして。必死に両手を振ってみせる。ブンブンと空を切る音がする。風圧がすごい。でも、何も見えない。端から見れば、パントマイムで「重いものを持ってるフリ」をしている大道芸人だ。
「持ってるなら見せなさいよ!見えないんじゃ観客に伝わらないでしょ!!パントマイムで戦うつもり!?前衛劇すぎるわよ!!『見えない剣』っていう概念芸術?悪いけど、冬木の客層にはまだ早いわよ、その演出!」
「うぐぐぐぐ……っ!!」
「アイリスフィール……風王結界を解除して名乗ってもいいですか?……もう、耐えられません。剣を忘れたドジな英霊だと思われたまま戦うなんて……!騎士の沽券に関わります!末代までの恥です!」
「………っ、……だ、ダメよセイバー。ごめんなさい……!今、剣を見せるわけにはいかないの……!耐えて、セイバー!貴女ならできるわ、エア剣だと思われたままでも勝てるわ!」
アイリスフィールさんが、苦渋の決断を下す。
彼女も辛そうだ。自分の愛する騎士が、こんな理不尽なイジメを受けているのを見るのは忍びないだろう。でも、彼女はプロデューサー。戦略上の秘密を守る義務がある。
「そんなあああああ!!!」
セイバーちゃんの絶叫が響く。「エア剣だと思われたまま勝つ」。なんて過酷なミッション。
精神的拷問よ、それは。戦う前から精神的ダメージを受ける騎士王。HPゲージは満タンだけど、MPはもうゼロよ。
「ふふん。どうやら図星のようね。いいわ、セイバーちゃん。貴女がその『エア剣』でどこまでやれるか、見せてもらいましょうか。私の『聖女物理』と、貴女の『パントマイム剣法』どっちがエンターテインメントとして優れているか、勝負よ!」
「いくわよ!アクション!!」
エア剣扱いはさすがにやりすぎました。
でも彼女なら言うと思いました。
次の助演指導の相手は誰が良い??
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衛宮切嗣
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言峰綺礼
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ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
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ウェイバー・ベルベット
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遠坂時臣
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間桐雁夜