アズールレーン~紺碧の艦隊と蒼き海原~   作:非常勤務艦隊本部

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後世世界の技術進歩、ここに極まれます!


△:EP5-3 陸海立体作戦 カマイタチ!

 

 

20世紀は、戦争の世紀と言えよう……………

 

海に、陸に、空に、その戦火は絶えず…………近代兵器の発達は、その災禍をも飛躍的に拡大させた…………

 

 

それもまた、アズールレーンの要素を含めた後世世界も同じであった。

 

平成11年の開戦以来、大洋州同盟とユニオンは太平洋においてその戦果を交えてきたが、戦線は膠着…………

 

檻から台頭してきたヒトラー率いる『鉄血』の世界制覇の野望に、両国は共に脅威を覚えて、講和へと踏み切った!

 

 

やがて…………インド亜大陸に狙いをつけたヒトラーは、アフリカ戦線で『砂漠の狐』と謳われた鉄血切っての知将『コンラッド・フォン・ロンメル元帥』とその大戦車軍団を送んできた!

 

 

ここに、インド亜大陸………………いや、大アジアの命運をかけて、新たな戦いが開始されたのである!

 

 

 

 

あの、平成11年12月8日の『真珠湾攻撃』から始まる、太平洋での大洋州同盟対ユニオンとの対決が、ハワイ諸島オアフ島パールハーバーにて行われた【ハワイ講和条約】締結により、遂にその決着がついた。

 

開戦から実に、6年の歳月が流れていた。

 

 

日本列島が祝賀ムードに包まれる中、ここ箱根の離城でも、ささやかな祝宴が開かれようとしていた。

 

 

重桜 神奈川県箱根市

 

箱根離城 芦ノ湖の間

 

 

初代政威大将軍:煌武院悠陽「皆さん、お疲れでありました。家内の手料理ですが、今夕は一つ膝を交えて語り明かそうではありませんか。」

 

 

煌武院家側近:月詠真那「皆様ご足労願って申し訳ありません。本来ならば赤坂の領事館で祝宴を開きたく思っていましたが、お時間が足りず…………」

 

 

斑鳩家現当主:斑鳩祟継「いえ、これも五摂家たる者の使命。手料理だけでも身に余るご厚意です。」

 

 

斉御司現当主:斉御司経盛「祟継氏も口がお達者なことだ。この老耄にはとてもじゃ無いが真似はできぬな。」

 

 

サディア代表:ヴィットリオ・ヴェネト「まぁまぁ!今宵は祝賀会だ。まずは盃を交わそうじゃないか!」

 

 

重桜総理大臣兼陸軍大臣:大高弥三郎「そうですな………………では諸君、乾杯!」

 

 

『乾杯!』

 

 

皆が盃を交わし、祝賀会は幕を開けた。

 

 

重桜海軍軍令部総長:高野五十六元帥「開戦からほぼ6年。遂にやりましたな。」

 

 

大高弥三郎「これも、皆さんの叡智の賜物です!…………ありがとう。」

 

 

重桜陸軍参謀総長:桂虎五郎元帥「何はともあれ、ユニオン和睦で一区切りつきました。」

 

 

 

大高たちが望み作した【ユニオン和平】は成った。

 

だが、強大化した鉄血は今や『大鉄血帝国』である!

この先、世界戦局は『大陸間戦争』になるのが濃厚であり、大高と悠陽が望む【世界恒久平和】には、まだまだ…………遠い道のりが必要なのである。

 

そして、束の間の祝賀会も、遂に夜が明け日の出を告げたのだった…………

 

 

翌日 日の出

 

 

北方連合代表:ソビエツキー・ソユーズ「…………夜が明けてしまったようだな。」

 

 

煌武院悠陽「理想を語り、天下国家を徹夜で語る………………また楽しからずやですね。」

 

 

高野五十六「しかし……名残惜しいのですが、これでお暇いたします。私は今日、インド洋へ派遣した艦隊視察に参ります。」

 

 

ヴィシア代表:ジャン・バール「我々もそろそろ帰らせてもらおう。高杉長官と、艦隊編成の見直しをせねばならない。」

 

 

煌武院悠陽「私からも、くれぐれもよろしく……っとお伝え下さい。」

 

 

桂虎五郎「私は満蒙国境です。殿下と総理の構想に従い、【満蒙マジノ線】構築に取り掛からなければなりません。」

 

 

大高弥三郎「よろしくお願いします!」

 

 

アイリス代表:リシュリュー「私はロイヤルへ飛びます。使節団と共に親善訪問と戦略ライン構築の協力を取り付けに参ります。」

 

 

煌武院悠陽「ご苦労をおかけします………………よろしくお頼みします!」

 

 

 

後世世界を担う首脳たちの日々は多忙である。

その舞台は、広く世界にひらけていた…………

 

 

だが、世界制覇の野望を達成せんとする鉄血は今まさに、新たな戦略に乗り出そうとしていた!

 

 

鉄血首都 ベルリン

 

鉄血帝国軍総司令部 大作戦室

 

 

ルーデンドルフが新たに策定した戦略は以下の要目であった。

 

 

一 【ロイヤル本土攻略の速やかなる完了】

 

二 【インド戦線に新たな兵力を送り込んでロンメル軍団と交代、インド制圧後ロンメル軍団と共に大陸を北上して、スターリン率いる北方連合東部方面隊を速やかに陥落させる】

 

三 【以上を以て、東部戦域に展開している部隊をアフリカ戦線に集中させる】

 

 

この三項目を達成することで、ユニオンに対する攻撃ルートが二つ完成することとなるが、その為にもロイヤル本土とアフリカ大陸の制圧が必須の条件であった。

 

部下の一人がロイヤル本土の陥落は時間の問題だと言うが、ヒトラーが「ロンメルの進撃速度が鈍っているようだが?」とルーデンドルフに問い詰めると、大洋州同盟軍の艦隊によりカラチ=バスラ間の海上補給路が遮断されてしまい陸路のみの輸送が限界だと言ってきた。

 

ヒトラーは海軍に対してインド洋制圧を急ぐよう命じて、インド亜大陸制圧を急ぐよう檄を飛ばした!

 

 

 

そしてインド戦線ではヒトラーの檄を受けるまでもなく、ロンメル軍団が破竹の進撃を続けており、戦線を各地で突破!

 

インド・ロイヤル混成軍の増援部隊を各所で襲撃を繰り返し、前線は日に日に後退を余儀なくしれていた。

 

 

ナグプール

 

重桜陸軍インド派遣軍総司令部

 

 

遣印軍総司令官である熊谷は伊東参謀から現在の戦況を聞き、予想を遥かに上回る勢いで戦線を突破されて、包囲降伏を余儀なくされている部隊が大多数いると聞き、対策を取らねばここナグプールも安全ではなくなると言う危機感を覚えた。

 

 

しかし、ロイヤル混成軍の現状を確認しなければ対策の打ちようがない為、熊谷は伊東参謀と共にマウントバッテンの下へ赴くとこにした。

 

 

大高と悠陽が仕掛けた【時間差作戦】とは、鉄血帝国の大戦車軍団をインド亜大陸の奥深くまで誘い込み、セイロン島を補給基地とする【インド南方要塞】を絶対防衛線とする【持久戦】であり、その為に海軍力の集中投入により『アラビア海』、『ベンガル湾』、『インド洋』の制海権確保を維持しつつ、鉄血の補給線を締め上げて出血を強いると言う【大戦略】であった!

 

その為にも、海中の鮫退治を行うべく、我が紺碧艦隊な今日も人知れず、インド洋の海中を征く!

 

 

一方、ロイヤルインド方面軍司令部は、各部隊が次々と撤退か全滅する状態を見て、防衛は絶望的と捉えていたが、そこへ熊谷元帥が面会へとやってきた。

 

 

 

ロイヤルインド方面軍司令部

 

長官室

 

 

ロイヤルインド方面軍司令官:マウントバッテン将軍「撤退ですと?!?!その様な不名誉なことは、我々は考えたことはない!!」

 

 

熊谷直「では撤退せずにこの戦線をどう立て直すのか、将軍の腹の中をお聞かせください。」

 

 

マウントバッテン「それを考えておるのだ!!」

 

 

熊谷直「対極的に見るならば、先月まで長雨で停滞していた敵東部軍団が乾季となった今………カルカッタを目指し、東西両海岸沿に南下を行うと考えますが……………」

 

 

マウントバッテン「だから早めに撤退しろと?そう単純に戦略は決められんよ、君!」

 

 

熊谷直「いえ、そうは申しませんが…………なんのためのデカン高原であるかです!」

 

 

マウントバッテン「…………………何か貴官には考えがあるのかね?我々にも副案はあるが…………」

 

 

熊谷直「デカン要塞は敵東部軍団の東進に対し………側方からの脅威を与えております。」

 

 

マウントバッテン「当然だ!要塞南側の飛行場から繰り返し攻撃を掛けている!」

 

 

熊谷直「全く以て適切な指揮であると思います。」

 

 

しかし、デカン要塞こそインド防衛の主役であり、反抗作戦の拠点となるべき場所である為、可能な限り死守する必要があるのだ!

 

そこで熊谷の提示した案は、当面の敵はジャルガオーンに進出した敵東部軍団であり、この10師団の部隊に戦力を集中させて3方向からの挟み撃ちをするものだが、これを重桜陸軍の遣印軍と疲弊しつつあるロイヤル・インド混成軍では明らかに戦力不足である。

 

 

そこで、ボンベイに張り付けた3個師団をジャルガオーンに向かわせて、ジャバルブルより3個師団を移動させて敵の両側を突くという方法を提示する。

 

 

マウントバッテン「ボンベイを見捨てろと言われるか!?」

 

 

熊谷直「…………辛い決断です。ロイヤルにとってボンベイがどんな都市であるかは、理解しているつもりです。」

 

 

マウントバッテン「………………だが…………しかし、ジャバルブルから3個師団を引き抜くと、要塞第一線が手薄に…………」

 

 

熊谷直「はい。しかし、敵が後方に回り込んだ時には、撤退させねばならない部隊です。」

 

 

マウントバッテン「確かに………………ジャルガオーンを取られたら、ジャバルブルの3個師団が………………論理的にも戦術的にもかなっている。しかし…………」

 

 

熊谷直「…………はじめに撤退のご意思を確認したのも、その為です。どう健闘を続けても、戦況次第で撤退を余儀なくされるのならば、それは『敗走』と言われます。………………この策の第一義は、敗走…撤退ではなく、ジャルガオーンの鉄血部隊を殲滅する転戦なのです!」

 

 

マウントバッテン「なるほど………………っ、納得しましたぞ。」

 

 

熊谷直「御英断、有難うございます。さすれば、我々はジャルガオーン西方に移動し、退路を断つと同時に鉄血の背後に脅威を与えます!多分、敵は足立つでしょう。」

 

 

マウントバッテン「わかりましたそれで行きましょう!」

 

 

両者は厚い握手を交わし、司令部を去ろうとするが…………

 

 

マウントバッテン「そうなると、貴軍にも符牒を付けたいのだが…………」

 

 

熊谷直「…………そうですな…………鉄血がパンテル戦車なら、我が軍は夜を制する豹…………夜豹師団……貴軍の言葉では『ジャギア』とでも…………」

 

 

 

マウントバッテンとの面会を終えた熊谷が司令部に戻る中、鉄血はその猛攻を以てして『ジャルガオーン』を陥落、続けて『ボンベイ』と『ナグプール』の制圧に動こうとしていた!

 

ジャルガオーンを落としたのは、ロンメル元帥麾下の鉄血インド攻略軍第3軍を指揮する猛将『フリッツ・フォン・リップス少将』であり、次の攻略目標であるナグプールへと急いでいた。

 

だが、快進撃を続けてきた第3軍も、マウントバッテン麾下のロイヤル・インド混成軍の決死の抵抗に阻まれ、進撃速度もここにきて鈍り始めていた。

 

 

第3軍の司令部にホルバイン大佐が赴いてきて、最近の進撃速度の低下を咎められれしまったが、彼の軍団も疲労の蓄積で疲弊してきているうえ当のリップス少将もこの所不眠不休であるのと同時に、睡眠不足も相まって今までのフラストレーションが爆発、語気を荒げ「君らの様に、柔らかいベッドで甘い夢を見ていたわけではない」と言い放つ。

 

ホルバイン大佐は今の言葉をロンメルに伝えると同時に「デリーでの享楽をお望みならば、一刻も早くナグプールを落とす」様に皮肉り第3軍の司令部を後にした。

 

 

 

深夜

 

重桜陸軍インド派遣軍司令部前

 

 

陽が落ち、夜空に月明かりが照らす中、熊谷による訓令が発せられた!

 

 

熊谷直「…………遂に作戦発動の時はきた!我々の獲物は大物である!ジャルガオーン方面に進出した敵装甲擲弾兵は10万だ。我が兵力は1万2千に過ぎんが、ボンベイ及びジャバルブル方面より転出するロイヤル・インド混成軍と共同作戦を取り、敵を包囲殲滅する!敵に対し数の劣勢は隠す術はないが………………我々は頭脳(ここ)で戦う!

 

 

熊谷がそう言い頭を指差し、部隊の緊張を和らげる。

 

 

熊谷直「…………よおぅし!我がデカン要塞懐深く侵入した鉄血の殲滅は、インド戦線全体の趨勢に関わることを肝に銘じてもらいたい!しかし………命は大切にしろ。これが最後の戦いではない、我々陸軍がもし命を投げ出す時があるとすれば、それは蒙古決戦だ!それまで命は大事にしろ!」

 

 

そして……

 

 

伊東秋彦「参謀部より、作戦名を伝える!名付け『カマイタチ』!音もなく姿もなく相手をすっぱり斬る!」

 

 

熊谷直『では諸君の武運を祈る!!』

 

 

陸軍兵「敬礼!解散!兵・下士官に以上を伝達!!」

 

 

司令部訓示より数十分後、22:00を以て夜豹師団の各大隊は計画書に基づき、各ルートに従い出撃した!

 

 

その主装備は、4個戦車連隊1個小隊を中核として各隊に配備された【五式改重戦車】600両以上、野砲・高射砲・対空機関砲などの自走砲200門、高機動兵員輸送車及び資材・人員輸送トラック300両を有している!

 

尚その中には、後世世界に転移してきた陸上自衛隊の【99式155ミリ自走榴弾砲】が56両、【61式戦車】14両と【74式戦車】56両、【89式装甲戦闘車】56両、【87式偵察警戒車】4両、【96式装輪装甲車】40両、【82式指揮通信車】4両ほか軽装甲・対空・支援車両多数が公式の部隊表に記されてはいないが極秘裏に随伴する!

 

 

この夜豹師団は、重桜で唯一の完全機動化された部隊であった! 

 

また、師団装備において特筆すべきは【装甲戦闘指揮車】及び【高性能通信車】に積まれた『高速計算機』である!

 

それは、複雑な暗号作成と発信機能を持ち、各大隊間との緊密なる連絡をも可能ならしめていた!

 

 

 

夜豹師団出撃から数分後、ジャルガオーンの鉄血第3軍の司令部の電話が鳴った。

 

電話の主はリップス少将の副官「プンゼン大佐」からでこの内容は、「どういう訳かナグプールの重桜陸軍派遣軍が消えた」という内容であった。

 

リップスはようやく眠りつこうとした矢先の電話であった為、途中不意にあくびが出てしまうも『ナグプールの危機と分かって、いち早く撤退したのでは?』と推測したが、プンゼン大佐は『我が第3軍を狙っての行動なのでは?』と予測して、リップスは『偵察隊を出すなり、君の判断で始めてくれ』と指示を出した。

 

 

だが、副官プンゼンの勘は当たっていた!

 

 

この時、『陸上』の夜豹師団]と[『海上』の海軍航空隊との、画期的な合同作戦は始まっていた!

 

 

同時刻 深夜

 

インド洋

 

高杉艦隊(第一連合航空機動艦隊)旗艦

 

戦略空母『武御雷』 飛行甲板

 

 

重桜KAN-SEN:天城《電子作戦機、発艦せよ!》

 

 

武御雷の蒸気射出機から打ち出されたのは、大洋州同盟の新型機【艦上電子作戦機『星鵬(せいほう)』】であった!(外見は米海軍のE-2ホークアイ)

 

 

同 戦闘艦橋

 

 

第一連合航空機動艦隊司令長官:高杉英作元帥「航空参謀、空中作戦機の護衛体制は整っているのか?」

 

 

航空参謀:エンタープライズ「あぁ。最精鋭の電征隊を一個中隊、ハイデラバードに先行待機させている。」

 

 

 

エンタープライズの言葉通り、陸海立体作戦の要である空中作戦機『星鵬』の護衛には、作戦空域への途中【ターボプロップ式多用途戦闘機『電征Ⅲ型』】一個中隊が合流、高度を5000に上げて作戦準備に取り掛かる!

 

 

 

そして第3軍の司令部の電話が再び鳴りリップスが出ると、プンゼン大佐からの電話でその内容は「ボンベイの諜報員に問い合わせたところ、敵守備隊はボンベイを出てジャルガオーンに向かっている」との内容であった。

 

これを聞いたリップスはベッドから飛び起きすぐに対応策を取る様命じるが、既に副官の名で全軍に警報を発しておりそればかりか、「ジャバルブルのロイヤル・インド混成軍もジャルガオーンに向かっている」との情報入っていてプンゼンは異様であるとしてリップスに判断を仰いだが、当のリップスは睡眠不足が災いして、半ば興奮状態に陥っており冷静な判断ができなくなっていた。

 

その為リップスはこの状況を『マウントバッテンの失策』と判断して、すぐに指揮所へ来る様伝えた。

 

プンゼンは異議を唱えようとするも、興奮状態のリップスの希薄に怖気つき電話を切ったが、それでも彼の胸中には不安が満ちていた。

 

 

 

インド亜大陸 上空

 

艦上電子作戦機『星鵬』にて

 

 

大洋州同盟パイロット《アラカンよりエノケン。予定舞台に立った、付人も同行中。バンツマとの共演可能。バンツマの楽屋入りはどうか、バンツマ送れ。》

 

 

 

ナグプール郊外 

 

六式装輪指揮通信車にて

 

 

熊谷直「アラカンへ、こちらバンツマ。共演感謝する。いい芝居で観客に喜んでもらおう!」

 

 

無線1《バンツマへ、アラカン了解。緞帳が上がるのを待っててくれ!》

 

 

熊谷直「楽しみにしている!」

 

 

 

インド亜大陸 上空

 

艦上電子作戦機『星鵬』にて

 

 

大洋州同盟パイロット《アラカンよりエノケンへ。バンツマとの共演準備完了!》

 

 

 

インド洋

 

高杉艦隊(第一連合航空機動艦隊)旗艦

 

戦略空母『武御雷』 戦闘艦橋

 

 

武御雷通信手「エノケン了解!」

 

 

高杉は無線機を取り、バンツマとの交信を図る。

 

 

高杉英作「バンツマよりエノケンへ。杮落としの段取りはどうか?」

 

 

 

ナグプール郊外 

 

六式装輪指揮通信車にて

 

 

熊谷直「当方の役者は間も無く楽屋入り、大道具、小道具も準備完了!第一幕は夜明け前に開場可能なり!」

 

 

 

インド洋

 

高杉艦隊(第一連合航空機動艦隊)旗艦

 

戦略空母『武御雷』 戦闘艦橋

 

 

高杉英作「エノケン了解。我ら舞台に上がるのは0600を予定。」

 

 

無線(熊谷)《了解!》

 

 

高杉英作『全速!!艦首を風上に回せ!!』

 

 

武御雷艦長:山南修中将『全速!艦首を風上に!』

 

 

武御雷操舵長『ヨーソロー!取り舵!!』

 

 

武御雷航海長『全艦回頭!3-1-0!!』

 

 

主席参謀:フレデリカ・グリーンヒル中佐『総員起こし!!戦闘配備!!』

 

 

エンタープライズ『飛行隊士官は集合!!作戦通りにかかれ!!』

 

 

重桜KAN-SEN:赤城『全航空戦隊は総発艦態勢へ!!』

 

 

重桜KAN-SEN:加賀『戦艦群は艦隊前衛!巡洋艦・駆逐艦群は対空対潜警戒を厳に!!』

 

 

重桜KAN-SEN:蒼龍『艦隊陣形を防空輪形陣へ遷移せよ!!』

 

 

重桜KAN-SEN:飛龍『護衛空母群は直ちに対潜哨戒機を発進!敵潜を近づけるな!!』

 

 

重桜KAN-SEN:瑞鶴『夜間直掩機隊は直ちに発艦!!艦隊上空の守りを固めよ!!』

 

 

重桜KAN-SEN:翔鶴『夜間直掩機隊の発艦終了と同時に攻撃隊の発艦準備!!マルチロール機が先よ!!』

 

 

 

武御雷から全艦に戦闘配備が発令され、艦隊は全艦回頭!

直ちに総発艦に備えた防空輪形陣へと陣形を遷移する!

 

 

山南修『ヨーソロー!舵戻せ!』

 

 

武御雷操舵長『舵戻せ!!』

 

 

ユニオンKAN-SEN:スペリオル『兵装選択!対地装備!!』

 

 

ユニオンKAN-SEN:ヒューロン『全攻撃隊爆装装備!急いで!!』

 

 

海軍航空隊が出撃の準備を整えている中、ジャルガオーンの鉄血第3軍も行動を起こそうとしていた。

 

リップスは『マルカプルの軍団を呼び戻してジャルガオーンの守備に当たらせ、本隊は二手にわけて一手はボンベイ、もう一手はジャルバブルからここに向かう敵部隊を迎撃して一気に戦線を押し上げる』作戦を伝えた!

 

しかしホルバイン大佐は「兵力を分散する事になる」と指摘するが、リップスは『敵の攻勢の背骨をへし折れば、あとは後詰のイラク兵に任せればいい』と言い、『余計なことを部下の前で言うのはやめたまえ』と釘を刺した。

 

 

そしてリップス少将の作戦は第3軍の全部隊に飛び、それに沿って大戦車軍団は行動を開始した!

 

 

ナグプール郊外 

 

六式装輪指揮通信車にて

 

 

師団兵3「ジャルガオーンに潜入中の偵察隊より入電!敵が動き出しました!」

 

 

師団兵5「マルカプルより、鉄血の陣地に動きありと報告!」

 

 

師団兵2「ボンベイのロイヤル守備隊より報告!鉄血の動きが活発になりつつあり!」

 

 

伊東秋彦「閣下の敵将心理学が、占いみたいに当たりましたな。」

 

 

熊谷直「さぁてどうかな?仕掛けてみるか。…………21砲連及び自衛隊特科団へ連絡、砲撃用意!」

 

 

伊東秋彦「はっ!」

 

 

 

第3軍戦車軍団進撃地点より数万キロ地点

 

第21砲兵連隊及び自衛隊特科団陣地

 

 

重桜陸軍砲兵4「急げ!!」

 

 

陸上自衛隊員2「砲身仰角35、距離12,000!」

 

 

陸上自衛隊特科団隊長「諸元入力は省け!初弾攻撃後、同一地点に効力射撃を行う!」

 

 

重桜陸軍砲兵1「弾種榴弾、着発信管!」

 

 

 

夜豹師団が攻撃準備を整える中、鉄血第3軍の大戦車軍団は進撃を続ける!

 

 

インド亜大陸 上空

 

艦上電子作戦機『星鵬』にて

 

 

無線1《アラカンよりエノケン。お客は劇場前に集まった!エノケンの舞台登場を乞う!繰り返す!エノケンの舞台登場を乞う!》

 

 

インド洋

 

高杉艦隊(第一連合航空機動艦隊)旗艦

 

戦略空母『武御雷』 飛行甲板

 

 

これに合わせて、海軍航空隊も全力出撃を敢行!

 

武御雷から先発するは、大洋州同盟の新型艦載機【噴式艦上戦闘機『神武』】(外見は「F-100スーパーセイバー」)と【噴式艦上戦爆両用機『閃電改』】(外見は「F9Fクーガー」)の2機種!

 

 

天城《制空隊、発艦始め!!》

 

 

重桜パイロット:山本玲大尉《了解!山本隊、発艦する!》

 

 

重桜パイロット:加藤三郎少佐《山本隊に続いて、加藤隊も発艦する!》

 

 

グリーンヒル《重攻及び艦爆、飛行甲板へ移動!》

 

 

エンタープライズ《引き続き発艦要員は、制空隊を上げろ!》

 

 

山南修《攻撃隊、発艦予備命令!》

 

 

 

制空隊が発艦する中、武御雷の航空機用昇降機にて飛行甲板へ上げられたのは、新型艦載機【噴式艦上重攻撃機『孔星』】(外見はOVA版)と【噴式艦上爆撃機『剣山』】(外見は「F-105サンダーチーフ」)、【噴式艦上対地攻撃機『殲鬼』】(外見「A-10サンダーボルトⅡ」)に【噴式艦上電子戦機『北狐』】(外見はF7Fタイガーキャットをジェット化して小型の各種レドームを搭載)の4機種であった!

 

 

同 防空指揮所

 

 

高杉英作「…………今日も、晴れそうだな。」

 

 

高杉は、発艦していく制空隊を見下ろしつつそう呟く。

 

 

遂に大洋州同盟始まって以来の陸海共同作戦【カマイタチ】が発動された!

 

インド亜大陸に轟音と硝煙が満ち、勝敗の帰趨はいずれに………………

 

 

アラビア海ボンベイ沖

 

紅玉艦隊総旗艦

 

航空爆撃戦艦『米利蘭土・改』 甲板にて

 

 

元ユニオンKAN-SEN:メリーランド《シャッター開け!給油作業始め!!》

 

 

航空参謀《航空要員は集合!》

 

 

米利蘭土の格納庫シャッターが開き、噂の新兵器がその姿を覗かせる。

 

そして、表の戦力とは別に影の戦力もまた、その牙を剥く。

 

 

デカン高原に鋼鉄と硝煙の嵐が吹き荒れる!!

 

 

 

EP5-4へ続く・・・・

 

 





Q.リップス少将の場面で、所々太字になっていた箇所があるけど、何の意味があるわけ?

A.これは次回にて答え合わせをするので、皆さんもぜひリップス少将の場面にある太字の意味を考えてみてくださいな!
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