※本作はpixivにて2021年より公開していたSSを再録したものです。作者本人による投稿です。
※台本形式でお送りします。

pixiv ID 20152522

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2021年からpixivに投稿していた作品を、加筆・修正してこちらへ移転しました
本人による投稿です(pixiv ID: 20152522)
台本形式の会話劇となりますが、お楽しみいただければ幸いです


レミリアの探偵ごっこ

レミリア「パチェ、ちょっと私の戯れに付き合ってくれない?」

パチュリー「戯れ?」

レミリア「そう、私の【探偵ごっこ】に付き合ってほしいのよ」

パチュリー「それなら巫女と探偵に任せておけばいいじゃない」

レミリア「まあそういわずにちょっと付き合ってよ、退屈はさせないわよ」

パチュリー「……退屈だったら図書館に戻るわよ」

 

レミリア「じゃあズバリ言うわね、反獄王はパチェが召喚したのでしょう?」

パチュリー「レミィ、何のつもり?いくら貴方でも言っていい事と悪い事があるわよ」

レミリア「私は冗談で言ってるわけじゃないわ」

パチュリー「ふーん、何か根拠があるの?」

レミリア「ふふふ、私の戯れに付き合ってくれるようね」

 

~~~

 

レミリア「まず今回の事件で私は色々と違和感を持ったわ」

パチュリー「違和感?」

レミリア「最初に【何故、図書館は荒らされていたのか?】」

パチュリー「反獄王とやらが荒らしたんじゃないの」

レミリア「私も最初はそう思った、だけど色々調べていくうちに気付いた事があるのよ」

パチュリー「……なにかしら」

レミリア「パチェが倒れていたの時の状況をよく調べてみたら、どうも本は荒らされて散らばったというより何か規則的というか…まるで魔方陣みたいに本がキレイに置かれていたわ」

パチュリー「……続けて」

レミリア「つまり貴方は本を使って魔方陣代わりにした……という事よ、不可能じゃないでしょ?」

パチュリー「不可能じゃないけど私が反獄王を呼ぶ理由はあるの?」

レミリア「あるわ」

パチュリー「……ふうん、その理由とやらを聞かせてほしいわ」

レミリア「パチェはここ最近疎外感を感じていたでしょ?【自分はお荷物なのではないか】ってね」

 

 

パチュリーの顔色が一瞬変わったように思えた

図星をつかれた時に見せる顔……

 

 

パチュリー「そんな事…ないわよ…」

レミリア「……魔理沙から聞いたのだけど、パチェがお荷物になってるのではないかと言う噂が流れてるのを聞いたのよ、実際確かめてみたら妖精メイドたちの中でそういう噂が流れていた」

パチュリー「で、それがどうして反獄王を呼ぶ理由につながるの?」

レミリア「パチェ、貴方はロケット開発や永夜異変等、色々活躍してきたわよね…でも最近は特に活躍してなかった……貴方は無意識の内に焦りが生じてた……そこで貴方は皆をあっと言わせる為に行動に出た」

 

 

 

パチュリー「それなら別に反獄王じゃなくてもいいし、わざわざ本を魔方陣代わりにする必要もないわよね?」

レミリア「ふふふ、確かに普通に考えたらそうね、でもパチェはそうする必要があった」

パチュリー「それは何?」

レミリア「一つはあのスキマ妖怪の監視をすり抜ける為……大がかりな魔方陣を作成したりエントランスの魔方陣を使用したりしてたら目立つからね、その点図書館の本なら目立たない……」

パチュリー「私がそこまでして反獄王を召喚したかったといいたいの?」

レミリア「少し違うわ、確かに反獄王は召喚されたけど意図して召喚したのではないとにらんでるわよ」

パチュリー「つまり…?」

レミリア「パチェ、貴方は恐らく地底で何が起きてるのかを調査していた……その為に地底の妖怪や地霊を召喚しようとしていた……地底を警戒している勢力は私達以外にもあるし、むしろ警戒して調査している方が自然とも言えるわね」

パチュリー「調査なら反獄王じゃなくてもいいじゃない」

レミリア「さっき言った事を忘れたかしら?【意図して召喚したのではない】と」

パチュリー「……」

レミリア「貴方は地霊や地底の妖怪を召喚しようとしていた……それを脱獄中の反獄王が利用した……」

パチュリー「面白い説ね、でも反獄王は色んな妖怪や人間等に憑依しながら紅魔館に来たんじゃないのかしら?」

レミリア「ああそれね……それもよく考えると無理があるわ」

パチュリー「何ですって?」

レミリア「だって考えて見なさい、地底から地上にあがって憑依を繰り返しながら紅魔館へ…なんてやってたら体調を崩した妖怪や人間が大量に出る事になるわ、目立ちすぎるしリスクも大きい、当然ながら巫女も黙っていないだろうしね」

パチュリー「……咲夜に憑依して身を潜めていたという可能性もあるんじゃない?」

レミリア「それこそあり得ないわよ、反獄王が紅魔館に長居していた?してないわよね……」

パチュリー「でもレミィ、それなら私が狙われているんじゃないの?私が発見された時って争った形跡なんてなかったはずよ」

レミリア「……いや、パチェは反獄王と争ってるわ」

パチュリー「……どういう事かしら」

 

ーまず、パチュリーは本を利用した簡易式魔方陣で地底の調査をしていた

地底の様子を探るために地霊や地底の妖怪を召喚しようとしていたら反獄王が召喚されてしまった

当然、パチュリーは慌てて迎撃しようとする……そしてその痕跡がー

 

 

レミリア「図書館の壊れた内鍵よ」

パチュリー「…!」

レミリア「あの事件の時、図書館の内鍵を壊せれるのは咲夜とパチェしかいなかったのよ」

パチュリー「……でも私は机で眠るような形で発見されたのよ?」

レミリア「これは私の憶測だけど…」

 

 

反獄王はパチュリーの召喚術を利用して地上に出てきたが、すぐに逃げようとした

勿論パチュリーがそれを許すはずもなく、すぐさま迎撃しようとする

この時パチュリーは冷静さを失っていたせいか部屋に入って来た咲夜を疑おうとしなかった

反獄王と入れかわるように咲夜が入ってきた……その咲夜が憑依されたとは気付かずに……

そしてー反獄王に憑依された咲夜はパチュリーにこう言ったのではないだろうか

 

………

 

【どうしましたパチュリー様、落ち着いてください】

【いい所に来たわね咲夜、ちょっとヤバイ事がー】

【パチュリー様、とにかくコーヒーでも飲んで落ち着いてください】

 

………

 

レミリア「……こんな感じにね、パチェは疑うことなく咲夜が出したコーヒーを飲んだ……」

パチュリー「……」

レミリア「あの反則探偵《さとり》は自分の能力を過信しすぎていた、だから本の事や内鍵の事に興味を示さなかった」

パチュリー「確かにあの探偵は本や内鍵の事は調べようともしなかったわね」

レミリア「そもそも反獄王は最終的に私を襲うはずだった、だけどある事が原因で計画を変えてしまった」

パチュリー「レミィが狙われていたの?」

レミリア「そう、そもそも異変をなぞっていくはずなのに私が無傷なのはおかしいでしょ?でも反則探偵の助手ーあの駄猫助手は【反則探偵が紅魔館に向かっている事を告げた】これが反獄王が計画を変えた原因よ」

 

 

反獄王は召喚術を利用してきた

そしてそこが紅魔館と分かれば自身の復讐計画を実行するのに最適だと思った

異変をなぞるように関係者たちを襲っていく…

ただ反則探偵が紅魔館に向かっていると聞いた時、レミリアを襲うという計画を大幅に変更せざるをえなかった

反則探偵が反獄王の事を熟知しているのならば、反獄王も反則探偵の事を熟知していると言えるだろう

 

 

レミリア「反則探偵が来ると分かった以上、反獄王は他のプランを実行した…それが美鈴の事件の事よ」

パチュリー「……つまり計画変更したから美鈴は狙われたという事?」

レミリア「狙われたというのは違うわね、パチェに憑依してた反獄王は計画を早めたのよ」

パチュリー「計画を早めた…?」

レミリア「反獄王は美鈴だけを狙ってお茶に細工したのではなく、美鈴が主である私にお茶を渡すだろうと思って細工した」

パチュリー「え、でも美鈴が飲むお茶って分かっているのにそんな事するかしら?」

レミリア「美鈴の飲むお茶と分かっているのは紅魔館のメンバーだけよ、反獄王といえどもだれがどの器を使うかまで把握してるとは考えにくいわ」

パチュリー「つまり美鈴が細工されたお茶を飲む事までは計算してなかったと」

レミリア「そういう事、まあ結果的に逃走経路の確保につながったから反獄王的には結果オーライだったかもね」

パチュリー「……ん、でも反獄王は私の魔力が回復しても憑依してたと聞いたわ、あれは何故かしら」

レミリア「そりゃ簡単よ、パチェを操って図書館の本を片付ける為よ、ある程度回復したパチェが図書館に戻って本を片付ける事に疑問を抱くヤツなんていない」

パチュリー「召還防止のためって事かしら」

 

 

【召還】とは召喚されたものを還す術式……召喚術とは【召喚】と【召還】の両方が出来なければいけない

しかし、用意された簡易魔方陣がなかったらそれも困難となる

 

 

レミリア「まあそれもあるけど……うーん、これは言って良いのかな……」

パチュリー「ここまで来たら何を言われても驚かないわよ」

レミリア「……魔力回復するまで憑依してたのは単純にパチェが貧弱だったから……と思うわ」

パチュリー「……は?なにそれ?」

レミリア「いやだって体力も魔力も尽きてる状態で動き回る事は不可能でしょ…反獄王も喘息持ちで引きこもりがちの身体の貧弱さには驚いたと思うわよ」

パチュリー「聞かなかったほうがよかったわね……」

 

~~~

 

レミリア「とまあ、ここまでが私の【探偵ごっこ】だけど中々楽しめたでしょ?」

パチュリー「そうね、でも今言った事が本当だったらレミィはどうする?」

レミリア「どうもしない、最初に言ったわよね、これは戯れだと……でも、もし本当だったとしたらー」

パチュリー「……」

レミリア「【だらけきっていた紅魔館にはいい薬になった、流石は我が友パチュリー・ノーレッジ】と褒め称えるわ」

 




最後までお読みいただきありがとうございます
公式漫画「東方智霊奇伝」を読み、レミリアをもっと活躍させてほしかったという思いを込めた作品です


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