MODマシマシダンまち!ドヴァーキンは戦神様   作:eriza7170

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ドヴァープレデター、子供を助ける

001

 

『どこだここ』

 

ドヴァーキン、そう呼ばれる存在がいる、不死たる竜を殺し、魂を簒奪し、自身の力に変える。

創世の神の一柱、アカトシュの祝福を受けし英雄の器たる存在。

 

そんな存在は今、神殿にいた、神々しいとしか言えない場所だ、だがどこか見覚えがあった。

 

 

『……スノーエルフの神殿?』

 

 

吸血鬼の御姫様との冒険は記憶に新しい、神々ですら手を出せない世界の根幹とも言うべき巻物である星霜の書、それを三本まとめて読んだりするという盲目必須なこともやったし、更にはその巻物に手を出すことができるヤベー吸血鬼スノーエルフをこれまたスノーエルフの依頼でぶち殺したりした。

そのあと吸血鬼の王様を倒したりした、灰になったのでトロフィーにはできなかったのが残念だ。

代わりにアイツが持っていた刀は今も博物館に展示されているだろう。

 

 

「おぉ、待っていたぞ、最後のドラゴンボーン、バッドブラッドヤウージャのダンビラよ」

 

『……ギレボル?にしてはなんか光ってないか?』

 

 

広い空間に立っている存在がいた、それはヤベー吸血鬼スノーエルフであるヴィルスール、その部下であったギレボルだ。

だがどこか光っている、というか眩しい。

 

 

「お前が知っている姿の方がいいと思ってな、まぁ座るがいい」

 

 

瞬時、椅子とテーブルが現れる、まるで時間でも消し飛ばしたかのような事態にダンビラはそのマスクの下に隠した異形の顔をゆがめた。

酒はどれが好きかね?と言いながら光るギレボルはエールとワインを出してきた

 

 

「さて、ダンビラよ、我が子のアルドゥインの撃退はご苦労様であった」

 

『あぁ、それの祝いか?……いや待て我が子?』

 

「そうだ、人を安定した終末へ導くための我が子さ、まぁいささか傲慢なのは傷だが」

 

『いやアレは傲慢ってレベルじゃねぇだろ……あんた、まさか』

 

「ははは、まぁここまで言ったら公然と言えるだろう」

 

 

「私の名はアカトシュ、アーリエル、アルコシュ、時の竜神さ」

 

 

002

 

『はぁ……神ってのはエイドラもデイドラも突然すぎるだろう、いやシシスもか、んでなんで俺をここに呼んだんだ?言っとくが吸収したドラゴンの魂は返せんぞ、返し方もわからん』

 

「まぁ返してもらいたいという話ではないさ、座ってもいいし、酒を飲んでもいいぞ?」

 

『なら遠慮なく』

 

 

差し出されたワインを飲む、美味い、ソブンガルデのショールの間で飲んだ酒とは違ってこちらはエルフっぽい味だ。

まぁそこはショールとノルドと戦争してたエルフの主神だからだろう。

ついでにエールも飲む、この味は飲んだことがある、ホワイトランにあったあの店だ。

 

 

「お前がノクターナルのしもべとなったからつぶれた店の味がするだろう?」

 

『皮肉かよ……確かにどの神様にもヘーコラして力貰ってるけど』

 

「まぁ、ハルメアスモラに囚われていたミラークを助け出してくれたことには感謝するさ、てっきり殺すかと思っていたからな、私はお前が死んだあとどうミラークの魂を成仏させてあげるか考えていたんだが」

 

『だからってアルドゥインをトロフィーにした後にすぐさまここに呼ぶことはないんじゃないか?』

 

 

そう、俺、ダンビラはアルドゥインを倒して、ソブンガルデで俺が殺したり未練を断ったりさせた連中に感謝され、ニルンへと戻り、そして様々な竜から賞賛を受けた直後にここに呼びだされていた。

 

 

「そう、それが問題なんだ」

 

『問題?』

 

「お前、アルドゥインの魂を全部吸収してしまっただろう?」

 

『あー、空に昇っていくのが逃亡しているかと思ってミラークに教えてもらったドラゴン喰いのシャウトで吸ったな、周りの英雄もツンも呆然としてたが』

 

「そう、本来アルドゥインは私が回収するとショールにも伝えていたんだ、というかアルドゥインを時の膿ごと吸い取ったのがお前だ、ダンビラよ」

 

『時の膿?あー、灰色の野郎のアレとかヌミディウムで見たアレか、時間の摩擦とかいう』

 

「そう、ソレだ、本来その時系列に存在しない何かがその時代に存在することで発生する、別の時系列との摩擦で生まれるのが時の膿、アルドゥインの膿だ」

 

『それ、俺が前世でやってたゲームの世界にやってきたから生まれたって訳か?』

 

「いや?お前の前世は関係ない、おそらくシェオゴラスあたりが狂った頭で連れてきただけだ、それに対してのは歴史改変という、まぁジルあたりに本来食われて終了のはずだったんだが……」

 

『俺がドラゴンボーンだったから食うわけにはいかなかったと』

 

「そういうことだ、まったくシェオゴラスの奴め、代変わりしてからも狂人のままだ、更にはソレに感化されてダゴスウルも狂って復活してあの田舎の製材所の村にいるし、ドワーフ遺跡には狂った鉄道魔術師だ、更には数千年前にこの星にやってきた歴史にされ、更に異星人の魂にこことは違う惑星の魂を連れてきて入れ込むなんてな」

 

『俺悪くなくない?』

 

「あぁ、お前は被害者だ、まぁ被害者がニルンに飽き足らずデイドラの領域にまで暴れに行くなんて思わなかったが」

 

『あー、メイスをくれるっていったのに騙しやがったからな』

 

「デイドラに正しい契約が結ばれるとは思わないほうがいい……ハルメアスモラもノルドにお熱だからな」

 

『あの知識馬鹿との決着はまだついてないから帰してほしいんだが』

 

 

ウンスラードの決戦、魔女狩り、ステンドルの物語、魔女狩りのみ終わっていないので早く終わらせたく帰らせてほしいのだが、という顔にアカトシュの表情は揺らぐことはない。

 

 

「まぁここで問題なのがな、お前は三位一体となって新しい神に近しい何かになってしまったということなんだ」

 

『……あー、タロスみたいな?』

 

「まぁエルフの子たちは認めていないようだが、アレは新たな神となってしまった、ソレで早い話がなんだが、お前にはこことは異なる新たな地で巻き起こった問題を解決してもらいたいのだよ、ドラゴンボーンよ」

 

『それって仲間は連れていけないのか?』

 

「手紙くらいは遅れるだろうが次元移動となると厳しいだろう、全てのデイドラとエイドラの影響を受けやすいお前だからこそできることだろうからな、まぁその世界を元に戻していけば何人かはお前を追いかけるだろう、その時には私が手を貸すさ」

 

『そりゃ有難い』

 

「持っていくものはそれだけでいいのか?家に残っている物とかは?」

 

『剣と、呪文と、隠密と、その他神様にとっちゃくだらないものがあれば十分だ』

 

「はっはっは、そうかそうか、では行ってくるがいい!」

 

 

アカトシュが呪文をかける、瞬時、景色が切り替わり……

 

ドラゴンボーンは空にいた

 

 

003

 

 

『〈霊体化〉!』

 

ストン、と着地をするダンビラ、空から見た景色では塔を中心に街が広がっているのが確認できた。

まるでシロディールだな、と思いつつ、あそこの塔はもう崩壊して使い物にならないんだったと思い出す。

最後の皇帝、シロディールの白金の塔を崩壊させたソレがシェオゴラスが言ってた卑怯者というのが真実ならソレを知っているシェオゴラスはいったい何者なのだろうか。

まぁ狂神だから気にしないでおこう。

 

 

『さて、ここはどこだ?』

 

キョロキョロをマスクごしに見渡す景色はスラム街のようだった、石作りで出来てはいるが川は濁っているし、その辺に物乞いがいる。

道端を走る子供はやせっぽちであり、服もボロボロだ、そしてソレを捕まえようとしている剣を抜いて追いかけまわしている人間が子供二人に対して三人いた。

 

 

『厄介ごとだな』

 

 

大人の恰好は白い外套に白いマスク、それまた白い頭巾をした怪しすぎる風体だ。

その逃亡劇を建物から見ている大人はイヴィルスと口にしていた。

 

イヴィル、邪悪という意味だが、それを関した組織なんてろくでもないだろう。

 

つまりあの子供を追いかけまわしているのは敵だ。

 

霊体化が解け、そのダンビラの姿が露わになると同時に消える、その場には跳び上がった埃しかなかった。

 

 

004

 

「とうとう追い詰めたぞクソガキ!」

 

イヴィルス、タナトスファミリアの眷族が三人いた、それは子供が盗んだテロ用の爆薬を追いかけてきたからだ。

手段は問わない、そんなことを上司に言われたゆえ剣を抜きながら追いかけてきていた。

 

 

「それを返せばお前の死んだ家族に会わせてやるぞ?どうだ?」

 

 

下卑た笑顔を子供に向けるタナトスファミリアの眷族に対して、子供は睨みつけるのみ、そりゃそうだろう。

眷族たるものと眷族たりえない者の差は大きい、塔の外でさえ子供では勝てないであろうゴブリン、それを鎧袖一触にするレベル1という暴力は子供に向けられるには少々強大すぎるだろう。

 

 

「ここまでのようだなぁ?クソガキが!」

『ここまでのようだなぁ?クソガキが!』

 

「……あ?おい、今はそんなふざけたことしてる暇は」

『……あ?おい、今はそんなふざけたことしてる暇は』

 

「だ、誰だ!?」

『だ、誰だ!?』

 

 

オウム返しに行われる下卑た声に一気に不快感を増していくタナトスの眷族たち、それが自分の声であるかどうかなんて関係はなかった。

誰かがここにいる、自分たち以外の誰かが。

 

 

「こ、こんなことに気を向ける必要なんてねぇや!さっさとガキをやっちまえ!」

 

 

タナトスの眷族が剣を振り上げると同時に、くぐもった音が聞こえた。

誰も視認できていなかったが、剣を振り上げた大人の腕には三点の赤い点があった

 

 

バシュン

 

パァン

 

ブシャア

 

そんな音がすると同時に子供の顔に何かヌッタリとしたものがつく、赤い、それは血液だった。

だがそれは子供たちのではない、大人の、剣を振り上げた腕が剣ごとどこかに消えてなくなった音であった。

 

 

「お、俺の腕がァあアあ!剣は!?剣もどこいきやがったぁああああ!?」

 

 

無くなった腕を抱えながらうずくまるタナトスの眷族、二名は警戒してはいるが、まるで狩人から見れば素人同然だった。

 

静かに、自身の装備であるクロー付きの足甲が足音を吸収しながら二名へと近づいていく。

 

 

「どこだ!?どこにいやが」

 

心の像を貫く音を響かせながら狩人は血を浴びることなく一撃で一人を仕留めた。

 

 

「いたぞおおおお!!!いたぞおおおおおお!!!」

 

 

もはやそこにはいない狩人は既に恐慌状態の者の後ろにおり、その者は首をはねておしまいにした。

 

 

「ま、待て!誰だか知らんが俺らはタナトスファミリアだ!俺らに手を出したらァアアアア」

 

 

最後の一人は首を足を掴んで、頭から地面に叩きつけた。

泡を吹きながら最後の一人は永遠とおしゃべりができなくなった。

 

 

『やすもんの獲物どもめ、その辺の山賊にも劣るな』

 

ジジジ、と音を響かせながら狩人はその身をあらわにする。

仮面を手に持ち、子供に視線を合わせながら、その瞳は慈悲なく、優しい神々のようであった。

 

 

『大丈夫か?』

 

その身には一切血を浴びていない、プロとしか言いようのない暗殺者であり狩りの化身。

 

ドヴァーキン、バッドブラッド、プレデターであるヤウージャのダンビラの最初の狩りがここに終わった。

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