連星【コンボスター】は途切れない   作:華々

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作者が書いている青の魔弾の筆が乗らないためリハビリ感覚で描きます。


一つ星

 

俺はいつだって退屈だった。

家の奴らは俺にヘコヘコしてばっかわがまま言ったりしても次の日には欲しかったものが手に入った。暴力をしてみても振るわれた方はニコニコと笑ってやがった。

 

兄貴たちもそうだ。

何でも兄貴たちの中には家相伝の術式を持った奴もいたらしいがそんなの関係なく歳が十近く離れた奴もいたが5人いた兄弟を全員ぶちのめした。

 

最初は相伝でもないのに生意気なとか言って殴りかかってきてたのに日盛りの頃から始めた喧嘩は日没頃には兄貴たち全員がだ〜れも立てずに地面に突っ伏して終わった。

 

それからだ。家が退屈になったのは。

家には俺より強いやつはいないから稽古をする相手もいねぇ。家のやつらはニコニコと笑いながら俺がへそを曲げねぇよう顔に貼り付けた笑顔の仮面の下でビクビクしていやがる。

おふくろが外の人間でろくな術式も成果もない名家生まれでもない庶子の生まれだったこともあって俺にすり寄ってくる奴は少なかった。

 

長いこと退屈な日々だった。

歳が十になったころ呪霊狩りをすることができるようになってその退屈な日々も潤うかと思ったが…

それも長く続かなかった。

最初は慣れないながらも襲ってくる呪霊を力の限り殴るってのは楽しいものだった。が、それも1年も経つとつまんなくなった。俺が1年の間に体の動かし方呪力の操作の仕方、生まれ持った術式の扱い方を知ると大抵の呪霊は5発も持たずに死んでいっちまった。

 

また退屈な日々が戻ってきたが一度退屈が潤う感覚を味わうとそれを手放さずにはいられなくなった。どうにかしてあの感覚をもう一度…

そう考えて色々と試行錯誤した。

女、飯、酒、ギャンブルにタバコ。色々試したが直ぐに渇きがまた襲ってきた。いい女にも会った、うまい飯は心も満たされた。酒は砂漠に吸い込まれる水滴のような俺の退屈を誤魔化すいいスパイスだったがそれも徐々に薄れていった。ギャンブルは一番良かった。競馬にパチンコ、ボートレース全部が新たな刺激になり2年間は持ったが、それでもココロにぽっかり空いた穴がそれを全部こぼしていった。

 

俺はこのまま退屈なまま死んでいく…

そう思ってたが、十五の春俺の退屈が、ココロに空いた穴が満たされるような確信を感じた。

 

目の前にいる白髪に青く輝く瞳を持つその男を見た瞬間不思議とココロがワクワクするそんな感覚がした。

 

「君強いね。うちに来なよ、うちは今年2人しか新入生がいないからね。君みたいに強い子は大歓迎さ。」

 

目の前の男呪術界において最強、特級術師五条悟が顔に笑みを浮かべて面白そうに笑う。初めて見る俺より強い存在。そんな今までに感じたこともな強い刺激。それを見てしまったらそれがない生活には戻れない。

 

「俺はな退屈で退屈で仕方ないんだよ。なあ最強あんたについていけば俺のこの渇きは癒えるか?」

 

「ふふ勿論。僕だけじゃない君の同級生達も君のそれを満たしたくれるさ。」

 

その言葉を聞いた瞬間俺はこいつについていくことを決めた。親父は荷造りしている俺の後ろで何か言ってやがったが雑音は無視して東京に出る。

 

東京についたらそのまま五条悟に連れられて東京にある呪術高専に連れて行かれる。長い廊下を歩き五条悟に連れられとある教室の前で止まる。

 

「さあここに君の同級生達がいるよ。ささ入りな。」

 

今までに感じたこともない期待から来る胸の鼓動に笑みを浮かべながら教室の扉を開ける。教室には真面目そうな面をしたやつとだらっと体をだらけさせた俺と同じぐらい柄の悪いヤツがいやがる。

 

ソイツらの前、壇上に上がる。

 

「荒星迅だ。ここには五条悟が退屈を紛らわせてくれると言われたから来た。せいぜい楽しませてくれ。」

 

その瞬間――

だらけていた男が、ニヤリと笑った。

これが、

秤金次 との最初の邂逅。

退屈が、終わる音がした




次回の投稿では作中の時系列が相当飛びます。
原作姉妹校交流会編にまで飛びます。

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