異世界ントム   作:色々残念

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思い付いたので更新します
今回は番外編で、かつて本作主人公がドラゴンクエストモンスターズの世界で生きた時の話になりますが、3800文字となったので、いつもよりも長くはなりました


番外編 かつての世界の話、ドラゴンクエストモンスターズ編

実際にゲームをプレイしたことがない人でも、名前位は知っているとても有名なゲームこそが、ドラゴンクエストというゲームだ。

 

ドラゴンボールという大人気漫画を描いていた鳥山明先生がキャラデザインをした様々なキャラクターやモンスターが登場するドラゴンクエストという作品。

 

そんなドラゴンクエストというゲームには幾つかの派生作品があり、ドラゴンクエストモンスターズという作品がある。

 

ドラゴンクエストのモンスターを仲間にして育てたり、モンスターの配合などを行って新たなモンスターを生み出したりもして、仲間であるモンスター達に戦ってもらうモンスターマスターとなって冒険をする作品こそが、ドラゴンクエストモンスターズという作品だった。

 

そんなドラゴンクエストモンスターズの世界には様々な国が存在していて、巨大な大樹の中に存在するタイジュの国、島国であるマルタの国、カレキのようになっていた大樹に存在するカレキの国などがあり、他にも旅のとびらや、異なる世界に繋がる鍵なども存在するドラゴンクエストモンスターズの世界。

 

何故かそんなドラゴンクエストモンスターズのカレキの国に生まれ変わることになった俺。

 

現代日本で死んだことは間違いない俺が、完全に別世界というか、ドラクエのモンスターと人間が共に生きている世界で生きることになって、明らかに違いすぎる環境への戸惑いは間違いなくあったが、気のいいモンスター達と接している内に、そんな戸惑いなどは自然に薄れていった。

 

人というものは、どんな環境にも慣れてしまうものなのだろう。

 

モンスター達と触れ合うことが増えたきっかけは、何故か俺が生まれつき波紋の呼吸を自然と行っていたことで、訓練も無しにある程度の波紋を使うことができていたことも関係しているかもしれない。

 

波紋による多少の身体能力の向上と、傷や痛みを癒す波紋の力を使えたことで、ある程度は無茶ができた俺は、モンスター達と触れ合いながらも、波紋の鍛練を行っていく日々を過ごしていく。

 

両親がカレキの国のモンスターマスターであったことも影響して、モンスター達と触れ合う機会が多かった俺は、怪我をしたモンスター達を波紋で治療することもあり、モンスター達から感謝されることもあった。

 

治療をしたり、一緒に食事をして仲が良くなったモンスター達から「仲間になりたい」と頼まれることになり、俺の初めての仲間となったのは、スライムのスラックと、ボックススライムのボックラ、ホイミスライムのイミスという3体。

 

全員スライム系ではあるが、モンスターマスターであった両親の仲間であったので、俺の仲間となった全員のレベルはそれなりに高く、弱くはない仲間達。

 

攻撃のスラック、防御のボックラ、回復のイミスという組み合わせは、中々悪くはない。

 

モンスターマスターである両親から正式にモンスターマスターとして認められた俺は、仲間達と一緒にカレキの国にある旅のとびらで旅に出る。

 

旅のとびらの先にある様々な国を巡り、冒険を繰り広げては、カレキの国に戻るという生活をしていた俺。

 

冒険を繰り返して仲間を増やしたり、配合などで新たな仲間を得ることもあって、連れている仲間達は入れ替わることもあったが基本的にスライム系であり、現在はゴールデンスライムのゴールデンと、エンゼルスライムのエンゼに、マダンテを使えるスライムのスラック20世を連れていた俺は、スライム系に特化したモンスターマスターとなっていた。

 

カレキの国ではそれなりに名の知れたモンスターマスターとなっていた俺は、新たに出現した旅のとびらの調査を任され、仲間達と一緒に旅のとびらの先へと向かうことになったが、闇に覆われて太陽が無いこの世界は、どうやら???系ことドラクエの魔王達が野生のモンスターとして登場する世界だったようだ。

 

容赦なく俺にまで魔法を放ってくる様々な野生の魔王達の攻撃からは、1番頑丈なゴールデンが盾になって庇ってくれたが、ゴールデンほど頑丈ではないエンゼとスラック20世が、野生の魔王達の攻撃で傷付いていたのは間違いない。

 

波紋やアモールの水などを用いてエンゼやスラック20世を癒していき、戦闘の際は俺自身も波紋を用いて自衛を行うようにして、魔王達を打ち倒していきながら、この世界のヌシを探していった俺達。

 

世界の果てにある魔王の城のような場所で、待ち受けていたのは、最終形態となっていたデスタムーアであり、頭部と両手だけしか存在しないとしても、魔神と呼ばれてもおかしくはないデスタムーアは、間違いなく最強の敵であった。

 

当然のように此方を狙ってくる野生のデスタムーアが繰り出す様々な魔法が、俺に直撃し、メラゾーマに焼かれ、マヒャドで凍結させられて、イオナズンの爆裂が此方の身体を痛め付けていく。

 

エンゼが俺にベホマを使う姿を黙って見ていたデスタムーアは明らかに此方を痛め付けることを楽しんでいるみたいだ。

 

デスタムーアはゴールデン達よりも俺を集中して狙っていたが、何度痛め付けられようと立ち続けて、指示を出し続けた俺の折れない姿を見て、デスタムーアは不満そうにしていたな。

 

「消し飛ぶがよい、マダンテ!」

 

「させるか!マダンテ!」

 

俺を狙って放たれたデスタムーアのマダンテに、スラック20世が同じくマダンテを放ち、相殺しようとしたがデスタムーアのマダンテの威力は並みではなく、威力と衝撃を幾らか減退させるだけに留まり、俺の身体は後方に大きく飛ばされていく。

 

趣味の悪い魔王城の壁面に叩き付けられ、強烈な痛みが全身を駆け巡り、盛大に血を吐き出してしまう程に身体は痛め付けられていたが、口端の血を拭った俺は立ち上がった。

 

戦っているのは俺だけじゃないから、俺だけ先にお寝んねしている訳にはいかないんで、全身が痛かろうが血を吐こうが、俺は戦うと決めている。

 

「何故、そこまでして立ち上がる」

 

理解できないものを見るかのような視線を此方に向けてきたデスタムーアの言葉を鼻で笑った俺は口を開いた。

 

「ゴールデンもエンゼもスラック20世も、モンスターマスターの俺の指示に命を預けてくれてんだ。仲間が命懸けで戦ってるのに、俺だけ何もしないで寝てるだけってのはモンスターマスターとしては駄目だろ。そりゃあ立ち上がるさ、何度でもな」

 

「くだらんな、立ち上がるだけが限界の貴様に何ができる」

 

「お前に勝てる。ガンガンいこうぜ!お前ら!」

 

せかいじゅのしずくを振り撒いて、自身の怪我と仲間の怪我を癒した俺は、ゴールデン達と一緒にデスタムーアへと向かって駆け出す。

 

走りながらマダンテで魔力を使い果たしたスラック20世へと、魔力を全回復させるエルフののみぐすりを飲ませた俺は「次にマダンテ放つタイミングはスラック20世に任せるぜ」とだけ言うと、波紋の呼吸で生み出した波紋を高めていった。

 

「ゴールデンは、におうだちで攻撃を受け止めてくれ。エンゼは俺にバイキルトを頼む」

 

仲間達に指示を出した俺は、ゴールデン達が俺の指示に従って動いている内に、デスタムーアへと疾走し、距離を詰めていく。

 

「人間ごときが!」

 

デスタムーアが振り下ろす腕をゴールデンが受け止めたところで、地を蹴り跳躍した俺は、デスタムーアの頭部目掛けて拳を振るい、放つのは山吹色の波紋。

 

「サンライトイエロー!オーバードライブ!」

 

練り上げた波紋により山吹色に輝く拳がデスタムーアの頭部へと命中すると「ぐううっ!これは忌まわしき太陽の光と同じ攻撃だと!」と驚愕しながら苦しんでいたデスタムーア。

 

「世界を闇で覆っているのには理由があるとは思ったが、やはり太陽が苦手だったみてぇだなぁ」

 

予想が的中して笑みを浮かべる此方に苦々しい顔を向けたデスタムーアは「何故人間ごときが太陽の力を」と困惑を隠せていない。

 

「敵が素直に教えてくれると思ってんなら、魔王ってのは随分とお目出度い頭してるよな」

 

そう言った俺に対し、憤りを隠さないデスタムーアが口を開く前に「お前の次の台詞は「頭に乗るなよ人間ごときが」だ」と言葉を先読みした俺。

 

「頭に乗るなよ人間ごときが!」

 

俺の予想した通りの台詞を言ったデスタムーアは、先読みされたことに気付いて、一瞬動きが止まる。

 

「喰らえ!マダンテ!」

 

その一瞬があればスラック20世がマダンテを放つのには充分だったようだ。

 

「ぐおおおおっ!」

 

マダンテが直撃し、明らかに弱ったデスタムーアへと全員で集中攻撃を行っていく俺達。

 

「オーバードライブ連打!」

 

「ばくれつけん!」

 

「がんせきおとし!」

 

俺とゴールデンにエンゼの攻撃をデスタムーアへと連続で叩き込み、怯ませたデスタムーアへと、再びエルフののみぐすりを飲んだスラック20世がトドメの呪文を唱えた。

 

「これで終わりだ!マダンテ!」

 

魔力を回復させることが可能な道具を持つモンスターマスターが居たからこそ可能なマダンテの連発で、完全に息絶えたデスタムーアは動かない。

 

こうして闇に覆われた魔神の世界から無事に帰還することができた俺達は、疲れた身体を動かして帰宅すると、ゆっくりと眠ってから旅のとびらの先にあった世界について、カレキの国の国王に報告していく。

 

???系の魔王が多い世界が危険だと判断したカレキの国の国王は、問題の旅のとびらは封鎖すると決めたそうだ。

 

魔王が多数な世界では随分と無茶をすることになったが、頼れる仲間達が居たから今回も生きて、カレキの国に戻ってくることができた。

 

ゴールデン達には感謝の気持ちとして、しもふりにくをたらふく喰わせてやるとしよう。

 

そう決めた俺は、財布を片手に買い物に出かけ、買い込んだしもふりにくをゴールデン達に食べてもらって仲間達を労っておくことにした。

 

まあ、大切な仲間達と出会えたドラゴンクエストモンスターズの世界で生きるのも中々悪くはないな。




本作主人公が戦ったのは特殊個体のデスタムーア最終でしたが、ドラゴンクエストモンスターズプラスに登場したデスタムーア最終とは、また別の個体になりますね
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