両津勘吉 パトロールをしながらフーデリ配達で金儲けの巻   作:梅酒24

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最終話:ドローンでドロン

派出所の机の上には、壊れた自転車の部品とスマホが山のように積まれていた。

 

その中心で、わしは腕を組んでいた。

 

「フーデリは儲かる……」

 

だが。

 

「人間には限界がある」

 

人間は疲れる。

腹も減る。

トイレにも行く。

 

しかも台風の日は命がけだ。

 

あのときは本当に死ぬかと思った。

 

だが世の中には、疲れない配達員がいる。

 

飯も食わない。

寝ない。

給料もいらない。

 

そう。

 

ドローンだ。

 

わしはスマホを取り出した。

 

「最近は物流ドローンが流行ってるんだよな」

 

日本でも実験が始まっている。

例えば山間部では、医薬品や弁当をドローンで届ける実験がある。

 

アメリカでは

Amazonの

Prime Air

 

中国では

JD.com

 

などがドローン配送をやっている。

 

つまり――

 

「未来の物流は空だ!」

 

わしは机を叩いた。

 

「ならばわしが先にやる!」

 

翌日。

 

亀有の河川敷。

 

そこには奇妙な光景が広がっていた。

 

20台のドローン。

 

緑の配達バッグ。

 

ピザ箱。

 

そして中央に立つ男。

 

わしである。

 

「諸君!」

 

前にはフーデリ研究会、通称F研のメンバー。

 

「今日から作戦を開始する!」

 

ホワイトボードを書く。

 

両津ドローン物流システム

 

①注文受信

②AIルート計算

③ドローン発進

 

学生が言った。

 

「でも両津さん」

 

「ドローンは航空法が……」

 

確かに日本では

航空法

 

という法律がある。

 

人口密集地では飛ばせない。

夜間飛行も許可がいる。

 

だが。

 

わしはニヤリと笑った。

 

「だから河川上空を飛ばす」

 

指差す。

 

荒川

 

「川の上なら家がない!」

 

「つまり合法ギリギリだ!」

 

学生たちがざわつく。

 

「天才だ……」

 

作戦開始。

 

スマホが鳴る。

 

注文。

 

Uber Eats

ピザ

 

出前館

寿司

 

Wolt

ラーメン

 

わしは叫んだ。

 

「発進!」

 

ブゥゥゥン!!

 

20台のドローンが空へ飛び上がる。

 

その光景はまるで小型の戦闘機部隊。

 

F研の学生が叫ぶ。

 

「すごい!」

 

「本当に飛んでる!」

 

だが。

 

次の瞬間。

 

強風。

 

ドゴォォォ!!

 

ドローンが揺れる。

 

そのときニュース速報。

 

「東京湾に台風接近!」

 

風速

 

30メートル。

 

学生が叫ぶ。

 

「両津さん!!」

 

「落ちます!!」

 

だが。

 

わしは冷静だった。

 

「慌てるな」

 

スマホを操作する。

 

「フォーメーションC!」

 

ドローン同士を連結。

 

ピザを中央へ。

 

重い荷物を下に。

 

軽い荷物を上に。

 

つまり

 

空中ピラミッド。

 

風を受け流す構造だ。

 

学生たちが叫ぶ。

 

「すごい……!」

 

「物理学だ……!」

 

だが。

 

次の瞬間。

 

警察ヘリ。

 

ババババババ!!

 

スピーカーが響く。

 

「こちら警視庁!」

 

「不審なドローンを確認!」

 

わしは固まった。

 

スピーカー。

 

「直ちに着陸せよ!」

 

学生が震えた。

 

「終わった……」

 

だが。

 

わしは言った。

 

「まだだ」

 

スマホを操作。

 

ドローンが急旋回。

 

そして。

 

全部のドローンが

 

弁当を一斉投下。

 

ピザ。

 

寿司。

 

ラーメン。

 

各家庭の庭へ。

 

スマホに通知。

 

配達完了。

 

学生

 

「天才だ!!」

 

その瞬間。

 

背後から怒鳴り声。

 

「両津ぅぅぅ!!」

 

振り向く。

 

そこにいたのは

 

大原大次郎

 

部長である。

 

部長はドローンの残骸を見て言った。

 

「説明してもらおうか」

 

わしは敬礼した。

 

「災害時物流実験です!」

 

部長

 

「うむ……」

 

「住民は喜んでいたな」

 

わしは思った。

 

(助かった……)

 

だが次の瞬間。

 

ニュース速報。

 

「謎のドローン配達組織」

 

「警察官関与か」

 

部長の拳が飛んだ。

 

ドゴォォォ!!

 

「両津のバカはどこだぁぁぁ!!」

 

わしは叫んだ。

 

「逃げる!!」

 

こうして。

 

両津ドローン物流帝国は

 

たった一日で崩壊した。

 

ということでわしはドローンだけにドロンする!!!!(完)

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