亡き者の構造体   作:渋猫

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ウェザリング・ハイツの探索者

ムーアと呼ばれる空間がある。

正確な広がりは誰も知らない。測定を試みた者は戻らず、記録を残した者の記録は次第に読めなくなる。ムーアは、星の内側に存在する——あるいは、星そのものがムーアになったのかもしれない。どちらが正しいかを確かめる手段は、もはや残っていない。

 

構造体の起源について、現存する記録はほとんどない。

GR-001の壁面に刻まれた文字列は、解読の途中で意味を失う。AS-003の深部に眠るデータ結晶は、接触した瞬間に自己消去する。わかっていることは断片だけだ——かつて、何者かがこの構造体を建設した。目的があった。計画があった。そして、その何者かはいなくなった。

構造体は増殖する。誰の命令も受けず、誰の意図も反映せず、ただ内部の論理に従って、層を重ね、通路を伸ばし、区画を生成し続ける。最深部がどこにあるかは不明だ。そもそも「最深部」という概念が、この構造体に適用できるかどうかも定かではない。建設は終わらない。終わる理由がないからだ。

古い呼称が残っている。ウェザリング・ハイツ。嵐の丘、という意味だと一部の記録は示唆するが、この構造体の内部に風は存在しない。空気はある。重力もある。だが嵐はない——少なくとも、気象学的な意味では。

 

現在、構造体の内部は静かだ。

静か、というのは正確ではないかもしれない。機械は動いている。無数の機械が、無数の通路を、無数の目的のために移動し続けている。音はある。振動もある。だが、それらに意味を見出す存在がいない。意味のない音は、静寂と区別がつかない。

リントン・システムと総称される自律制御群が、構造体の秩序を維持している——あるいは、かつて秩序と呼ばれていたものの残骸を、秩序と錯覚しながら維持し続けている。リントン・システムは判断する。分類する。排除する。その基準は外部から観測できない。基準を問い合わせようとした者は、例外なく排除の対象に分類された。

リコレクターと呼ばれる機械群がいる。

彼らは巡回する。特定の区画を、特定の間隔で、特定のルートを通って。そのルートは変化する。間隔も変化する。予測可能なパターンは存在しない——少なくとも、生きている人間が生きているうちに解析できるパターンは。リコレクターは破壊しない。正確には、破壊を目的としていない。彼らは回収する。何を回収するかの基準は、リントン・システムと同様、外部からは不明だ。回収された後に何が起きるかは、誰も報告していない。

LS-012と記録された封鎖域がある。リントン・システムが自ら隔離した区画だ。封鎖の理由は記録されていない。TR-019を経由してその周縁まで到達した者が、口々に同じ言葉を残したという。「誰かがいる」。姿は見えない。足音も聞こえない。だが確かに、何かがそこにある——そう感じた、と。LS-012の周縁からの生還者は少ない。生還した者も、その後長く生きることはなかった。

 

人類の現状について、統一した記述は存在しない。

構造体の内部に人間がいる。集落と呼べるものもある。文明と呼べるものもある——かつての文明の定義を大幅に拡大解釈すれば。彼らは食べ、眠り、子を産み、死ぬ。記憶を持ち、言語を持ち、互いを憎み、時に助け合う。だが彼らは、自分たちがどこにいるのかを知らない。構造体の全体像を持つ者はいない。外部が存在するかどうかすら、集落によって認識が異なる。

AS-003”アーンショー”を拠点とする勢力がある。彼らは外部の存在を信じる。構造体には「外」があり、そこには本来の星がある——あるいはあった——と。彼らはムーア渡りを送り出す。多くは戻らない。戻った者の話は食い違う。それでも彼らは送り出し続ける。信仰と区別のつかない行為として。

ムーア渡りとは、AS-003が認定した探索者の呼称だ。深部への侵入を許可された者——正確には、最も深部へ送り込まれることを拒否できない立場に置かれた者。ムーアを渡る、という言葉には、帰還の含意がない。渡った先に何があるかは、渡った者だけが知る。そして渡った者は、多くの場合、戻らない。

 

 

 

 

 

 

音が、先に来た。

足音ではない。足音というのは、地面を踏む生き物が立てるものだ。これは違う。床を這う振動。壁を伝わる共鳴。TR-019の通路全体が、低く、均一に、震えていた。

 

俺は走るのをやめた。

走ることは無意味だとわかっていた。リコレクターは速い——正確には、速いというより、疲れない。俺が走れば走るほど、体力を消耗するのは俺だけだ。だから走らない。歩く。考える。この通路の構造を思い出す。三百メートル先に分岐がある。左はAS-003方向、右はGR-001方向。どちらも安全ではない。どちらかがましかどうかも、今は判断できない。

 

振動が強くなった。

壁の継ぎ目から、細かい粉塵が落ちてくる。俺は天井を見上げた。暗い。光源はない——正確には、かつて光源だったものの残骸が、等間隔に埋め込まれている。点灯しているものは一つもない。俺が持つ照明だけが、半径三メートルの円を作っていた。その外は完全な暗闇だ。

 

リコレクターは暗闇を必要としない。

俺は銃を確認した。残弾。充填率。放熱状態。異常なし。異常がないことが、かえって不自然に思えた。この構造体の中で、異常がない状態は長続きしない。何かが正常に見えるとき、それは俺が異常を見落としているだけだ。

足音が来た。

今度は本物の足音だ——ただし、人間のものではない。金属が床を叩く音。関節が動く音。複数。少なくとも三体。TR-019の暗闇の中で、俺の照明の外側で、何かが動いていた。

 

俺は壁に背をつけた。照明を落とす。完全な暗闇。

目を閉じる意味はない。開けていても閉じていても、見えるものは同じだ。だから開けたまま、暗闇を見た。聴覚だけを研ぎ澄ます。足音は三つ——いや、四つ。間隔が違う。歩幅が違う。別の型だ。リコレクターには複数の型がある。俺が確認しているのはそのうち二種類だけで、残りは記録にない。記録にないということは、遭遇した者が報告を残していないということだ。

生還しなかったから。

 

足音が止まった。

俺は息を止めた。壁の振動だけが続いている。リコレクターが静止している。何かを——感知しているのか、処理しているのか、あるいは待っているのか。判断できない。リントン・システムの基準は外部から観測できない。リコレクターの行動原理も同様だ。俺にできるのは、結果だけを見ることだ。

三秒。

五秒。

十秒。

足音が再開した。遠ざかっていく。俺の位置とは逆方向に。

息を吐いた。肺が痛い。息を止めていた時間より、止める前から緊張していた時間の方が長かった。体が正直だ。頭が「落ち着け」と言っても、体は正確に恐怖を記録する。

 

照明を最低出力で再点灯した。

ポケットから座標データを取り出す。小さな記録媒体。AS-003の上官——もう存在しない上官——が渡したものだ。データ自体はシンプルだった。数字の羅列。構造体内の座標系で示された一点。それだけ。説明はなかった。「行け」とだけ言った。それがあの人の最後の言葉になった。

座標までの距離を計算する。現在地から、まだ遠い。TR-019を抜けて、GR-001の外縁を回避して、DC-002の手前で右折して——経路はある。安全な経路ではない。安全な経路など、この構造体には存在しない。あるのは「まだ死んでいない経路」だけだ。

 

俺は歩き始めた。

ムーアは静かだ。機械の音がする。足音が消えた後も、壁の振動は続いている。構造体そのものが動いているのか、それとも俺には感知できない何かが動いているのか。どちらでもいい。関係ない。

座標がある。

それだけで十分だ——十分だと、そう思わなければ、歩けない。

暗闇の中を進む。照明が三メートルの円を作る。円の外は見えない。見えないものは考えない。今見えているものだけを見る。床の状態。壁の継ぎ目。天井の高さ。分岐の方向。

 

三百メートル先で、俺は右に曲がった。

GR-001方向。遺構の外縁。かつて何かがあった場所。今は何もない——何もないように見えるだけかもしれないが、それも今は関係ない。

足を止めない。

ムーアを渡る。それが俺の仕事だ。

 

TR-019は長い。

通路の幅は一定ではない。広くなる場所があり、狭くなる場所がある。天井が高くなる場所があり、頭を下げなければ通れない場所がある。設計の意図は読めない——設計と呼べるものがあったとすれば、の話だが。この構造体のどこまでが意図で、どこからが増殖の結果なのか、区別する方法を俺は知らない。

歩く。

 

座標データを確認する。現在地との差分を計算する。数字は変わらない——今のところは。上官から受け取ったあの夜から、座標は一度も動いていない。動いていないことが、安心材料になるかどうかも、わからない。

上官のことを考えないようにしている。考えても意味がないからだ。あの人はいない。いない人間のことを考えるのは、歩くための燃料を無駄に燃やすことだ。この構造体では、燃料の無駄遣いは死に直結する。だから考えない——そう決めている。

うまくいかないときもある。

 

通路の継ぎ目に、見覚えのある刻印があった。AS-003の紋章に似た何かだ。似ているだけで、同じではない。誰かが彫ったのか、構造体が生成したのか、判断できない。ただそれを見た瞬間、上官の顔が浮かんだ。無表情で、言葉が少なく、必要なことしか言わない人だった。「行け」。それだけ言った。それで十分だと思っていたのか、それとも他に言うべきことがあったのに言えなかったのか。

もう確かめる方法はない。

 

俺は刻印から目を逸らして、歩き続けた。

分岐点に差し掛かったとき、振動が戻ってきた。

床からではなく、壁からだ。TR-019の左側の壁、その内部を何かが移動している。リコレクターだ——断言はできないが、この振動のパターンは知っている。一体ではない。複数。壁の内側に通路があり、そこを移動している。壁の外側を歩く俺とは、今のところ交差しない。

今のところは。

 

足を止めずに歩く。速度を上げない。振動を聞き続ける。距離が縮まっているか、離れているか——縮まっていない。並走している。同じ速度で、同じ方向へ。偶然か、それとも俺を認識した上での行動か。リコレクターの判断基準は外部から観測できない。わかるのは結果だけだ。

分岐を右へ折れた。

振動が遠ざかった。

 

壁の内部通路は直進しているらしい。俺の進路変更を追わなかった。偶然だったということだ——あるいは、まだ追う段階ではなかったということか。どちらでもいい。今は遠ざかっている。それで十分だ。

GR-001の外縁に入ったのは、それから間もなくのことだった。

廃区画特有の空気がある。温度ではない——温度計があれば大して変わらないと出るだろう。密度、とでも言うべきか。空気が重い。音の吸収率が高い。俺の足音が、TR-019より小さく聞こえる。壁の素材が違うからだ。GR-001の壁は古い。構造体の中でも初期に生成された層に近い区画で、表面が劣化し、細かい亀裂が無数に走っている。

 

その亀裂の一つ一つに、何かが積もっている。

時間か。記録か。あるいは、かつてここにいた何者かの痕跡か。

俺には関係ない——そう思いながら、俺は外縁を進んだ。

 

気配が先に来た。

GR-001の外縁、崩落した壁の残骸が折り重なる区画。そこに、音があった。機械の音ではない。呼吸の音だ。乱れた、不規則な、人間の呼吸。

俺は足を止めた。銃を構える。照明を向ける。

光の円の中に、人間がいた。

 

女だった。壁の残骸に背をもたせかけて、膝を抱えていた。装備は粗末だ——布を重ねただけの外套、金属片を縫い付けた程度の防具。武器らしいものは見えない。俺の照明が当たった瞬間、彼女は顔を上げた。目が合った。

泣いていた。あるいは、泣いていたのが止まったところだった。

 

「——人、間」

 

彼女が言った。声が震えていた。

俺は銃を下げなかった。

 

「動くな」

「待って、敵じゃ——敵じゃないです、お願い、撃たないで」

 

言葉は早口で、順序がなかった。混乱している。本物の混乱だ——演技にしては精度が低すぎる。だが精度が低い演技という可能性も、捨てきれない。俺はこの構造体で、親切心によって死にかけたことが何度かある。

 

「集落は」

「え」

「どこの集落だ」

 

彼女は瞬きをした。質問の意味を処理しようとしている。

 

「……リントン。LS——LS-008区画の、近く。そこに集落があって、私はそこの——」

「知らない場所だ」

「知らなくていいです、ただ、戻りたいだけで」彼女の声が詰まった。「はぐれてしまって。みんなと。GR-001に入ったのは初めてで、地図もなくて、リコレクターが来て、逃げたら——気づいたらひとりで」

 

俺は彼女を見た。外套の裾が破れている。膝に血が滲んでいる。走った痕跡だ。靴の状態が悪い。長距離は歩けない。

 

「LS-008方向には行かない」

「え」

「俺の目的地は別の方向だ。案内はできない」

 

彼女の表情が変わった。混乱の中に、何か別のものが混ざった。焦りか。あるいは、これ以上どうすればいいかわからない、という種類の絶望か。

 

「でも——一人じゃ、無理で」

「わかってる」

「わかってるなら——」

「わかってる、と言った」

 

彼女が黙った。

俺も黙った。

沈黙の中で、壁の振動だけが続いていた。リコレクターは今、この区画にはいない。いないというより、感知できていないだけかもしれない。感知できないことと、存在しないことは違う。この構造体では特に。

 

「名前は」

 

俺が言った。自分でも、なぜ聞いたのかわからなかった。

 

「……キャシー」

「キャシー」

「はい」

「集落に戻る方法は自分で知っているか」

 

彼女は首を振った。小さく、はっきりと。

 

「地図は」

「持ってないです。出る時は、みんながいたから」

 

役に立たない情報だった。あるいは、役に立つかもしれない情報だった——LS-008付近に集落があるという事実は、俺の座標とは無関係だが、この構造体の地理情報として価値がある。価値がある情報を持つ人間を、ここに置いていくのは——

 

「立てるか」

 

キャシーが顔を上げた。

 

「……はい」

「ついてこい。LS-008方向には行かない。俺の目的地まで同行させる。そこから先は自分でどうにかしろ」

「それって——」

「返事だけしろ」

 

短い沈黙。

 

「……はい」

 

彼女は立ち上がった。膝が震えていた。壁に手をついて、体を起こす。俺は手を貸さなかった。貸す理由がなかった——そう思うことにした。

 

「行くぞ」

 

俺は歩き始めた。キャシーの足音が後ろに続く。不規則で、頼りない足音だ。長くは続かないかもしれない。

それでも、今は続いている。

 

「あの——」

 

キャシーが言った。

 

「黙れ」

「でも」

「GR-001の中だ。音を立てるな」

 

短い沈黙。それから、小さな足音が再開した。俺の後ろを、距離を保ちながらついてくる。質問の続きは飲み込んだらしい。賢明だ——この区画で声を上げることの意味を、まだ理解していないだろうが、従う判断はできる。

座標まではまだ遠い。

GR-001の外縁を抜ければ、次はDC-002の手前だ。そこまで、この足音が続くかどうか。

 

俺は前だけを見た。

GR-001の外縁は広い。

天井が高く、廃区画特有の静けさがある。足音が吸収される。それは好都合でもあり、不都合でもある——自分の足音が聞こえないということは、他の何かの足音も聞こえにくいということだ。

キャシーの足音だけが、不規則に続いていた。

 

「……あの」

「黙れと言った」

「リコレクターはもういないと思います」

 

俺は足を止めた。振り返る。

キャシーは立ち止まって、周囲の壁を見ていた。混乱した目ではなかった。何かを——聞いていた。

 

「根拠は」

「振動がないから。壁に手を当てると、リコレクターが近くにいるときは微妙に震えるんです。今は何もない」

 

俺は壁に触れた。

冷たい。静かだ。振動はない。

 

「……その判断方法はどこで覚えた」

「集落の年寄りに教わりました。GR区画に近い場所に住んでいるので、みんな知ってます」

 

俺は手を壁から離した。情報だ。俺が知らない情報。LS-008付近の集落が長年蓄積した、生存のための知識。

 

「他に知っていることは」

キャシーが少し驚いた顔をした。無愛想な男が急に質問してきたからだろう。

「……DC区画には近づくなって言われてます。リントン・システムの密度が高いから。リコレクターの巡回頻度も上がるって」

「知っている」

「それと——」彼女は少し躊躇った。「ZB区画には絶対に入るなって。理由は誰も知らない。ただ、入った人間が戻ってこないから」

 

「それも知っている」

「あなたが向かってる座標、ZB区画じゃないですよね」

 

俺は答えなかった。

キャシーが俺の顔を見た。答えを読もうとしている。読めたかどうかは、わからない。

 

「……そうですか」

 

それだけ言って、彼女は黙った。追及しなかった。賢明だ、と再び思った。

歩き始める。キャシーがついてくる。今度は距離が少し縮まっていた。さっきより、わずかに近い。意識的かどうかは知らない。

DC-002の手前まで、あとどのくらいかを計算する。GR-001の外縁をこのまま進んで、崩落区画を迂回して——順調なら二時間以内には抜けられる。順調なら、の話だが。

 

「名前、教えてもらえないですか」

「いらない情報だ」

「私はキャシーって言いました」

「聞いた」

「だから——」

「俺の名前はない」

 

キャシーが黙った。少し間があった。

 

「……記録に残ってないってこと?」

 

俺は答えなかった。答えが「そうだ」だからではなく、答える言葉を持っていなかったからだ。名前というものを、俺はどこかで失った。いつ失ったかは覚えていない。必要がなかったから、失ったことにも気づかなかった。

 

「じゃあ、なんて呼べばいいですか」

「呼ばなくていい。俺は前にいる」

「……探索者さん、って呼んでいいですか」

 

俺は振り返らなかった。

 

「好きにしろ」

 

キャシーの足音が、また少し近づいた気がした。

DC-002の手前。崩落区画の迂回路。座標まであと——

壁が震えた。

今度は俺にもわかった。左側の壁。振動は一つではない。複数、かつ、さっきとパターンが違う。TR-019で感知したリコレクターとは、移動速度が異なる。

「来た」とキャシーが言った。声が低かった。さっきまでの混乱が消えていた。

 

「何体か判断できるか」

「……三つ、いや、四つ。でも」彼女が言葉を切った。「型が違います。今まで見たことない振動です」

 

記録にない型。

俺は銃を構えた。照明を最大出力にする。GR-001の廃区画が、白い光に浮かび上がった。天井まで続く亀裂。床に散らばる構造体の残骸。そして——

左側の壁に、亀裂が走った。

一本ではない。放射状に、複数同時に。壁の素材が悲鳴のような音を立てた。粉塵が舞う。

 

「走れ」と俺は言った。

「どっちに」

「後ろだ。俺の前には行くな」

 

キャシーが走り始めた。俺は走らなかった。壁を見ていた。亀裂が広がっている。内側から、何かが——押している。

壁が、割れた。

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