過労死したシステムエンジニアの鍵谷悟は、白い空間で神様から奇妙な依頼を受ける。
「物理法則が限界を迎えて資源が尽きそうだ。だから、この世界に『魔法』という修正パッチを当ててほしい」

 管理者権限(Administrator)と共に現代へ転生した悟が選んだ手段は、魔法の「オープンソース化」だった。
 彼が立ち上げた謎のWikiサイト『アカシックレコード』。
 そこにたった1ページ、「光を生み出す魔法陣」が公開された瞬間、ネット社会は変貌を始める。

 最初は「釣りだ」「オカルトだ」と嘲笑していた掲示板の住人たち。
 しかし、底辺配信者の放送事故、理系大学生の困惑、そして深夜の停電を経て、冗談は「衝撃の事実」へ、そして「生存のためのインフラ」へと変わっていく。

 これは、魔法という未知のテクノロジーが、SNSと掲示板を通じて世界をハッキングしていく、48時間の記録。

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物理法則の袋小路(デッドエンド)

第1話:物理法則の袋小路(デッドエンド)

 

 音がない。

 そう気付いた時、私は自分が既に「個」としての輪郭を失っていることを悟った。

 直前まで鼓膜を震わせていた地下鉄の轟音も、湿った咳払いも、擦り切れたブレーキ音も、全てが遠い彼方へ消失している。

 痛みはなかった。恐怖すらない。

 ただ、長年稼働し続けた古いサーバーの電源を静かに落とした時のような、底知れない安堵だけがあった。

 

 ああ、終わったのだ。

 システムエンジニアとして、あるいは現代という巨大な機構の歯車として、四十五年間回転し続けた私のCPU(脳)は、ようやく熱暴走の危険から解放された。

 タスクマネージャーを確認する必要もない。未読メールの山も、納期直前のデスマーチも、明日という名のバグだらけのアップデートも、もう存在しない。

 

 視界――と呼べるものがあるならば――は、完全な白一色だった。

 RGB値における「255, 255, 255」。

 影もなければ、境界線もない。上と下の概念すら溶け合った、絶対的な無の空間。

 私はそこで、重力という物理法則の枷から解き放たれ、ただ情報の残滓として漂っていた。

 

 このまま拡散し、宇宙のノイズの一部になるのだろうか。

 それも悪くない。エントロピー増大の法則に従い、秩序ある生から、無秩序な死へと還る。それは物理学者たちが証明した通り、宇宙で最も美しい安定へのプロセスだ。

 

「――ほう。意外と早く自我を取り戻したのう」

 

 不意に、波紋のような声が思考の海を揺らした。

 聴覚で捉えた音ではない。もっと直接的な、脳髄の奥底にコードを書き込まれるような響き。

 私は緩慢な動作で、意識の焦点を「声」の方向へと向けた。

 

 そこに、異物がいた。

 純白の空間において、唯一の色彩と質量を持つ存在。

 真っ白な髭をたくわえ、古風なローブを纏った老人。いかにも、といった風体だ。ステレオタイプすぎて、逆に厳粛さを感じさせるその姿は、絵画の中から抜け出してきたようでもあり、あるいは高解像度の3Dモデルのようでもあった。

 

 老人は虚空にあぐらをかき、興味深そうに私を見下ろしている。

 その瞳は、深淵のように深く、それでいて鏡のように冷徹だった。

 

「初めまして、で良いのかな。……そこな魂、お主が『鍵谷 悟(かぎや さとる)』であっておるか?」

 

 名前を呼ばれ、私の内側で散逸しかけていた自我が急速に再構築される。

 鍵谷悟。

 そうだ。それは私が四十五年間背負ってきたラベルだ。

 くたびれたスーツ。安酒の味。深夜のオフィスの冷たい青白さ。それらの記憶が、走馬灯というよりはバックアップデータの復元のように、淡々と脳裏を過ぎ去っていく。

 

「……ええ。確かに、鍵谷ですが」

 

 声帯を持たないはずの私は、しかし明確な意思として返答していた。

 目の前の存在が何者であるか、問うまでもなかった。

 この圧倒的な存在感(プレッシャー)。この空間の管理者(アドミニストレーター)。

 一般的に「神」と呼ばれる存在以外に、該当するカテゴリーが見当たらない。

 

「うむ、データ通りじゃな」

 

 老人は満足げに頷き、手に持っていた杖――ただの木の枝に見えて、その実、宇宙の縮図のような複雑な紋様が刻まれた棒――を軽く振った。

 

「単刀直入に言おう。ワシはこの世界を管理しておる者じゃ。お主を呼び出したのは他でもない、ちと相談……いや、依頼があってな」

「依頼、ですか」

 

 死してなお、仕事の話か。

 私は内心で苦笑した。社畜根性が魂にまで染み付いているらしい。

 だが、不思議と嫌な気分ではなかった。目の前の老人が醸し出す空気は、理不尽なクライアントのそれではなく、行き詰まったプロジェクトを前に途方に暮れる、現場責任者の哀愁に近いものだったからだ。

 

「魔王討伐なら、人選ミスですよ。私はキーボードより重い物を持ったことがない」

「いやいや、そんな野蛮な話ではない。ワシが頼みたいのは、世界の『改修』……もっと言えば、OSのアップデートじゃ」

 

 その単語に、私の職業意識(エンジニア魂)が微かに反応した。

 神様は私の反応を見透かしたように、ニヤリと笑った。

 

「お主が生きた『現代地球』。……あの世界について、どう思う?」

 

 唐突な問いかけだった。

 私は少し考え、正直な感想を述べた。

 

「……閉塞感、でしょうか。何もかもが行き詰まっている」

 

 そうだ。生前、私が常に感じていたのは、見えない天井に頭を抑えつけられているような感覚だった。

 技術は進歩しているはずなのに、世界は少しも豊かにならない。

 スマートフォンの処理速度は上がっても、バッテリーの持ちは変わらない。AIは賢くなっても、それを動かす電力のために山が削られる。

 誰もが「何か」を変えようと必死だが、その足元にある土台が崩れかけていることに気づかないふりをしている。

 

「その通りじゃ」

 

 神様は重々しく頷いた。彼が指先を宙に滑らせると、空間に巨大なウィンドウが展開された。

 そこに映し出されたのは、美しい青い惑星――地球の、極めて病的なシステムログだった。

 

「この世界には今、神秘も魔法も存在せん。物理法則が絶対のルールとして動いておる。質量保存の法則、エネルギー保存の法則、熱力学第二法則……。それらが世界を厳格に定義し、バグのない堅牢な世界を作り上げてきた。だがな」

 

 老人の声が、低く沈んだ。

 

「仕様(スペック)の限界なんじゃよ。物理法則というOSのな」

 

 ウィンドウの中で、赤いグラフが警告音のように点滅する。

 中東の干上がった油田。海底の泥をさらってレアメタルを探す重機。そして、広大なデータセンターの排熱塔から立ち上る陽炎。

 

「物質文明は、物質そのものの枯渇によって首を絞められておる。化石燃料はあと数十年で枯渇。ウラン資源もピークを過ぎた。レアメタルも奪い合いじゃ。……物理法則の檻の中では、『無』から『有』は生まれん。あるものを奪い合うしかないのじゃ」

 

 映像が切り替わる。

 ひび割れた大地。水を求めて争う人々。

 そして、その横で稼働し続ける巨大なAIサーバー群。

 

「皮肉なものじゃろう? 人類は知性を手に入れた。だが、そのシリコンの知性を維持するために、どれだけの冷却水と電力を消費しておる? 人間が生きていくための水を、知性が飲み干してどうするんじゃ」

 

 私は言葉を失った。

 それは、薄々感じていた未来図だった。

 シンギュラリティが来れば全て解決する? いや、その前にハードウェアが焼き切れる。

 物理法則という完璧すぎるルールが、逆に人類の可能性を殺しているのだ。

 

「このままでは、あと50年……いや、30年で文明はクラッシュする。一度崩れれば、二度と再起動(リブート)はできん」

 

 神様はそこで言葉を切り、私を真っ直ぐに見据えた。

 その瞳には、創造主としての苦悩と、そして微かな希望の光が宿っていた。

 

「そこで、『魔法』じゃよ」

 

 老人の指先から、煌めく粒子が舞った。

 それは螺旋を描き、物理演算を無視した不規則な軌道で私の周囲を巡る。

 

「物理法則というカゴの中では、もうリソースが足りん。ならば、外部リソースを導入すればいい。ルール外の力……『魔法』という新しいパッチを当てるのじゃ」

 

「魔法……」

 

 私はその言葉を反芻する。

 ファンタジーや御伽噺ではない。もっとシステム的な、構造的な解決策としての魔法。

 

「魔力を用いて『無』から『水』を生み出す魔法。エントロピーを逆転させ、時間を早めて資源を再生させる魔法。……これさえあれば、エネルギー保存則などというケチなルールに縛られることはない」

 

 神様は熱っぽく語る。

 

「人類が次に進化すべきは、科学技術ではない。魔法技術(マギ・テック)なのじゃよ! 物理法則の上に、魔法という上位概念を上書きする。それこそが、この詰みかけた世界を救う唯一の手段じゃ!」

 

 私の胸の奥で、何かが熱く震えた。

 エンジニアとして、これほど魅力的なプロジェクトがあるだろうか。

 既存のシステムが限界を迎えた時、小手先の修正ではなく、根本的なアーキテクチャの刷新を行う。

 それは、技術者にとっての夢であり、究極の挑戦だ。

 

「……面白い」

 

 自然と、そんな言葉が漏れていた。

 死んだはずの心が、生き生きと脈打ち始めているのを感じる。

 

「ただの夢物語じゃなく、インフラとしての魔法。文明の延命措置としての魔法……。その発想はなかった」

「やってくれるか?」

 

 神様が、身を乗り出す。

 

「ええ、分かりました。その使命、引き受けましょう。現代社会に魔法というパッチを当てて、どう変化するか……この目で見てみたい」

 

 私の返答を聞くと、神様は破顔一笑した。

 その笑顔は、ようやく頼れる部下を見つけた上司のようでもあり、悪戯を企む少年のようでもあった。

 

「うむ、うむ! そう言うと思っておったぞ、鍵谷悟!」

 

 老人は高らかに笑い、杖を振り上げた。

 純白の空間が、ガラス細工のように微細な亀裂を走らせ始める。

 

「では、早速取り掛かるとしよう。……といっても、お主の今の肉体はもう使い物にならん。過労でボロボロじゃったからな」

「……耳が痛いですね」

「なので、新しい『器』を用意した。これからの時代を生きるのに相応しい、若くて丈夫な器じゃ」

 

 神様の手が、私の意識の核に触れる。

 温かいような、それでいて冷たいような、不思議な感覚。

 私の魂というデータが、圧縮され、変換されていくのが分かる。

 

「それと、魔法を広める手段はお主に任せるが、世界を変えるにはそれなりの権限が必要じゃろう」

「権限?」

「うむ。一般ユーザーと同じアクセス権では、世界の大規模改修はできん」

 

 神様は悪戯っぽく片目を瞑った。

 

「お主には『管理者権限(Administrator)』を与えておく。物理法則のルートディレクトリに直接アクセスし、書き換える権限じゃ。……まあ、一種のチートじゃな」

 

 パチン、と乾いた指鳴らしの音が響いた。

 その瞬間、私の足元――本来そこにあるはずのない床――が抜け落ちた。

 

「期待しておるぞ、鍵谷悟。この閉塞した灰色の世界に、極彩色の風穴を開けてくれ!」

 

 神様の声を背に、私は落下した。

 白一色の世界が遠ざかり、代わりに圧倒的な色彩の渦が押し寄せてくる。

 音、光、匂い、重力。

 生という名のノイズが、再び私を包み込もうとしていた。

 意識が溶け、混ざり合い、そして新たな形へと凝固していく。

 

 さらば、鍵谷悟。

 そして、ようこそ。

 

 新しい世界。

 新しい、私。

 

 

第2話:Hello World(世界への実装)

 

 落下する感覚は、唐突に断ち切られた。

 ガバッ、と上半身を起こす。

 背中を冷や汗が伝う感触。肺に流れ込む空気の、少し埃っぽい匂い。そして何より、全身をベッドに縛り付けるような重力。

 五感の解像度が、異常なほど鮮明だった。

 あの純白の空間での浮遊感が嘘のように、圧倒的な「物質」としての現実が、私の意識を肉体という檻に閉じ込めている。

 

「……戻ってきたか」

 

 乾いた声が出た。

 自分の声であって、自分の声ではない。少し高めの、変声期を終えて間もない少年のテノール。

 私はゆっくりと息を吐き出し、自らの掌を見つめた。

 節くれだった四十代の指ではない。皮膚は滑らかで、血管が若々しく脈打っている。まだ人生の重荷に押し潰されていない、新品に近いハードウェアだ。

 

 ベッドから降り、ふらつく足取りで部屋の鏡の前に立つ。

 そこに映っていたのは、どこにでもいる平凡な高校生の顔だった。

 少し猫背気味の姿勢。整ってはいるが特徴のない顔立ち。目元には慢性的な寝不足の隈があり、それがかえって理知的な、あるいは少し厭世的な雰囲気を醸し出している。

 

 ――鍵谷 悟(かぎや さとる)。十七歳。

 

 鏡像と視線が合った瞬間、脳内で膨大なデータ解凍が始まった。

 十七年分の記憶、感情、人間関係、通学路のショートカット、昨日の夕食の味、片思いの相手(特になし)、将来への漠然とした不安。

 それらが奔流となって流れ込み、私というOSの中に「サブディレクトリ」として格納されていく。

 人格の上書きではない。デュアルブート(二重起動)だ。

 元システムエンジニアとしての私の人格がホストOSとなり、鍵谷悟という少年の人格をゲストOSとしてマウントする。違和感はない。むしろ、二つの視点が統合されることで、世界をより客観的に俯瞰できるようになった気がする。

 

「親は共働き、放任主義。成績は中の下。部活は帰宅部……」

 

 私は口元を歪めた。

 完璧だ。

 世界を裏側からメンテナンスするには、これ以上ないほど都合の良い「モブキャラ」のスペックだ。誰の注目も浴びず、誰からも期待されず、社会の歯車として静かに回転することを許された存在。

 それが、この世界における私の管理者用アバターだ。

 

 窓のカーテンを開ける。

 射し込んだ朝の光が、部屋の中の埃をキラキラと照らし出した。

 眼下に広がるのは、見慣れた灰色の住宅街だ。

 古びた電柱、絡み合う電線、どこかの家の換気扇から漂う朝食の匂い。遠くで選挙カーの空虚な連呼が聞こえる。

 あまりにもリアルで、あまりにも物理的だ。

 あの白い空間での神様との対話が、死に際に見せた脳内麻薬による幻覚だったのではないかと疑いたくなるほどに。

 

 確かめる必要がある。

 私は机の上に無造作に転がっていた、使いかけの消しゴムに視線を定めた。

 MONO消しゴム。質量にして約19グラム。

 物理法則が支配するこの世界において、それが自力で空を飛ぶことはあり得ない。重力加速度9.8m/s²の呪縛は絶対だ。

 だが、今の私には「特権」があるはずだ。

 

 意識を沈める。

 脳ではなく、もっと深い場所。へその下、丹田と呼ばれる領域に、奇妙な感覚があった。

 そこには、外部のネットワークとは隔絶された、私だけのローカルサーバーが存在している。

 内面世界(インナー・コスモス)。

 神が与えてくれた、物理法則を改変するためのコンソールだ。

 

 私は声に出さず、概念としてコマンドを打ち込んだ。

 

『Target: Eraser / Set Gravity = 0』

 

 瞬間。

 消しゴムが、ふわりと浮き上がった。

 手品のような糸も、下からの風もない。まるで最初からそこに重力など存在しなかったかのように、あまりにも自然に、物理法則を無視して宙を漂った。

 指先で軽く弾く。

 消しゴムは空気抵抗のみを受けながら天井まで直進し、コン、と乾いた音を立てて跳ね返った。

 

「……正常動作(グリーンライト)。よし」

 

 幻覚ではない。

 私の手の中には今、世界のソースコードを書き換えるためのキーボードが握られている。

 静かな興奮が背筋を駆け上がった。

 私は浮遊する消しゴムを掴み取り、重力を再適用して机に戻した。

 さあ、仕事(プロジェクト)の時間だ。

 

          ***

 

 制服に着替え、鞄を持って家を出る。

 通学路の風景は、昨日までと変わらない倦怠感に満ちていた。

 駅のホームには、死んだ目をしたサラリーマンが溢れ、スマホの画面に吸い込まれている。彼らが見ているのは、終わりのないソシャゲの周回か、あるいは芸能人の不倫ニュースか。

 その光景は、かつての私そのものだ。

 電車の中吊り広告が目に入る。『電気代、再値上げへ』『水資源確保のための新税導入』。

 街頭ビジョンでは、どこかの国の紛争と、レアメタルの高騰を伝えるニュースが流れている。

 

 ――詰み(デッドエンド)だ。

 

 神様の言っていたことは正しい。

 この世界は、物理法則という檻の中で、リソースを食い潰しながら緩やかに窒息しようとしている。

 誰もがそれに気付いているのに、誰も解決策を持っていない。

 だからこそ、私がやるしかないのだ。

 

 学校に着いても、その灰色の閉塞感は変わらなかった。

 二限目の物理の授業。

 チョークの粉が舞う教室で、初老の太田先生が黒板に数式を書いている。

 

「いいか、エネルギー保存の法則とは、閉じた系においてエネルギーの総量は変化しないということだ。無からエネルギーは生まれず、消滅もしない。形を変えるだけである」

 

 カツカツというチョークの音が、やけに虚しく響く。

 生徒たちは退屈そうに欠伸をし、あるいは机の下でスマホをいじっている。

 私は頬杖をつきながら、黒板の数式を眺めた。

 正しい。美しく、完璧な理論だ。

 だが、それは今日までの話だ。

 

(先生、その教科書……明日には「旧約聖書」になりますよ)

 

 心の中で密かに呟く。

 この教室で、いや、この世界でたった一人、私だけが「次のバージョン」を知っている。

 エネルギーは無から生まれるし、質量は保存されない。

 その新しい理(ことわり)を、これから私が世界にインストールするのだ。

 秘密を抱える背徳感と、これから始まる大変革への予感が、退屈な授業を最高のスパイ映画に変えていた。

 

          ***

 

 放課後。

 クラスメイトの「カラオケ行かね?」という誘いを「用事がある」と適当に流し、私は速攻で帰宅した。

 自室のドアを閉め、鞄を放り出す。

 PCデスクの椅子に深く腰掛け、大きく息を吐き出した。

 ここからが本番だ。

 

 ディスプレイの電源を入れる。ファンの回転音が静かに響く。

 どうやって魔法を広めるか。

 既存のレンタルサーバーやブログサービスは論外だ。

 「物理法則を無視する方法」なんて記事を書けば、運営に削除されるか、あるいは国家機関の検閲アルゴリズムに引っかかって、黒服の男たちが家にやってくるのがオチだ。

 私が構築すべきは、誰にも干渉されず、絶対にダウンしないプラットフォームだ。

 

 目を閉じる。

 再び内面世界(ローカルサーバー)へアクセスする。

 自分の魔力領域の一部を切り取り、それをWebプロトコル――HTTP/HTML――に変換するイメージを構築する。

 物理的なサーバーは存在しない。

 AWSでもGCPでもない、私自身の魂にホスティングされたWebサイト。

 IPアドレスを持たず、物理的に破壊不能で、それでいて世界中のブラウザからアクセス可能な、幽霊のようなサイト。

 

 数分後。

 目を開けると、ブラウザの画面にシンプルなページが表示されていた。

 背景は白(#FFFFFF)。文字は黒(#000000)。

 広告も、CSSによる装飾も、JavaScriptによる動的な演出もない。

 ただ情報の純度だけが高い、初期のインターネットを思わせるWiki形式のサイト。

 

 サイト名:『Akashic Records(アカシックレコード)』

 

 なぜWiki形式なのか。

 それは、私の目的が「魔法の独占」ではなく「オープンソース化」にあるからだ。

 私一人が魔法使いとして英雄になっても、世界のリソース不足は解決しない。

 全人類に魔法というAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を公開し、七十億人の脳みそを使って、勝手に進化させてもらう。

 バグが出るかもしれない。悪用されるかもしれない。

 だが、Linuxが世界中のサーバーを支えているように、集合知こそが最強の開発リソースなのだ。

 

「さて、最初のコミット(投稿)はどうするか」

 

 いきなり「金生成」や「核融合」を公開すれば、経済が崩壊するか、物理的に都市が消滅する。

 最初はもっと無害で、かつ「魔法だ」と一目で分かり、誰でも検証可能なものがいい。

 プログラミング言語を学ぶ時、最初に書くコードは決まっている。

 

 ――Hello World.

 

 画面に文字を出す代わりに、世界に光を灯そう。

 私はエディタを開き、最初の記事を書き始めた。

 

 記事タイトル:【初級】照明魔法 (Lighting)

 

 私はマウスを握り、ペイントツールで魔法陣を描いていく。

 二重の円の中に、正三角形を配置する。

 線が歪んでいてはいけない。幾何学的な正しさこそが、魔力を流す回路となる。

 完成した図形を「Lighting_Circle_v1.0.jpg」としてアップロードする。

 

 次に、仕様(ルール)の記述だ。

 感情を排した、テクニカルライティングの文体で打ち込んでいく。

 

概要:

半径5メートル程度を照らす光球(光子群)を、座標固定で生成する。

 

必要要件:

 

回路構築: 掲載された魔法陣を正確に描画すること(媒体は紙、地面、ディスプレイ表示等、問わない)。

 

接続(Connect): 陣に触れるか、強く意識を向けて魔力回路を閉じること。

 

実行(Run): 起動言語(呪文)を唱えること。

 

起動言語:

「光」「Light」「Luce」など、光源を意味する単語。

 

注記:術者がその言葉の意味を正しく定義(理解)していることが必須。意味不明な呪文ではコンパイルエラー(不発)となる。

 

管理人コメント:

※本サイトの記述を実行した結果、物理法則との矛盾が生じても管理人は一切の責任を負いません。

 

「……こんなもんだろ」

 

 エンターキーを叩く。

 『記事を公開しました』というポップアップが表示された。

 世界で初めて、本物の魔法技術書がインターネットの海にドロップされた瞬間だった。

 

 だが、作っただけでは誰も見に来ない。

 検索エンジンのクローラーが巡回してくるのを待っていては、数ヶ月かかるだろう。

 こちらから種を撒く必要がある。

 

 私はVPNを多重に経由させ、海外の串を刺した状態でブラウザの別タブを開いた。

 行き先は、国内最大の匿名掲示板。その中の「オカルト板」と「VIP板」。

 さらに、海外のフォーラムにもアクセスする。

 

 スレッドを立てるタイトルは、あえて少し煽るような、ネット民が好みそうなものにする。

 

 『【急募】このWikiに載ってる図形、試してくれた人いる? なんか熱いんだけど』

 『検索してはいけないサイト見つけたったwww URLあり』

 

 本文には、URLと共に、自分で描いた魔法陣が「ぼんやり光っているように見える加工画像(フェイク)」を添付した。

 本物の魔法動画を上げると、逆に「CGだろ」「After Effects乙」とスルーされる可能性がある。

 あえて「釣りくさい」「加工っぽい」画像を混ぜることで、「嘘を暴いてやろう」という野次馬精神を刺激する作戦だ。

 

「投稿、と」

 

 クリック一つで、情報の種は撒かれた。

 私は椅子の背もたれに深く体を預け、机の下から常温の炭酸水を取り出した。

 プシュッ、という音が静かな部屋に響く。

 

 窓の外はすでに夜だ。

 眼下に広がる街には、無数の電気の光が煌めいている。それは科学技術の結晶であり、人類が化石燃料を燃やして積み上げてきた知恵の証だ。

 だが、今夜から世界は変わる。

 電気の光の中に、異質な光が混じり始めるはずだ。

 

 モニターのアクセスカウンターを見る。

 「0」だった数字が、リロードすると「1」になった。

 誰かが来た。

 どこかの暇人が、あるいは偶然リンクを踏んだ誰かが、この『アカシックレコード』の扉を開いたのだ。

 

「さあ、デバッグの時間は終わりだ」

 

 私は炭酸水をあおり、喉を焼く刺激と共に呟いた。

 

「本番環境へようこそ」

 

 アクセスカウンターの数字が「5」に変わるのを見届けながら、私はニヤリと笑った。

 

 

第3話 ログ・ホライズン

 

【202X年 4月12日 22:03 JST】

[WEB] 巨大掲示板群「5ちゃんねる」 > オカルト板

 

スレタイ:【閲覧注意】検索してはいけないサイト見つけたったwww

 

1 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:03:15.12 ID:K9s/tG7z0

なんかヤバいWiki見つけた。

『アカシックレコード』ってサイトなんだけど、そこに載ってる図形を画面越しに見つめてたら、急に激しい頭痛がして鼻血が出た。

マジでヤバいかもしれん。お前ら絶対に見るなよ。

 

http://akashic-records.root/

 

2 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:03:45.09 ID:aB3cD/Ef0

はいはい釣り乙

 

3 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:04:12.88 ID:Hg5jK/Lm0

 

1

「絶対に見るなよ」=「アクセス稼ぎたいから見てね」

定期

 

4 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:05:01.33 ID:Op9qR/St0

ウイルスチェック済。

マルウェアなし。マイニングスクリプトなし。

ただのテキストサイトだな。踏んでも大丈夫だぞ。

 

5 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:06:22.15 ID:K9s/tG7z0 (>>1)

 

4

お前勇者だな……

でもマジで気分悪くなるから気をつけろよ

 

6 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:07:55.44 ID:Xy2wZ/Vo0

見てきた。

なんだこれwww

HTML手打ちかよ。90年代の個人サイトか?

CSSすら当たってない真っ白な背景に、黒文字で『Version 1.0』ってwww

 

7 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:09:10.11 ID:Hg5jK/Lm0

 

※本サイトの記述を実行した結果、物理法則との矛盾が生じても管理人は責任を負いません。

 

ここ優勝wwwwwww

物理法則との矛盾wwwwwww

管理人の厨二病こじらせ具合が痛すぎて、逆に共感性羞恥で頭痛してきたわwww

 

8 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:12:33.67 ID:Mn4bV/Cx0

逆に不気味じゃね?

広告枠が一つもない。アフィリエイトリンクもない。

自己顕示欲のためのサイトならTwitter(現X)とかでやるだろ。

なんか、目的がわからなくて気持ち悪い。

 

9 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:15:00.00 ID:AbCdE/Fg0

ソースコード見たけど、metaタグすら入ってねえぞ。

検索エンジンに載せる気ゼロじゃん。

 

1 はどうやって見つけたんだよこれ。

 

【22:20 JST】

[SNS] X (旧Twitter) タイムライン

 

@Magic_Watcher(フォロワー数:3)

#創作ネタ #異世界 #魔法

なんかすごい作り込まれてる設定資料サイト見つけた。

この魔法陣のデザイン、幾何学的に意味があるっぽくてエモい。

今のうちに保存しといたほうがいいかも。

http://akashic-records.root/

22:20 ・ Twitter Web App

 

@SideBiz_Bot

 

@Magic_Watcher

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詳細はこちら [link]

22:21

 

@Anime_Icon_Sub

 

@Magic_Watcher

これなんてアニメの公式サイトですか?

22:25

 

@Magic_Watcher

 

@Anime_Icon_Sub

いや、アニメじゃなくて個人のWikiっぽい。

試しに画面の魔法陣に指乗せてみたら、なんか熱い気がするんだよね。

22:26

 

@Anime_Icon_Sub

 

@Magic_Watcher

あー(察し)

そういう系の人でしたか。失礼しました。

22:27

 

【22:45 JST】

[WEB] 5ちゃんねる > オカルト板

 

スレタイ:【閲覧注意】検索してはいけないサイト見つけたったwww

 

32 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:45:12.33 ID:HiMaJiN0

暇だから会社のレーザープリンターで「Lighting」の陣を出力してみた。

結果:紙の無駄。

何も起きねーよ解散。

 

33 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:46:05.10 ID:aB3cD/Ef0

 

32

行動力の化身www

まあそうなるわな。

 

34 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:48:22.56 ID:RaNdOm0

俺もタブレットで表示してやってみた。

何も起きない……と思ったんだが、なんか指先がピリピリする。

静電気? タブレットの漏電か?

 

35 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:49:10.99 ID:Hg5jK/Lm0

 

34

プラシーボ乙。

「熱くなる」って書いてあるから脳が錯覚してるだけ。

お前催眠術とかかかりやすそうだな。壺買わない?

 

36 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:52:45.11 ID:RaNdOm0

いやマジなんだって。

カイロ握ってるみたいに温かいんだよ。

怖くなって指離したら収まった。

これ、液晶のバックライトの熱じゃないぞ。

 

37 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 22:53:00.22 ID:Xy2wZ/Vo0

 

36

糖質は病院行け。

次の方どうぞー。

 

45 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:05:11.88 ID:LieLiAr0

うわあああああああ!!!!

光った!!!! マジで光った!!!!

部屋中真っ白になった!!!!

ヤバいこれ本物だ!!!!

 

46 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:05:40.55 ID:aB3cD/Ef0

 

45

はい嘘松。

画像もなしにスレ立てとな。

 

47 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:06:12.10 ID:Hg5jK/Lm0

 

45

お前みたいなのが一番つまんないんだよ。

もっと上手く嘘つけ。

「ぼんやり光った」くらいにしとけば信じたかもなw

 

48 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:08:00.00 ID:Admin_Kin

【自治】

光った報告等の虚偽レスはNG推奨。

感覚的な報告(熱い、痺れる等)のみ検証対象とします。

荒らしはスルーで。

 

【23:15 JST】

[動画] YouTube Live

チャンネル:キヨの「ネットの闇」検証局

タイトル:【凸】謎のサイト『アカシックレコード』の魔法陣、ガチで試してみるw

視聴者数:52人

 

[チャット欄ログ]

 

User_A: うぽつ

User_B: 5ちゃんで話題のやつか

User_C: 釣りサイトだろあれ

キヨ(配信者): 「はいどうもー! 今日はこのWikiの画像をね、iPadにデカデカと表示しましてー! 実際に呪文を唱えてみたいと思いまーす!」

User_D: 声でかいw 近所迷惑ww

User_A: 呪文なんだっけ?

キヨ: 「えーっと、『Light』ですね。まあ僕、英検3級なんで余裕ですけど(笑)」

User_E: フラグ乙

キヨ: 「じゃあ行きますよー! 3、2、1……」

キヨ: 「いっけぇぇぇ! ラァァァイトッ!!」

 

(バシッ、と画面を叩く音)

 

User_B: ……

User_F: シーン

User_C: 草

User_A: 何も起きなくて草

キヨ: 「あれー? おっかしいなー。気合が足りない? もう一回!」

キヨ: 「光れよッ!! オラッ!!」

 

(ホワイトアウト)

 

User_G: !?

User_A: え?

User_C: は?

User_H: 目が痛い

User_B: 今の何? 部屋の電気つけた?

User_E: 真っ白なんだが

User_I: 放送事故?

 

(ガタガタッ、ドサッという物音)

(「あつっ! いったぁ! 画面割れ……え? 何これ!?」というキヨの叫び声)

 

User_A: キヨ?

User_D: 演技乙

User_F: いや、今の光り方おかしくない? 編集?

User_J: 生放送だぞ

User_C: モニターが爆発したんじゃね?

User_K: バッテリー発火?

キヨ: 「待って待って待って! 消えない! なんで消えないの!? ちょ、カメラ! やばい!」

 

(プツン、と配信が途切れる)

 

【23:25 JST】

[SNS] X (旧Twitter) トレンド

 

トレンド:#放送事故

トレンド:#キヨ

トレンド:モニター爆発

 

@Clip_Matome

【動画あり】底辺YouTuberキヨ、生配信中にタブレットを爆発させるwww

叫んだ瞬間に画面がホワイトアウト。リチウムイオン電池の発火か?

[動画リンク(低画質GIF)]

23:25

 

@Tech_Otaku

 

@Clip_Matome

この映像おかしい。

バッテリー発火なら煙が出るはずだし、光がもっと赤くなる。

これ「純白」の光だよ。色温度で言うと6000K以上の。

LEDフラッシュを至近距離で焚いたみたいだ。

23:30

 

@Skeptical_Man

どうせ編集だろ。

OBSでホワイトアウトのエフェクト入れただけ。

あとで「ドッキリでしたー」って動画出すよ。解散解散。

23:32

 

@Kiyo_Fan

ねえ、キヨのアーカイブ消えてるんだけど……。

「この動画は非公開です」ってなってる。

釣りならアーカイブ消さないよね? 警察来た?

23:35

 

【23:45 JST】

[WEB] 5ちゃんねる > オカルト板

 

スレタイ:【魔法】アカシックレコード検証スレ Part.2

 

1 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:45:01.00 ID:Auto

前スレが埋まったので立てました。

動画の話はほどほどに。

Wikiの解析を進めましょう。

 

12 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:48:10.55 ID:EnGinEer

技術屋だけど、ちょっとWikiの画像解析してみた。

v1.0の魔法陣、線の太さがバラバラだわ。

ペイントで適当に描いたっぽいジャギー(ギザギザ)がある。

もしこれが「回路」だとしたら、抵抗値が高すぎてショートするんじゃね?

 

13 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:49:22.11 ID:K9s/tG7z0

 

12

だからキヨのタブレットは爆発(?)したのか?

効率が悪くて熱暴走した説。

 

14 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:51:05.44 ID:EnGinEer

かもしれん。

試しにCADで清書して、ベクターデータで書き出してみた。

線幅0.5mm固定、真円度100%。

こっちの方が「回路」としては美しいはず。

誰か人柱頼む。

[uploda.xxx/lighting_v1.1_fix.pdf]

 

15 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:52:10.88 ID:RaNdOm0

 

14

DLした。

さっきは「温かい」だけだったけど、これで試してみる。

……

……

おい、待ってくれ。

 

16 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:53:55.20 ID:RaNdOm0

光った。

今度はガチで。

豆電球くらいだけど、画面の上に光の玉が浮いてる。

熱くない。冷たい光だ。

これ、マジで……何なんだ?

 

17 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:54:12.11 ID:Hg5jK/Lm0

 

16

画像ハラデイ

 

18 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:55:00.33 ID:RaNdOm0

[画像: darkness_light.jpg]

スマホで撮ったから画質悪いけど、見えるか?

これ、CGじゃないぞ。

 

19 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:55:15.55 ID:Xy2wZ/Vo0

は?

合成だろ?

 

20 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:55:30.20 ID:aB3cD/Ef0

いや、この影の落ち方は合成っぽくないな……。

コップの水に反射してる光の屈折がリアルすぎる。

これを数分で作ったなら、お前はハリウッドに行ける才能の持ち主だ。

 

21 :名無しさん@オカルト:202X/04/12(月) 23:56:00.00 ID:Admin_Kin

【速報】

SNSで「#LightChallenge」がトレンド入り。

海外のTikTokerが「日本の変なミーム」として拡散開始。

お祭り会場はここですか?

 

【00:00 JST】

[WEB] Wiki『アカシックレコード』更新履歴

 

Date: 202X-04-12 00:00:01

User: Admin

Action: Update Page [Lighting]

 

Diff:

 

注記:術者がその言葉の意味を正しく定義(理解)していることが必須。

 

【追記】v1.0における熱変換ロスのバグを確認しました。CAD等による清書(高精度化)は推奨されますが、出力調整が難しくなるため注意してください。

 

 

 

 

【202X年 4月13日 00:15 JST】

[WEB] 5ちゃんねる > オカルト板

 

スレタイ:【魔法】アカシックレコード検証スレ Part.3

 

12 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 00:15:05.11 ID:EnGinEer

【技術班報告】

v1.1(CAD清書版)の検証結果まとめ。

・紙出力(レーザー):成功率低め。インクの導電性が関係?

・液晶表示(スマホ):成功率高め。ただし指が触れている部分が異常に熱くなる。

・有機EL(OLED):最適解。黒が完全な黒だからか、ノイズが少なく発光が安定する。

 

結論:iPhoneユーザーは勝ち組。Androidの安物は爆発するかも。

 

13 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 00:16:22.44 ID:RaNdOm0

 

12

検証乙。

俺もv1.1試したけど、光が安定して「豆電球」から「懐中電灯」くらいになった。

ただ、目がチカチカする。

直視厳禁な。溶接マスクあったほうがいいかも。

 

14 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 00:18:55.30 ID:Geek_Man

横から失礼。

Wikiのソースコード監視してたんだけど、0時ぴったりに更新入ったぞ。

 

【追記】v1.0における熱変換ロスのバグを確認しました。

 

これ書いたの管理人だよな?

俺たちの検証見てるぞこいつ。

怖いんだが。

 

15 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 00:20:10.00 ID:Xy2wZ/Vo0

 

14

見てるなら出てこいよwww

「バグを確認しました」って、お前はゲームの開発運営かよ。

物理法則のバグ修正とか神様気取りか?

 

【00:45 JST】

[SNS] TikTok / Instagram Reels

 

トレンド:#LightChallenge #HikareYo

 

使用音源:Kiyo_Scream_Remix (Original)

(キヨの「光れよッ!!」という絶叫が、EDMビートに乗せてリピートされる音源)

 

User: @Rina_Dance (フォロワー: 50k)

[動画内容]

制服姿の女子高生がスマホの画面(魔法陣)に合わせてダンス。

サビの「光れよッ!!」で画面をタップすると、フィルター加工で派手な虹色の光が飛び出す。

[キャプション]

流行りのやつやってみた キヨさんの声面白すぎwww

#魔法 #キヨ #ネタ #LightChallenge

 

❤ 12.5k Likes

Comments:

 

User_A: 加工うますぎ! どうやってるの?

 

User_B: CapCutのエフェクトだよー

 

User_C: これマジで光るらしいね

 

User: @Unknown_Student (フォロワー: 12)

[動画内容]

暗い部屋。勉強机の上。

震える手でノートに描いた魔法陣を映している。

音源なし。無音。

指を乗せると、フィルター特有の「浮き」がない、質量を持った青白い光がポゥ……と灯る。

撮影者が「ひっ」と息を呑んでカメラがブレる。

[キャプション]

これ、エフェクトじゃないです。

本当に光ってます。誰か信じて。

#魔法 #ガチ #怖い

 

❤ 3 Likes

Comments:

 

User_X: 地味www

 

User_Y: @Rina_Dance の方がクオリティ高い

 

User_Z: 嘘乙。後ろでLEDライト当ててるだけだろ

 

【01:10 JST】

[SNS] X (旧Twitter)

 

@Viral_Video_Bot

TikTokで話題の「魔法チャレンジ」まとめ!

クオリティ高すぎワロタwww

[動画リンク: Rina_Dance他、派手な加工動画の詰め合わせ]

01:10

 

@Fact_Check_JP

 

@Viral_Video_Bot

【コミュニティノート】

この動画に含まれる発光現象は、映像編集ソフトによる特殊効果、またはスマートフォンの照明機能を使用したトリックです。

物理法則上、画像を表示しただけで画面が発光することはありません。

01:15

 

@RaNdOm0 (5ch検証勢)

 

@Fact_Check_JP

違うんだよなぁ。

99%はフェイクだけど、その中に混じってる1%の「地味な動画」は本物なんだよ。

コミュニティノートが「物理法則上あり得ない」って断定してるのが一番のギャグ。

その物理法則が今日、死んだんだよ。

01:20 ・ 0 Retweets ・ 1 Like

 

 

【202X年 4月13日 02:00 JST】

[WEB] 個人ブログ「理系男子の実験ノート(修士課程)」

 

記事タイトル:【緊急検証】話題の「魔法陣」画像を分光放射輝度計で測定してみた

 

(前略)

……結論から言うと、測定器の故障を疑っている。

iPad Pro (M2) に表示した魔法陣「Lighting v1.0」の発光部を、研究室の分光放射輝度計(SR-3)で測定した。

 

結果(添付グラフ参照):

通常の液晶ディスプレイなら、RGBの鋭いピーク(線スペクトル)が観測されるはずだ。

しかし、魔法陣発動時の光は、380nm〜780nm全域にわたるなだらかな連続スペクトルを示した。

これは太陽光や黒体放射に近い波形だ。

つまり、「液晶が光っている」のではなく、「画面の直上に超小型の太陽(熱源のないプラズマ?)が出現している」という、物理的にあり得ないデータが出ている。

 

追記:

サーモグラフィでは温度上昇が見られない。

エネルギー保存則が破綻しているか、測定器が未知の電磁波干渉を受けて狂っているかのどちらかだ。

誰か追試を頼む。俺の頭がおかしくなる前に。

 

[コメント欄]

 

名無し: グラフの軸おかしくね?

 

名無し: 専門用語多すぎてワロタ。要するに本物ってこと?

 

名無し: >>記事主 もしこれが本当なら、早く論文にしろ。Nature載るぞ。

 

名無し: 消せ。消されるぞ。

 

【02:15 JST】

[SNS] X (旧Twitter)

 

@Viral_News_JP (フォロワー: 500k)

【衝撃】理系大学生、魔法の実在を科学的に証明してしまうwww

「液晶ではなく太陽が出現している」「物理学は間違っていた」と断言!

測定器が壊れるほどの魔力エネルギーを観測か!?

[画像:ブログのスペクトルグラフのスクショ(※「故障を疑っている」という文脈はカットされている)]

02:15 ・ 12,000 Retweets ・ 28,000 Likes

 

@Science_Boy_Lab (ブログ主)

 

@Viral_News_JP

ちょっと待って! 記事読んでないだろ!

俺は「証明した」なんて言ってない。「測定器の異常」だって書いてるだろ!

その画像、結論部分を切り取るな! デマ拡散やめろ!

02:20 ・ 3 Retweets ・ 2 Likes

 

@Kuso_Reply_Bot

 

@Science_Boy_Lab

FF外から失礼します。

素直に認めたらどうですか? 科学の敗北をw

02:22

 

【02:45 JST】

[WEB] 大手まとめブログ「はちま・アポカリプス」

 

記事タイトル:【悲報】魔法陣を使った高校生、失明する(※閲覧注意)

 

見出し:

 

Twitterで「目が焼けた」報告相次ぐ

 

眼科医「直視すれば網膜剥離の危険」と警告

 

政府、明日にも規制発表か?

 

[コメント欄]

124: 名無しさん

うわマジかよ。やらなくてよかったー。

情弱が失明してメシウマwww

 

125: 名無しさん

デマ乙。

ソースの「眼科医」ってどこの誰だよ。

Twitterの鍵垢ソースにすんな。

 

126: 名無しさん

 

125

でも実際、溶接の光くらい眩しいぞ。

さっきから目がチカチカして涙止まらん。

これPL法(製造物責任法)で訴えられるんじゃね?

管理人の住所特定まだ?

 

127: 名無しさん

【悲報】メルカリで「遮光ゴーグル」が高騰中

転売ヤー仕事早すぎワロタ。

300円の溶接メガネが5000円で売れてる。

 

【03:30 JST】

[プラットフォーム] 動画サイト (YouTube / TikTok)

 

【異変発生】

深夜3時半、突如として関連動画が一斉にアクセス不能になる。

 

画面表示:

 

この動画は、コミュニティガイドライン(有害で危険なコンテンツ)への違反により削除されました。

 

対象:

 

検証動画全般

 

キヨの配信切り抜き

 

ブログ主の測定実験動画

 

[SNS] X (旧Twitter)

 

@Magic_Watcher

動画消された!!

ガイドライン違反って何だよ! 紙に指乗せてるだけだぞ!

03:32

 

@Conspiracy_Man

答え合わせ完了。

運営が動いた=「本物」ってことだ。

ただのトリックなら放置される。

「都合が悪い」から消すんだ。電力利権か? それとも軍事機密か?

消された動画のスクショ貼っとく。これ拡散して。

[画像:削除画面のキャプチャ]

03:35 ・ 8,000 Retweets

 

@Archive_Master

消されると思ってPornhub(ポルノサイト)に避難させといたわ。

こっちなら消されまい。

タイトル「素人・魔法陣・初体験(激しい発光あり)」

[リンク]

03:40

 

【04:00 JST】

[WEB] 検索エンジン (Google / Bing)

 

異変:

検索窓に「アカシックレコード」と入力しても、Wikiがヒットしなくなる。

代わりに表示されるのは、

 

「アカシックレコード(スピリチュアル用語)」の解説ページ

 

「アフィリエイトブログ」のデマ記事

 

偽のウイルスサイト

 

[WEB] 5ちゃんねる > オカルト板

 

スレタイ:【検閲】Wikiが検索から消えた件 Part.1

 

1 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 04:00:05.11 ID:Deep_Web

Google八分キタコレ。

URL直打ちならまだ入れるぞ。

Torブラウザ使ったほうがいいかもな。

完全に「アングラサイト」扱いだわ。

 

2 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 04:02:22.44 ID:EnGinEer

サーバー落ちないのが一番怖い。

これだけアクセス集中して、動画勢がF5アタック仕掛けてるのに、ping値1msで安定してる。

Cloudflareすら通してないのに。

管理人の技術力、国家レベルだぞ。

 

【04:30 JST】 (GMT 19:30 / EST 14:30)

[WEB] 海外掲示板 4chan /x/ (超常現象板)

 

スレッド:日本がまた変なもん見つけたぞ(魔法??)

 

匿名ユーザー (ID: U7nK3d)

(日本のツイッター動画の転載)

おい、日本のネットが燃えてるぞ。

「魔法」が見つかったらしい。

動画はYouTubeから消されまくってるが、これがミラー(避難所)だ。

[Link]

 

匿名ユーザー (ID: 9jL2aP)

フェイクだ(Fake)。

いつもの日本のCGだろ。After Effects乙。

 

匿名ユーザー (ID: b5R1qZ)

Wikiを翻訳してみた。

『この円を描き、それに触れ、意味を定義しろ』って書いてある。

俺も試して「Light(ライト)」って叫んだけど何も起きなかったぞ。

夜中に叫んだせいでカーチャンに怒られただけだ。

 

匿名ユーザー (ID: Jp8s5T)

待て。日本語のテキストを見ろ。

あいつらは「音」じゃなくて「概念」を重視してるっぽい。

日本語の「漢字」にある『光』って文字は、それ自体がイメージ(表意文字)を持ってる。

英語の「Light」じゃ弱すぎるんだよ。「軽い(Light)」なのか「光(Light)」なのかブレるだろ?

ラテン語が鍵だ。

『Lux(ルクス)』か『Fiat Lux(光あれ)』で試してみろ。

 

匿名ユーザー (ID: X2v8nM)

クソッ……なんてこった(Holy sh*t)。

『Lux』で試してみた。

これを見ろ。

[画像:暗い部屋の中で、紙から青白いプラズマのような光が立ち上っている]

手は凍えるように冷たいのに、光ってるんだ。

おいお前ら、英語を使うな。

魔法は実在するぞ。

 

【05:00 JST】

[WEB] 5ちゃんねる > ニュース速報+

 

スレタイ:【速報】警視庁、深夜の発光現象に関する通報が3000件超え

 

1 :ニュースソース@キャプテン:202X/04/13(火) 05:00:12.33 ID:News_Bot

警視庁によると、昨夜23時頃から「近隣の家から異常な光が漏れている」「点滅信号のような光が見える」といった通報が都内で急増。

午前5時現在で3000件を超えている。

気象庁は「原因不明」とし、専門家は「集団による悪質なライトアップ行為、または新型ドローンの実験」の可能性を指摘している。

 

2 :名無しさん@恐縮です:202X/04/13(火) 05:01:05.11 ID:aB3cD/Ef0

「悪質なライトアップ」www

間違ってはいないな。

電気代ゼロの最強照明だわ。

 

3 :名無しさん@恐縮です:202X/04/13(火) 05:02:22.44 ID:Hg5jK/Lm0

通報3000件ってwww

お前らやりすぎだろ。

でもこれ、もう隠せない規模になってきたな。

テレビのニュースが「ドローン実験」とか言い訳してるのが滑稽に見えるわ。

 

4 :名無しさん@恐縮です:202X/04/13(火) 05:03:00.00 ID:Admin_Watcher

夜が明けるぞ。

今日の学校と会社、どうなるんだこれ。

世界が変わっちまった朝だ。

 

 

 

 

【202X年 4月13日 10:00 JST】

[APP] フリマアプリ「メルカリ」

 

検索ワード:魔法陣

 

商品名:【高確率発動】魔法陣Lighting v1.2 CAD清書版(A4光沢紙)

 

価格: ¥1,500

 

説明: ネットで話題の図形を、業務用レーザープリンターで高精細出力しました。コンビニのコピー機とは「魔力伝導率(笑)」が違います。インテリアにもどうぞ。

 

状態: SOLD OUT

 

商品名:【魔除け】対魔法防御ゴーグル(JIS規格・遮光度#8)

 

価格: ¥8,900

 

説明: 昨夜の騒動で目を痛めた方へ。溶接用の本格仕様です。魔法の光を99%カットします。品薄のためお早めに。

 

状態: SOLD OUT

 

商品名:絶対に成功する「光」の書き方マニュアル(PDFデータ)

 

価格: ¥300

 

説明: 運営に削除されました。

 

【11:30 JST】

[SNS] オンラインサロン / 情報商材界隈

 

@Money_Maker_Pro (フォロワー: 150k)

まだ「電気」なんて使ってるんですか?

時代は「自家発電」ならぬ「自家発光」です。

昨夜、僕はいち早く魔法の可能性に気づき、独自のリサーチを行いました。

この波に乗り遅れたくない人は、今夜の限定ウェビナーに参加してください。

「魔法×ビジネス」の最前線を教えます。参加費:今だけ無料!

11:30 ・ 53 Retweets

 

@Magic_Skeptic

 

@Money_Maker_Pro

【コミュニティノート】

現在確認されている「魔法陣」の情報は、Wiki『アカシックレコード』にて無料で公開されているものです。

特定の個人が権利を持つものではなく、セミナー等で特別な情報が得られる根拠はありません。また、Wikiの規約には商用利用に関する記述はありません。

11:45

 

【13:00 JST】

[WEB] 5ちゃんねる > ニュース速報+

 

スレタイ:【海外の反応】外国人「日本人がまたファンタジーを現実にしやがった」

 

1 :翻訳翻訳@名無し:202X/04/13(火) 13:00:05.11 ID:Trans_Bot

海外の大手掲示板「Reddit」や「4chan」での反応を翻訳してまとめました。

 

Anonymous (ID: USA)

「おい、日本のTwitter見たか? 指先が光ってる動画が大量に流れてるぞ」

 

Anonymous (ID: UK)

「どうせCGI(CG技術)だろ? 日本人の動画編集スキルは変態的だからな」

 

Anonymous (ID: GER)

「いや、俺も試してみたんだ。Wikiの図形をプリントして『Licht(ドイツ語)』って唱えたら、インクが焦げて微かに光ったぞ! マジだ!」

 

Anonymous (ID: USA)

「は? 俺は『Light』で何回やってもダメだったぞ。Fワード叫んでもダメだった」

 

Anonymous (ID: FR)

「お前ら英語圏の人間は言葉が軽すぎるんだよ。日本語の『漢字』を見ろ。あの文字自体に意味が込められてる(Ideogram)。魔法を使うには漢字が最強のデバイスなんだろうな」

 

Anonymous (ID: IT)

「ラテン語最強説を提唱する。死語だからこそ、意味が固定されていて魔力が安定する。『Lux(ルクス)』で試してみろ。部屋が教会みたいに明るくなるぞ」

 

Anonymous (ID: CHN)

「漢字なら我々が本家だ。書道家が描いた魔法陣が火を吹いた動画を見るがいい」

 

2 :名無しさん@恐縮です:202X/04/13(火) 13:02:22.44 ID:NiPPoN_No1

やっぱり「言語」が鍵なのか。

Wikiにも「意味を定義しろ」って書いてあったしな。

 

3 :名無しさん@恐縮です:202X/04/13(火) 13:03:00.11 ID:KaNji_User

漢字最強説ワロタ

まさか21世紀に「筆ペン」が魔杖代わりになるとは思わんかったわ。

100均から筆ペン消えてるらしいぞ。

 

【15:00 JST】

[SNS] X (旧Twitter)

 

@School_News_Bot

【話題】全国の学校で「魔法陣」持ち込み禁止の動き

都内の高校では、授業中に魔法陣をノートに書いて発光させる生徒が続出。

「授業の妨げになる」「火災の危険がある」として、校則で禁止にする学校が増えています。

生徒からは「スマホ禁止の次は魔法禁止かよ」「理科の実験だろ」と反発の声。

15:00

 

@Student_A

先生に没収された魔法陣のプリント、職員室で先生たちがこっそり試してて草。

「光った! すげぇ!」って聞こえてきたんだけどwww

大人もやりたいんじゃん。

15:10

 

【18:45 JST】

[TV/WEB] ニュース速報

 

アナウンサー:

「……先ほど午後6時45分頃、関東地方の広い範囲で大規模な停電が発生しました。

東京電力によりますと、原因は『送電網への原因不明の負荷変動』とのことです。

現在、復旧の目処は立っておりません」

 

(中継映像:東京・世田谷区上空)

 

アナウンサー:

「ご覧ください。街の明かりが消え、真っ暗……いえ、あれは?」

 

[SNS] X (旧Twitter) リアルタイム検索

 

検索ワード:停電

 

@Tokyo_Resident

停電した! 真っ暗で何も見えない!

スマホの充電も切れそう。終わった。

18:50

 

@Magic_User_Lv1

ふっふっふ。

こんな時こそ、昨日覚えた「魔法」の出番だろ。

見てくれ、この輝きを。

[画像:リビングのテーブルに置かれた魔法陣から、ランタンのように青白い光が溢れている]

電気代0円、バッテリー不要。最強の防災グッズだわ。

19:00

 

@Apartment_Neighbor

え、待って。

窓の外見たら、隣の団地がめっちゃ綺麗なんだけど。

みんな窓際に魔法陣置いてるwww

クリスマスイルミネーションみたいになってるwww

[動画:停電して暗黒の街並みの中で、無数の窓から不規則な「魔法の光」が漏れ出している幻想的な光景]

19:15

 

@Tech_Writer

これ、歴史的瞬間じゃないか?

人類が「電気」というインフラを失った瞬間に、「魔法」という代替インフラに切り替えた。

ただのネットの遊びが、生存のための技術になったんだ。

19:30

 

【21:00 JST】

[WEB] 5ちゃんねる > ニュース速報+

 

スレタイ:【停電】東京の夜景、魔法の光でサイバーパンク化するwww

 

1 :名無しさん@停電中:202X/04/13(火) 21:00:22.33 ID:LiGht_MaN

お前ら窓の外見てみろ。

電気が消えてるのに、街がぼんやり青白い。

信号機も止まってるのに、交差点で警察官が魔法陣掲げて交通整理してるぞ。

もうこれ、SF映画だろ。

 

2 :名無しさん@停電中:202X/04/13(火) 21:02:10.55 ID:EnGinEer

電力会社、顔面蒼白だろうな。

「電気がなくても光は作れる」って証明されちゃったわけだし。

照明需要だけで電力消費の何割かあるはずだろ?

それが全部魔法に置き換わったら、ビジネスモデル崩壊だぞ。

 

3 :名無しさん@停電中:202X/04/13(火) 21:05:00.00 ID:Admin_Watcher

おい、Wikiが更新されたぞ。

こんな騒ぎの最中なのに、管理人は淡々と仕事してやがる。

 

【22:00 JST】

[WEB] Wiki『アカシックレコード』更新履歴

 

Date: 202X-04-13 22:00:01

User: Admin

Action: Update Page [Lighting] & Create Page [Water]

 

Diff:

 

【Update】Lighting v1.0 Stable (安定版)

 

熱暴走バグを修正。光量の無段階調整機能を追加しました。

 

円の半径を変えることで、ルーメン値を制御可能です。

 

New Page Created:

[[Water_Generation]] (浄水・生成)

Status: Coming Soon...

 

【22:15 JST】

[WEB] 5ちゃんねる > オカルト板

 

スレタイ:【魔法】アカシックレコード検証スレ Part.108

 

1 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 22:15:00.00 ID:WaTeR_FeaR

おい見ろ。

次は「水」だ。

 

2 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 22:15:45.22 ID:EnGinEer

は? 水?

光(エネルギー)の次は物質生成かよ。

質量保存の法則はどうなるんだ?

E=mc^2 を手書きでやるつもりか?

 

3 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 22:16:10.99 ID:Panic_Man

やばい。これマジでやばい。

光なら「便利だね」で済むけど、水はヤバい。

砂漠でも水が出せるってことだろ?

水道局どころか、飲料メーカー、水資源ビジネスそのものが崩壊するぞ。

戦争になる案件だ。

 

4 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 22:18:00.00 ID:Hg5jK/Lm0

管理人(神)、人類を試してるな。

「光は与えた。次は水だ。使いこなせるか?」って言われてる気分だ。

震えてきた。

 

5 :名無しさん@オカルト:202X/04/13(火) 22:20:00.00 ID:NeT_Uyo

もう後戻りできないな。

昨日は「ネットの祭り」だった。

今日は「停電の救世主」だった。

明日は……「文明の革命」になるぞ。

 

 




連載予定作品のドラフト版です。なろうカクヨムだけに投稿してたのでハーメルンにも投稿します。

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