今更ながら“針目縫”って名前、ヒロアカ適正高いよなって思ったので初投稿です。
あとあと見返したら前話のあとがき、そこでする内容じゃないなって思ったのでこれからは補足など除いてあんま書かないようにします。また、時折文章の修正等行っています。本筋に大きく関わるような変更はしていません。
side 緑谷
「はあ……治癒ってこんなに疲れるものなのか……」
リカバリーガールによる治癒のおかげで指の骨折は治してもらえた。ただそのためには体力も消費するみたいで、指一本治すだけでかなりの疲労だ。入試の時の僕は両足と右腕が粉砕してたのによく生きてたなあ……
指を壊してまで手に入れたのは20人中18位……オールマイトの力を授かったのにこんなスタート、情けないな……早く調整できるようにならなきゃ。毎度毎度身体壊してちゃこの先やっていけないぞ……そうだ、針目さんに個性の調整について聞きに行きたかったけど結局話す機会すらなかったな……
ん?
「あれは……針目さん!」
保健室を後にして校舎を出た時、大きな金色のツインテールが見えた。間違いなく針目さんだ。
「ああ、緑谷君だっけ。なにか用?」
呼んだわけじゃなかったけど、僕が思わず出した名前に反応したみたいだ。勇気を出せ僕!せっかく会えたんだ、聞きたかったことも沢山あるし、個性についても!ああでもその前にさっきの事謝らないと―――
「ははははは針目さん!その、さっきは失礼な態度をとってごめんなさい!ええっとそのっ聞きたいことがあって、聞きたいことというのは針目さんの個性についてというか個性の調整についてなんだけど!僕の個性はそのソフトボール投げの時見たかもしれないけど超絶パワーが出せる代わりに身体が耐えられなくてバキバキに折れちゃうっていう諸刃の剣的なアレなんですが、針目さんは僕と似た感じの増強型で僕の個性の調整するヒントを得られるんじゃないかと思った次第で―――
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side 針目
僕は一体どうすればいいのかしら。下校しようとしたら名前を呼んできたから話を聞いてみれば、さっきの態度がどうだの、僕の個性がどうだの自分の個性の調整がどうだの……止まる気配が無いわ。とにかく止めなきゃ。周りからの白い目が痛い。
「今僕は電子レンジの中の卵が割れないイメージをして個性の制御をしようと試みたんだけど結局上手くいかずに体力テストではあのような結果になってしまっ―――」
「その話まだ続く?」
「あ……えっ、ああ!すみませんまた!」
「とりあえずそれは君の悪癖って捉えておくわ……行きましょう、場所変えてなら聞いてあげてもいいわよ」
「じ、じゃあ……個性の調整……いや、それより先に針目さんの個性について……」
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No side
針目縫は無個性。この世界においてそれを隠さざるを得なかった。無個性にしては不自然すぎる身体能力に空中挙動等の特殊な身体特性、そして体内の生命戦維、その他。これらを一つの個性として扱うにはあまりに情報量が多い。
便宜上登録した個性名は、
『
諸書類に記入した個性の説明は、
『体内で特殊な糸を生成する。その糸は体内に存在する場合身体能力を向上させる。指先等から体外に抽出し、糸の性質を変化させることも可能』
となっている。これでも個性としてはかなり多彩な方ではあるがまだ納得させられる範囲であった。といっても非常にぼやかした表現かつ記載されていない能力・効果が多分にあるのだが。
そしてここからは生体縫製ではなく生命戦維の話になるが、針目縫は目覚めた当初に定めていた目標である『生命戦維の覚醒』を果たした。が、その程度は
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「凄い……まさかあの身体能力が個性の副次的効果でしかないなんて」
「ああ、実に興味深いな」
「めちゃ強いなあ……」
「何で増えてんのよ」
いつの間にか僕たちの話に入っていた二人、エンジンメガネ君こと飯田君と、無限女子*1ことお茶子ちゃん。下校途中に会ってせっかくだからと話すことになり、学校を離れて近くの公園で一休みしつつ話をしていた。
「……まあいいわ。僕の個性について話せるのはそのくらい。他にも何か聞きたいんだっけ?」
「うん!本命は個性の調整について!試行錯誤してるんだけど上手くいかなくて……これ以上自爆して動けなくなるのは避けたいんだ。相澤先生にも言われたし……」
「今回は指だけだったが、入試の時のように一度撃って動けなくなるのは問題だな」
「うん、だから同じ増強型個性の針目さんから何かアドバイスみたいなのが得られればと思って」
「確かに!縫ちゃんそこんとこどうなん?」
「うーん……」
僕は自販機で買った小さい缶のミルクティーを飲みながら*2話を耳に入れていた。
だから調整調整って言ってたの……でも僕には自分の力が制御できないという感覚が分からない。むしろ、僕の感覚に
「そもそも個性じゃないって言ったでしょ、要するに
「使おうと思っていない……普通……」
「と言うとつまり針目君は常時あの身体能力を維持しているのか?」
「それキャパとか大丈夫なん!?私すぐオーバーして吐いてまうよ……」
「針目さんの言い方だと肉体そのものがそのパワーってことだから、僕や麗日さんみたいに使いすぎとかないんじゃないかな?発動型じゃなくて異形型個性みたいな特徴だ」
異形型……
「僕の個性の本質は糸作って出すだけだからね。身体能力はおまけよ」
僕は言葉に合わせて両手の指を合わせて、放す。指先からは生命戦維の束、淡く輝く赤い糸が伸びる。あやとり?みたいな感じで。
「そうなんや……おまけ感覚の力で2位取ってたん……?」
「そ。この糸が特殊なだけよ」
「糸について聞く事は……」
「これ以上は話し過ぎになっちゃうわ。
まあクラスメイトだしヒーロー科だし……このくらいなら別にいいかしら。
「確かに針目君の個性だけを詳しく聞くのはフェアじゃないな」
「じゃあ改めて自己紹介しよ!」
……その時、鞄に入れてた僕のスマホから着信音が鳴った。しかも叔父さんから。噂をすればってやつかしら。
「ごめん、ちょっと電話出てくるわね」
「あ、うん。じゃあここで待ってるよ」
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「もしもし、叔父さん?」
『無事に初日を終えられたようで安心した。縫』
「……初日よ?そんなに心配しなくても良いんじゃない?」
『まだ億劫だからと中学校に通わなかったのは何処の誰だ?』
「うっ……僕が悪かったってそれは」
『案外大丈夫だっただろう。ところで担任は誰だった?』
「相澤先生って言ってたわ」
『……イレイザーか。ということは入学式はアンコン*3になったな?あの合理主義者め……』
「ええ、代わりに体力テストをやらされたわ」
『だろうな。ちなみに順位は?』
「2位よ」
『流石だ。だがやるからにはトップを狙う事だ。君が目指すのは
叔父さんは個性の都合か本人の趣味かはたまた僕に合わせてくれているのかわかんないけど、沢山服飾関係の用語を使ってくる。仕事ではデニムの話ばっかしてるイメージだけど……
『ところで今はどうしている?もう家に帰ってるのか?』
「いいえ、公園でクラスメイトとお茶してるところよ」
『!……君にも友人ができたか、良かった。本当に良かった』
「すごい力込めるわね」
まあ今までの私じゃ心配されるわよね……中学は所属してても通ってはいないから友達とか居ないし、皐月ちゃんには『お前は誰とも交わらない』って言われるくらいだし……
『そうだな……娘に初めての友人が出来た記念だ、その子達に挨拶をしておきたい。ビデオ通話には出来るか?』
「いいの?叔父さんが話したらみんな喜ぶとは思うけど。隠してたのに……」
『いや、こちらからのカメラはオフにしておくから問題ない。気づく者もいるかもしれないが……』
「……じゃあ、聞いてくるわ」
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side 緑谷
「ねえ、叔父さんが君たちの顔見たいって言ってるんだけど良い?」
針目さんがこちらに戻ってきた。電話を終えたのかと思ったけど、スマホの画面を見るとまだ通話中だった。
「え?針目さんの叔父さん?そういえばさっきも言ってたね。僕はいいけど……」
「俺も構わないぞ」
「ウチも!どんな人か気になるわ!」
「じゃあ画面変えるわね」
通話画面からビデオ通話に切り替えられる。ただ、あちら側のカメラはオフのままだ。
『おお、君達がうちの娘の学友かな?』
「は、はい!」
スピーカー越しに聞こえてきたのは凛々しい男性の声。想像していたよりも若い声色で少し驚いた。叔父さんという言葉のイメージにひっぱられてたな……
「えと、カメラオフになっとりますけど……」
『申し訳ない。私の顔は一身上の都合で見せられなくてね』
「いえ!ご都合が悪いのでしたら仕方のないことです」
「ええっと……叔父さん、なんですよね?娘というのは……」
針目さんは叔父と言っていたけど、この人は針目さんの事を娘と言っていた。
……どういう関係か分からない。
『叔父なのは確かだが、娘なのも確かだ。少しその辺りは複雑だからまた今度……としておこう。
……君達には、是非うちの娘と仲良くしてほしい。彼女は訳あって中学から友人が居ないからな』
「言わなくても良かったじゃない」
『こうでもしないと君は友人を作るきっかけすら作れないんじゃないかと思ったが、違うか?』
「ふざけないで、……正解よ」
「正解なんや……」
な、なんだか悲しい話になってきた……どうにか払拭した方がいい気がする……!よし!
「だ、大丈夫だよ針目さん!中学なら僕も友達居なかったし!」
「緑谷君!?それは更に悲しいカミングアウトではないか!?」
「一緒にしないでほしいわね、僕中学に通ってなかっただけなのよ。ダメージ受けたの君だけよ?」
「泣きたい」
『そういう所は直せと言ってるだろう、縫……』
これだよ……
「でもまあ、居なかったのは君と同じだし……これから増やせば良いのよ。叔父さんも言ってたけど、仲良くしましょう」
「針目さん……!」*4
「その顔不細工だからやめたほうがいいわよ」
「針目さん……!」*5
『縫』
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この世界における
幼少は
……だがやはり元は
また、精神的に言えば彼女は
読んでいただきありがとうございます。
色んな用事も済み、かなり余裕が出来たので更新できました。次の更新は9月以内に出来たらいいなあ……と。
今回の話は注釈が多くなってしまいましたが多分こういう感じの話は今後沢山出てくると思いますのでどうかご理解を。
……以前キルラキルっぽいタイトルを考えて付けてみると言いましたが。冷静に考えてキルラキルの各話タイトルが恋に関する歌謡曲のタイトルからの引用なので、”恋の歌謡曲のタイトルっぽい”言葉を考えないといけない事になります。冷静にヤバい。何気に一番難しいかもしれない。てかキルラキルっぽくなってる気もしない……ラブソング全然聞かないし
感想・質問・誤字報告などあれば是非よろしくお願いします。