オサレポケモンバトル   作:ニコラス―NICORUTH―

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久方ぶりの尸魂界

 

 地獄蝶が開いた襖から飛び去っていき、オレも続いて外にでる。

古代とはいえないくらいには新しくも、現世に比べればやはり大昔であることに変わりないその風景を、久方ぶりに目の当たりにした。

 

 相変わらず変わらない、尸魂界は。

 

では、早速京楽隊長に顔を見せに行こうか。

だいたい八番隊舎にいるだろうし、そこにいけばいいか。

桃と平子隊長は先に戻っているので、今はオレ一人だ。

その為オレは土地勘で数十年ぶりの瀞霊廷を歩いて行かねばならん。

直接行くんなら式神を使えばいいが、せっかくなのでそのまま足を使っていこう。

 

そうして歩きだすオレだが、道行く死神たちは、オレが通るとざわめき立っていた。

まともに話したこともないのでよくわからないが、とにかくオレが珍しいらしい。

 

 

意図して、こちらを避けている。そんな感じだ。

 

「 ね、ねぇあの人・・・ 」

 

「 間違いないよ、檜佐木五席だ。 」

 

「 九番隊副隊長の弟さんだろ? 」

 

「 長いこと現世にいたらしいが、どうして急に? 」

 

「 外術を使うらしいぞ、あの人。ちょっと抵抗があるな。 」

 

「 式神だっけ?そんなものに頼るなんて恥を知らないのか。 」

 

「 死神は死神だけの力で戦ってこそなのに。 」

 

「 白打も強いってさ。斬魄刀はお飾りなのかな? 」

 

「 教えるのも上手いって。こないだ十一番隊の更木隊長に挑戦したやついたろ?あいつがそうなんだって。 」

 

「 えマジかよ? 」

 

「 俺も教わろうかな? 」

 

「 ケツの締まりに腰回りがエロいね♥交尾に特化した進化してる。 」

 

「 あんな交尾専用ボディで座官を名乗るなんて各方面に失礼だよね。 」

 

「 お前頭おかしいよ。 」

 

「 感性疑うわ。 」

 

「 んじゃ松本副隊長はなんだよ。 」

 

「 虎徹副隊長もだ。 」

 

「 あの人タッパがデカすぎて生理的に寄せ付けないんだよね。 」

 

「 お前卯ノ花隊長に殺されるぞ。 」

 

「 あの人も殺されりゃいいのに。式神なんぞ使ってるんだ文句も言えまい。 」

 

「 おい、声がデカいぞ。仮にも席官なんだぞあの人。 」

 

「 俺瞬鬨使えるようになりてぇなぁ。 」

 

 

 なにやら噂話で盛り上がってらしてるようだ。

俗人が如何にほざこうと気にもならないが、さっさとこの人混みを通り抜けてしまいたいところ。

舐められるのも癪に触る。

 

 

 

 

 

 

それにしても夜降の件、思った以上に知れ渡っているようだ。

こうして聴いてみると、やはり現状が気になる。

後で、あいつの様子を見に行ってやりたいところだが、今はそれより八番隊舎だ。

彼らの発する声よりも、隊長のお言葉を聴くの方が数倍有意義なのだ。

ということで前言撤回だ。式神でとっととこの中を突破する。

西で調達した、コイツでいくか。

 

「 来い、鱶丸(フカマル)。 」

 

 その場に現れた異形に、周囲はより一層慌ただしくなる。

それは現世の人間の大部分が、化石という形でしかその姿を目にできないより原始的な自然の権化である。

現世のちびっこから大人まで、多くの人々が情景を抱いた古代の覇者は、今の現代では数ある霊獣の一種として、今も変わらず存在し続けている。

 

「 ほ、虚・・・ 」

 

 虚だぁ?胴体に風穴空いた下等な生物と同じにするな。

 

「 あんな獣もどきと同じにするな。

こいつは神獣。お前らが束になっても敵わない現世の真の上澄み連中だ。 」

 

「 グルルルル・・・! 」

 

「 ヒィッ!? 」

 

 天地開闢以前の世より、今と変わらず残っているものがある。

弱肉強食の概念だ。自然界では弱者は淘汰され、強者が栄える。この尸魂界でも、その在り方は変わらない。

虚だろうが整だろうが、生き残るのは強い者。

その枠組みに、死神が入っていない筈もない。

目の前の一般の隊士を含めて、周りの連中はこの古代の伝承者とも呼べる獣にとって、等しく餌である。

が、この取るに足らない数打ちどもといえど、一応は同じ組織にいるのだし、義理は通してやらねば。

こんなの処したところで、大した経験値にもならんし。

 

「 やめろ鱶丸。こいつを喰ったところで腹の足しにもなりゃしない。

後でたんまり食わせてやる。

・・・それと、そこのお前。 」

 

「 お、俺ですか? 」

 

「 そうだ、お前だ。お前、さっきオレがどうとかって言ってたよな? 」

 

「 そ、そんな滅相な・・・ 」

 

「 いってたよな? 」

 

 どうした?そんな青ざめた顔をして。

オレが気に食わんから、喧嘩を売るような口を聞いたんだろう?えぇ?

 

「 黙秘か。それもいいだろう。だが覚えておけ。 」

 

 

 

  「 戯れは許そう。だが、侮りは別だ。 」

 

 

  「 オレの死を望んでいいのは、強いものだけだ。 」

 

 

 「 隊長でもなければ、副隊長でもない、 」

 

 

 「 お前のようなモブに、

        舐めた口聞かれる筋合いはなし。 」

 

 

  「 い つ も み て い る か ら な 」

 

 

 

 

 そういってオレを背に乗せ、野次馬の一人を鼻で笑っている新顔の式神、鱶丸を走らせる。目指すは八番隊舎。

久しぶりに、あの人の顔を視るのが待ち遠しい。

 

 それにしてもあの隊士、みっともなく失禁などしやがった

うえ、泡など吹きおって。情け無い。

周りの奴らも、オドオドと騒ぎやがってからに。

 

地獄で四楓院様たちが憂いておられるだろうよ。

今の、すっかり脆弱な肉に成り果てた死神の姿に。

平穏とは、こんなものなのか?

かつて師匠(せんせい)から聞いた、光の帝国の滅却師以下ではないか。これでは。

 

 

 

 

 

式神図鑑

 

 

 鱶丸(フカマル)

 

レベル 59

 

タイプ ドラゴン 地面

 

 陽気な性格。ドイツでレベル50の時にであった。

肉と火と血を見るのが好き。

 

図鑑説明

 

 一度噛み付くと中々離さない。脊冷(セビエ)の種族とは血を血で洗う好敵手だ。

学名の由来は西洋の言葉で、

「 サメの歯を持つトカゲ 」。

 

 

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