熱が出たときに見た夢がエモすぎたので文字に起こしてみました。
神龍に一目ぼれした人間が神龍にアタックしまくって、神龍も幸せになるまでの話。

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この前熱が出たときに見た夢がエモすぎたので


一途な青年と神龍が恋愛する話

 とある日の早朝、広大な街を見渡せる展望台に一人の青年が立っている。

周囲を見渡し人がいないことを確認すると、腕に『カプセルコーポレーション』という文字とロゴが印刷されたジャケットから、小さなカプセルを取り出すとおもむろに近くに放りだす。

 

 ポンッという音と共にカプセルが開くと大きめのアタッシュケースが出てくる。

青年はそれに近づき開けると、その中には七つのオレンジ色の半透明な球が収まっていた。

見るものが見れば気づくであろうそれは『ドラゴンボール』。七つ集めるとどんな願いでも叶うという伝説を持つ球であった。

 

「出てきてください。神龍さん」

 

 青年が口に出すとドラゴンボールが光りだし世界が急に夜になったかのように暗くなる、そしてその輝きとともに一体の巨大な龍が現れた。

鮮やかな緑色、荘厳かつ美麗なる龍。ドラゴンボールに宿る願いを叶える神龍だ。

 

「さあ願いをいえ。どんな願いも三つだけ叶えてやろう」

 

 現れた神龍と青年の目が合う。

一瞬の沈黙の後、先に口を開いたのは意外にも神龍だった。

 

「……またおまえか。これで連続して七回目になるな」

「えぇ。どうしてもあなたに会いたかったものでして」

「物好きな人間もいたものだな……。さあ今回の願いはなんだ」

 

 青年は静かにほほ笑むと願いを口にする。

それは青年にとっては一番大事で、そのためにドラゴンボールを復活するたびに集めている理由。

 

「あなたと共にしばらく過ごさせていただきたい、が一つ目の願いです」

「……たやすい願いだ」

 

 ――この願いも聞きなれたものだ。

何度も会ったからこそ、いや本人にも告白されたから知ってはいるのだが。

どうやらこの人間は本当に自分のことが好きらしい。

 

 

 

 ……今から何年前になるだろうか。

当時幼かった自分はその日も普通に過ごしていたはずだ。

西の都の公園で遊んでいた最中にふと辺りが暗くなった。何事だろうと周りを見渡すと子供の自分でも知っている有名企業カプセルコーポレーションから大きな何かが出ていた。

 

 それは龍だった。

神々しさを感じる龍に自分は一瞬にして目を奪われた。

恐ろしかったとか不思議だったからではない。

 

 ――あまりにも美しかったからだ。

こうして自分はその龍に、初恋をしてしまったのであった。

 

 自分でもおかしなことだとは思っている。

だけどこれは紛れもない事実で、自分の人生はその日を境に変わったのだ。

 

 さて、あの龍はなんなのか。

カプセルコーポレーションで現れたというのは自分以外にも気づいた人がいたらしく、ニュースで取材されていたりもした。

あれは発明の試作品でー、だとか答えていたがあの龍はそんなちゃちなものじゃあない。

正しく神が命を吹き込んだ。人では作ることができないような神秘的な存在だ。

 

 なんとかして存在を探した。

図書館に通っては本を探り、インターネットではどんな情報でも構わないといろんなサイトを探して回った。

当然、一番の有力情報であるカプセルコーポレーションにも問い合わせたり、訪ねたりもしたが子供だからと相手にされなかった。……もっともその過程で恩人であるブルマさんや友達のトランクスくんとも知り合えたから完全に無駄じゃなかったが。

 

 ある日古い文献を読んでいた時、とうとうドラゴンボールにたどり着いた。

そして同時になるほどと思った。どんな願いも叶えられる。それじゃあ情報を教えてくれるはずがないわけだ。

 

 だけど手がかりはつかめた。

その後ブルマさんに全てを話すことにした。存在を知った今なら何か教えてくれんじゃないかと考えたからだ。

ドラゴンボールのこと。あの神龍が好きだから会いたいこと。自分の願いは決して邪なものではないこと。

 

「びっくりよ、どうやら本気で神龍のことが好きみたいね。ならいいわ、教えてあげる」

 

 自分の話を聞いたブルマさんは色々なことを教えてくれた。

ドラゴンボールに関する自分が関わってきたことや、神龍がどんな存在なのか。

なにより大事だったのはドラゴンレーダーの存在だ。ドラゴンボールが放つ特殊な波長を感知して場所を教えてくれるもの。

当然譲ってくれないかブルマさんに頼み込んだ。

 

「さすがにほいほいと渡すことはできないのよねー。だから交換条件といきましょう」

 

 ブルマさんはそういうと、条件について話し始めた。

内容はブルマさんの手伝いをすること。トランクスくんと仲良くすることだぅた。

十分に信頼できると判断できたらドラゴンレーダーを貸してあげると。

 

 今思うと自分のことをかなり思っていてくれたんだと感じる。

あの天才として有名なブルマさんの手伝いで知恵を磨き、体力が多くて力も強いトランクスくんと仲良くすることはある意味修行のようなものであったし。

その後のドラゴンボール探しで役に立ったことは間違いない。

 

 数年ブルマさんの手伝いをして、レーダーを借り受けた後。

最初のドラゴンボール探しはトランクスくんにも手伝ってもらいながら進めた。

彼がいなければ何度か死んでいた気がするし感謝しかない。

 

「おまえって変な奴だよなー。神龍に惚れるってどういうことだよ」

「恋に種族や性別は関係ないさ」

「そういうものかなー?」

 

 そしてようやくドラゴンボールを探して神龍を呼び出して、自分はこう言った。

 

「あなたのことが好きです! 付き合ってください!」

「……え? そ、それは不可能だ。わたしの力を大きく超えている」

 

 もっとも、普通に振られてしまったが。

 

 

 

 そして今。こうして青年は七回目の神龍との出会いを果たした。

 

「二つ目の願いはあるか?」

「ならしばらくはあなたと二人きりでいたいです」

 

 青年は最初以降は呼び出す度同じ願いを口にする。

神龍がしばらく消えないようにし、邪魔が入らないよう二人だけで過ごしたい。三つ目の願いを唱えることはない。

三つ目は、また会いたいという願いは自分の力で叶えるために。

 

「そろそろかな」

「どうした?」

「いえ、あなたを呼ぶときはいつも綺麗な場所で、思い出に残るようにと決めてありまして」

「う、うむ」

 

 神龍から目をそらし、展望台から街を見る。

早朝で明るかった街は神龍が出てきたことで、暗闇に落ちた。

だが、暗ければ電気をつけるものであるからして少しずつ街は輝きを増していく。

 

 そうして現れたのは見事な夜景であった。

百万ゼニーはくだらない夜景は神龍の心にも明かりを灯す。

 

「これは、素晴らしい」

「でしょう? 上手くいくか不安でしたが。いやーなんとかなりましたね。これを見せたかったのです」

 

 この人間は不思議だ。

神の創造物たる自分にここまでの思いをこめて、願いも決して邪悪なことには使わない。

孫悟空やその仲間たちとも違う何かに触れて、自分の心が変わっていくのを確かに感じていた。

 

「……すまない。そろそろ時間だ」

「そうですか、残念ですが仕方ないですね。また、必ずあなたに会いに来ます」

「ああ、楽しみにしている」

 

 自分に会うということはドラゴンボールを七つ集めるということだ。

それには危険を伴う。実際彼が怪我をしていた姿を見たことが何度もある。

次も、こうして生きて会えるかはわからない。

 

 だからこそ、願いを叶える立場であるはずの神龍は人知れず願うのだ。

また、彼と会えますように、と。

 

「では、さらばだ」

 

 

 

「れ……恋愛というものは……やっぱりわからない……」

 

 そんな二人の様子をはるか天空から監視しているものがいた。

神の神殿。そこに住むピッコロはブルマの知り合いであり、またブルマから青年の話を聞かされていた。

神龍に恋する青年の話を聞いた時はゴテンクスというとんちきな存在にバレーボールやら何やらをやらされたときばりに困惑したものだが。

もし、悪い願いを叶えようとするなら彼の願いを止めるか、叶えた後に対処できるようにと監視をするようにしていた。

ブルマからは考えすぎよ、彼はそんな子じゃないわと言われたが。

 

「ピッコロさん。さっきの感じからしてまた彼が?」

「デンデか。そうだ、神龍に恋……というものをした例の人間だ」

「なるほど、ボクは彼のこと結構気に入ってますけど」

 

 ううむ、と唸っているピッコロを見て、苦笑いしながらデンデはお付き人であるミスター・ポポを呼び寄せる。

 やってきたポポの両手には大きなドーム状のものが抱えられていた。

 

「む、デンデ。それは一体?」

「彼を見て神龍にも変化があったようなので、ポポさんに手伝ってもらって新しく作ってみたんです。もっとも作ったのはほぼポポさんなんですけど」

 

 そのドーム状のもの、正しくは神龍の原型が収められていたものと同じケースの中には人型のフィギュアのようなものが入っていて――。

 

 

「出てきてください。神龍さん」

 

 今回もなんとかドラゴンボールを集めきれた。

宇宙人やらRR軍の残党と戦ったりもしたが乗り切ることができた。

さあ、また神龍に会おう。最愛の龍に。

 

「あれ?」

 

 上を見て早く出ないか待っていても出てこない。

確かに呼んだし、ドラゴンボールの輝きも視界の端で捉えたのだが……と。

 

「下だ。わたしのことが好きな人間よ」

 

 その声は思ったより下から聞こえ、知っている声より幾分か高かった。

慌てて目線を下にやるとそこには――。

 

「さあ願いをいえ。どんな願いも三つだけ叶えてやろう」




主人公くん(青年)
神龍に一目ぼれしたやべーやつ。
本物の天才であるブルマの手伝いができるくらいには賢く。
サイヤ人の血が交じっているためつよつよのトランクスと遊べるくらいには強くなった。

後に大きな龍に乗って世界を回る姿が見られたとかなんとか。

神龍
ご存知願いを叶えてくれるドラゴンボールでいなくてはならないキャラ。
今作ではやべーやつに惚れられその思いを聞かされて、何度も会いに来るしわざわざ綺麗な景色を見せてくれるしでかなり心を動かされた。
原作でも割と意思がありそうな描写があったしいいんじゃないかな。

その後人型になったり龍型に戻ったりできるようになったとか。
多分二代目神龍が作られたりしてこの神龍は青年とくっつく。

ブルマさん
神龍に惚れるとかおもしれー男。
恋愛話とか好きだし、本気なら手伝ってあげるかの精神。
想像以上に使えてにっこり。

トランクス
悟天以外の友達として主人公とは仲が良い。
けどその趣味はどうなの? と思っている。

デンデ&ミスター・ポポ
神龍も今まで頑張ってくれたし幸せになってほしいと思っている。

ピッコロさん
れ……恋愛というやつらしいな……わからない……

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