夢想少女ノ魔女裁判   作:タイホくん

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日常パート その21

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──同日 21時45分 牢屋敷内 食堂前廊下──

 

(推奨BGM「ボクとワタシの」♪10)

 

リナ

 「はー‥‥なんとか終わった」

 

 チサさんの世話で疲れたのか、セリナさんはくたびれた様子です。

 

 「アタイ、風呂なんか入らなくても大丈夫なのに」

 

リナ

 「ぶーたれんなし。せっかく可愛いお顔してんだからちゃんとケアしなきゃ駄目だぞ?」

 

 膨らんだチサさんの頬をセリナさんは指でつつきます。ブーッとチサさんが空気を吐き出しました。このやり取りを見ていると、少しだけ子どもの頃を思い出す‥‥そんな気がしました。

 

ヅハ

 「それにしても‥‥なんで寝間着がないんでしょうね」

 

ヅハ

 「私みたいに比較的緩めの服はともかく‥‥白川さんやリヴィアさんみたいなドレス系の服だと、寝る時かなりきつそうです」

 

 シヅハさんは熱気を逃がそうとフードの部分をパタパタとしています。

 

 「まあ、これしか服がないから仕方がない‥‥下着姿で寝るわけにもいかないし」

 

 「アタイは平気だぞ!」

 

リナ

 「風邪ひくからいけません! アキラっちに怒られるぞぉ?」

 

 「ちぇっ」

 

 食堂の前を通りすぎ、私たちは階段に差し掛かりました。無駄に深いところに監房があるため、降りるのにしばし時間がかかる構造になっています。

 

コト

 「服のデザインもそうですけど‥‥1日1回しか着替えが供給されないのも不便ですよね。着替えのタイミングを図りかねます」

 

リナ

 「シヅハっちとチサっちはさっき着てた服、使い回してたよね?」

 

 よく見ると、二人の服には薄っすらとホコリがまだ残っています。掃除の際についたものがそのままになっているのでしょう。

 

ヅハ

 「夜はもう寝るだけなので、多少汚れていても気にならないです。それよりも朝きれいな服で一日を始めたいので」

 

 「アタイもそんな感じだな!」

 

リナ

 「チサっちはそれ以前の問題っしょ‥‥。ま、なんにせよ、そこは人それぞれか。朝シャン派もいるだろうしねー」

 

 この牢屋敷はいつでもお湯が出るようになっています。一部の人はセリナさんの言うように朝にシャワーを浴びているのかもしれません。妙なところで囚人に優しいんですよね、この牢屋敷‥‥。

 

 その後私たちはそれぞれの監房へと分かれました。時刻はもうすぐ22時。1日の終わりです。

 その夜は、いつもより空気が澄んでいるように感じました。廊下の照明がぼんやりと灯り、牢屋敷の奥へと長い影を落としていきます。

 

 けれど、その静けさの中で、確かに何かが息づいていた気がしました。

 その夜、私はなぜか眠りにつく直前まで、どこか遠くで水音が響いている気がしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──あれが、最後に聞いた“日常の音”だったのかもしれません。

 

 

 

 




以下、作者後書き




















あともうちょっとです。もうちょっとでこの作品のホンシツ部分に突入します。もう少しだけお付き合いください。
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