【常盤 シヅハ】
「これまでの篠宮さんの推理‥‥全て理論だっています。
お見事と評価せざるを得ません。けれども、最後の決め手に欠けます」
【篠宮 マコト】
「最後の決め手‥‥決定的な証拠、と言いたいのですね」
【常盤 シヅハ】
「ええ。もちろんです。
あなたの推理どおりならば、シャワーカーテンの切れ端がどこかになければなりません。
けれども、それは見つかっていない。そうでしょう?」
【篠宮 マコト】
「‥‥ええ。その通りです」
【常盤 シヅハ】
「ならばお話になりません。栓がなければ排水口は塞げない。
すなわち、被害者を溺死させるに足る状況を作り出すことはできないのです。
そして被害者が絞殺されたという可能性は、先程あなた自身が否定されました。私が【影を使って被害者を絞殺した】、というのもまたありえません」
【早瀬 アキラ】
「つまり、被害者が亡くなるパターンは2つ。
1つ、栓を用いて水を溜め溺死。
2つ、何らかの内的要因で死亡した‥‥すなわち事故死、ないし病死というわけだな」
【常盤 シヅハ】
「ええ。シャワーカーテンの切れ端が見つからなければ、私が犯人である可能性は否定されるのです」
【倉科 ミオリ】
「し、しかし、肝心のそのシャワーカーテンは一体どこに消えてしまったのでしょうか‥‥」
【鳳月 カナデ】
「単純に考えるならば、【犯人が持ち去った】のでしょう。そしてどこかに処分した‥‥」
【白川 ミト】
「あるいは‥‥そのまま【排水口に押し込んで流してしまった】‥‥というパターンも考えられる」
【常盤 シヅハ】
「仮に私が持ち去ったとして‥‥それを一体どこに処分したというのですか。
仮に排水口にそのまま流したとして‥‥それをどうやって発見するつもりですか」
【常盤 シヅハ】
「仮定を述べるのは構いませんが‥‥そこから発展して物証を発見できなければ無意味です」
【常盤 シヅハ】
「そしてその物証は永遠に見つかることはない‥‥なぜなら、そんな物は存在していないのだから。
それはなぜか? 私が犯人ではないからです」
【常盤 シヅハ】
「皆さん、もう一度考え直してください。
私に投票しても‥‥無実の人間が処刑されるだけです!
だからどうか‥‥思い直してください」
【篠宮 マコト】
(シヅハさんは一体どこに、
シャワーカーテンを持ち去ったのでしょうか‥‥)
【南雲 ヒナタ】
「現場からはシャワーカーテンは
消え失せていた」
【南雲 ヒナタ】
「それは揺るぎない事実だ」
【南雲 ヒナタ】
「まずは、シャワーカーテンを
どのようにして消したのか‥‥」
【南雲 ヒナタ】
「それについて考えるべきだね」
【篠宮 マコト】
「考えうるのは‥‥カナデさんと
ミトさんが指摘した方法でしょうか」
【南雲 ヒナタ】
「そうだね。候補としては
その2つのどちらかになると思う」
【南雲 ヒナタ】
「まずは、どちらの方法でシャワーカーテンを
消したのか確定させるのが穏当だろう」
【篠宮 マコト】
(シャワーカーテンを消した方法‥‥
持ち去ったか、流したか)
【篠宮 マコト】
(まずはどちらかで確定させるとしましょう)
【常盤 シヅハ】
「ならばお話になりません。栓がなければ排水口は塞げない。
すなわち、被害者を溺死させるに足る状況を作り出すことはできないのです。
そして被害者が絞殺されたという可能性は、先程あなた自身が否定されました。私が【影を使って被害者を絞殺した】、というのもまたありえません」
【鳳月 カナデ】
「単純に考えるならば、【犯人が持ち去った】のでしょう。そしてどこかに処分した‥‥」
【白川 ミト】
「あるいは‥‥そのまま【排水口に押し込んで流してしまった】‥‥というパターンも考えられる」
【篠宮 マコト】
「いいえ、被害者は溺死ではありません。
絞殺されたんです」
【常盤 シヅハ】
「何を今更‥‥ついさっきあなたが
否定したばかりではありませんか!」
【篠宮 マコト】
「では、もし証拠があるとすれば‥‥
どうでしょう?」
【常盤 シヅハ】
「‥‥?」
【篠宮 マコト】
「被害者が絞殺されたことを
示す証拠‥‥それは!」
──────────────────
・向日葵バッジ【つきつける】
篠宮マコトが身につけているバッジ。
──────────────────
──────────────────
・検視記録【つきつける】
被害者、真壁リクアの検視記録。
※詳細※
被害者: 真壁リクア
死因: 溺死(推定)
死亡推定時刻: 4月10日 13時50分~14時頃
──────────────────
──────────────────
・現場写真【つきつける】
リヴィアが撮影した現場の写真。事件発覚時点の状態を正確に撮影したもの。
※詳細※
1.死体に現れた特徴: 見開かれた目が充血している・唇が青紫色に変色している・口元に泡がある。
2.死体の状態: 仰向けの状態で発見・衣服全体がビショビショに濡れている。
──────────────────
──────────────────
・被害者の顔の痕【つきつける】
被害者の顔に残った特徴的な形の痕。押さえつけられた際についたと考えられる。
──────────────────
──────────────────
・首の周りのアザ【つきつける】
死体の首周辺についていたアザ。U字型になっており、首の後ろから側面にかけてついている。正面部には痕がない。
──────────────────
──────────────────
・腰の周りのアザ【つきつける】
死体の腰周辺についた縄のような細長い痕。身体全体を一周している。被害者の死亡直前に命綱として巻かれたロープの位置と太さに酷似している。
──────────────────
──────────────────
・シャワールームのタイル【つきつける】
現場のシャワールームの床材。死体の顔に残っていた跡に酷似している。
──────────────────
──────────────────
・排水口に詰まった髪の毛【つきつける】
現場となったシャワールームの一番奥のブースに詰まっていた髪の毛。水の流れを阻害していた。事件当日の朝、星谷セリナによって除去されている。
──────────────────
──────────────────
・床に落ちた石鹸【つきつける】
死体の足元付近に落ちていた石鹸。タイルに接している裏面は濡れてヌルヌルになっているが、表面は水がかかった形跡が一切ない。
──────────────────
──────────────────
・破れたシャワーカーテン【つきつける】
死体があったブースのカーテンは破られていた。残る2つのブースのカーテンは対照的に破られていない。
──────────────────
──────────────────
・焼却炉の状況【つきつける】
直近、めぼしい物証が捨てられた形跡はなし。シヅハ、ヒナタにより内部の調査が行われたが、処分された衣服の下にも物証が隠された形跡はなし。
──────────────────
──────────────────
・篠宮マコト (しのみや まこと)【つきつける】
囚人番号27番。15歳。【治療】の魔法を持つ少女。
怪我を一瞬で治すことができる魔法。
──────────────────
──────────────────
・南雲ヒナタ (なぐも ひなた)【つきつける】
囚人番号28番。15歳。
──────────────────
──────────────────
・常盤シヅハ (ときわ しづは)【つきつける】
囚人番号29番。14歳。【影操作】の魔法を持つ少女。
影を捉えることで、縄の形になった影を操ることができる。大きな物を軽々と持ち上げるほどの力を持つ。
──────────────────
──────────────────
・真壁リクア (まかべ りくあ)【つきつける】
囚人番号30番。15歳。【空気圧縮】の魔法を持つ少女。
狙った対象の周囲の空気を圧縮することができる。
4月10日、何者かによって殺害された。
──────────────────
──────────────────
・白川ミト (しらかわ みと)【つきつける】
囚人番号31番。14歳。【透明化】の魔法を持つ少女。
自己と自己が触れているものを透明にすることができる。
──────────────────
──────────────────
・鳳月カナデ (ほうづき かなで)【つきつける】
囚人番号32番。14歳。【分身】の魔法を持つ少女。
自分と同じ見た目の分身を1体作り出せる。分身とは視覚が共有され、本体の意思で自由に動かし声を発することができる。
ただし、分身には実体がなく物に触れることができない。
──────────────────
──────────────────
・倉科ミオリ (くらしな みおり)【つきつける】
囚人番号33番。14歳。【空間ポケット】の魔法を持つ少女。
ポケットの中に何でも自由に出し入れできる魔法。
──────────────────
──────────────────
・星谷セリナ (ほしたに せりな)【つきつける】
囚人番号34番。16歳。【幻聴】の魔法を持つ少女。
聞いたことのある人の声を再現し、耳元で再生することができる。
──────────────────
──────────────────
・朝雛チサ (あさひな ちさ)【つきつける】
囚人番号35番。13歳。【暴食】の魔法を持つ少女。
魔法のおかげで何でも食べることができる。
──────────────────
──────────────────
・早瀬アキラ (はやせ あきら)【つきつける】
囚人番号36番。16歳。【血液操作】の魔法を持つ少女。
血液を硬化させたり、硬化させた血液の形を自由に変えたりすることができる。
ただし、体内にある血液を硬化させることはできない。
──────────────────
──────────────────
・リヴィア・ローゼンタール【つきつける】
囚人番号37番。17歳。【時間停止】の魔法を持つ少女。
魔法の発動中は自分以外の全てのモノの時間が止まる。
──────────────────
──────────────────
・黒部ナノカ (くろべ なのか)【つきつける】
囚人番号38番。15歳。【変身】の魔法を持つ少女。
知っている人間の姿に変身することができる。
ただし、声と身につけている服は変化しない。また、人間以外に変身することはできない。
──────────────────
──────────────────
・三条エリス (さんじょう えりす)【つきつける】
囚人番号39番。16歳。【感情共鳴】の魔法を持つ少女。
自己の感情を他人に伝染させる。本人の意志にかかわらず発動し、魔法を操作することもできない。
感情が伝染するか否かは個人差がある。
──────────────────
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「この証拠が被害者が
絞殺されたことを示しています!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥お話になりませんね」
【常盤 シヅハ】
「そもそも、自分が否定した話を
蒸し返している時点で、論外中の論外ですが」
【南雲 ヒナタ】
「篠宮さん、落ち着いて。
その可能性はもう捨てるべきだ」
【南雲 ヒナタ】
「僕たちは、溺死説で推理を
進める以外の道を残していない」
【南雲 ヒナタ】
「来た道を戻るのは辞めるんだ」
【篠宮 マコト】
(たしなめられてしまいました‥‥)
【篠宮 マコト】
(絞殺の可能性は完全に捨てるべきですね。
もう一度考えましょう)
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンは、犯行後そのまま
排水口に押し込まれて流された‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥それなら、消失した辻褄が合います」
【常盤 シヅハ】
「‥‥ならば、
その証拠品を見せてください」
【常盤 シヅハ】
「もっとも‥‥
私を納得させられるとは思えませんが」
【南雲 ヒナタ】
「流した説を取るんだね、篠宮さん」
【篠宮 マコト】
「ええ。こちらのほうが
より可能性として高そうですので」
【南雲 ヒナタ】
「なら、証明しないといけない点は1つ」
【南雲 ヒナタ】
「それは、常盤さんがシャワーカーテンを
押し込んで流した結果、残る物証だ」
【南雲 ヒナタ】
「それが常盤さんの存在を指し示していれば、
彼女が犯人であることを特定できるはずだ」
【南雲 ヒナタ】
「そんな証拠の存在‥‥
篠宮さんはどう考える?」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんがシャワーカーテンを押し込み、
排水口から流した証拠‥‥それは!」
──────────────────
・向日葵バッジ【つきつける】
篠宮マコトが身につけているバッジ。
──────────────────
──────────────────
・検視記録【つきつける】
被害者、真壁リクアの検視記録。
※詳細※
被害者: 真壁リクア
死因: 溺死(推定)
死亡推定時刻: 4月10日 13時50分~14時頃
──────────────────
──────────────────
・現場写真【つきつける】
リヴィアが撮影した現場の写真。事件発覚時点の状態を正確に撮影したもの。
※詳細※
1.死体に現れた特徴: 見開かれた目が充血している・唇が青紫色に変色している・口元に泡がある。
2.死体の状態: 仰向けの状態で発見・衣服全体がビショビショに濡れている。
──────────────────
──────────────────
・被害者の顔の痕【つきつける】
被害者の顔に残った特徴的な形の痕。押さえつけられた際についたと考えられる。
──────────────────
──────────────────
・首の周りのアザ【つきつける】
死体の首周辺についていたアザ。U字型になっており、首の後ろから側面にかけてついている。正面部には痕がない。
──────────────────
──────────────────
・腰の周りのアザ【つきつける】
死体の腰周辺についた縄のような細長い痕。身体全体を一周している。被害者の死亡直前に命綱として巻かれたロープの位置と太さに酷似している。
──────────────────
──────────────────
・シャワールームのタイル【つきつける】
現場のシャワールームの床材。死体の顔に残っていた跡に酷似している。
──────────────────
──────────────────
・排水口に詰まった髪の毛【つきつける】
現場となったシャワールームの一番奥のブースに詰まっていた髪の毛。水の流れを阻害していた。事件当日の朝、星谷セリナによって除去されている。
──────────────────
──────────────────
・床に落ちた石鹸【つきつける】
死体の足元付近に落ちていた石鹸。タイルに接している裏面は濡れてヌルヌルになっているが、表面は水がかかった形跡が一切ない。
──────────────────
──────────────────
・破れたシャワーカーテン【つきつける】
死体があったブースのカーテンは破られていた。残る2つのブースのカーテンは対照的に破られていない。
──────────────────
──────────────────
・焼却炉の状況【つきつける】
直近、めぼしい物証が捨てられた形跡はなし。シヅハ、ヒナタにより内部の調査が行われたが、処分された衣服の下にも物証が隠された形跡はなし。
──────────────────
──────────────────
・篠宮マコト (しのみや まこと)【つきつける】
囚人番号27番。15歳。【治療】の魔法を持つ少女。
怪我を一瞬で治すことができる魔法。
──────────────────
──────────────────
・南雲ヒナタ (なぐも ひなた)【つきつける】
囚人番号28番。15歳。
──────────────────
──────────────────
・常盤シヅハ (ときわ しづは)【つきつける】
囚人番号29番。14歳。【影操作】の魔法を持つ少女。
影を捉えることで、縄の形になった影を操ることができる。大きな物を軽々と持ち上げるほどの力を持つ。
──────────────────
──────────────────
・真壁リクア (まかべ りくあ)【つきつける】
囚人番号30番。15歳。【空気圧縮】の魔法を持つ少女。
狙った対象の周囲の空気を圧縮することができる。
4月10日、何者かによって殺害された。
──────────────────
──────────────────
・白川ミト (しらかわ みと)【つきつける】
囚人番号31番。14歳。【透明化】の魔法を持つ少女。
自己と自己が触れているものを透明にすることができる。
──────────────────
──────────────────
・鳳月カナデ (ほうづき かなで)【つきつける】
囚人番号32番。14歳。【分身】の魔法を持つ少女。
自分と同じ見た目の分身を1体作り出せる。分身とは視覚が共有され、本体の意思で自由に動かし声を発することができる。
ただし、分身には実体がなく物に触れることができない。
──────────────────
──────────────────
・倉科ミオリ (くらしな みおり)【つきつける】
囚人番号33番。14歳。【空間ポケット】の魔法を持つ少女。
ポケットの中に何でも自由に出し入れできる魔法。
──────────────────
──────────────────
・星谷セリナ (ほしたに せりな)【つきつける】
囚人番号34番。16歳。【幻聴】の魔法を持つ少女。
聞いたことのある人の声を再現し、耳元で再生することができる。
──────────────────
──────────────────
・朝雛チサ (あさひな ちさ)【つきつける】
囚人番号35番。13歳。【暴食】の魔法を持つ少女。
魔法のおかげで何でも食べることができる。
──────────────────
──────────────────
・早瀬アキラ (はやせ あきら)【つきつける】
囚人番号36番。16歳。【血液操作】の魔法を持つ少女。
血液を硬化させたり、硬化させた血液の形を自由に変えたりすることができる。
ただし、体内にある血液を硬化させることはできない。
──────────────────
──────────────────
・リヴィア・ローゼンタール【つきつける】
囚人番号37番。17歳。【時間停止】の魔法を持つ少女。
魔法の発動中は自分以外の全てのモノの時間が止まる。
──────────────────
──────────────────
・黒部ナノカ (くろべ なのか)【つきつける】
囚人番号38番。15歳。【変身】の魔法を持つ少女。
知っている人間の姿に変身することができる。
ただし、声と身につけている服は変化しない。また、人間以外に変身することはできない。
──────────────────
──────────────────
・三条エリス (さんじょう えりす)【つきつける】
囚人番号39番。16歳。【感情共鳴】の魔法を持つ少女。
自己の感情を他人に伝染させる。本人の意志にかかわらず発動し、魔法を操作することもできない。
感情が伝染するか否かは個人差がある。
──────────────────
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「この証拠品が、シヅハさんが排水口に
カーテンを流したことを示しています!」
【早瀬 アキラ】
「
【早瀬 アキラ】
「篠宮。残念だが‥‥
俺にはそう思えねえ」
【篠宮 マコト】
「えっ?
そ、そうですか‥‥?」
【常盤 シヅハ】
「ええ。
なんの証明にもなっていません」
【黒部 ナノカ】
「そもそも、本当に常盤シヅハは
シャワーカーテンを排水口から流せたのかしら」
【黒部 ナノカ】
「排水口を塞ぐほどの
大きさのものを排水口から流す‥‥」
【黒部 ナノカ】
「‥‥前提からしておかしい気がするわ」
【篠宮 マコト】
「た、確かにそんな気も‥‥」
【リヴィア・ローゼンタール】
「どうやら、篠宮さんの思考回路も
詰まってしまっているようですわね」
【リヴィア・ローゼンタール】
「‥‥スッポン、お手洗いから
取ってきてあげてもよろしくてよ?」
【篠宮 マコト】
「け、結構です‥‥!」
【篠宮 マコト】
(どうやら当てが外れたようです‥‥。
もう一度考え直しましょう)
【常盤 シヅハ】
「これまでの篠宮さんの推理‥‥全て理論だっています。
お見事と評価せざるを得ません。けれども、最後の決め手に欠けます」
【篠宮 マコト】
「最後の決め手‥‥決定的な証拠、と言いたいのですね」
【常盤 シヅハ】
「ええ。もちろんです。
あなたの推理どおりならば、シャワーカーテンの切れ端がどこかになければなりません。
けれども、それは見つかっていない。そうでしょう?」
【篠宮 マコト】
「‥‥ええ。その通りです」
【常盤 シヅハ】
「ならばお話になりません。栓がなければ排水口は塞げない。
すなわち、被害者を溺死させるに足る状況を作り出すことはできないのです。
そして被害者が絞殺されたという可能性は、先程あなた自身が否定されました。私が【影を使って被害者を絞殺した】、というのもまたありえません」
【早瀬 アキラ】
「つまり、被害者が亡くなるパターンは2つ。
1つ、栓を用いて水を溜め溺死。
2つ、何らかの内的要因で死亡した‥‥すなわち事故死、ないし病死というわけだな」
【常盤 シヅハ】
「ええ。シャワーカーテンの切れ端が見つからなければ、私が犯人である可能性は否定されるのです」
【倉科 ミオリ】
「し、しかし、肝心のそのシャワーカーテンは一体どこに消えてしまったのでしょうか‥‥」
【南雲 ヒナタ】
【鳳月 カナデ】
「単純に考えるならば、【犯人が持ち去った】のでしょう。そしてどこかに処分した‥‥」
【白川 ミト】
「あるいは‥‥そのまま【排水口に押し込んで流してしまった】‥‥というパターンも考えられる」
【常盤 シヅハ】
「仮に私が持ち去ったとして‥‥それを一体どこに処分したというのですか。
仮に排水口にそのまま流したとして‥‥それをどうやって発見するつもりですか」
【常盤 シヅハ】
「仮定を述べるのは構いませんが‥‥そこから発展して物証を発見できなければ無意味です」
【常盤 シヅハ】
「そしてその物証は永遠に見つかることはない‥‥なぜなら、そんな物は存在していないのだから。
それはなぜか? 私が犯人ではないからです」
【常盤 シヅハ】
「皆さん、もう一度考え直してください。
私に投票しても‥‥無実の人間が処刑されるだけです!
だからどうか‥‥思い直してください」
【篠宮 マコト】
(シヅハさんは一体どこに、
シャワーカーテンを持ち去ったのでしょうか‥‥)
【南雲 ヒナタ】
「現場からはシャワーカーテンは
消え失せていた」
【南雲 ヒナタ】
「それは揺るぎない事実だ」
【南雲 ヒナタ】
「まずは、シャワーカーテンを
どのようにして消したのか‥‥」
【南雲 ヒナタ】
「それについて考えるべきだね」
【篠宮 マコト】
「考えうるのは‥‥カナデさんと
ミトさんが指摘した方法でしょうか」
【南雲 ヒナタ】
「そうだね。候補としては
その2つのどちらかになると思う」
【南雲 ヒナタ】
「まずは、どちらの方法でシャワーカーテンを
消したのか確定させるのが穏当だろう」
【篠宮 マコト】
(シャワーカーテンを消した方法‥‥
持ち去ったか、流したか)
【篠宮 マコト】
(まずはどちらかで確定させるとしましょう)
【常盤 シヅハ】
「ならばお話になりません。栓がなければ排水口は塞げない。
すなわち、被害者を溺死させるに足る状況を作り出すことはできないのです。
そして被害者が絞殺されたという可能性は、先程あなた自身が否定されました。私が【影を使って被害者を絞殺した】、というのもまたありえません」
【鳳月 カナデ】
「単純に考えるならば、【犯人が持ち去った】のでしょう。そしてどこかに処分した‥‥」
【白川 ミト】
「あるいは‥‥そのまま【排水口に押し込んで流してしまった】‥‥というパターンも考えられる」
【篠宮 マコト】
「いいえ、被害者は溺死ではありません。
絞殺されたんです」
【常盤 シヅハ】
「何を今更‥‥ついさっきあなたが
否定したばかりではありませんか!」
【篠宮 マコト】
「では、もし証拠があるとすれば‥‥
どうでしょう?」
【常盤 シヅハ】
「‥‥?」
【篠宮 マコト】
「被害者が絞殺されたことを
示す証拠‥‥それは!」
──────────────────
・向日葵バッジ【つきつける】
篠宮マコトが身につけているバッジ。
──────────────────
──────────────────
・検視記録【つきつける】
被害者、真壁リクアの検視記録。
※詳細※
被害者: 真壁リクア
死因: 溺死(推定)
死亡推定時刻: 4月10日 13時50分~14時頃
──────────────────
──────────────────
・現場写真【つきつける】
リヴィアが撮影した現場の写真。事件発覚時点の状態を正確に撮影したもの。
※詳細※
1.死体に現れた特徴: 見開かれた目が充血している・唇が青紫色に変色している・口元に泡がある。
2.死体の状態: 仰向けの状態で発見・衣服全体がビショビショに濡れている。
──────────────────
──────────────────
・被害者の顔の痕【つきつける】
被害者の顔に残った特徴的な形の痕。押さえつけられた際についたと考えられる。
──────────────────
──────────────────
・首の周りのアザ【つきつける】
死体の首周辺についていたアザ。U字型になっており、首の後ろから側面にかけてついている。正面部には痕がない。
──────────────────
──────────────────
・腰の周りのアザ【つきつける】
死体の腰周辺についた縄のような細長い痕。身体全体を一周している。被害者の死亡直前に命綱として巻かれたロープの位置と太さに酷似している。
──────────────────
──────────────────
・シャワールームのタイル【つきつける】
現場のシャワールームの床材。死体の顔に残っていた跡に酷似している。
──────────────────
──────────────────
・排水口に詰まった髪の毛【つきつける】
現場となったシャワールームの一番奥のブースに詰まっていた髪の毛。水の流れを阻害していた。事件当日の朝、星谷セリナによって除去されている。
──────────────────
──────────────────
・床に落ちた石鹸【つきつける】
死体の足元付近に落ちていた石鹸。タイルに接している裏面は濡れてヌルヌルになっているが、表面は水がかかった形跡が一切ない。
──────────────────
──────────────────
・破れたシャワーカーテン【つきつける】
死体があったブースのカーテンは破られていた。残る2つのブースのカーテンは対照的に破られていない。
──────────────────
──────────────────
・焼却炉の状況【つきつける】
直近、めぼしい物証が捨てられた形跡はなし。シヅハ、ヒナタにより内部の調査が行われたが、処分された衣服の下にも物証が隠された形跡はなし。
──────────────────
──────────────────
・篠宮マコト (しのみや まこと)【つきつける】
囚人番号27番。15歳。【治療】の魔法を持つ少女。
怪我を一瞬で治すことができる魔法。
──────────────────
──────────────────
・南雲ヒナタ (なぐも ひなた)【つきつける】
囚人番号28番。15歳。
──────────────────
──────────────────
・常盤シヅハ (ときわ しづは)【つきつける】
囚人番号29番。14歳。【影操作】の魔法を持つ少女。
影を捉えることで、縄の形になった影を操ることができる。大きな物を軽々と持ち上げるほどの力を持つ。
──────────────────
──────────────────
・真壁リクア (まかべ りくあ)【つきつける】
囚人番号30番。15歳。【空気圧縮】の魔法を持つ少女。
狙った対象の周囲の空気を圧縮することができる。
4月10日、何者かによって殺害された。
──────────────────
──────────────────
・白川ミト (しらかわ みと)【つきつける】
囚人番号31番。14歳。【透明化】の魔法を持つ少女。
自己と自己が触れているものを透明にすることができる。
──────────────────
──────────────────
・鳳月カナデ (ほうづき かなで)【つきつける】
囚人番号32番。14歳。【分身】の魔法を持つ少女。
自分と同じ見た目の分身を1体作り出せる。分身とは視覚が共有され、本体の意思で自由に動かし声を発することができる。
ただし、分身には実体がなく物に触れることができない。
──────────────────
──────────────────
・倉科ミオリ (くらしな みおり)【つきつける】
囚人番号33番。14歳。【空間ポケット】の魔法を持つ少女。
ポケットの中に何でも自由に出し入れできる魔法。
──────────────────
──────────────────
・星谷セリナ (ほしたに せりな)【つきつける】
囚人番号34番。16歳。【幻聴】の魔法を持つ少女。
聞いたことのある人の声を再現し、耳元で再生することができる。
──────────────────
──────────────────
・朝雛チサ (あさひな ちさ)【つきつける】
囚人番号35番。13歳。【暴食】の魔法を持つ少女。
魔法のおかげで何でも食べることができる。
──────────────────
──────────────────
・早瀬アキラ (はやせ あきら)【つきつける】
囚人番号36番。16歳。【血液操作】の魔法を持つ少女。
血液を硬化させたり、硬化させた血液の形を自由に変えたりすることができる。
ただし、体内にある血液を硬化させることはできない。
──────────────────
──────────────────
・リヴィア・ローゼンタール【つきつける】
囚人番号37番。17歳。【時間停止】の魔法を持つ少女。
魔法の発動中は自分以外の全てのモノの時間が止まる。
──────────────────
──────────────────
・黒部ナノカ (くろべ なのか)【つきつける】
囚人番号38番。15歳。【変身】の魔法を持つ少女。
知っている人間の姿に変身することができる。
ただし、声と身につけている服は変化しない。また、人間以外に変身することはできない。
──────────────────
──────────────────
・三条エリス (さんじょう えりす)【つきつける】
囚人番号39番。16歳。【感情共鳴】の魔法を持つ少女。
自己の感情を他人に伝染させる。本人の意志にかかわらず発動し、魔法を操作することもできない。
感情が伝染するか否かは個人差がある。
──────────────────
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「この証拠が被害者が
絞殺されたことを示しています!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥お話になりませんね」
【常盤 シヅハ】
「そもそも、自分が否定した話を
蒸し返している時点で、論外中の論外ですが」
【南雲 ヒナタ】
「篠宮さん、落ち着いて。
その可能性はもう捨てるべきだ」
【南雲 ヒナタ】
「僕たちは、溺死説で推理を
進める以外の道を残していない」
【南雲 ヒナタ】
「来た道を戻るのは辞めるんだ」
【篠宮 マコト】
(たしなめられてしまいました‥‥)
【篠宮 マコト】
(絞殺の可能性は完全に捨てるべきですね。
もう一度考えましょう)
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンは、犯行後そのまま
排水口に押し込まれて流された‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥それなら、消失した辻褄が合います」
【常盤 シヅハ】
「‥‥ならば、
その証拠品を見せてください」
【常盤 シヅハ】
「もっとも‥‥
私を納得させられるとは思えませんが」
【南雲 ヒナタ】
「流した説を取るんだね、篠宮さん」
【篠宮 マコト】
「ええ。こちらのほうが
より可能性として高そうですので」
【南雲 ヒナタ】
「なら、証明しないといけない点は1つ」
【南雲 ヒナタ】
「それは、常盤さんがシャワーカーテンを
押し込んで流した結果、残る物証だ」
【南雲 ヒナタ】
「それが常盤さんの存在を指し示していれば、
彼女が犯人であることを特定できるはずだ」
【南雲 ヒナタ】
「そんな証拠の存在‥‥
篠宮さんはどう考える?」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんがシャワーカーテンを押し込み、
排水口から流した証拠‥‥それは!」
──────────────────
・向日葵バッジ【つきつける】
篠宮マコトが身につけているバッジ。
──────────────────
──────────────────
・検視記録【つきつける】
被害者、真壁リクアの検視記録。
※詳細※
被害者: 真壁リクア
死因: 溺死(推定)
死亡推定時刻: 4月10日 13時50分~14時頃
──────────────────
──────────────────
・現場写真【つきつける】
リヴィアが撮影した現場の写真。事件発覚時点の状態を正確に撮影したもの。
※詳細※
1.死体に現れた特徴: 見開かれた目が充血している・唇が青紫色に変色している・口元に泡がある。
2.死体の状態: 仰向けの状態で発見・衣服全体がビショビショに濡れている。
──────────────────
──────────────────
・被害者の顔の痕【つきつける】
被害者の顔に残った特徴的な形の痕。押さえつけられた際についたと考えられる。
──────────────────
──────────────────
・首の周りのアザ【つきつける】
死体の首周辺についていたアザ。U字型になっており、首の後ろから側面にかけてついている。正面部には痕がない。
──────────────────
──────────────────
・腰の周りのアザ【つきつける】
死体の腰周辺についた縄のような細長い痕。身体全体を一周している。被害者の死亡直前に命綱として巻かれたロープの位置と太さに酷似している。
──────────────────
──────────────────
・シャワールームのタイル【つきつける】
現場のシャワールームの床材。死体の顔に残っていた跡に酷似している。
──────────────────
──────────────────
・排水口に詰まった髪の毛【つきつける】
現場となったシャワールームの一番奥のブースに詰まっていた髪の毛。水の流れを阻害していた。事件当日の朝、星谷セリナによって除去されている。
──────────────────
──────────────────
・床に落ちた石鹸【つきつける】
死体の足元付近に落ちていた石鹸。タイルに接している裏面は濡れてヌルヌルになっているが、表面は水がかかった形跡が一切ない。
──────────────────
──────────────────
・破れたシャワーカーテン【つきつける】
死体があったブースのカーテンは破られていた。残る2つのブースのカーテンは対照的に破られていない。
──────────────────
──────────────────
・焼却炉の状況【つきつける】
直近、めぼしい物証が捨てられた形跡はなし。シヅハ、ヒナタにより内部の調査が行われたが、処分された衣服の下にも物証が隠された形跡はなし。
──────────────────
──────────────────
・篠宮マコト (しのみや まこと)【つきつける】
囚人番号27番。15歳。【治療】の魔法を持つ少女。
怪我を一瞬で治すことができる魔法。
──────────────────
──────────────────
・南雲ヒナタ (なぐも ひなた)【つきつける】
囚人番号28番。15歳。
──────────────────
──────────────────
・常盤シヅハ (ときわ しづは)【つきつける】
囚人番号29番。14歳。【影操作】の魔法を持つ少女。
影を捉えることで、縄の形になった影を操ることができる。大きな物を軽々と持ち上げるほどの力を持つ。
──────────────────
──────────────────
・真壁リクア (まかべ りくあ)【つきつける】
囚人番号30番。15歳。【空気圧縮】の魔法を持つ少女。
狙った対象の周囲の空気を圧縮することができる。
4月10日、何者かによって殺害された。
──────────────────
──────────────────
・白川ミト (しらかわ みと)【つきつける】
囚人番号31番。14歳。【透明化】の魔法を持つ少女。
自己と自己が触れているものを透明にすることができる。
──────────────────
──────────────────
・鳳月カナデ (ほうづき かなで)【つきつける】
囚人番号32番。14歳。【分身】の魔法を持つ少女。
自分と同じ見た目の分身を1体作り出せる。分身とは視覚が共有され、本体の意思で自由に動かし声を発することができる。
ただし、分身には実体がなく物に触れることができない。
──────────────────
──────────────────
・倉科ミオリ (くらしな みおり)【つきつける】
囚人番号33番。14歳。【空間ポケット】の魔法を持つ少女。
ポケットの中に何でも自由に出し入れできる魔法。
──────────────────
──────────────────
・星谷セリナ (ほしたに せりな)【つきつける】
囚人番号34番。16歳。【幻聴】の魔法を持つ少女。
聞いたことのある人の声を再現し、耳元で再生することができる。
──────────────────
──────────────────
・朝雛チサ (あさひな ちさ)【つきつける】
囚人番号35番。13歳。【暴食】の魔法を持つ少女。
魔法のおかげで何でも食べることができる。
──────────────────
──────────────────
・早瀬アキラ (はやせ あきら)【つきつける】
囚人番号36番。16歳。【血液操作】の魔法を持つ少女。
血液を硬化させたり、硬化させた血液の形を自由に変えたりすることができる。
ただし、体内にある血液を硬化させることはできない。
──────────────────
──────────────────
・リヴィア・ローゼンタール【つきつける】
囚人番号37番。17歳。【時間停止】の魔法を持つ少女。
魔法の発動中は自分以外の全てのモノの時間が止まる。
──────────────────
──────────────────
・黒部ナノカ (くろべ なのか)【つきつける】
囚人番号38番。15歳。【変身】の魔法を持つ少女。
知っている人間の姿に変身することができる。
ただし、声と身につけている服は変化しない。また、人間以外に変身することはできない。
──────────────────
──────────────────
・三条エリス (さんじょう えりす)【つきつける】
囚人番号39番。16歳。【感情共鳴】の魔法を持つ少女。
自己の感情を他人に伝染させる。本人の意志にかかわらず発動し、魔法を操作することもできない。
感情が伝染するか否かは個人差がある。
──────────────────
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「この証拠品が、シヅハさんが排水口に
カーテンを流したことを示しています!」
【早瀬 アキラ】
「
【早瀬 アキラ】
「篠宮。残念だが‥‥
俺にはそう思えねえ」
【篠宮 マコト】
「えっ?
そ、そうですか‥‥?」
【常盤 シヅハ】
「ええ。
なんの証明にもなっていません」
【黒部 ナノカ】
「そもそも、本当に常盤シヅハは
シャワーカーテンを排水口から流せたのかしら」
【黒部 ナノカ】
「排水口を塞ぐほどの
大きさのものを排水口から流す‥‥」
【黒部 ナノカ】
「‥‥前提からしておかしい気がするわ」
【篠宮 マコト】
「た、確かにそんな気も‥‥」
【リヴィア・ローゼンタール】
「どうやら、篠宮さんの思考回路も
詰まってしまっているようですわね」
【リヴィア・ローゼンタール】
「‥‥スッポン、お手洗いから
取ってきてあげてもよろしくてよ?」
【篠宮 マコト】
「け、結構です‥‥!」
【篠宮 マコト】
(どうやら当てが外れたようです‥‥。
もう一度考え直しましょう)
【南雲 ヒナタ】
「‥‥まさか、あの死体の状況って‥‥」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「ヒナタさん、今なにか呟かれましたよね。
何か気づいたことが?」
【南雲 ヒナタ】
「いや。今あらためて証拠品を
見直していたんだけど‥‥」
【南雲 ヒナタ】
「死体の状況‥‥何か違和感があるんだよ」
【南雲 ヒナタ】
「でも‥‥ごめん、その違和感が
何かまでは説明ができないんだ」
【篠宮 マコト】
「被害者の死体ですか‥‥」
【南雲 ヒナタ】
「うん。何かおかしいような
気がするんだけど‥‥」
【篠宮 マコト】
(ここまでアドバイスをくれた
ヒナタさんが引っかかっている点です)
【篠宮 マコト】
(何かあるのかも知れません。
私も確認してみることにしましょう‥‥!)
【篠宮 マコト】
「消えたシャワーカーテン‥‥それはもちろん、
犯人が持ち去ったと考えるのが自然です」
【常盤 シヅハ】
「持ち去った‥‥? 一体どうやって?
そもそも本当に持ち去ったのでしょうか?」
【常盤 シヅハ】
「ミトさんが指摘するように、
排水口に押し込んで流したのかもしれませんよ」
【篠宮 マコト】
「いえ。犯人はシャワーカーテンを
現場から回収したんです」
【篠宮 マコト】
「それを示す証拠もあります」
【常盤 シヅハ】
「そ、そんな証拠があるなら見せてください。
本当にあるのか怪しいものですが‥‥!」
【南雲 ヒナタ】
「犯人が持ち去った可能性を
指摘するんだね、篠宮さん」
【篠宮 マコト】
「ええ。自然に考えるなら、
こちらのほうが可能性が高いです」
【南雲 ヒナタ】
「となると、最初に証明すべきことは1つ」
【南雲 ヒナタ】
「すなわち、犯人が現場から栓を
持ち去った結果残った痕跡だね」
【南雲 ヒナタ】
「それを示すことができれば、排水口から
流した説は否定され、次の議論‥‥」
【南雲 ヒナタ】
「‥‥すなわちシャワーカーテンを
どこに隠したのか、という話に繋げられる」
【篠宮 マコト】
(示すべきは、犯人が栓代わりのシャワーカーテンを
現場から持ち去った痕跡‥‥)
【篠宮 マコト】
(その証拠品は‥‥必ず手元にあるはずです!)
【篠宮 マコト】
「犯人がシャワーカーテンを
持ち去った可能性を示す証拠‥‥それは!」
──────────────────
・向日葵バッジ【つきつける】
篠宮マコトが身につけているバッジ。
──────────────────
──────────────────
・検視記録【つきつける】
被害者、真壁リクアの検視記録。
※詳細※
被害者: 真壁リクア
死因: 溺死(推定)
死亡推定時刻: 4月10日 13時50分~14時頃
──────────────────
──────────────────
・現場写真【つきつける】
リヴィアが撮影した現場の写真。事件発覚時点の状態を正確に撮影したもの。
※詳細※
1.死体に現れた特徴: 見開かれた目が充血している・唇が青紫色に変色している・口元に泡がある。
2.死体の状態: 仰向けの状態で発見・衣服全体がビショビショに濡れている。
──────────────────
──────────────────
・被害者の顔の痕【つきつける】
被害者の顔に残った特徴的な形の痕。押さえつけられた際についたと考えられる。
──────────────────
──────────────────
・首の周りのアザ【つきつける】
死体の首周辺についていたアザ。U字型になっており、首の後ろから側面にかけてついている。正面部には痕がない。
──────────────────
──────────────────
・腰の周りのアザ【つきつける】
死体の腰周辺についた縄のような細長い痕。身体全体を一周している。被害者の死亡直前に命綱として巻かれたロープの位置と太さに酷似している。
──────────────────
──────────────────
・シャワールームのタイル【つきつける】
現場のシャワールームの床材。死体の顔に残っていた跡に酷似している。
──────────────────
──────────────────
・排水口に詰まった髪の毛【つきつける】
現場となったシャワールームの一番奥のブースに詰まっていた髪の毛。水の流れを阻害していた。事件当日の朝、星谷セリナによって除去されている。
──────────────────
──────────────────
・床に落ちた石鹸【つきつける】
死体の足元付近に落ちていた石鹸。タイルに接している裏面は濡れてヌルヌルになっているが、表面は水がかかった形跡が一切ない。
──────────────────
──────────────────
・破れたシャワーカーテン【つきつける】
死体があったブースのカーテンは破られていた。残る2つのブースのカーテンは対照的に破られていない。
──────────────────
──────────────────
・焼却炉の状況【つきつける】
直近、めぼしい物証が捨てられた形跡はなし。シヅハ、ヒナタにより内部の調査が行われたが、処分された衣服の下にも物証が隠された形跡はなし。
──────────────────
──────────────────
・篠宮マコト (しのみや まこと)【つきつける】
囚人番号27番。15歳。【治療】の魔法を持つ少女。
怪我を一瞬で治すことができる魔法。
──────────────────
──────────────────
・南雲ヒナタ (なぐも ひなた)【つきつける】
囚人番号28番。15歳。
──────────────────
──────────────────
・常盤シヅハ (ときわ しづは)【つきつける】
囚人番号29番。14歳。【影操作】の魔法を持つ少女。
影を捉えることで、縄の形になった影を操ることができる。大きな物を軽々と持ち上げるほどの力を持つ。
──────────────────
──────────────────
・真壁リクア (まかべ りくあ)【つきつける】
囚人番号30番。15歳。【空気圧縮】の魔法を持つ少女。
狙った対象の周囲の空気を圧縮することができる。
4月10日、何者かによって殺害された。
──────────────────
──────────────────
・白川ミト (しらかわ みと)【つきつける】
囚人番号31番。14歳。【透明化】の魔法を持つ少女。
自己と自己が触れているものを透明にすることができる。
──────────────────
──────────────────
・鳳月カナデ (ほうづき かなで)【つきつける】
囚人番号32番。14歳。【分身】の魔法を持つ少女。
自分と同じ見た目の分身を1体作り出せる。分身とは視覚が共有され、本体の意思で自由に動かし声を発することができる。
ただし、分身には実体がなく物に触れることができない。
──────────────────
──────────────────
・倉科ミオリ (くらしな みおり)【つきつける】
囚人番号33番。14歳。【空間ポケット】の魔法を持つ少女。
ポケットの中に何でも自由に出し入れできる魔法。
──────────────────
──────────────────
・星谷セリナ (ほしたに せりな)【つきつける】
囚人番号34番。16歳。【幻聴】の魔法を持つ少女。
聞いたことのある人の声を再現し、耳元で再生することができる。
──────────────────
──────────────────
・朝雛チサ (あさひな ちさ)【つきつける】
囚人番号35番。13歳。【暴食】の魔法を持つ少女。
魔法のおかげで何でも食べることができる。
──────────────────
──────────────────
・早瀬アキラ (はやせ あきら)【つきつける】
囚人番号36番。16歳。【血液操作】の魔法を持つ少女。
血液を硬化させたり、硬化させた血液の形を自由に変えたりすることができる。
ただし、体内にある血液を硬化させることはできない。
──────────────────
──────────────────
・リヴィア・ローゼンタール【つきつける】
囚人番号37番。17歳。【時間停止】の魔法を持つ少女。
魔法の発動中は自分以外の全てのモノの時間が止まる。
──────────────────
──────────────────
・黒部ナノカ (くろべ なのか)【つきつける】
囚人番号38番。15歳。【変身】の魔法を持つ少女。
知っている人間の姿に変身することができる。
ただし、声と身につけている服は変化しない。また、人間以外に変身することはできない。
──────────────────
──────────────────
・三条エリス (さんじょう えりす)【つきつける】
囚人番号39番。16歳。【感情共鳴】の魔法を持つ少女。
自己の感情を他人に伝染させる。本人の意志にかかわらず発動し、魔法を操作することもできない。
感情が伝染するか否かは個人差がある。
──────────────────
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「これが犯人がシャワーカーテンを
持ち去った証拠です!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥はぁ。
篠宮さん、何度でも言いますが‥‥」
【常盤 シヅハ】
「“証拠”というのは、想像ではなく
現実に基づいて語るものです」
【常盤 シヅハ】
「それのどこがシャワーカーテンに
繋がるというのですか?」
【早瀬 アキラ】
「おい篠宮」
【早瀬 アキラ】
「お前、自信満々に出してきたわりには、
こじつけにしか見えねぇぞ」
【三条 エリス】
「そ、そそそそうです‥‥!」
【三条 エリス】
「あ、あんまり無茶を言うと‥‥
逆に疑われちゃいますよぉ!」
【倉科 ミオリ】
「マコト殿、それじゃただの
“証拠モドキ”ですな〜」
【朝雛 チサ】
「アタイ、バカだからわかんねーけど‥‥」
【朝雛 チサ】
「流石にその証拠品とカーテンは
結びつかないと思うぞ‥‥」
【白川 ミト】
「‥‥つまり、まだ証拠の
“切れ端”すら見つけられていない」
【リヴィア・ローゼンタール】
「まぁ、推理という舞台で
空振りするのも愛嬌ですわ」
【リヴィア・ローゼンタール】
「けれど‥‥それは観客にすぐ見破られる
三流芝居にしか見えませんことよ」
【鳳月 カナデ】
「篠宮さん。私はあなたを信じたいですが‥‥」
【鳳月 カナデ】
「さすがに今のは‥‥説得力が足りませんね」
【黒部 ナノカ】
「証拠は現実に即して初めて力を持つ‥‥」
【黒部 ナノカ】
「篠宮マコト、もう一度整理し直した方がいいわ」
【南雲 ヒナタ】
「‥‥篠宮さん。間違ってもいい。
でも次は必ず“本物”を示すんだ」
【南雲 ヒナタ】
「‥‥それでしか、
常盤さんを追い詰めることは不可能だ」
【篠宮 マコト】
「うっ‥‥す、すみません。
もう一度考え直します‥‥」
【篠宮 マコト】
(‥‥やはり違ったみたいです)
【篠宮 マコト】
(けれども、方向性は間違っていないはずです。
正しい証拠を提示しなければ‥‥!)
【篠宮 マコト】
「消えたシャワーカーテン‥‥それはもちろん、
犯人が持ち去ったと考えるのが自然です」
【常盤 シヅハ】
「持ち去った‥‥? 一体どうやって?
そもそも本当に持ち去ったのでしょうか?」
【常盤 シヅハ】
「ミトさんが指摘するように、
排水口に押し込んで流したのかもしれませんよ」
【篠宮 マコト】
「いえ。犯人はシャワーカーテンを
現場から回収したんです」
【篠宮 マコト】
「それを示す証拠もあります」
【常盤 シヅハ】
「そ、そんな証拠があるなら見せてください。
本当にあるのか怪しいものですが‥‥!」
【南雲 ヒナタ】
「犯人が持ち去った可能性を
指摘するんだね、篠宮さん」
【篠宮 マコト】
「ええ。自然に考えるなら、
こちらのほうが可能性が高いです」
【南雲 ヒナタ】
「となると、最初に証明すべきことは1つ」
【南雲 ヒナタ】
「すなわち、犯人が現場から栓を
持ち去った結果残った痕跡だね」
【南雲 ヒナタ】
「それを示すことができれば、排水口から
流した説は否定され、次の議論‥‥」
【南雲 ヒナタ】
「‥‥すなわちシャワーカーテンを
どこに隠したのか、という話に繋げられる」
【篠宮 マコト】
(示すべきは、犯人が栓代わりのシャワーカーテンを
現場から持ち去った痕跡‥‥)
【篠宮 マコト】
(その証拠品は‥‥必ず手元にあるはずです!)
【篠宮 マコト】
「犯人がシャワーカーテンを
持ち去った可能性を示す証拠‥‥それは!」
──────────────────
・向日葵バッジ【つきつける】
篠宮マコトが身につけているバッジ。
──────────────────
──────────────────
・検視記録【つきつける】
被害者、真壁リクアの検視記録。
※詳細※
被害者: 真壁リクア
死因: 溺死(推定)
死亡推定時刻: 4月10日 13時50分~14時頃
──────────────────
──────────────────
・現場写真【つきつける】
リヴィアが撮影した現場の写真。事件発覚時点の状態を正確に撮影したもの。
※詳細※
1.死体に現れた特徴: 見開かれた目が充血している・唇が青紫色に変色している・口元に泡がある。
2.死体の状態: 仰向けの状態で発見・衣服全体がビショビショに濡れている。
──────────────────
──────────────────
・被害者の顔の痕【つきつける】
被害者の顔に残った特徴的な形の痕。押さえつけられた際についたと考えられる。
──────────────────
──────────────────
・首の周りのアザ【つきつける】
死体の首周辺についていたアザ。U字型になっており、首の後ろから側面にかけてついている。正面部には痕がない。
──────────────────
──────────────────
・腰の周りのアザ【つきつける】
死体の腰周辺についた縄のような細長い痕。身体全体を一周している。被害者の死亡直前に命綱として巻かれたロープの位置と太さに酷似している。
──────────────────
──────────────────
・シャワールームのタイル【つきつける】
現場のシャワールームの床材。死体の顔に残っていた跡に酷似している。
──────────────────
──────────────────
・排水口に詰まった髪の毛【つきつける】
現場となったシャワールームの一番奥のブースに詰まっていた髪の毛。水の流れを阻害していた。事件当日の朝、星谷セリナによって除去されている。
──────────────────
──────────────────
・床に落ちた石鹸【つきつける】
死体の足元付近に落ちていた石鹸。タイルに接している裏面は濡れてヌルヌルになっているが、表面は水がかかった形跡が一切ない。
──────────────────
──────────────────
・破れたシャワーカーテン【つきつける】
死体があったブースのカーテンは破られていた。残る2つのブースのカーテンは対照的に破られていない。
──────────────────
──────────────────
・焼却炉の状況【つきつける】
直近、めぼしい物証が捨てられた形跡はなし。シヅハ、ヒナタにより内部の調査が行われたが、処分された衣服の下にも物証が隠された形跡はなし。
──────────────────
──────────────────
・篠宮マコト (しのみや まこと)【つきつける】
囚人番号27番。15歳。【治療】の魔法を持つ少女。
怪我を一瞬で治すことができる魔法。
──────────────────
──────────────────
・南雲ヒナタ (なぐも ひなた)【つきつける】
囚人番号28番。15歳。
──────────────────
──────────────────
・常盤シヅハ (ときわ しづは)【つきつける】
囚人番号29番。14歳。【影操作】の魔法を持つ少女。
影を捉えることで、縄の形になった影を操ることができる。大きな物を軽々と持ち上げるほどの力を持つ。
──────────────────
──────────────────
・真壁リクア (まかべ りくあ)【つきつける】
囚人番号30番。15歳。【空気圧縮】の魔法を持つ少女。
狙った対象の周囲の空気を圧縮することができる。
4月10日、何者かによって殺害された。
──────────────────
──────────────────
・白川ミト (しらかわ みと)【つきつける】
囚人番号31番。14歳。【透明化】の魔法を持つ少女。
自己と自己が触れているものを透明にすることができる。
──────────────────
──────────────────
・鳳月カナデ (ほうづき かなで)【つきつける】
囚人番号32番。14歳。【分身】の魔法を持つ少女。
自分と同じ見た目の分身を1体作り出せる。分身とは視覚が共有され、本体の意思で自由に動かし声を発することができる。
ただし、分身には実体がなく物に触れることができない。
──────────────────
──────────────────
・倉科ミオリ (くらしな みおり)【つきつける】
囚人番号33番。14歳。【空間ポケット】の魔法を持つ少女。
ポケットの中に何でも自由に出し入れできる魔法。
──────────────────
──────────────────
・星谷セリナ (ほしたに せりな)【つきつける】
囚人番号34番。16歳。【幻聴】の魔法を持つ少女。
聞いたことのある人の声を再現し、耳元で再生することができる。
──────────────────
──────────────────
・朝雛チサ (あさひな ちさ)【つきつける】
囚人番号35番。13歳。【暴食】の魔法を持つ少女。
魔法のおかげで何でも食べることができる。
──────────────────
──────────────────
・早瀬アキラ (はやせ あきら)【つきつける】
囚人番号36番。16歳。【血液操作】の魔法を持つ少女。
血液を硬化させたり、硬化させた血液の形を自由に変えたりすることができる。
ただし、体内にある血液を硬化させることはできない。
──────────────────
──────────────────
・リヴィア・ローゼンタール【つきつける】
囚人番号37番。17歳。【時間停止】の魔法を持つ少女。
魔法の発動中は自分以外の全てのモノの時間が止まる。
──────────────────
──────────────────
・黒部ナノカ (くろべ なのか)【つきつける】
囚人番号38番。15歳。【変身】の魔法を持つ少女。
知っている人間の姿に変身することができる。
ただし、声と身につけている服は変化しない。また、人間以外に変身することはできない。
──────────────────
──────────────────
・三条エリス (さんじょう えりす)【つきつける】
囚人番号39番。16歳。【感情共鳴】の魔法を持つ少女。
自己の感情を他人に伝染させる。本人の意志にかかわらず発動し、魔法を操作することもできない。
感情が伝染するか否かは個人差がある。
──────────────────
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「これが犯人がシャワーカーテンを
持ち去った証拠です!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥はぁ。
篠宮さん、何度でも言いますが‥‥」
【常盤 シヅハ】
「“証拠”というのは、想像ではなく
現実に基づいて語るものです」
【常盤 シヅハ】
「それのどこがシャワーカーテンに
繋がるというのですか?」
【早瀬 アキラ】
「おい篠宮」
【早瀬 アキラ】
「お前、自信満々に出してきたわりには、
こじつけにしか見えねぇぞ」
【三条 エリス】
「そ、そそそそうです‥‥!」
【三条 エリス】
「あ、あんまり無茶を言うと‥‥
逆に疑われちゃいますよぉ!」
【倉科 ミオリ】
「マコト殿、それじゃただの
“証拠モドキ”ですな〜」
【朝雛 チサ】
「アタイ、バカだからわかんねーけど‥‥」
【朝雛 チサ】
「流石にその証拠品とカーテンは
結びつかないと思うぞ‥‥」
【白川 ミト】
「‥‥つまり、まだ証拠の
“切れ端”すら見つけられていない」
【リヴィア・ローゼンタール】
「まぁ、推理という舞台で
空振りするのも愛嬌ですわ」
【リヴィア・ローゼンタール】
「けれど‥‥それは観客にすぐ見破られる
三流芝居にしか見えませんことよ」
【鳳月 カナデ】
「篠宮さん。私はあなたを信じたいですが‥‥」
【鳳月 カナデ】
「さすがに今のは‥‥説得力が足りませんね」
【黒部 ナノカ】
「証拠は現実に即して初めて力を持つ‥‥」
【黒部 ナノカ】
「篠宮マコト、もう一度整理し直した方がいいわ」
【南雲 ヒナタ】
「‥‥篠宮さん。間違ってもいい。
でも次は必ず“本物”を示すんだ」
【南雲 ヒナタ】
「‥‥それでしか、
常盤さんを追い詰めることは不可能だ」
【篠宮 マコト】
「うっ‥‥す、すみません。
もう一度考え直します‥‥」
【篠宮 マコト】
(‥‥やはり違ったみたいです)
【篠宮 マコト】
(けれども、方向性は間違っていないはずです。
正しい証拠を提示しなければ‥‥!)
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
(‥‥思えば)
【篠宮 マコト】
(‥‥現場でリクアさんの死体を発見したときから、
なにか違和感を覚えていました)
───
一度立ち上がると、私は改めて死体の全体をザッと見回します。リクアさんの死因は溺死‥‥おそらく水の溜まった場所に顔を押し付けられて殺害されたのでしょう。
そのまま死体は放置され、発見されるに至った‥‥事件の筋書きはそんなところでしょう。
【篠宮 マコト】
(‥‥? なにか引っかかりますね)
自分の考えを反芻している内になにか違和感を覚えました。もう一度全体を見回します。
充血して見開かれた目、青紫色になった唇、口元に泡。死体は仰向けに倒れていて、服は全体が濡れている‥‥。一見すると、特におかしなところはなさそうです。
じゃあ、今の違和感は一体‥‥? 今はまだ分かりませんが、この違和感の存在自体は忘れないようにしておいたほうがよさそうです。
───
【篠宮 マコト】
(その違和感の正体‥‥)
【篠宮 マコト】
(全ては‥‥この瞬間に
繋がっていたに違いありません!)
【篠宮 マコト】
「栓代わりとなったシャワーカーテンが
持ち去られた可能性を示す証拠‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥それは、被害者の死体です」
【常盤 シヅハ】
「な、何を出すかと思ったら‥‥。
死体?」
【常盤 シヅハ】
「‥‥ふふっ」
【常盤 シヅハ】
「そんなものなんかで‥‥シャワーカーテンが
持ち去られた理由は示せません!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「残念ながらそうはいきません、シヅハさん」
【篠宮 マコト】
「なぜなら‥‥。
この死体の状況は、《決定的》に‥‥」
【篠宮 マコト】
「そして《致命的》に
“ムジュン”しているのですから!」
【常盤 シヅハ】
「
【常盤 シヅハ】
「は、ハッタリです‥‥!」
【常盤 シヅハ】
「お得意のムジュンを適当に主張して
誤魔化すつもりですね!」
【常盤 シヅハ】
「お、お話になりません‥‥!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「お話にならないかどうかは
説明を聞いてからでも遅くないでしょう!」
【南雲 ヒナタ】
「
【南雲 ヒナタ】
「そうだよ、常盤さん」
【南雲 ヒナタ】
「もし君が潔白なら、篠宮さんの意見を
聞いてからしっかりと反論すればいい」
【南雲 ヒナタ】
「まずは彼女の話を聞こう」
【常盤 シヅハ】
「‥‥分かりました」
【常盤 シヅハ】
「それで? 被害者の死体が、どのように
“ムジュン”しているというのですか?」
【篠宮 マコト】
「‥‥改めて、
被害者の死因を思い出してください」
【篠宮 マコト】
「被害者は、どのようにして殺されましたか?」
【鳳月 カナデ】
「そ、それは‥‥」
【鳳月 カナデ】
「排水口に溜めた水に顔を押し付けて、
溺死させた‥‥という手口、ですよね?」
【篠宮 マコト】
「その通りです」
【篠宮 マコト】
「すると、被害者はどのような姿勢で
殺されたことになりますか?」
【早瀬 アキラ】
「当然、うつ伏せだろうな。
じゃなきゃ排水口に顔を押さえつけられねえ」
【早瀬 アキラ】
「‥‥待てよ。
でもそれじゃあ‥‥」
【南雲 ヒナタ】
「‥‥なるほど、
違和感の正体はそれだったか」
【南雲 ヒナタ】
「問題になるのは‥‥
‥‥被害者の“発見時の姿勢”」
【南雲 ヒナタ】
「そうだろう、篠宮さん?」
【篠宮 マコト】
「ええ。その通りです」
【篠宮 マコト】
「被害者は排水口に顔を押さえつけられ、
溺死させられました」
【篠宮 マコト】
「となれば死亡時、リクアさんはうつ伏せで、
排水口に顔を突っ伏した状態になるはずです」
【篠宮 マコト】
「けれども‥‥私たちが死体を発見した時、
なぜか彼女は“仰向け”になっていました」
【篠宮 マコト】
「この状況は決定的に
ムジュンしているのです!」
【常盤 シヅハ】
「グッ‥‥!
そういうことですか‥‥」
【篠宮 マコト】
「そして、このムジュンが
どのような意味を持つか‥‥?」
【篠宮 マコト】
「‥‥それこそが全ての答えを
指し示している!」
【黒部 ナノカ】
「死体を仰向けにする‥‥
そして持ち去られたシャワーカーテン‥‥」
【黒部 ナノカ】
「‥‥まさか!」
【リヴィア・ローゼンタール】
「排水口に詰めたシャワーカーテンを
引きずり出すために‥‥」
【リヴィア・ローゼンタール】
「‥‥“被害者が邪魔だった”
‥‥ということですの?」
【篠宮 マコト】
「その通りです!」
【篠宮 マコト】
「証拠隠滅のため、犯人はシャワーカーテンを
排水口から回収する必要がありました」
【篠宮 マコト】
「しかし、排水口は死亡した
被害者の頭によって塞がれていました」
【篠宮 マコト】
「これでは引きずり出すのが困難になります」
【篠宮 マコト】
「単に顔をどけるだけでも
可能だったのでしょうが‥‥」
【篠宮 マコト】
「死亡して脱力した
被害者の頭をどけたうえで‥‥」
【篠宮 マコト】
「水が流れ出ないようにきつく詰めた
シャワーカーテンを引きずり出すのは‥‥」
【篠宮 マコト】
「かなり、難しかったのでしょう」
【篠宮 マコト】
「だから犯人は、
被害者の体を仰向けにしてどけたんです」
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンを回収するために!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥」
【篠宮 マコト】
「そしてその後、犯人は被害者の死体を
元に戻すのを失念してしまっていた」
【篠宮 マコト】
「‥‥だから被害者の死体は仰向けのまま
放置され、発見されるに至ったんです」
【常盤 シヅハ】
「グッ‥‥!」
【篠宮 マコト】
「つまり、シヅハさん。
あなたはシャワーカーテンを持ち去った!」
【篠宮 マコト】
「だから現場には証拠が
残っていなかったんです!」
【常盤 シヅハ】
「き‥‥‥‥‥‥」
【常盤 シヅハ】
「‥‥きゃあああああッ!」
【倉科 ミオリ】
「ひ、ひっくり返りました‥‥。
《死体》と一緒に‥‥《状況》までもがッ!」
【篠宮 マコト】
「シヅハさん! あなたが犯人でないなら‥‥
これを否定できるはずです!」
【常盤 シヅハ】
「
【常盤 シヅハ】
「ふ、ふふ‥‥」
【常盤 シヅハ】
「た、確かに筋は通っています‥‥。
けれども‥‥だから何だと言うんですか?」
【篠宮 マコト】
「‥‥!」
【常盤 シヅハ】
「あなたの推理によれば、私は
カーテンを現場から持ち去ったようです」
【常盤 シヅハ】
「けれども、その本体は?
一体どこに行ったんですか?」
【常盤 シヅハ】
「あなたが示したのは、“シャワーカーテンが
現場から持ち去られた可能性”にすぎません」
【常盤 シヅハ】
「カーテンそのものが見つかっていない以上、
あなたの推理は詭弁です」
【常盤 シヅハ】
「全くの無意味なんです!」
【早瀬 アキラ】
「‥‥常盤の言うとおりだ。
篠宮が示したのはあくまでも可能性だ」
【早瀬 アキラ】
「被害者の体が仰向けになっていたのも、
なにか別の理由があるかも知れない」
【鳳月 カナデ】
「殺したと思った被害者に
僅かに息があって‥‥」
【鳳月 カナデ】
「呼吸をしようと仰向けになった、
という可能性も考えられます」
【鳳月 カナデ】
「‥‥確かに完全な証明とは
言い切れないですね」
【常盤 シヅハ】
「今おふたりが述べた通りです」
【常盤 シヅハ】
「篠宮さん、もし私が犯人だというのならば‥‥
そのシャワーカーテンを持ってきてください」
【常盤 シヅハ】
「そうでなければ、
私を糾弾することは不可能です!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「分かりました。シャワーカーテンの在処‥‥
それを示してみせましょう!」
【常盤 シヅハ】
「
【常盤 シヅハ】
「嘘ですッ! 示せるわけがありません!
あなたなんかに!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「示せるか、示せないか‥‥
そんなことは問題ではありません」
【篠宮 マコト】
「私は示すしかないんですよ。
シャワーカーテンをどこで処分したかを!」
【常盤 シヅハ】
「わ、分かるはずが‥‥!」
【篠宮 マコト】
(これがきっと最後の指摘になります。
もう一度状況を整理しましょう)
【篠宮 マコト】
(事件をもう一度‥‥最初から
振り返る‥‥)
【篠宮 マコト】
(そうすれば‥‥シャワーカーテンの行方も
分かるはずです!)
【篠宮 マコト】
「今までに明らかになった事実を
考え直していきましょう」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんは彼女の魔法‥‥」
【篠宮 マコト】
「《影操作》の魔法でリクアさんを拘束し、
床に溜めた水に顔を押し付け、溺死させました」
【篠宮 マコト】
「その後、リクアさんの死体を仰向けにして‥‥」
【篠宮 マコト】
「水を溜めるために用いたシャワーカーテンを
排水口から引きずりだしました」
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンは床に
水を溜めるために必要不可欠です」
【篠宮 マコト】
「見つかってしまえば
動かぬ証拠になってしまう」
【篠宮 マコト】
「つまり、シヅハさんはカーテンを
隠す必要に迫られていました」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんはシャワーカーテンを
どこに捨てたのでしょうか‥‥」
【篠宮 マコト】
「木を隠すなら森の中‥‥」
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンはシャワールームに
捨てられたに違いありません!」
【篠宮 マコト】
「‥‥あれ。でも‥‥」
【篠宮 マコト】
「シャワールームに、カーテンの切れ端なんて
落ちていなかったような‥‥」
【篠宮 マコト】
「それに、木を隠すなら森の中、
なんて口走りましたが‥‥」
【篠宮 マコト】
「その理論で行くなら、シャワーカーテンの山に
隠さないと意味がありませんね‥‥」
【篠宮 マコト】
「山盛りのシャワーカーテンなんて‥‥
さすがにどこにもありませんでした」
【篠宮 マコト】
「この線はありえなさそうですね‥‥」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんはシャワーカーテンを
どこに捨てたのでしょうか‥‥」
【篠宮 マコト】
「現場のシャワールームには、焼却炉直通の
ダストシュートがありました」
【篠宮 マコト】
「そこに捨ててしまえば‥‥
あとは炎が全部燃やし尽くしてくれます!」
【篠宮 マコト】
「‥‥と、思いましたが、
あそこは捜査時間に調べられていました」
【篠宮 マコト】
「もし捨てられていたとしたら、
ヒナタさんが見つけ出しているはずです」
【篠宮 マコト】
「仮に焼却炉を犯行後手動で
稼働したとしても‥‥」
【篠宮 マコト】
「その場合、ミトさんが疑われる根拠となった
彼女の服まで燃やし尽くされてしまいます」
【篠宮 マコト】
「焼却炉がカーテンを燃やし尽くした、
という可能性も考え難い‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥ダストシュートから捨てた可能性は、
どうやらありえないようですね」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんはシャワーカーテンを
どこに捨てたのでしょうか‥‥」
【篠宮 マコト】
「シャワールームには千切られた
カーテンは捨ててありませんでした」
【篠宮 マコト】
「また、ダストシュート直結の焼却炉にも、
シャワーカーテンは捨てられていませんでした」
【篠宮 マコト】
「焼却炉を手動稼働した場合、
それ以外の衣服も燃えてしまいます」
【篠宮 マコト】
「その場合ミトさんが疑われる原因となった、
彼女の囚人服まで燃えているはずです」
【篠宮 マコト】
「したがって、焼却炉が手動稼働された
可能性もありえない‥‥」
【篠宮 マコト】
「つまり、シヅハさんはシャワールーム内で
カーテンを処分していないということになります」
─────────
【篠宮 マコト】
「シャワールームを出たシヅハさんは、
医務室に向かったはずです」
【篠宮 マコト】
「シャワールームの目の前には、
ちょうど医務室の出入り口があります」
【篠宮 マコト】
「犯行後、焦った彼女がとっさに逃げ込むとしたら、
すぐに入ることが出来る医務室になるでしょう」
【篠宮 マコト】
「さきほど、アリバイ関係について証言したときも、
彼女は医務室にいたと話していました」
【篠宮 マコト】
「この点について嘘をつく理由は‥‥
かなり薄いです」
【篠宮 マコト】
「信頼しても良い証言でしょう」
【篠宮 マコト】
「問題は‥‥
そこでなにがあったか、です」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんが医務室にいた時、
起こった出来事は‥‥!」
【篠宮 マコト】
「シャワールームでカーテンを
処分しなかった以上‥‥」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんは医務室でカーテンを
捨てたに違いありません!」
【篠宮 マコト】
「‥‥と、思いましたが」
【篠宮 マコト】
「私が医務室を調査した時、
それらしきものは捨ててありませんでしたね」
【篠宮 マコト】
「大きな布の切れ端‥‥」
【篠宮 マコト】
「それもビチョビチョになったものが
捨ててあったとしたら、流石に気が付きます」
【篠宮 マコト】
「この線はなさそうですね‥‥」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんが医務室にいた時、
起こった出来事は‥‥!」
【篠宮 マコト】
「‥‥医務室のベッドで昼寝した‥‥とか?」
【篠宮 マコト】
「心が動揺している時は、
一旦寝れば案外リセットされるものですし!」
【篠宮 マコト】
「‥‥いやいや、そんなわけ無いでしょう」
【篠宮 マコト】
「重要な証拠品を抱えたままのんきに昼寝する
犯人がどこにいるんですか‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥私も一旦、昼寝して頭をリセット‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥なんて、冗談を
言っている場合ではないですね」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんが医務室にいた時、
起こった出来事は‥‥!」
【篠宮 マコト】
「そうです」
【篠宮 マコト】
「あの時、花畑から帰ってきたヒナタさんに
シヅハさんは出くわしています」
【篠宮 マコト】
「それ以降、医務室でシャワーカーテンを
捨てる事はできなかった」
【篠宮 マコト】
「ヒナタさんに遭遇する前に捨てていた場合‥‥
医務室のどこかからカーテンが見つかるはず」
【篠宮 マコト】
「だけど、私が捜査したとき‥‥
カーテンなんて捨てられていませんでした」
【篠宮 マコト】
「いずれにおいても、医務室に
シャワーカーテンは捨てられていません」
【篠宮 マコト】
「その後、ヒナタさんはシヅハさんと
事件発覚まで過ごしていました」
─────────
【篠宮 マコト】
「事件の後、私たちは
一度ラウンジに集められました」
【篠宮 マコト】
「そして、数時間の
捜査時間が与えられました」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんは確か‥‥
焼却炉室を捜索していたはずです」
【篠宮 マコト】
「その時、
彼女はどうしていたでしょうか」
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンを捨てられるタイミング‥‥
きっとここしかありません!」
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンは焼却炉に‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥と、思いましたが。
エリスさんも焼却炉を捜索していましたね」
【篠宮 マコト】
「捜査時間、エリスさんは途中まで物置で
ベソをかいていました」
【篠宮 マコト】
「順番的には、シヅハさんの捜査の後に、
エリスさんが焼却炉室に向かっています」
【篠宮 マコト】
「もし焼却炉にカーテンを捨ててしまえば‥‥
あとから来たエリスさんに見つかってしまいます」
【篠宮 マコト】
「つまり、シヅハさんは焼却炉に
カーテンを捨てていない‥‥?」
【篠宮 マコト】
「だとしたら、カーテンは一体どこに‥‥。
‥‥もう一度考え直してみましょう」
【篠宮 マコト】
「捜査中、
シヅハさんはどうしていたでしょうか」
【篠宮 マコト】
「犯行時‥‥影操作の魔法を使ったとはいえ、
シヅハさんも少し濡れてしまったのかも」
【篠宮 マコト】
「濡れた体を温めるために‥‥
シヅハさんは焼却炉で暖を取ったんです!」
【篠宮 マコト】
「‥‥いやいや、
我ながら一番あり得ない話です」
【篠宮 マコト】
「そんな不審な行動をしたら、
真っ先に誰かにバレてしまいます」
【篠宮 マコト】
「それに‥‥調査をした時、焼却炉は
冷えていました」
【篠宮 マコト】
「暖を取っていたとしたら‥‥
もっと熱くなっているはずです」
【篠宮 マコト】
「うう‥‥頭の使いすぎで、
私の脳みそが先に燃え尽きそうです」
【篠宮 マコト】
「捜査中、
シヅハさんはどうしていたでしょうか」
【篠宮 マコト】
「そうです。あの時、シヅハさんは
引き続きヒナタさんと一緒に過ごしていました」
【篠宮 マコト】
「その後、二人で一緒に裁判所に来ています」
【篠宮 マコト】
「つまり、シヅハさんは殺害実行後、
ずっとヒナタさんと共にいた」
【篠宮 マコト】
「‥‥ここから導き出される結論。
それは‥‥!」
【篠宮 マコト】
「ヒナタさんは‥‥
シヅハさんのことが好きなんです!
【篠宮 マコト】
「《ラヴ》‥‥というやつです!」
【篠宮 マコト】
「‥‥何を言っているんでしょう、私」
【篠宮 マコト】
「ヒナタさんは、シヅハさんが苦しそうだから、
側についていただけです」
【篠宮 マコト】
「別にシヅハさんのことが好きという訳では
ありませんでしたね‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥考えていたら、
なんだか、胸がモヤモヤしてきました」
【篠宮 マコト】
「もう一度考え直しましょう」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんは殺害実行後、
ずっとヒナタさんと共にいた」
【篠宮 マコト】
「‥‥ここから導き出される結論。
それは‥‥!」
【篠宮 マコト】
「常に周りに人がいるだなんて‥‥
シヅハさんはきっと人気者に違いありません!」
【篠宮 マコト】
「‥‥だから、なんだって言うんですか」
【篠宮 マコト】
「それに‥‥シヅハさん自身は、
あまり人気者になるのを望んでいないような‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥何考えているんでしょう、私
きちんと考えないと‥‥!」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんは殺害実行後、
ずっとヒナタさんと共にいた」
【篠宮 マコト】
「‥‥ここから導き出される結論。
それは‥‥!」
【篠宮 マコト】
「そうです。時系列を整理すれば‥‥
全ては明らかです!」
【篠宮 マコト】
「シヅハさんに‥‥
カーテンを処分する時間はなかった!」
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンは‥‥
まだ彼女の手元にあるはずです!」
【篠宮 マコト】
「‥‥見つけました」
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンが眠る‥‥
その在処が!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥!」
【常盤 シヅハ】
「み‥‥見つけた、ですって?」
【常盤 シヅハ】
「証言台から一歩たりとも動かずに‥‥
そんな事ができるはずが‥‥!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「いいえ、シヅハさん。
動く必要なんか‥‥微塵もないんですよ」
【篠宮 マコト】
「だって‥‥シャワーカーテンは、
私たちの目の前‥‥」
【篠宮 マコト】
「すなわち、この“裁判所”の中に
存在しているのですからね!」
【倉科 ミオリ】
「さ、裁判所ですとォ!? い、一体どこに?
この証言台の下とかですか?」
【常盤 シヅハ】
「くっ‥‥何を言い出すかと思ったら‥‥
でまかせもいい加減にしてください!」
【常盤 シヅハ】
「こんなところに、
隠せるところなどありません!」
【南雲 ヒナタ】
「
【南雲 ヒナタ】
「常盤さん。
今、“隠せるところ”って言ったよね」
【南雲 ヒナタ】
「篠宮さんはさっきまで
“処分”っていう単語を使っていたのに」
【常盤 シヅハ】
「‥‥え、ええ。
それがどうかしましたか?」
【常盤 シヅハ】
「単なる言葉の綾です。言葉尻を掴んで
揚げ足を取らないでください!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「いいえ、シヅハさん」
【篠宮 マコト】
「今、あなたが口走った言葉は
重要な意味を持ちます」
【篠宮 マコト】
「もし本当にシャワーカーテンが
処分されているのだとしたら‥‥」
【篠宮 マコト】
「“隠した”なんて言葉は使わないはずです」
【篠宮 マコト】
「やはり、この裁判所に
シャワーカーテンは隠されている‥‥」
【篠宮 マコト】
「それが私の主張です!」
【常盤 シヅハ】
「な、ならその場所を示してください」
【常盤 シヅハ】
「一体、私がどこにシャワーカーテンを
隠したというのですか!」
【篠宮 マコト】
(先ほどの推理に従えば‥‥
その隠し場所は明らかです!)
【篠宮 マコト】
「あなたが選んだ隠し場所。それは‥‥!」
【篠宮 マコト】
「この証拠品が示してくれます!」
──────────────────
・向日葵バッジ【つきつける】
篠宮マコトが身につけているバッジ。
──────────────────
──────────────────
・検視記録【つきつける】
被害者、真壁リクアの検視記録。
※詳細※
被害者: 真壁リクア
死因: 溺死(推定)
死亡推定時刻: 4月10日 13時50分~14時頃
──────────────────
──────────────────
・現場写真【つきつける】
リヴィアが撮影した現場の写真。事件発覚時点の状態を正確に撮影したもの。
※詳細※
1.死体に現れた特徴: 見開かれた目が充血している・唇が青紫色に変色している・口元に泡がある。
2.死体の状態: 仰向けの状態で発見・衣服全体がビショビショに濡れている。
──────────────────
──────────────────
・被害者の顔の痕【つきつける】
被害者の顔に残った特徴的な形の痕。押さえつけられた際についたと考えられる。
──────────────────
──────────────────
・首の周りのアザ【つきつける】
死体の首周辺についていたアザ。U字型になっており、首の後ろから側面にかけてついている。正面部には痕がない。
──────────────────
──────────────────
・腰の周りのアザ【つきつける】
死体の腰周辺についた縄のような細長い痕。身体全体を一周している。被害者の死亡直前に命綱として巻かれたロープの位置と太さに酷似している。
──────────────────
──────────────────
・排水口の突起【つきつける】
現場のシャワールームの排水口にみられる特徴的な突起。被害者の顔についた痕の形に酷似している。
──────────────────
──────────────────
・排水口に詰まった髪の毛【つきつける】
現場となったシャワールームの一番奥のブースに詰まっていた髪の毛。水の流れを阻害していた。事件当日の朝、星谷セリナによって除去されている。
──────────────────
──────────────────
・床に落ちた石鹸【つきつける】
死体の足元付近に落ちていた石鹸。タイルに接している裏面は濡れてヌルヌルになっているが、表面は水がかかった形跡が一切ない。
──────────────────
──────────────────
・破れたシャワーカーテン【つきつける】
死体があったブースのカーテンは破られていた。残る2つのブースのカーテンは対照的に破られていない。
──────────────────
──────────────────
・焼却炉の状況【つきつける】
直近、めぼしい物証が捨てられた形跡はなし。シヅハ、ヒナタにより内部の調査が行われたが、処分された衣服の下にも物証が隠された形跡はなし。
──────────────────
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「この証拠品が、
シャワーカーテンの在処を示します!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥なるほど」
【常盤 シヅハ】
「では、その証拠品を元に、
この裁判所を探してみてください」
【常盤 シヅハ】
「きっと“私がシャワーカーテンを隠した”
証拠が見つかるはずですものね?」
【篠宮 マコト】
「ええ、もちろんです!」
【三条 エリス】
「えっ、えええっ!?
そ、それがカーテンを隠した証拠‥‥?」
【倉科 ミオリ】
「マコト殿、それはさすがに
“布を隠す証拠”にはならんのでは‥‥?」
【倉科 ミオリ】
「むしろ“論点を布で
覆ってしまっている”気がしますぞ」
【早瀬 アキラ】
「今の理屈じゃあ
『なんとなく関連がありそう』と言ってるだけだ」
【早瀬 アキラ】
「証拠の提示ってのは、
もっと直球で突き刺さるもんじゃねえのか」
【白川 ミト】
「うん。これじゃ、隠したことを
裏付ける材料にはならないと思う」
【リヴィア・ローゼンタール】
「篠宮さん。あなた、ご自分の推理に酔って、
論理を無理に結びつけてはいませんか?」
【リヴィア・ローゼンタール】
「それでは“証拠”ではなく“こじつけ”ですわ」
【南雲 ヒナタ】
「篠宮さん、冷静になって」
【南雲 ヒナタ】
「今の提示では、常盤さんの挑発に
乗せられただけに見えてしまう」
【南雲 ヒナタ】
「僕たちが欲しいのは“確かにカーテンが
隠されている”と断言できる根拠だ」
【常盤 シヅハ】
「ふふ‥‥どうやら篠宮さんは、
墓穴を掘るのがお好きなようすね」
【常盤 シヅハ】
「どうぞ続けてください」
【常盤 シヅハ】
「もっとも‥‥掘れば掘るほど
埋まっていくのはご自身の信用ですが」
【篠宮 マコト】
「ぐっ‥‥!」
【篠宮 マコト】
(判断のしかたを間違えたようです‥‥!)
【篠宮 マコト】
(もう一度整理して、
シヅハさんの隠し場所を示さないと‥‥)
【篠宮 マコト】
(シヅハさんの犯行から、
死体発見まではあまり時間がありません)
【篠宮 マコト】
(隠された場所は限られています。
その点を考慮すれば‥‥)
【篠宮 マコト】
「あなたが選んだ隠し場所。それは‥‥!」
【篠宮 マコト】
「この人なら、シャワーカーテンの隠し場所を知っています!」
──────────────────
・篠宮マコト (しのみや まこと)【つきつける】
囚人番号27番。15歳。【治療】の魔法を持つ少女。
怪我を一瞬で治すことができる魔法。
──────────────────
──────────────────
・南雲ヒナタ (なぐも ひなた)【つきつける】
囚人番号28番。15歳。
──────────────────
──────────────────
・常盤シヅハ (ときわ しづは)【つきつける】
囚人番号29番。14歳。【影操作】の魔法を持つ少女。
影を捉えることで、縄の形になった影を操ることができる。大きな物を軽々と持ち上げるほどの力を持つ。
──────────────────
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・真壁リクア (まかべ りくあ)【つきつける】
囚人番号30番。15歳。【空気圧縮】の魔法を持つ少女。
狙った対象の周囲の空気を圧縮することができる。
4月10日、何者かによって殺害された。
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・白川ミト (しらかわ みと)【つきつける】
囚人番号31番。14歳。【透明化】の魔法を持つ少女。
自己と自己が触れているものを透明にすることができる。
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・鳳月カナデ (ほうづき かなで)【つきつける】
囚人番号32番。14歳。【分身】の魔法を持つ少女。
自分と同じ見た目の分身を1体作り出せる。分身とは視覚が共有され、本体の意思で自由に動かし声を発することができる。
ただし、分身には実体がなく物に触れることができない。
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・倉科ミオリ (くらしな みおり)【つきつける】
囚人番号33番。14歳。【空間ポケット】の魔法を持つ少女。
ポケットの中に何でも自由に出し入れできる魔法。
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・星谷セリナ (ほしたに せりな)【つきつける】
囚人番号34番。16歳。【幻聴】の魔法を持つ少女。
聞いたことのある人の声を再現し、耳元で再生することができる。
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・朝雛チサ (あさひな ちさ)【つきつける】
囚人番号35番。13歳。【暴食】の魔法を持つ少女。
魔法のおかげで何でも食べることができる。
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・早瀬アキラ (はやせ あきら)【つきつける】
囚人番号36番。16歳。【血液操作】の魔法を持つ少女。
血液を硬化させたり、硬化させた血液の形を自由に変えたりすることができる。
ただし、体内にある血液を硬化させることはできない。
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・リヴィア・ローゼンタール【つきつける】
囚人番号37番。17歳。【時間停止】の魔法を持つ少女。
魔法の発動中は自分以外の全てのモノの時間が止まる。
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・黒部ナノカ (くろべ なのか)【つきつける】
囚人番号38番。15歳。【変身】の魔法を持つ少女。
知っている人間の姿に変身することができる。
ただし、声と身につけている服は変化しない。また、人間以外に変身することはできない。
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・三条エリス (さんじょう えりす)【つきつける】
囚人番号39番。16歳。【感情共鳴】の魔法を持つ少女。
自己の感情を他人に伝染させる。本人の意志にかかわらず発動し、魔法を操作することもできない。
感情が伝染するか否かは個人差がある。
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【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンの隠し場所‥‥
この人が知っているはずです!」
【倉科 ミオリ】
「え、えぇ〜っ!?」
【倉科 ミオリ】
「さすがにそれは
強引すぎる気がしますなぁ〜」
【南雲 ヒナタ】
「根拠が薄いよ、篠宮さん」
【南雲 ヒナタ】
「そんな言い方じゃ誰だって
“知っていることにされてしまう”」
【リヴィア・ローゼンタール】
「要するに、今の指摘は
“可能性の押し付け”にすぎませんわ」
【リヴィア・ローゼンタール】
「説得力は皆無です」
【白川 ミト】
「‥‥これじゃあ、
話が空回りするだけだね」
【常盤 シヅハ】
「ふふ。やっぱり推理なんて、
その程度の砂上の楼閣だったんですね」
【常盤 シヅハ】
「私に罪をなすりつけるのは、
そろそろ諦めたらどうですか?」
【篠宮 マコト】
「くっ‥‥!」
【篠宮 マコト】
(違う‥‥この人じゃありません)
【篠宮 マコト】
(本当に知っている人物は、
別にいるはずです!)
【篠宮 マコト】
(シヅハさんの犯行から、
死体発見まではあまり時間がありません)
【篠宮 マコト】
(隠された場所は限られています。
その点を考慮すれば‥‥)
【篠宮 マコト】
「あなたが選んだ隠し場所。それは‥‥!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「シャワーカーテンの隠し場所を
知っている人物‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥それはもちろんあなたです!
常盤シヅハさん!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥‥‥‥‥」
【常盤 シヅハ】
「‥‥ふふ」
【常盤 シヅハ】
「あははははははははッ!」
【常盤 シヅハ】
「何を言い出すのかと思ったら‥‥
あなたの推理によれば私が犯人のようです」
【常盤 シヅハ】
「ならば、犯人である私が証拠の隠し場所を
知っているのは当然でしょう!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「‥‥すみません。どうやら‥‥
少し言い方に語弊があったようですね」
【篠宮 マコト】
「私の主張を厳密に言うのならば‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥シヅハさん。あなたは“シャワーカーテンを、
今もなお所持している人物”です!」
【常盤 シヅハ】
「‥‥!
な、何をいいますか!」
【常盤 シヅハ】
「自らの犯行を示す証拠を、裁判の瞬間まで
持ち続けているわけがありません!」
【常盤 シヅハ】
「で、でたらめです!」
【篠宮 マコト】
「
【篠宮 マコト】
「たしかにそうです」
【篠宮 マコト】
「通常ならば、犯人であることを示す証拠品を
所持し続けているのはおかしい」
【篠宮 マコト】
「どこかで処分するのが普通です」
【篠宮 マコト】
「では‥‥もしそれを“処分する時間”が
なかったとしたらどうでしょう?」
【常盤 シヅハ】
「‥‥!」
【篠宮 マコト】
「被害者の死亡推定時刻は、
発見時間である14時30分から30分以内‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥それが検視によって割り出された情報です」
【篠宮 マコト】
「つまり犯行は早くても、
14時に行われたということになります」
【鳳月 カナデ】
「だからその間にアリバイのない常盤さんが
容疑者の1人として浮上した」
【鳳月 カナデ】
「‥‥このような流れで
議論が進んでいましたね」
【篠宮 マコト】
「その通りです」
【篠宮 マコト】
「厳密には、アリバイがなかったのは
14時から14時10分までの“10分間”です」
【篠宮 マコト】
「逆にそれ以降、死体が発見されるまでの間、
シヅハさんにはアリバイがあります」
【篠宮 マコト】
「これが何を意味するか‥‥?」
【三条 エリス】
「あ、あああアリバイがある‥‥」
【三条 エリス】
「つまり、誰かといっしょにいた‥‥
‥‥ってことですよね?」
【南雲 ヒナタ】
「14時10分からは
僕が常盤さんと一緒にいた」
【南雲 ヒナタ】
「14時10分以降の
彼女のアリバイは証明できるよ」
【篠宮 マコト】
「ところで‥‥
アリバイは“現場不在証明”とも呼ばれます」
【篠宮 マコト】
「これは言い換えれば、犯行時間の間‥‥」
【篠宮 マコト】
「“犯行現場以外のどこで何をしていたのか
ずっと見られていた”とも説明できます」
【早瀬 アキラ】
「“どこで何をしていたのかを
ずっと見られていた”‥‥まさか!」
【篠宮 マコト】
「ええ。14時10分から死体発見までの間、
シヅハさんはヒナタさんと一緒にいた」
【篠宮 マコト】
「‥‥これは証拠の隠滅をするタイミングが
なかったことを示しています!」
【常盤 シヅハ】
「ぐッ‥‥!」
【篠宮 マコト】
「さらに、ヒナタさんは捜査の間も
シヅハさんと一緒にいました」
【南雲 ヒナタ】
「‥‥なんとなく、
彼女の様子がおかしい気がしてね」
【南雲 ヒナタ】
「念の為、ずっといっしょにいたんだ」
【南雲 ヒナタ】
「捜査中は殺人事件に
動揺していただけかと思ったけれど‥‥」
【南雲 ヒナタ】
「今思えば、あれは証拠品を
捨てる機会を伺っていたんだね」
【篠宮 マコト】
「犯行後、死体発見までの時間‥‥」
【篠宮 マコト】
「そして捜査開始から、
この裁判開廷までの時間‥‥」
【篠宮 マコト】
「‥‥あなたはただの一度も
1人になれる時間がありませんでした」
【篠宮 マコト】
「つまりシヅハさん。あなたに
証拠を処分するヒマはなかったんです!」
【常盤 シヅハ】
「ぐ‥‥ぬうっ‥‥!」
【篠宮 マコト】
「そういえば、シヅハさん‥‥」
【篠宮 マコト】
「その腰に巻いたウエストポーチ‥‥
ずいぶんと膨らんでいますね?」
【常盤 シヅハ】
「そ、それは‥‥!」
【篠宮 マコト】
「千切られた部分から推測するに‥‥」
【篠宮 マコト】
「あなたが使用したカーテンの切れ端は、
かなり大きいはずです」
【篠宮 マコト】
「つまり、持ち運ぶのに何かの
“入れ物”が必要になります」
【常盤 シヅハ】
「ぐっ‥‥ぐうううっ‥‥」
【篠宮 マコト】
「そのウエストポーチ‥‥」
【篠宮 マコト】
「大きさ的に、シャワーカーテンを運ぶのに
うってつけと言えます」
【篠宮 マコト】
「もしあなたが犯人でないというのならば‥‥
そのウエストポーチの中を見せてください」
【篠宮 マコト】
「それで‥‥全てがハッキリします!」
【篠宮 マコト】
「さあ、いかがですか‥‥」
【篠宮 マコト】
「──常盤シヅハさん!」
【常盤 シヅハ】
「い‥‥いや。嫌です!
わ、私は‥‥!」
【早瀬 アキラ】
「‥‥抵抗するってことは、
何かやましいもんが入ってるってことだな」
【早瀬 アキラ】
「潔白なら見せりゃいいだけの話だ」
【常盤 シヅハ】
「や、やめ‥‥!」
【リヴィア・ローゼンタール】
「アキラ。
手荒にしてはいけませんよ」
【早瀬 アキラ】
「てめえに言われなくても心得ている」
【リヴィア・ローゼンタール】
「‥‥そうでしたわね」
【篠宮 マコト】
(アキラさんは、
暴れるシヅハさんを軽く押さえつけて‥‥)
【篠宮 マコト】
(彼女が落ち着くまでジッと待っていました)
【篠宮 マコト】
(やがてシヅハさんが観念して
抵抗を辞めたのを確認すると‥‥)
【篠宮 マコト】
(そっと彼女の腰からポーチを外します)
【篠宮 マコト】
(そして、アキラさんがウエストポーチを
開けると、その中から‥‥)
【早瀬 アキラ】
「‥‥あった。
これだろ、例のシャワーカーテンって」
【鳳月 カナデ】
「そ、その形は‥‥」
【倉科 ミオリ】
「現場のシャワーカーテンの
切れ方にそっくりですぞ!」
【篠宮 マコト】
「これが、あなたの犯行を示す
決定的な証拠です」
【篠宮 マコト】
「犯人は‥‥あなたです。
‥‥常盤シヅハさん!」
【常盤 シヅハ】
「くっ‥‥」
【常盤 シヅハ】
「‥‥‥‥‥‥‥‥」
【常盤 シヅハ】
「‥‥‥‥」
【常盤 シヅハ】
「‥‥」
【常盤 シヅハ】
「‥‥どうやら、
これ以上の抵抗は無駄なようです」
【常盤 シヅハ】
「‥‥認めます。
私、が‥‥真壁さんを殺しました」
【篠宮 マコト】
(シヅハさん‥‥)
以下、作者後書き
(ページ最下部にアンケートを設けてありますので、よろしければご回答ください)
長きにわたって続いてきた裁判パートですが、ここらでおしまいです。
我ながらかなり長くなってしまいましたが、裁判パートなんて長ければ長いほどいいですからね()
原作における審問パートが大体12~14程度であることを参照して、本作も審問パートの数を原作の平均値に近い数に設定しようと努力しております。その結果長くなってしまったという始末でございます。
今回のムジュンはシンプルながら結構難しかったと思います(そう思いたいです)。
個人的には、大逆転2-3の最後のムジュンみたいな雰囲気になったな~と思っちゃったりしております。あれはプレイ当時正直気が付かなくて悔しかった記憶‥‥。
ドシンプルなムジュンから、1つのラインにロジックが繋がっていくのが、この手の作品の魅力ですよね~。
その手のロジックの繋がりが素晴らしい事件で挙げるなら、逆裁4-1のラストの展開ですかね。1つのムジュンから全てが綺麗にハマっていくのが美しいんですよね‥‥。
正直1発で見抜いた読者はいないと思いたいです(うぬぼれ)。
正解に気づかない人も多くなると思った(うぬぼれ)ので、実は一回間違えるとヒナタさんがヒント発言をするようになっていたりする、芸細要素(うぬぼれ)を実装したりしています。
実はこのムジュンは制作途中に発生したちょっとしたミスから生まれたムジュンだったりします。
というのも、執筆当初からリクアさんはスチルの見栄えの観点から、仰向けになって死んでいたんです(なお、この時スチルはまだ未作成)。そして後から、溺死なら普通うつ伏せなのに、仰向けになっているのはムジュンしているなあ、とぼんやり思いまして、そこからほなこれを利用するか~となって生まれたのがこの展開です。我ながらそこそこ上手くハマって満足しております。
システム面では、色々とミニゲームを追加してしまいました。イラスト担当には多大なるご迷惑をおかけしております。いつもありがとうございます‥‥。
審問パートを除く本作のミニゲームは当面の間、今話で登場した3種類をお届けすることになります。
ほぼダンロンじゃねーか!という話ですが、差し込みたい欲求に抗えなかったのです‥‥議論に関するミニゲームはなんぼあってもいいですからね。
ちなみに今回登場したのは、クライマックス推理+カンガエルート(複数択から正解を選ぶという意味では、ロジカルダイブ/ブレインドライブとも言える)の合わせ技です。当初は入れる予定がなかったのですが、急に欲しくなって、急遽イラスト担当に無理を言って作成してもらいました。
ここ最近投稿間隔が少し伸びていたのは、イラスト制作のための時間を確保するためだったのです。本当にイラスト担当には頭が上がりません‥‥。
さて、1話もあとは処刑を残すのみとなりました。
例のボタン、しっかり押せますのでどうぞご期待ください‥‥。
では。
裁判パートに対する感想をお聞かせください
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面白い
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まあ面白い
-
普通
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少しツマラナイ
-
ツマラナイ