ナイフを捨て、バッ!と距離を詰めてこようとした
「ちょっ!」
慌てて
─ヒュッ
それに対してそれぞれの指の間に挟んだ
それぞれの矢の軌道はまっすぐで単調なもの。
もちろん
「まだ舐めプしてんのかよ?」
ニヤリと余裕の笑みでそう言う。
しかし、過ぎ去ったはずの矢がグンッと軌道をいきなり変えて
「ほら、ちゃんと避けなきゃ死ぬよ」
一応巻き込まれないようにバックステップで距離をとる。
弓矢は追尾する焔に気づかせないためのブラフだ。
弓矢にすれば勝手にまっすぐしかいかないと勘違いしてくれる。
──ドォンッッ!!
と重々しい音と砂煙を立てて直撃する。
「あちちちっ!」
砂煙が晴れるとところどころ制服が焦げた姿の
「おまっ、マジで殺す気かよ!この服が防火性じゃなきゃマジで燃えてたぞ!?」
ほとんどダメージのなさそうな姿を見て「ちっ」と舌打ちをする私に
「マジかこいつ…」
とドン引き。
「そうはいっても、あなたが死んだところで私は別に困らないし――」
私が話している途中で一気に距離を詰めてくる。
初撃は腕で弾く。
パンッ!と人間から出ているとは思えない銃声のような大きな音。
ビリビリと弾くために使った腕が痺れる。
──一撃一撃が重い。
腕の感覚がなくなってきているしこれ以上下手に受け止めるのは危険だ。
すっ、と姿勢を低くする。
そして片手を後ろにやり、半身になることでその手を隠す。
これは短剣使いがよくやる技。
自身がどんな刃物を使ったのか、
......もちろん今の私は短刀なんてものは持っていない、ただの
でも、さっき
(なら、もしかしたら2本目があるかもって、そう思っちゃうよね?)
──ヒュッ
同時に
攻撃を仕掛けようとしていた
そして自身に投げ技をかけたような状態になりドタンッ!!と地面に倒れる。
私は煽るように何もない手をひらひらとさせた。
「くっそ、マジで焦った俺がバカみてぇじゃねぇか!」
観客達から見れば
「というか!俺が気づかなかったらどうする気だったんだよ!」
さっきの
つまり戦い慣れていることを前提とした技だ。
つまり
でも、そんな問題はない。
「それはないよ。あなたが強いことは知ってる。
万に一つも警戒しないなんてことはないって信じてたから」
そう言う私の言葉に嬉しいような、悔しいような顔をする。