「えっ、ちょ、何っ!?」
パニックになる私。
「お前さ、もうちょっと発言気を付けたほうがいいぞ?」
ぐいっ、と決闘のときと同じように腕を上に持ち上げて固定される。
私は
「──ひゃうっ!」
心臓がドクドクと
そしてゆっくりと
「っ!?」
反射的に目を
ドクドクと心臓の音が大きく聞こえる。
ギュッ、さらに強く
...............
...............?
しばらくたっても何も起こらない。
恐る恐る目を開ける。
そこに映ったのは「はぁ~」と大きくため息を吐く
「いいか?お前が言ったのはこういうことだ。
俺はさすがにやらんがやるやるは
聞き分けの悪い子どもを諭すように優しく、でも真剣な表情で言い、私から離れる
「......」
放心状態の私は
何で、どうして私は何もしなかったのか。
「あ〜...やり過ぎだよな。
悪かった。でも、これくらいしないと分かってもらえないって思って...」
抵抗しても無駄だから?......違う。
少なくともジタバタと暴れることくらいはできたはずだ。
それすらしなかったのは、あまつさえそれを受け入れて少し期待していたのはなぜか...。
あぁ、そっか。そういうことか。
「頼むからその格好のまま固まらないでくれ...。いや、ください...。
そう両手を合わせて懇願する
「......帰る」
「えっと、わかってくれたならいいんだが...。送ろうか?」
「...いい。1人で帰るよ」
淡々と言い放つ。
「そうか。気をつけろよ」
制服の入った袋を乱雑に取ったあと急ぐようにして
幸いなことに部屋の大きさは違うが構造自体は同じのようでスムーズに外に出れた。
正直、気づいてはいた。
......でも、気付かないふりをし続けた。
だってそう、それを認めてしまえば、それを口にしてしまえば
ぐっ、と自身の胸を押さえる。
だからこそ私は気づきかけたその感情に
──ガチャン
と
さっきまでの熱が冷めていく。
ふと空を見上げると眩しいほどに光る満月が見えた。
寮までゆっくりと歩く私を太陽よりも
「これで、いいよね?」
──ズキン
「これが正しいよね?」
──ズキン
「何も......間違ってないよね?」
自分自身に嘘をつく。
1番合理的な方法。
──私が、最も得意な方法。
...そうでしょ?
だからそう、何も問題はないはずだ。ないはず......なのに─
「──なのに、何でこんなにも苦しいの......かなぁ」
──ぎゅっ
ズキズキと痛む胸を握りしめる。
目に小さな
───春、それは始まりの季節。