死神の息子   作:ころころさん

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テストの時間

中間テスト

 

全校生徒が本校舎で受ける決まりになっており、それはE組にとって完全なアウェーでの戦いを意味する。

 

コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ…

 

「E組だからってカンニングなどするんじゃないぞ。俺たち本校舎の教師がしっかり見張ってやるからなー」

 

E組生徒の監督を務める本校舎教師の大野が、露骨にE組生徒の集中を乱そうと教卓を指でコツコツ叩く。

皆がその妨害にイライラし、表情に焦りが出始めていると、その中でも一切普段と変わらず涼しい顔をしている生徒がいた。

 

「おや、消しゴムが…すみません、消しゴムを落としました」

 

スッと手を挙げたのはE組のみならず世界でも最強と名高い殺し屋の無月美雨。

申し訳なさそうに微笑みながら大野を呼ぶ。

今まであまりにも学校に来なかったからか、あまり美雨の顔を覚えていなかった大野は、不意に彼の顔を見て思わず頬を染めた。男性だとわかっていてもその美貌は圧倒的であり、ましてや美雨の容姿はどちらかというと中性的の中でも女性に寄っているため、声を出さなければ高身長の美人女優と見間違えても仕方ない。

大野のこれまでの人生の中でも、美雨の容姿というのは間違いなくトップに君臨する美しさであったため、思わず頬を染めたのだった。

 

「…し、しっかりしろよ」

 

「ええ、すみません。以後気をつけます」

 

大野が拾った消しゴムを受け取った美雨、その瞬間、大野の動体視力では視認できないほどの速度で、腹部にあるツボを押す。

 

「ん?なんか今腹に違和感が」

 

まあまあな強さだったはずのそれは、なぜか大野は気づくことが出来ず、元の監督席に座る。

それからすぐに変化は訪れた。

顔を真っ青にして冷や汗だらだらで蹲る大野。その手は自身の腹部をかなり強く抑えていた。

我慢の限界だったのか、勢いよく廊下に飛び出すと慌てて他の教員を呼び出した。

 

「え、え~大野先生は体調不良で席を外すことになりここからは私が監督を務めます」

 

監督役が代われるとなるや、大野はそのままトイレの方へダッシュで向かっていった。

そして代わりの監督役は軽く挨拶を終えると先ほどの大野とは違い、完全にサボりタイムと判断してくつろいている。

やっと静かになった教室でE組生徒たちは集中してテスト問題へ暗殺を開始した。

 

 

教室内にカリカリと問題を解く音が鳴り響いていく。その数は伝染するかのように、徐々に徐々にと広がる。

E組達はこれまで殺せんせーがマッハで教えた、問題の重要な部分、解き方のコツなど様々な問題の殺し方を思い出していく。

数か月前までの自分たちでは考えられないほどの成長を実感しながら、確実に一問ずつ殺していく。

 

次!次!!次!!!

 

まるで一種のゾーンに入ったかのように集中していたE組一同。

そんな彼らの猛攻は突然終わりを告げた。

 

一瞬にして周囲を闇が包み込んだ。

得体のしれないナニカ(・・・)がその巨大な腕を振り下ろした。

 

一撃必殺。

 

たった一度の攻撃でE組生徒は次々と殺されていった。

正体の見えない問題(・・・・・・・・・)は最後まで彼らの前にその姿を晒すことなく闇と混ざり消える。

 

そんな光景を、三日月のごとく嗤う死神はただ静かに眺めていた。

 

 

 

 

 

 

「……これは一体どういう事でしょうか。公正さを著しく欠くと感じましたが」

 

テスト返却当日。E組教室の空気はとてつもなく重たかった。

ただ本校舎の教員に連絡する烏間の声だけが教室に響く。

 

「…伝達ミスなど覚えはないし、そもそもどう考えたって普通じゃない。テスト2日前に出題範囲を全教科で大幅に変えるなんて」

 

今回、E組を襲った悲劇。

それは、烏間が言った通り、テスト2日前に本校舎内だけで共有された全教科の出題範囲を大幅変更という、大胆かつ学生にとっては致命的な出来事。

進学校ゆえに直前の詰込みにもついていけるかという、無理やりな教育方針を言い訳にしてまで今回のE組を叩き潰しに来た。

しかもそれを行ったのがあの浅野理事長であり、出題範囲変更に伴って変更した内容を浅野理事長自ら教壇に立つことでアフターケアを完璧にした。

 

「…先生の責任です。この学校の仕組みを甘く見すぎていたようです。…君達に顔向けできません」

 

完全敗北。

 

生徒の前で背を向ける殺せんせーの大きな背に刻まれた4文字。

いくら姑息なやり方だろうと、彼の本気を見誤ったのは事実であったため、殺せんせーは生徒たちに顔向けができないのであった。

そんな彼の背を静かに見守るE組生徒一同。

 

その時、殺せんせーの頭に一本の対殺せんせー用ナイフが投げ込まれた。

 

「にゅやッ!?」

 

なんとか紙一重で避けた殺せんせー。

それを投げた張本人は相変わらずいじめっ子のような笑みを浮かべながら殺せんせーへ近づいた。

 

「いいの~?顔向けできなかったら俺が殺しに来んのも見えないよ」

 

「カルマ君!!今、先生は落ち込んで…」

 

ナイフを投げたのはE組きっての頭脳派兼武闘派の赤羽業だった。業はバサッと手に持っていた紙束を殺せんせーへ放り投げた。

それを一枚残らずキャッチした殺せんせー。

その紙を見ると、中身は今回のテストの答案用紙であり、そこにはE組にとってイレギュラーだったテスト内容でも好成績のものだった。

 

理科=99点、国語=98点、数学=100点、社会=99点、英語=98点

合計点数=494点 187人中─4位

 

圧倒的な点数にクラス全体がどよめいた。

 

「俺、問題変わっても関係ないし。俺の成績に合わせてさ、あんたが余計な範囲まで教えたからだよ。だけど、俺はE組出る気無いよ。前のクラス戻るより暗殺の方が全然楽しいし。それに…俺よりも化物だっている」

 

業は言葉を切るや、ゆっくりと振り返り、その視線をある一定の場所に留めた。

それに釣られて他のE組生徒も振り返り、全員がある生徒に視線を集めた。

 

「ん?みんなしてどうしたの?」

 

みんなから視線を送られ、こてッと首を傾げてあざとく微笑むのはE組の規格外こと無月美羽。彼は、周囲を観察して今どんな状況かを読み取る。

すると何かに気付いたのか、自身の机に置いていた紙を全員に見やすいよう広げていく。

 

「ま、まじかよ」

「す、すげえ!」

オール満点(・・・・・)かよ!!?」

 

美雨の手元にあるすべての答案用紙にしっかりと100の数字が刻まれていた。

合計点数500点。187人中─1位。

 

「さすがに大学跳んで卒業してる側からしたら満点しかだめでしょ」

 

何を大げさな~と笑いながら机の中にしまった美雨はそのまま業の様に殺せんせーのもとへ向かう。

 

「確か、全員50位以内に入れなかったらここを出ていくんだっけ?まあ俺はそんな約束どうでもいいけどね。あなたが出ていくなら俺も出ていくし…なんならそもそも逃がさないしね」

 

美雨は殺せんせーのネクタイに触れると優しく撫でながら言った。

 

「この後の展開はもう予想はついてるし、今日はいったん昼休みまでサボるね。それじゃあ~」

 

そそくさとサボりに行った美雨。

そのあとのE組教室では業の絶妙な煽りで場の空気が改善され、殺せんせーとE組一同は期末テストでリベンジを果たすべくやる気をみなぎらせたのだった。

 

「そういえば無月のやつなんであんなに急いでたんだ?」

 

「さっきチャットのやり取り覗いちゃったんだけど、相手女だった。自撮り写真送られてたんだけど、それが…」

 

「なんだよ杉野。さっさと言えよ!」

 

男子からの直接的な圧、女子複数名からの射殺すような視線を一身に浴びた杉野。その結果、引くに引けなくなった彼は心の中で美雨に謝りながら思わずその女性の正体を吐きだした。

 

「……読者モデルの…」

 

「「「「ええぇぇぇぇぇええええええ!!!」」」」

 

E組の教室に一同の叫びが木霊した。

誰もが聞いたことのある名前に、男子(一部)は羨望ゆえに血の涙を流し、女子の一部は不気味な笑みを浮かべながらなにやら纏う空気が敵キャラのそれへと変わっていた。

もしかしたら今日、伝説の殺し屋【「   」】の貴重な出血シーンが見れるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで、なんでこんな殺気が充満してんの?そしてなんで杉野君は俺に謝罪してんの?」

 

「ごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめんごめん」

 

E組生徒の男女複数人に囲まれている美雨は、なぜか楽し気に今の状況を満喫していた。

杉野は美雨を囲んでいる人間の壁の外から手をすり合わせてひたすら謝罪を述べている。

まさにカオス。

お昼ご飯後でみんなテンション上がってるのかな、と見当違いな考えをする美雨。するとそんな彼の裾をちょいちょいと引く者がいた。

 

「…美雨君」

 

「やあ凜香ちゃん、どうしたの?」

 

「修学旅行の班決まってる?」

 

「…修学旅行?」

 

思わず首を傾げた美雨。すると、そばにいた矢田が何かに気付いたのか手をポンっと叩いた。

 

「美雨君ってずっと海外にいたから修学旅行とかって行ったことないんじゃない?」

 

「まあ基本暗殺してたしね。学校なんて基本進級テストみたいなの受けてたらいつのまにか卒業資格もらえたから、こうしてみんなで同じ空間で授業を受けること自体が新鮮だね」

 

(((それはそれでもの凄いことなのでは!?)))

 

美雨の何気ない会話を聞いたE組の心の声が一つになった。

それに気づいていない美雨は、自身のスマホで修学旅行というキーワードを検索していた。

 

「へぇ!みんなで旅行に行けるんだね。凄い楽しそうだ。それで、班てことは観光するのは班行動ってことかな?それならまだ決まってないね」

 

美雨は初めての学校行事にわかりやすくワクワクしていた。今まで、基本は一人(アッシュ付)で行動するか、お友達の女の子と二人で出かけるくらいしかしたことがなかった美雨にとって、クラス単位で行動する修学旅行というのはとても魅力的なものだった。

 

「もしよければ、一緒に…矢田と陽菜乃もいるんだけど」

 

「どうかな美雨君?」

 

「お願い!一緒に回ろ!」

 

速水に続いて矢田と倉橋が美雨の机を倒しそうなほどの勢いで迫った。

その迫力に他の生徒が苦笑すると同時に3人の気持ちをなんとなく察したようだった。

さすがは思春期中学生、こういったものには敏感なようだ。一部男子は今の美雨の状況に頭を抱えて声にならない叫び声をあげていた。

 

「俺で良ければもちろんご一緒させてもらうよ。なにかとご縁があるしね」

 

「っ!…良かった」

 

「「やったぁ~!!」」

 

快く速水たちの誘いを受けた美雨は、速水が持っていた班の名簿に名前を記入しようとしたその時、美雨は自身の背中がトントンと指で突かれたことに気付き、そのまま仰け反る形で仰ぎ見た。するとそこにはいつもの様におしとやかに微笑むE組のマドンナ─神崎有希が美雨を見下ろしていた。

 

「神崎さんだ。どうしたの?」

 

「んーん、なんでもないの。ただ突いてみただけ」

 

「そう?あ、そうだ、神崎さんも良ければどうかな?一緒の班」

 

「…嬉しいけど、私はちょっと前から杉野君に誘ってもらってて、渚君たちと一緒の班なの」

 

「そっか、それなら仕方ないね」

 

美雨もまた微笑み返すと、再度名前を書こうとペンを持つ。いざ名前を書こうとしたその瞬間、再び背中から伝わる感覚。ただ先ほどよりもやや力が強い。

美雨はさっきと同じ様に仰け反る。するとそこにはやはり微笑みの神崎。

 

「どうしたの?神崎さん」

 

「んーん、なんでもないの。ただ突いてみただけ」

 

「ゲームの村人かな?」

 

同じようなやり取りに思わず笑う美雨。だが周囲の者はそんな楽しそうに笑う美雨に対してまじかという視線を向けていた。

何故かというと、先ほどから珍しく人のちょっかいをかける神崎、彼女の背後にもの凄い吹雪を纏う雪女の化身が見えているからだった。表情はいつも通りの優しく綺麗な笑みなのだが、なぜだろう笑っていない。

むしろ怒りが籠っているのではないかというほどの黒いオーラを放っている。

 

(((明らかになにか怒ってる!!!)))

 

またもE組一同の心が一つになった。

なぜこうもわかりやすい彼女の様子が分からないんだ!と誰かが心で叫ぶ。

美雨は神崎にまた微笑み返し、今度こそはと名前を書いた。

今までのやりとりは一体なんだったのか、一同はハラハラしながらそんな目の前の光景を眺めていた。

 

「…悪い人」

 

少し寂しそうに笑いながら美雨を見つめる神崎。その口からつぶやかれた言葉にはわずかに哀愁さが込められていた。

 

(((なんだこの大人の空気は!!?)))

 

美雨と神崎の二人を包む湿度の高い空気。並みの中学生では発せられないだろうそれを感じるE組一同。

そんな周囲の心情などやはり知らぬ美雨は、教室の隅でなんだかソワソワしているイリーナを見つけた。

 

「ねえ、これって班員に決まりとかあるの?」

 

「4人以上ってこと以外には特には無い。他のみんなは暗殺場所とかを考えたりとかっていうので6.7人ぐらいだけど」

 

「うちは数よりも質でカバー!って言っても質は美雨君頼りすぎるんだけどね…」

 

倉橋があはは~とどこか誤魔化す様に頭を掻きながら苦笑する。美雨はそんな彼女たちを観察しながら今回の修学旅行なるものをある程度予測する。

 

(暗殺場所ってことは旅行先でも殺さんに仕掛けるってことか。自分たちでなのか、はたまた烏間先生たち国から依頼した殺し屋と協力してって感じかな。確かに他の班は男子もいるし個々で見てもなかなか素質はありそうなのはちらほらいるけど、この子達も負けてないと思うんだよね)

 

美雨はいまだに隣を陣取っている速水へと視線を移す。

 

(凜香ちゃんは狙撃の才能があるね。身体も柔らかいしバランス力もある。本物のライフルとかならもう少し筋力が必要かもだけど、ここで使う武器たちは通常よりも軽い。この子にとってはメリットしかない)

 

続いて目の前で楽しそうに話している矢田と倉橋を見る美雨。

 

「(二人とも身体能力とかに関しては他の子たちより数歩劣るけど、彼女たちは自分の武器を理解している節がある。その話術と他人の懐に入れる愛嬌さはそれこそ他の子たちよりも数十歩先を行ってる。現に彼女たちは…)ねえ、一人誘いたい人がいるんだけどいいかな?」

 

「いいけど、確かもうみんな班決まってるはずだよ?私たちが最後だったし」

 

矢田が疑問を浮かべる。というか3人が最後なら美雨が断るという選択肢は最初からなかったのではないだろうか、という言葉は誰も言わなかった。

 

「ああ、別に生徒(・・)じゃないから安心して。ただせっかくだし、質を全員で上げようか。ということで…イリーナ先生、そこで一人ソワソワしてないでこっちに来てください。一緒に回りましょう」

 

「えっ、わ、わたし!?」

 

美雨が手招きしながら呼んだのは、教室の隅で壁にもたれかかり、別に私はそんな子供じみた旅行興味ないわ、と大人風を吹かせながらも内心少し浮足立っていたイリーナだった。

まさか生徒から直々に声をかけてもらえるとは思えなかったのだろう、美雨に呼ばれた瞬間、めちゃくちゃ嬉しそうな顔で声を上ずらせるイリーナをほぼ全員が見ていた。

 

「行くでしょ?修学旅行」

 

「べ、別に世界中を飛び回った私には…今更旅行なんて「そういうのいいんで早くこっち来てください」うぉぉい扱い雑かっ!?」

 

美雨の珍しく適当な対応を受けて思わず怒鳴るイリーナだが、ぷりぷり怒りながらもそそくさと美雨の隣にある空いている席にドカッと座った。それだけでなく、いつの間にか教卓に置いてあった今回の旅行先である京都のガイドブックも手に取っている。

 

「平和な世界での旅行も良さそうでしょ?」

 

「…生意気よ、クソガキ」

 

目を細め、どこか揶揄う様にイリーナを覗きみる美雨。クスクスと笑うそんな彼の顔を見たイリーナは、うっすら頬を染めて視線を逸らす。その光景は、周囲の環境も相まって二人がどこか普通の学生のように見えた。

 

「クソガキよりも弱いですよね貴女」

 

「ほんっと生意気ねっ!?」

 

美雨がボソッと毒を吐き、それを聞き逃さなかったイリーナは般若の形相で胸元からピストルを抜き出した。

決して撃ちはしなかったが、あの【「   」】に真正面から銃口を向けたのは世界中を探せどイリーナを含め片手で数えられるぐらいだろう。

なんなら彼女は銃口を向けてもなお今も息をしているのは一種の偉業だろう。

 

こうしてE組全員が班を決めることが出来た。

そして各自、班に分かれてガイドブックを眺める。すると、教室のドアがガラガラっと勢い良く開いた。

 

「ひとり1冊です」

 

入ってきたのは殺せんせーだった。ただその触手にはなにやら分厚い辞書のようなものが文字通り山のように積まれていた。

殺せんせーはその辞書のようなものをマッハで一人ずつ配っていく。

 

「重っ…」

 

「なにこれ殺せんせー?」

 

「修学旅行のしおりです」

 

「「「辞書だろこれ!!」」」

 

どうやら辞書の様に分厚い本の正体は今回の修学旅行のしおりだった。

中身はイラスト解説の全観光スポット、お土産人気トップ100、旅の護身術入門から応用までという、本来なら修学旅行のしおりとして必要のない情報まできっちり入っていた。しかもなぜか初回特典として組み立て紙工作金閣寺まで入っている。それを殺せんせーは徹夜で作ったらしく、どれだけ彼のテンションが上がっているかが目に見えて分かった。

 

「おお、これは綺麗な金閣寺だね。実物を見るのが一層楽しみだ」

 

「お前は作るの早えよ!!?」

 

殺せんせーからしおりを受け取った美雨は早速特典の金閣寺を作成し、机に飾っていた。

 

「大体さぁ、殺せんせーなら京都まで1分で行けるっしょ」

 

「もちろんです。ですが、移動と旅行は違います。皆で楽しみ、皆でハプニングに遭う。

…先生はね、君達と一緒に(・・・・・・)旅ができるのがうれしいのです」

 

殺せんせーはいつもよりも穏やかな声音で、本心を皆に伝えた。

その言葉にE組生徒たちの表情も自然と明るくなっていた。

 

3₋Eは暗殺教室。普通よりも盛り沢山になるだろう修学旅行に先生と生徒全員のテンションが上がっていた。

そんな皆が、そして殺せんせーが楽しそうにしているのを、美雨はどこか嬉しそうに眺めていた。

 

 




美雨の班員

美雨、速水、矢田、倉橋、イリーナ

ヒロイン候補はここのメンバー+名人になりそうです。
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