影使いの大空   作:黒ソニア

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REBORNの一番くじが出ましたね。
やはり思ってましたが、ボンゴレリングとケースが高い…欲しいのに…。




標的15:『戦いの誘い』

 

 

 

「…たくっ、日本の祭りってのは五月蝿えくれぇに賑わってんだな。」

 

 

獄寺は1人、イカ焼きを食しながら歩いていた。

 

 

「まっ、嫌いじゃねぇけどよ。

…おっ、たこ焼きか。

そいやぁ、学校帰りによく10代目が買って帰るんだよな。

10代目の為にも買って行くか。

…ただ、今10代目の家には姉貴がいんだよな…。」

 

 

獄寺は姉のビアンキが苦手なのだ。

決して嫌いでは無いのだが、幼い頃から彼女の作るポイズンクッキングの被害に遭ってるせいでか、今では顔を直視出来ないのだから。

 

 

「…伊達メガネで良いから、普段からかけろって頼むか。

………ん? 何だ、今の怪しい格好した奴は。」

 

 

たこ焼きを買おうとすると、人がいない方に怪しげな格好をしたガラの悪い連中が続々と向かってる様子を見た。

 

 

「怪しいな。さっきわっしょいわっしょいと担いでた連中とは違う格好してやがる。

…もしかして、祭り事に乗じて何か企んでる裏社会の人間(連中)がいんのか!?

丁度いい、この前リングの力を使えるようになってからボムを慎重にしたんだ。

その性能を試すとするか。」

 

 

ついでに小遣い稼ぎでもするかと言いながら、獄寺は怪しい連中の後を追っていく。

追って行った裏路地にへと進んで行く。

進んでった先には───

 

 

「あ、あれは10代目!?

その後ろにはお嬢と葉桜!?」

 

 

多くの武器を持った連中に囲まれているツナ、ユニ、葉桜。

ツナは…この前リングを扱えるようになった事で見えるようになった黒いオーラ、死ぬ気の炎の様な炎を彷彿する呪力を闘気として纏っており、ユニと葉桜には玉犬が顕現しており、2人を守っていた。

 

 

「見たところ怪我はしていない様子だが、数が多くて苦戦してる様だ。

だったら…!」

 

 

右腕の自分の出番だ。

と、獄寺はリングに嵐の炎を灯す。

 

獄寺が駆けつける少し前に遡る。

 

 

「はぁ、はぁ…1人1人は対して強くねぇけど、数が多すぎる…!」

 

 

ツナは汗を拭いながら愚痴を漏らす。

アレからツナは襲いかかって来た連中を返り討ちにしたが、いつの間にか増援を呼んでおり、数でツナを追い詰めていた。

 

 

「沢田さん…!」「沢田くん…!」

 

 

戦えないユニと葉桜は心配する。

 

 

「…1人1人はリングを持ってねぇのに、不良共と違って面倒だ。」

 

「確かにリングは所持していないようですが、恐らくこの人達は元から裏社会で悪名を広げていた『バギギーズデリバリー』の一味です。」

 

「バギギーズデリバリー…?」

 

「はい、ボスである【道化のバギギー】を筆頭した組織で、規模は大きくないものの、多くのヒットマンとコネクトを持ち、それを活かした組織活動をしている厄介な組織です。

多分ですが、これまで沢田さん達が戦ってきたモンガーン、アンビダ、クロロの背後にはバギギーがいたと見ていいです。」

 

「…もしかして、この前の薬物野郎とリボーン達が追っているのも。」

 

「はい、恐らく関与しているのは間違い無いです。」

 

 

…だろうな。

 

『キモオタクの奴が自慢げに言ってた奴だ。

こりゃ思ってたよりも上物だぁ。』

 

って、さっき言ってからな。

 

 

「ぜぇ、ぜぇ…こ、このガキ、ただのガキじゃねぇ!」

 

「強い。リングを使ってる様子もねぇのに…!」

 

 

リングを持つ者と持たない者とでは実力の差は大きい。

ツナの場合リングに炎を灯せてはいないが、呪力を扱える分ツナの方が優勢だ。

…しかし、数と裏社会で生きてきた戦闘経験からバギギーズデリバリーの戦闘員を全滅させられずに苦戦しているのだ。

 

 

「クソッ…! 俺等だけでも余裕だと思ってたが…。

あのヤベェ薬物を摂取したオタク野郎をぶちのめした事はあるか。」

 

 

先程ツナ達に『キモオタクの奴が自慢げに言ってた奴だ(以下略)』と告げていた下っ端男は懐にから薬物を取り出す。

実は呪力を扱えるツナを苦戦を強いられた原因が、この薬物だ。

戦闘員達は全員この薬物を摂取してリング無しでもそれに匹敵する力を引き出しているのだ。

 

…なのに目の前にいるツナ(子供)を倒さずにいるし、ユニと葉桜(娘達)を守っている狼にも勝てない。

リングの炎を使っていない所、匣兵器であるのには違いないだろうが…。

 

 

「…二度目の摂取はヤベェ。

調子こいて使った奴が数日、急に苦しみだして死んだ…。

あの派手なメイク野郎(闇医者)が言ってた通り、この薬はリングに匹敵する力をもたらすが、命を削る…。

オタク野郎に接種させたあのヤバい薬は更に力をもたらすが、その分理性は飛んで数日しか持たねぇと言ってたしな…。」

 

 

この前ツナ達が倒した人物は実験台として利用されていたのだ。

 

 

「ぐぁあ!!」「ぐおっ!」「ぐへっ!」

 

 

…などとそんな事を考えている内に次々と戦闘員がやられていく。

 

 

「マズイ…マズイマズイマズイ…!!

このままだと警察(サツ)に捕まるか、ボスに殺される…!!

サッサと片付けねぇと…!!」

 

 

武器を構えて再び複数人で特攻かけようとすると───

 

 

「果てろ!」

 

 

頭上から『嵐』属性の死ぬ気の炎が導火線に点火されてるダイナマイトが降り注ぎ爆発を起こした。

嵐の炎による爆発は凄まじく、一瞬でバギギーズデリバリーの戦闘員達を吹き飛ばした。

 

 

「この爆発って…!」

 

「無事ですか10代目!!」

 

 

獄寺がツナ達に合流する。

 

 

「獄寺! 助かった!」

「獄寺さん!」

 

「へへ、10代目とお嬢の助けになれたのなら本望っす!

…んで、何で葉桜がここにいんだ?

まさかお前、10代目達をここへ───」

 

「獄寺。」

 

 

ツナの圧のかかった声でビシッと背筋を正す獄寺。

 

 

「す、すすすすみません!」

 

「…折角カッコよかったのに。」

 

「まぁまぁ。勘違いしてしまったのでしょう。

助かりました、獄寺さん。」

 

「…ありがとう、獄寺くん。」

 

「いえ、勿体無い言葉っすよお嬢!

…悪いな、葉桜。

10代目がお疲れの様子だったからついな…。」

 

 

ツナの影響で女性相手に優しくする事を覚え始めている獄寺であった。

 

 

「葉桜、悪いな。

獄寺も悪気があって言った訳じゃないんだ。

…ちょっと、俺達以外には過激なだけでさ…。」

 

「うん、大丈夫。」

 

 

獄寺の態度には少し慣れた様で、やや怯えがありつつもいつものお淑やかな葉桜に戻った。

 

 

「クッ…こ、こうなったら…!」

 

 

獄寺のダイナマイトで一番離れた所に吹き飛ばされた下っ端男は劇痛が走る体を…二度目の薬物を摂取してこの場から一時離脱するのだった。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「…おかしいな。」

 

 

リボーンの言葉にビアンキも「ええ」と同調した。

 

今現在、リボーン達は敵アジトに突撃し殲滅した。

アジトにいた構成員と並盛に流通されつつある薬物の在庫の数が明らかに少ない。

 

事前に調べ上げ、これまでツナ達に仕向けたのは…

『ボンゴレ10代目最後の候補者が並盛にいる』

と、ヒットマン達全員に『バギギーズデリバリー』を通じて情報を流したボスの【道化】の二つの名を持つバギギーによるものだった。

 

この男はリングが裏社会で流通する前から悪名が高かった。

人身売買や武器の商売として流通させて運営し、快楽のもとに多くの人間を闇に葬った正に『道化』の権化だった。

 

 

「戦う時は常に部下を連れて戦い、単体では強くないと言われていた男だったが…。

手腕が高く裏社会では知らぬ者がいない程に名の売れていた奴だ。

リングの情報を直様に誰よりも早く把握していた筈の奴が、この程度の手荷物な訳がねぇ。」

 

「…リングの力を把握していたって事は、当然リングの力を引き出しているのよね。」

 

「ああ。それは間違いねぇな。

しかも、俺の調べ上げた情報を纏め上げるに…霧の死ぬ気の炎を巧みに扱ってるな。」

 

「確か、『霧』属性の特性は『構築』よね。」

 

「ある筈の無い物を有るようにする。

…場合によっては有る物を無いようにする事も可能な筈だ。」

 

「…厄介な相手ね。」

 

「ああ。修羅場を潜った数もある経験豊富な相手だ。

奴の直属の部下達もリングの力を扱えると踏まえ、そこに厄介な霧属性の炎を扱う以上、成長途中のツナ達じゃ荷が重い。

だから俺が出張って片付けておきたかったんだが…。」

 

 

ボンゴレ関係者達が薬を回収しながらも手掛かりを探すが…一向に見つからない。

 

裏社会で武器の流通に携わっていた男が、リングが高級品であるものの大量に所持しているのは明白。

最低でも直属の部下達は全員がリングを持っているはずなのだ。

 

 

「…嫌な予感がするな。」

 

 

最強の赤ん坊にして最強の殺し屋の勘が最悪な予感を連想した。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「しっかし、バギギーズデリバリーか。

厄介な連中が薬を流通させてますね。」

 

「獄寺、知ってるのか?」

 

「ええまぁ、お嬢と一緒に知ってる範囲の事を説明しますね。」

 

 

獄寺とユニはツナと葉桜に説明をする。

 

 

「…裏社会の商売人にして、流通人。

並盛に薬物を流した奴が、【道化のバギギー】。」

 

「現状、この並盛内で流していた薬物はおじ様のお陰で何とかなりましたけど、本人を止めないとまた広まる恐れがあります。

更に推測では、バギギーが【猫爪のクロロ】、アンビダ、モンガーンに沢田さんの情報を流したとも言ってました。」

 

「成程、それなら納得いきますね。」

 

 

俺達がバギギーについて語っていると、葉桜が暗い表情を浮かべていた。

 

 

「…聞けば裏社会の人って怖い人達ばっかりだね。

私だったら、怖くて逃げちゃうと思う。」

 

「まっ、一般人だしなお前。

リボーンさん曰くこの件が片づけばお前は多分もう大丈夫だろうってよ。だから今は安心して俺達の後ろに隠れてれば良い。

その後はいつも通り俺達とは無縁に生活出来るぜ。」

 

 

獄寺は葉桜に後半冷たく接する。

…だがそれは一般人の葉桜を裏社会から遠ざける為の気遣いだった。

 

 

「………ねぇ、沢田くん。

ううん…ツナくん。

私は裏社会には関わりたく無いけど…。

けど…けど、ツナくんとは仲良くしたいの!

だから……今回の一件が終わっても、友達として接してくれる?

察しても、良い?」

 

 

葉桜の言葉に獄寺は何か言いたげだったが、ユニが阻止して首を横に張る。

 

俺は葉桜のお願いに───

 

 

「それは勿論だよ。

俺、友達少ないから寧ろ友達でいてくれるのが嬉しい。」

 

 

ツナの言葉に葉桜の表情は明るくなり、嬉しそうに頷いた。

 

 

「たくっ、10代目の優しさに感謝しろよ。」

 

「うん!」

 

「良かったですね、沢田さん。」

 

「ああ。」

 

 

ツナ達は笑い合う。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

ツナ、獄寺、謎野がクロロと戦った廃棄された工場にて、多くのガラの悪い連中が集まっていた。

 

 

「へい、ボス! パッシーから連絡だ。

例のボンゴレ10代目にボコられた様で。」

 

 

ライオンに乗る獣の模した格好をした『バギギーズデリバリー』の幹部が玉座に座る男…丸い赤っ鼻のピエロを模した男【道化のバギギー】に報告していた。

 

 

「はっ! 使えねぇ野郎だぁ…!

でっ? 手ぶらで戻って来るってか?」

 

「いや、流石にそれでは殺されるのが分かってるんで、人質1人は連れて来るって言ってましたよ。」

 

「…ほう、人質か。それは悪くねぇ。

全ての倉庫があのリボーン(アルコバレーノ)に潰されたからなぁ。

取引相手だった【()()()()()】の派手なメイク野郎(手下)とも連絡が付かなくなったし、イライラしてんだぁ…!

ここいらで俺様の恐ろしさをボンゴレに教えてやんなぁとなぁ…!」

 

 

バギギーは立ち上がる。

 

 

「パッシーに伝えろ。

人質は必ず取って戻って来いと。

そして…野郎共!!

今宵、俺達『バギギーズデリバリー』の力で沢田綱吉とアルコバレーノを下し、ボンゴレに宣戦布告をするぞぉ…!!」

 

 

バギギーの言葉に部下達…総員200名が『うぉぉぉおおおお!!!!』と叫ぶ。

 

 

「ボス、久しぶりに大暴れ出来ますねぇ。」

 

「しかも相手はたった1人のボンゴレ10代目候補…あぁ、今すぐやりてぇなぁ!」

 

 

ライオンに乗ってた男…モジジーは鞭に水色の『雨』属性の炎を纏い。

更に一輪車に乗る男…ガバジは剣に紫色の『雲』属性の炎を纏う。

 

 

「フッ、フッフッフッ……ギィヤハハハハ!!

この【道化のバギギー】様の力を…世界に轟かせてやるぞぉお!!」

 

 

バギギーが藍色のリングに炎を灯す。

藍色の『霧』属性の炎を匣に注ぎ、展開する。

それに同調する様に仕掛けが作動し、廃棄工場全体に影響を及ぼした。

 

 

 

◆◆◆◆◆

 

 

 

「面倒な事に巻き込まれたけど、祭りは楽しめた?」

 

「はい! とても楽しかったです!」

 

 

あの後は4人で屋台を巡り、お腹いっぱいとなった事でお開きとなった。

葉桜の家までには3人で一緒に向かい、獄寺の家(アパート)まで送った後ウチに向かっていた。

 

 

「それは良かった。」

 

「また行きたいと思いました。」

 

「明日もやってるから、行く?」

 

 

と、ユニが笑顔でこちらに振り向いた───瞬間、背後から勢いよく走ってくるバイクにユニが連れ去られた。

 

 

「ユニ!!」

 

 

突然の出来事に俺は対応が遅れて急いで駆けつける。

しかし、バイクのスピードには追い付けずにどんどん差が広がり、次第に見えなくなる。

 

 

「追え、〝玉犬〟!!」

 

 

全身に呪力で強化して走り、玉犬も顕現させる。

玉犬の鼻は俺を通してユニの匂いを辿って追う。

後、獄寺に追いかけながら連絡を取り、えっちゃんにも声掛けるように頼んだ。

 

 

「絶対に助けるからな、ユニ!!」

 

 

ツナの覚悟に首に通しているリングがキラリと光り、反応していた。

 

 

 






あ、いらない補足だと思いますが、派手なメイクをした白衣の人物とシャマルは同じ闇医者ですけど仲間ではありません。

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