肌に刺さるほのかな暖かさに目を覚ますハジメ
「うっ・・・痛っ~、此処は・・・私は確か・・・」
「ハジメ!起きたか・・・良かった!」
濡れているにも関わらず目を覚ましたハジメに抱きつく北日
「ちょっ!終ムグッ!?」
ふらつく頭だが、ぎっしりと抱きつかれ混乱するハジメ
「目を覚まさないから心配だった!」
「わ、分かったから一旦離れて!?」
北日を一旦離して、自身に何があったのかを思い出すハジメ
「・・・そっか。僕達は橋が崩れて・・・落ちたんだ」
だんだんと頭が回り始め理解する。ハジメと北日が助かったのは幸運の賜物だ
「よく思い出せないけど、とにかく、助かったんだな・・・ハックシュン!さ、寒い・・・」
「ちょっとまってろ。魔力も大分回復してきたから暖を作る―――求めるは火、其れは力にして光、顕現せよ、"火種"」
魔方陣を描き詠唱、北日のバスケットボールくらいの炎で二人は暖を取りこれからの事について話し合う
「どうするか・・・」
「どうするって言っても上に登るしか無いと思う・・・」
「かなり落ちたが・・・帰れるか・・・」
二人の胸の中に不安が募り心が折れそうになるのをグッと我慢、何よりも違うのは一人では無く二人だと言う事だろう
「やるしかない。どうにかして地上に戻ろう。大丈夫、きっと大丈夫だ」
「そうだな!頑張ろうハジメ!」
数十分程経てば服も乾き二人は出発する事にした
長い時間歩いていると、巨大な四辻の分かれ道に辿り付いた二人。
岩陰に身を潜め何処へ行こうかと考え、奥の方で何かが動いたと気づきそっと息を潜める。
そこから様子を伺うと白い毛玉がピョンピョンと跳ねている。
見た目はまんま兎なのだが中型犬に匹敵する大きさ、活後ろ足が異様に発達した姿。
そして何よりも目に付いたのは赤黒い線がまるで血管のように体を走り、ドクンドクンと脈動していたのだ。
明らかにヤバそうな魔物なので二人はジェスチャーで兎に見つかりにくい通路へと入ろうとタイミングを見計らっているとスッと背を伸ばし耳を忙しなく動かし周囲を警戒し始めた
ギクリと動きを止め様子を更に伺っていると、白い毛並みの狼のような魔物がウサギ目掛けて岩陰から飛び出したのだ。
ハジメも北日も兎が狼の魔物に食われると思っていたが予想の斜め上を行く物だった。
兎は空中へとジャンプ、そしてそこから繰り出される蹴りにて狼の首をへし折り、そのまま頭を粉砕、そして極め付けは空中を踏みしめて勢いを付けての蹴りにて倒した
(・・・嘘だと言ってよママン)
(ゲゲェ!嘘だろ!?襲われたらひとたまりもない。・・・いざとなったら使うか)
二人して一旦下がろうとした瞬間
カラン
ハジメが小石を蹴ってしまったのだ。そして兎と目が合い見つめ合っていると北日がハジメの左手を掴み一気に駆け出す
「走れハジメ!」
そして爆音、先程までハジメが立っていた場所に兎の蹴りが直撃していたのだ。衝撃は凄まじく、爆発があったかの様な代物で小石などが飛んで来たがそんなのはお構いなしに追撃が来る。
とっさに、ハジメが錬成にて壁を作り防御したのだが、壁を突き破ったその足が北日の右腕に直撃
「―――ッ!?」
声にならない悲鳴を上げてハジメ諸共に吹き飛ばされて地面に叩きつけられた。ゆっくりと近づいてくる兎にずり下がる事で距離を取る事しか出来ず、片足を大きく振りかぶった兎
(・・・ここで、終わりなのかな・・・)
(もう使うしか。)
だが何時まで経ってもその衝撃は来ない。恐る恐る目を開き兎を見ると震えていたのだ
(な、何?何を震えて・・・これじゃまるで怯えているみたいな・・・)
(震えて?ッ!たっくここは魔境かよ!?)
それはハジメ達が逃げようとしていた右の通路から出て来た白い毛皮を纏い長い爪を持つ魔物だった。その爪熊がいつの間にか接近しており、蹴りウサギとハジメを睥睨していたと言う事だ。
「・・・グルルル」
「ハジメ、壁を錬成して逃げろ。時間はかせぐ」
「でも」
「速くしろ。」
突然爪熊が唸りだす事で自体は急変。兎は脱兎の如く逃げ出したが、それよりも素早い動きにて爪を一閃ずるりと体がずれ絶命した。
北日はゆっくりと爪熊の周りを歩き、腕を注視する。
風が唸る音がして衝撃―――剣を構えていたおかげで怪我はしてないが剣は半場から折れていた。
「ちっ」
短剣のようになった剣を構え動きを見る
駆け出すと同時に爪熊は動き出し腕を振るう。
そこから三十センチ離れたところへ移動し爪熊の振り切った腕に剣を叩きつける。
いける、と思った瞬間剣が弾かれた。
「なっ、ぐぅがぁぁぁ。」
弾き返され右腕の肘から先を切断された。
押し殺した悲鳴で呻く北日。
北日は痛みを我慢して目に剣を突き刺しふっとばされる。
側の壁に叩きつけられ意識が朦朧とする。
すると首筋が掴まれ引っ張られていく。
「れ"ん"せ"い"!」
声が深く響いた。
「う、うわあああああああああああ!」
ハジメは恐怖しながらも北日の首元の服を掴み奧へ、奧へと錬成をして行く
「ふ"ぇんせぇ!ふ"ぇんせぇ!ふ"ぇんせぇ!ふ"ぇんせぇ!」
力が続く限り前へ前へと進み遂に壁が変化し無くなった―――――――魔力が尽きたのだ。そこからは意識が朦朧とし真っ暗闇へと落ちて行った
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ハジメの頬に定期的に当たる水が頬を通り口の中へと入って行く感触に意識が徐々にではあるが回復、その事を不思議に思いつつゆっくりと目を開く
(生きてる?・・・助かったの?)
疑問に思いつつ上体を起こそうとするとガンッと天井に頭をぶつけ、自身に何が起きたのかどうなったのかを少しづつ鮮明に思い出して来た。奈落へ落ち兎の攻撃に吹き飛ばされ爪熊に出会い、そして攻撃をされた・・・そして北日の腕を食われた事を
そして理解したと同時に北日に気づく。
「そ、そうだ終!終も腕を切られたんだ!」
慌てて探し自身の横に居りそっちの方にも水滴が滴り口の中へと入っており傷が塞がっていた。この事からハジメはこの水が何処から流れ出ているのかを辿り錬成、すると青白く発光する鉱石から出ていたのだ。しばし見惚れていたが北日の事を思い出し鉱石の周辺を広く錬成、そして四苦八苦しながらその場へと引きずる形で移動させた
そして錬成していた時に気が付いた点、この水を飲むと魔力が回復し傷も治ると言う事だ。ハジメはこの鉱石についてふと思い出した―――――――たまに北日と一緒に知識を蓄える為に図書館へ行き文献の中に伝説上の鉱石"神結晶"という遺失物扱いされた鉱石だと言う事。その神結晶から流れ出た水は"神水"、正に自身の欠損を除く傷を癒やしたこれは紛れもなく神水であると確信した瞬間だった
だがしかしこの神水や神結晶があるからと言って何が出来ると言うのだろうか。外は爪熊の様な自身を餌としか見ていない捕食者が集う迷宮、そして助けが来ないこの状況にハジメの心は完全に折れていたのだ
「誰か・・・助けてよ・・・・・」
小さな呟きと共に襲い来る睡魔の誘惑に勝てずその場で寝るハジメ。
この言葉は誰にも届かない・・・北日は未だに目を覚まさない
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あれから一日が経過、ハジメは殆ど動かず丸まっており絶望していると
「うっ・・・ゴフッ・・・なんだここ?」
北日が起きた事に気が付いたハジメ
「終、気が付いた?」
「え・・・あぁ・・・・・ハジメ。あれからどうなったか分かるか?俺とはあの熊に腕をやられてからあんまり分からないが」
爪熊からの攻撃で激痛が走る中、必死に死にたくないという思いから壁を錬成し、北日が時間を稼いでくれたお陰で助かった様なものだ。
その事実にハジメは心が痛い気持ちで一杯だった。何よりも目に見えている其れ―――――北日は右肘から切られているからだ
「あれから僕は終を引っ張って錬成してどんどん奧へと進んでいったんだ・・・そして偶然見つけたこの光る鉱石――――――文献にあった神結晶で、その流れ出た水で私たちの傷が塞がったんだと思う」
「・・・そうか。これからどうするか」
現実を直視している北日はこの迷宮において自分達が生態ピラミッドの中でどの位置づけがされているのかは十分過ぎる程理解していた。
故にハジメ同様心が折れていたのだ
「俺達死ぬのか・・・」
「・・・・・」
否定する事が出来無いハジメは沈黙、そして北日の側で抱きしめる様に横になる。その様子で北日はも理解したのであった。ハジメもまた自分と同じ様に理解し絶望している事に
二人はそのまま眠りに付き起きては神水を飲みと繰り返すだけとなっていた
ミレディはハーレム入りか
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ハーレム入りしてわからせる
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知らんいつも通りシバけ
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無視する