書いてる途中で戦闘シーン消し飛んだのでどうでもよくなって投稿しますた。
対ホロウ特別行動部第六課の訓練場は、今日も霜の気配に満ちていた。激しい剣戟の音が響き渡った後、ようやく静けさが訪れる。
浅羽悠真は汗を拭いながら、刀を収めた。息を整え、ボスである星見雅に近づく。
「課長。いつも不思議に思うんですが……課長の強さの秘訣は何なんですか?」
雅は優雅に刀を納め、わずかに目を細めた。そのの凛とした佇まいは、相変わらず隙がない。
「それ即ち、修行である」
簡潔な答えだった。悠真は苦笑する。
そこへ、副課長の月城柳が書類を抱えてため息をついた。
「修行も大事でしょうが、まずは仕事をしろと言いたいところです。山積みの報告書が泣いていますよ、雅課長」
柳の声は穏やかだが、どこか呆れを含んでいた。雅は軽く肩をすくめる。
「柳。修行を課す師匠も、大切なのだ」
「えっ、ボスにも師匠がいるの!?」
世界で一番かわいい蒼角が訓練場の端からぴょんと飛び出してきた。青いしっぽを揺らしながら、目を輝かせている。
雅は珍しく柔らかい表情になった。雪の降る古い記憶を思い出すように、遠い目をする。
「ああ……いる。緋雪という名の師匠だ。師匠は私の外部講師として剣を教えてくれた。白と緋の装束を纏い、氷のように冷たく、しかし芯の通った優雅な方だった」
三人が興味津々で聞き入る。
「とても厳しかった。朝が明ける前から雪の中で基本の型を繰り返し、わずかな乱れも許されなかった。『刃は心を映す。乱すな』と、何度も諭された。倒れそうになると、雪のように冷たい手で背中を支えてくれたこともある」
雅の声は静かだった。
「優しかったところも……たくさんある。稽古の後、温かい湯を用意してくれ、傷の手当てをしながら『雪は溶けぬが故に美しい』と言ってくれた。それに、彼女がいなければ母上も死んでいただろう。」
蒼角が「へえ……」と感嘆する。悠真も珍しく真剣な顔で聞いていた。
「そして、何より強かった。一度として、私は師匠に勝てていない」
その言葉が出た瞬間、三人の表情が面白く凍りついた。
悠真はと目を丸くし、柳はと書類を落としそうになり、蒼角はうそー!と口をぽかんと開けた。
雅は小さく笑った。
「だが、最後に会ったのも数年前の話だ。今の私なら……お師匠にも勝てるだろう」
瞬間——
「ほう?誰が誰に勝つと?」
背後から、雪が静かに降り積もるような声が響いた。
雅の長い髪が、わずかに揺れた。耳を含めた170cmの背後に、音もなく立っていたのは、白と緋の巫女装束を纏った女性だった。雪のように白く、桜の炎のように赤い刺繍が施された衣。長く艶やかな白髪、全てを見透かすような緋色の瞳。緋雪——雅の師匠その人。
空気が一瞬で凍てついた。
悠真は刀の柄に手をかけたまま固まり、柳は書類を胸に抱きしめて後ずさり、蒼角はびっくりして後ろに転んだ。
雅だけが、ゆっくりと振り返る。瞳に驚きと、深い敬愛が混じっていた。
訓練場の空気が凍りついたまま、誰も動けなかった。
緋雪は雅の背後に静かに立ったまま、氷のような瞳で第六課の面々を一瞥した。
「師匠……どうしてここに?」
雅が刀の柄から手を離し、敬意を込めて一礼する。耳の先がわずかに震えていた。
緋雪は小さく首を傾げ、雪の花びらを思わせる声で答えた。
「ホロウの気配が葦ノ原の社まで届いたゆえ、確かめにきた。……そして、弟子が『勝てる』と言ったのが気になったのでな」
悠真がようやく我に返り、刀を構え直した。
「課長の師匠……本物?いや今の見せられたら本物だとしか思えないけど。」
柳は書類を胸に押し当てたまま、冷静を装って言った。
「突然の来訪者ですね……これは報告書にどう書けばいいのやら」
蒼角は目をキラキラさせながら近づきかけたが、緋雪の冷たい視線にピタリと止まった。
「わあ、綺麗……! 雪の匂いがする!」
緋雪は軽く微笑み、雅に向き直った。
「雅。修行の成果、見せよ。……この者たちと共に」
「……柳、悠真、蒼角。皆を巻き込んで申し訳ないが…」
「終わった後に書類仕事を全て終わらせる事が条件です」
「…………わかった……」
あとは書けたら書きます