俺だけが君たちを救えない
作者:

オリジナルファンタジー/冒険・バトル
タグ:R-15 残酷な描写 ヤンデレ 曇らせ ダークファンタジー
辺境都市リューネには、“傷持ち”と呼ばれる異能者たちがいる。
彼らは奇跡のような力を持つ代わりに、心の欠落を抱えて生きていた。

元騎士候補の少年・カイは、傷持ちを保護する孤児院「灯の家」で働いている。
彼の願いはただ一つ。
かつて自分が救えなかった妹の代わりに、今度こそ誰かを救うこと。

けれど、彼が手を伸ばした少女たちは、皆カイに救われすぎてしまう。

笑えなかった聖女。
眠れなかった暗殺者。
痛みを知らなかった人形姫。
そして、カイの死んだ妹に似た声で囁く少女。

「ねえ、カイ。私たちを救ったなら、最後まで責任取って?」

救済は、やがて鎖になる。
優しさは、少女たちにとって唯一の神になる。
そしてカイは気づく。

自分が救ったのは、彼女たちではない。
彼女たちの中に、自分を閉じ込める檻だった。