門矢士。彼は「RIDER TIME ジオウVSディケイド」にて一度、死亡したはずの人間である。
そもそも写真による復活方法があったり、役者本人直々に「時系列とかないんじゃないかな」と言われてる男なので、深く考えたら負けかもしれない。
だが…もしもレジェンドの前に現れた彼が、あれから復活した門矢士だったら?
そして、門矢士が死んだ直後、全てを受け入れる幻想の世界に流れ着いていたら?
その幻想の世界に、本来存在しない虚構のはずの怪人が現れていたら?
旅を終えた門矢士は、自分を、そして「仮面ライダーディケイド」を見つめ直す短い短い旅に出る。
※本作には東方側の設定に所謂二次創作設定などを適用している部分があります。原作との差異がある可能性がありますが、ご容赦ください。
なおこの文章は全て続けばの話の模様。

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またこの人新しい小説書いてる…


破壊と幻想

【部屋を明るくして画面から離れてご覧ください】

『俺の、ディケイドの物語は、これから始まる…!』

 

そう言ってから、いくらの年月が経っただろうか。

いつしか俺の旅が、死に場所を探すものになったのはいつからだろうか。

仲間と別れ、一緒に旅をしなくなったのはいつからだろうか。

長い長い旅路の果て、やっと旅が終わると思っていた。

やっと解放されると思っていた。

それなのに、俺にはまだ意識がある。

まるで、深い深い海の中を沈んでいくような感覚。

既に死んでいるはずなのに、走馬灯のように今までの記憶(旅路)がフラッシュバックする。

そして、どれほどの時間が経ったかも分からないある日………

 

「ここ、は」

 

俺は、別の世界に居た。

【第1話 幻想】

 

「……何がどうなってるんだ?」

 

もはや自分が蘇るのはいつもの事なので気にしないにしても、やっと旅が終わると思った矢先にこれだ。

さて、どうしたものか。辺りを見渡す限り、ここは森だろうか。

何やら良くない空気が漂っている。比喩ではない。瘴気、もっと言うなら何らかの良くない胞子の類だろう。

 

「少なくともここに留まる訳にもいかない、か…」

 

こんな陰鬱な森の写真を撮る気にもなれない、さっさとこの森を出るとしよう。

初見の世界とはいえ、オーロラカーテンを使えば森を出ることくらい容易い。そう思い、オーロラカーテンを呼び出そうとする。

 

「……ん?…!……!………!……………出ないな」

 

いくら試しても、見知った灰色のオーロラが現れることはない。

流石にこんな事例は初めてだ。というかこれでは光写真館もない今、別の世界に行くこともできない。この森から出たとして、旅を続けることができない。

………それなのに不思議と、俺は何とも思わなかった。

よほど旅にウンザリしていたのかと、他人事のような感情を抱く。

………それよりも森を出る方が先か、と思考を切り替える。

 

「………なんでお前は此処にあるんだ」

 

少し視線を横に向ければ、何故か自らの愛機であるマシンディケイダーが停めてある。まあオーロラカーテンが使えない以上移動手段としてはありがたいが、何者かの作為を感じざるを得ない。

その辺りの情報収集もしなければならないと、一旦バイクに乗り、エンジンをかける。

本来バイクで森の中を走るなど暴挙もいいところだが、このバイクはそこらの生半可なバイクとは違う。問題はないだろう。ヘルメットはないが、贅沢も言っていられない。

事故ったらその時はその時だし、そもそも俺は事故を起こさない。

 

「さて…大きくない森ならいいんだがな!」

 

そう言ってアクセルを踏み込む。バイク特有の排気音と共に、森の中を駆けて行く。……のだが。

 

「ガルァ!」

「狼か?何にせよ突っ込んでくるもんじゃないぞ!」

 

走り出した矢先、四足歩行の生物──狼だろうか──がこちらを見つけ、思いっきり突っ込んでくる。かなり凶暴性が高いらしい。俺はハンドルを切り、その狼を紙一重ですり抜ける…が、それでも狼は追いかけてくる。とは言ってもバイクと狼だ。すぐに振り切れると思っていたのだが……

 

「………狼の速さじゃないだろう…!」

 

明らかに狼、というか四足歩行の生物の範疇を超えたスピードで猛追される。まさか狼ではなくこの世界特有の種族なのか、などと考えている隙はない。

追いつかれても撃退はできるだろうが、整備ができるのがいつになるかも分からない以上、下手にひき逃げしてバイクに傷を付けるのはあまりよろしくない。ライドブッカーをガンモードにして撃つべきか、とも思い始めたその時。

 

「よっ、と!」

「!」

「ギャッ!?」

 

まだ若いであろう少女の声と共に、星のような光弾が狼のような何かを撃ち抜く。何があったのかと様子を確認するために、ブレーキをかけバイクを停止させる。

金髪に、赤い眼。

リボンのついた大きめの三角帽、白いエプロンのついた黒い服。

そして何より竹箒を持ち歩いている。魔法使いのコスプレか何かか、とも思うが、どうやら方向からするに先ほどの光弾は彼女が放ったものらしい。

狼は光弾で伸びているらしく、襲ってくることはないだろう。

そして、金髪の少女が話しかけてくる。

 

「おい、大丈夫かよ?」

「…ああ。バイクに乗っていたら突然狼とは思えない速度で追いかけられて度肝を抜かれていたくらいだ。」

「あーまあ妖怪だからな。にしてもそれがバイクか、香霖の奴が言ってたけど初めて見たぜ。変な見た目してんな」 

 

妖怪?しかもバイクを初めて見た?どうやらここは比較的特殊な環境の世界らしい。別に今となっては慣れたものだが。

 

「というかその服…外来人か、初期地点がこことか付いてないな。」

「外来人?」

「その辺りも説明しなきゃだよな。よし、私について来い!」

 

ひとまず情報は欲しい。ついて行くことにした。

 

「…あ、そうそう。私は霧雨魔理沙!普通の魔法使いだぜ!」

「察しては居たが、魔法使いか……」

「外来人なら初めて会っただろ?」

「いや、お前で2人目だ。」

「マジか…マジで?」

「マジだ」

 

誰かの希望を守る為に戦った、指輪の魔法使いを思い出す。

……今頃アイツ(操真晴人)は何をしてるか…

 

「…で、お前の名前は?」

「俺は…門矢士。……元旅人だ。」

「元?今は違うのか?」

「………ああ。少なくとも当分はな。」

 

これから旅を続けるかどうかは、この際後に回しておく。今は少し、考えたくはない。

そうして案内されたのは、森の出口…というより、俺以外からしてみれば入口付近なのだろう。香霖堂、という店らしい。

 

「おっす香霖!外来人連れてきたぜー!」

「…魔理沙。ドアを蹴って開けるのはやめなさい。」

「…なんだここは、雑貨屋か何かか?」

 

店の中は様々な物が所狭しと雑多に置かれている。中にはよくわからないガラクタも混じってるが、何やら様々な世界の気配を感じるな。

 

「まあ、そんな所かな。ようこそ香霖堂へ…ってそれはバイク!?僕が知っている見た目とは随分違うけど……」

 

そして、この店の店主らしい白い髪に眼鏡をかけた男が出迎える。

マシンディケイダーを見るなり興奮した様子でこっちに話しかけてきた。そんなに珍しいか?………いやまあ珍しいか、こんな見た目のバイクは。

 

「ああ失礼、僕は森近霖之助。この香霖堂の店主だ。」

「門矢士、元旅人だ。それで?この世界は一体何なんだ。妖怪が居るとかバイクが珍しいものだとか聞いたが。」

「…そうだね。説明しようか。」

 

そうして、俺はこの世界のことについて知ることになる。

曰く、ここは全てを受け入れる楽園。名は幻想郷。

外界からは結界で隔絶され、人以外にも妖怪、神、魔法………幻想となったものがここに集まる。

バイクが珍しいのはこの世界の技術水準と幻想郷の性質かららしく、霖之助も見た目だけ知っていて実物は持っていないらしい。

 

「………つまりなんだ、俺は忘れ去られたってことか?」

「…いや、一概にそうとは言えない。稀に君みたいに、外から人が入ってくることがあるんだ。外来人と呼んでいるんだけど、結界の不具合だったり、神隠しだったり、理由は様々だけどね。」

「ま、そう心配すんなよ!外に帰る方法はちゃんとあるからな!」

 

……おい、その煎餅ここにあった物ってことは霖之助のものだろ。勝手に食っていいのか。……霖之助の方を見れば、どうやら明らかに良くないだろうがもう慣れたものとして扱ってる事がわかる。

コイツ海東レベルに図々しいんじゃないか?

 

「…魔理沙の言った通り、博麗神社って所に行けば外に帰して貰えるから。ひとまず帰りたいのならそこを目指すといいよ。一応定住も出来なくはないけど、今はおすすめしないね。何せ幻想郷全体が物騒でね…」

「物騒?」

「ああ、それは…」

 

その時、突然魔理沙が叫ぶ。どうやら外の様子を見ていたらしいが…

 

「おい香霖!また例の変な妖怪が出てきてるぞ!しかもこっちに来てる!」

「…またかい?数が多い方?単体で出てくる方?」

「今回は…どっちもだな!他より強そうなのもわらわら湧いてくる方もどっちもいる!」

「仕方ないな…魔理沙、頼んだよ。」

「ああ!魔理沙さんに任せときなって!」

 

そう言って、魔理沙は何やら小型の道具を持って外に飛び出した。

 

「……物騒ってのは、さっき言ってた変な妖怪か?」

「そうだね。最近出てくるようになって、大抵は人型なんだけど、幻想郷の他の妖怪達みたいにそのまま人、って感じの姿ではなくてね…」

「幸い魔理沙とか、戦えるなら少し面倒とは言え倒すことは出来るからそこまで大事になってはないんだけど。如何せん凶暴でね、基本妖怪はあまり人里の人間を襲わないようにしている決まりがあるのにそれを無視して人里にまで入り込んで暴れる始末で、皆困ってるらしい。外から来たんだろうけど、外にあそこまで妖怪が残ってるとはあまり思えないな…」

「そうか…というか、この世界の奴らはあんな子供でも戦えるのか?」

「まあ妖怪とか居るような所だし、人間でも妖怪と戦える人は戦えるよ。異変もあるしね。」

 

……どうやら先ほどの星型の弾を撃ったりして戦っているらしく、音がかなり聞こえる…などと考えていた時、ふと嫌な予感がする。

………大抵は人型で、そのまま人という感じの見た目ではない。

人を襲い、凶暴。

外から来た。

………まさかとは思うが。そう思いつつ、ドアを少し開け確認する。

 

「あっ!危ないよ、下がっていたほうが…」

「………やっぱりか…!」

 

……そこに居たのは、所謂初級インベス、シカインベスと呼ばれる怪人。

………仮面ライダー鎧武の世界のものだった。

 

「何故この世界にインベスが…?放置をするわけにもいかない、か…」

「なっ、士くん!?」

「は、おま、士!?なんで出てきた!」

 

どうやらここは仮面ライダーが存在しない世界。ならば、俺がこのインベスを呼び寄せた可能性すらある。俺が始末をするべきだろう。

そう思い、俺は懐からマゼンタ色のバックル、ネオディケイドライバーを腰に当てる。すればベルトが展開され、バックルごと腰に巻きついた。俺はネオディケイドライバーのレバーを引き、バックルを展開。腰に掛けられた白いカードケース型のアイテム、ライドブッカーから、1枚のカードを取り出し、前に向ける。

 

「──変身」

『KAMEN RIDE』

 

そして、自らの姿を変える言葉を呟き、

 

『DECADE』

 

20つのライダーズクレストと、10の影が俺の周りに現れる。

影は俺の身体へと重なり、姿を変えていく。

そしていくつものカードが俺の顔に刺されば、身体はマゼンタ色へと変色する。

 

「な…なんだお前、それ!?」

「仮面ライダーディケイド。通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ。」




続きは破壊されました。

・門矢士
本作、そして「仮面ライダーディケイド」の主人公。一応本作ではディケイド期とジオウ期を足して2で割ったみたいなバランスを目指して書いている(実際にそう書けているとは言っていない)。
「やっと旅が終わる」と口でこそ言っているものの、旅を続けるかどうかはあまり気持ちの整理が付いていない。
・霧雨魔理沙
「東方project」側の主人公枠②。①は(続くなら)これから出る。
いつも通りキノコを採集してたらたまたまバイクで爆走してる士と猛追する狼型妖怪に遭遇した。
・森近霖之助
これバイクって言ったけどこの見た目はバイクでいいのかな…
(能力で確認)
バイクなんだ…
・インベスの方々
一応パワーバランス的には幻想郷の少女達で倒せるくらいになっている。幹部級以上になると話が変わってくるかもしれない。
定期的に主人公枠①の方とかに討伐されてる。

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