混ぜるな危険 ―― ア・バオア・クーの悲劇
作者:

原作:機動戦士ガンダム
タグ:ボーイズラブ ガンダム シャア アムロ
宇宙世紀0079、最終決戦の地ア・バオア・クー。爆炎に包まれる要塞の深部で、宿命のライバルであるアムロ・レイとシャア・アズナブルが、ついに生身で対峙する。殺気立つ二人の間に割って入ったのは、シャアの実妹であり、連邦軍の兵士であるセイラ・マスだった。

「ララァの仇」を口にするシャアに対し、セイラは「それはお互い様だ」と一喝。緊迫した空気の中、肉親の情と戦士の矜持が複雑に絡み合う。しかし、ここで戦場の空気を一変させる事態が発生する。二人の会話から、シャアがセイラの兄であることを確信したアムロが、突如として「義弟(おとうと)と呼んでください、義兄さん」とシャアの手を取ったのだ。

あまりにもピュア、かつ厚かましいアムロの提案に、復讐に燃えていたシャアの心は激しく困惑。「なぜ貴様に呼ばれねばならんのだ」と引き気味のシャアに対し、アムロは至って真面目な顔で家族の絆を強調する。あらぬ疑いをかけられ、声を荒らげるセイラ。

戦争の行く末も、人類の革新もどこへやら。宇宙世紀の運命を決めるはずの最終決戦は、一人のニュータイプの「勘違い」と「猛進」によって、極めてシュールな事態へと変貌を遂げるのだった。
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