新世紀エヴァンゲリオン(The Beginning of the End)/(People called it “love”) 作:Yuinagi715
あの時から15年後の西暦2015年、14歳の碇シンジは、別居していた父である特務機関NERVの総司令である碇ゲンドウから突然第3新東京市に呼び出され、汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン初号機のパイロットとなって第3新東京市に襲来する敵、使徒と戦うことを命じられる。当初はゲンドウの命令で、そしてエヴァ零号機のパイロットである綾波レイの負傷を目の当たりにしたためエヴァに乗っていたシンジだが、使徒との戦い、そして戦闘指揮官兼保護者の葛城ミサト、同級生鈴原トウジや相田ケンスケらとの交流で次第に自らの意思でエヴァで戦うようになる。第3、第4使徒を倒し、復帰したレイとともに第5使徒を倒したシンジ。そして新たにドイツから来日したエヴァ弐号機パイロットの惣流・アスカ・ラングレーが仲間に加わった。
米国ネバダ州実験施設。そこには汎用ヒト型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン第4号機の姿があった。数十分後、N²機関搭載の起動実験が行われる。パイロットとして選ばれたのは14歳で母親が存在しない五十嵐カイ少尉と言う人物だった。今現在、着衣室でプラグスーツに着衣中であった。
「Excuse me. Second Lieutenant Kai」
着衣室の扉が開いた。入ってきたのは実験施設の研究員だ。
「What?」
カイ少尉は答えた。
「Regarding Eva No.4, please activate it verbally」
「I know. I’m going now」
「Understand. Good luck」
カイ少尉は着衣室を出て行った。着衣室の前で待ち構えていたのはゼーレのスパイ加持リョウジだった。そして、放送が流れる中、喋り出した。
放送:『Prepare an entry plug. Hurry up』
「よお。カイ少尉」
加持リョウジは言った。
「その呼び方はやめろ。何の用だ」
「4号機の起動実験はうまくいきそうか?」
「わからん」
「自分の目で見たいものだが行かなきゃならないのでね」
「そうか」
「日本で会おうじゃないか。カイ少尉」
そういうと加持リョウジは歩き出して行った。そして第4号機が待つケージへ。
放送:『Second Lieutenant Kai confirmed the entry plug』
放送:『Second Lieutenant Kai, please start』
そして、エントリープラグ。ヘッドセットをつけたカイ少尉が。
「I understand. Let's get started」
深呼吸をし、カイ少尉は目を見開いた。
「やるか。設定言語は……大丈夫そうだな……」
カイ少尉は深く息を吸い込み、言います。
「L.C.L. filling. Start of movement. Start of nerve connection. Release of left-side clothing. Synchronized start」
L.C.L.が充満し、エントリープラグ内の電源が点きます。
「Synchro start」
研究員たちが見守る監視室のモニターには『4.63%』、『59.34%』、『400%』と上昇。研究員たちは『That’s good!』と声が飛び交う中、異変が。エヴァ第4号機の口が開いた。
シンクロ率のモニターには『Can’t be measured』の文字。
研究員A:「What’s going on!?」
研究者B:「The connection with No.4 has been disconnected! The entry plug cannot be forcibly ejected!」
研究者C:「That's way too deep! He's not even human anymore!」
エヴァ第4号機は施設の拘束具をもぎ取り、歩いく。
「……っくそ……」
カイ少尉は周りの様子を伺っていると……第4号機が研究員が多数いるガラス張りの監視室に拳を構えている。
「……っ‼︎…… Forced ejection of the entry plug! Hurry!!」
開かなかったエントリープラグ挿入口が開き、エントリープラグが排出された。
日本行きのヘリの中。
「……ありゃ大惨事だな。数分出るの遅れてたらと考えると背筋が冷えるぞ」
加持リョウジはヘリの中でかなり遠くでもよく見える赤い十字架と黒い煙を見ていった。そこは第4号機暴走により消滅した施設と4号機の跡だった。
「カイ少尉。君の存在は今消されてる。そして今、日本に渡ってるのがエヴァ第3号機だ。4号機も日本に渡る予定だが隠蔽されてる」
「……ゼーレか……」
「勘がいいな相変わらず。ゼーレのシナリオ通りってわけだ」
「…………」
数ヶ月前 月面
「……君がここにくるなんて珍しいな」
「……渚カヲル……」
「どこかで……会ったことだがあったかな?君とは……」
「お前とはあった事がないが『渚カヲル』には何度も出会ってる」
「そうかい。もう行くのかい?」
「ああ。米国でエヴァを待たせてる」
「日本では今第6使徒が出現中だ。急ぎたまえ。カイ少尉。いや、カイ君」
NERV本部第2発令所。そこにはミサトに連れられてやってきた3人のチルドレンがいた。発令所は少しざわついていた。そして待ち受けたいたのはリツコ。その横に見慣れない少年が立っている。プラグスーツの上に深緑のジャケットを羽織っている。
「停電とか色々で疲れているのはわかるけど、少し紹介したい人がいるの。リツコ」
ミサトは一歩下がった。
「紹介するわ。エヴァンゲリオン第四号機正規パイロット、フォースチルドレン五十嵐カイ少尉よ。これから一緒に戦ってもらうわ」
「えっ…… ?第四号機って……」
「なんでここにだ四号機のパイロットがここにいるのよ!幽霊かなんかな訳⁉︎」
「幽霊なんかじゃないわ。精密検査を通しても精神汚染や怪我もなし。奇跡ね」
「何がともあれ、これから一緒に戦ってもらうのよ。カイ君」
ミサトがそういうとカイは一歩出た。
「……やあ。君たちが3人のチルドレンだね。僕はさっきあったように五十嵐カイだ。カイでいい。よろしく」
「……あ、うん。よろしく。僕はシンジでいいよ。カイ君」
「思ったより礼儀正しいわね……調子狂うわ。私は惣流・アスカ・ラングレーよ。赤いのはエースの印よ!」
「あ、アスカ……事故に遭ったばかりなのにそんな……」
「なによバカシンジ!」
アスカは外国から来た共通点から少し張り合いの精神が強く出ているようであった。
「……あなたは、私と同じなの?」
レイが言った。2人の騒ぐ声で完全にかき消されたが、カイの耳に届いた。カイは少しだけ目を見張った後微笑んだ。
「よお葛城。元気してるか?」
「なっ……!加持!あんたあのあとどこ行ってたのよ!」
「いやぁ悪い悪い。俺はこいつと少し交友関係を持っててね。色々任されてるわけさ。そうだ葛城。こいつ、お前の家で泊めてやってくれないか?っていうかすましてやってくれ。」
「だっ⁉︎もう定員オーバーよ!」
「でも碇司令も言ってたぞ?『葛城一佐のマンションに泊めてやれ』ってさ」
「だからて……もう、わかったわよ。なんとかしてみるわ……」
「話が早いな葛城は」
ゼーレ司令官室。そこでは扉の開く音がした後、靴底の音がゆっくり響いた。そして冬月が眉をひそめた。
「まさか本当に現れるとはな」
「……ああ」
ゲンドウの少し離れた目の前で立ち止まったのは目元まで髪が垂れ下がった、包帯で両目覆い被された紺色の高級そうな服を着た男だった。
「……久しぶりだな」
「……碇ゲンドウ。お前はなにを企んでいる……まあいい……少し様子見といこう」
「……そうか。特定の人物との接触は避けろ」
「……わかっている。……それと、我々の目や耳がそこら中にあるということを忘れるな」
男は包帯に手をかけ、少し目を覗かせた。瞳は青に輝いている。そして司令室を後にした。
「相変わらず不気味な男だな。こちらが助かっているのは事実だがな」
ミサトのマンション。インターホンの音が鳴ると玄関にいたのはカッターシャツを着たカイだった。そしてその後ろには加持もいた。
「いらっしゃい。いや、これからはお帰りなさいになるわ……って加持!なんでいるのよ!」
「さっきも言っただろ?俺はこいつを任されてるんだよ。酒持って来たから一緒に飲もうじゃないか」
「加持さん!一緒にご飯食べるの?」
アスカとシンジが顔を出した。
「よぉアスカ。そうさせてもらおう。ほらカイ、あがろうじゃないか」
「ちょっと許可してないわよ!カイ君はシンジ君にお部屋に案内してもらって。ちょっち散らかってるかもだけど」
「いらっしゃい。いや、おかえりカイ君。部屋案内するね」
「ありがとうシンジ君。ただいま。アスカも。ミサトさんも」
「フン。荷物少ないわね。バカシンジは早く夕食作りなさいよ!お腹減ったのよ!」
「わかってるよ。カイ君。こっちだよ」