幼馴染に財布を盗まれたんだが?
「いやいやいや 勇者だぞ俺 お金ないわけじゃねえんだよ マジマジ これ見てくれよ」
「おおん…財布財布…って思って探してたら 財布の代わりに紙がありやがったよ 「財布は私が預かったよ♡」って あいつふざけてるだろ…」
すまんな守衛さん マジ迷惑かけた 幼馴染め……
俺と幼馴染は 日本からここに唐突に異世界転生しちゃったんだよな 最初はずっと大変だったけど どうにかこの世界に馴染めて やべえ魔王を倒したんだが…
「この世界には…絶対的な正義だけでは…生きていけぬ者も…居るのだ…!」
「だからどうした…私達は!…人間は!確かに悪でないと生きていけぬ者も居るだろう!けれど…あなたのやろうとしていた「混沌の世」は…善にも、悪にも…後悔しか残さないだろう?」
「俺達がそれを黙って見過ごせるわけがねえんだよなぁ?あんただって悪魔〜だとか 差別〜だとか…苦労しただろうが、混沌の世界で差別が発生しないなんて…あり得るか? …絶対に起こる むしろ今よりひどくなるだろうな。」
「いい?私達は善じゃない。差別は決して無くなることはない。私達の世界でもそうだったんだから。…でも
あなたにだって 手を差し伸べてくれた人たちがいたでしょ? その人達は 善じゃなかった?救われなかった?」
「決して…救われぬ!我は!我は…止まることなど…できぬのだから…!」
「最期までそれかぁ… もう止まれなかったんだな お疲れさん。」「いつかその魂が 救われますように。」
……
なんであんな奴倒して平和になって真っ先にやることが俺の財布盗むことなんだよ。
「あいつも金は持ってるだろうに…なーに考えてるんだか…つうかどこにいるんやら ……ま、どうせあそこだろうけど…」
俺達がこの世界で初めて 喧嘩した場所…喧嘩した記念の場所〜!って言って だいたい何かあったときあそこに集合するもんな。
さて…行くかぁ…
な〜んか…嫌な予感すんだよなぁ…
「うん アイツは来てそうだね」
私は こんな事すべきじゃないんだろうなぁ… あいつとゆっくり過ごせばいいものを でもしょうがないじゃん? あいつが周りの人を誑かすのが悪いんだよ ムカつく〜〜〜っ!ってなってるのに 気付かないもんね
「ふふ 来たら教えてあげないとなぁ…」
私が この世界に連れてきたんだもんね?
「は〜〜〜…ふふ♡ びっくりするかなぁ?怒るかな?それとも…絶望しちゃうかなぁ?」
私は悪魔だから わる〜い感情でも大歓迎だけど。
どんな事 言われちゃうかな?
「なんで…どうやって連れてきたんだよ…」ってかんじ?
……そもそも 私はこの世界出身だから 余裕なんだけどね
迫害されていた私は 逃れるためにひたすら勉強したんだ。
別の世界の存在に気づいて 貴方に出会って…
随分と 私は貴方に染められた。
「誰…?私に 何の用?」「きみは なんでこんなところにいるの?おかあさんは?」
「私に親なんて居ないよ。ここら辺には最近来たんだ」
「おかあさんも おとうさんもいないの?…ぼくと おなじだね?」
……衝撃だった この世界でも 孤児は無くならないのか
とても発展していた都市が ひどく暗く見えた
「こじいん?があるの!きみもきて!こんなところにいるより ずっといいよ!」
でも…君に連れて行かれてからの日々は すごく良かったよ?
けれどね 私は悪魔なんだ
「好きです!付き合ってください!」「あはは…俺?絶対後悔するからやめとけよ〜…親無しだぜ?」
好かれている君を 許せなかったんだ。ひどい話でしょ?
だから連れてきたんだ この世界に 醜く酷い この世界にね
けど こっちでもあまり変わらなかったね きみは
「王女であるこの私と共に…」「我の番にならぬか…?」
君をよく知らない女どもが 群がってたよね だからさ?
「は〜 いつ来るかな 僕の転移魔法の準備は終わってるんだけどな〜?」
きみを な〜にもない世界に 送ってあげる。そしたら 私も告白しちゃおっかな?付き合ってくださいっ!ってね
嫌がるだろうなぁ…帰せよ!って言われるだろうなぁ…君にはいつも 苦労をかけてばかりだなぁ 私は
「でもさ…悪魔をこんなに好きにさせた君が悪いよね…?」
……私は、貴方が大好きだから。…
貴方は 私のこの姿を…本性を…私の歪んだ愛情を どう思うかな?嫌だろうね。君は正義だもんね。けど…好きだから。……おかあさんや おとうさんみたいに 誰かに奪われたくないから。
私は あなたを 世界から 盗んでいく。
「早く、来てよね?待ってるから。」
ああ きみを監禁して よかった
これで 君は私から離れられないから
ずっと 一緒にいようね♡