ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜 作:クズ吉
2014年10月 兵庫県
10月に入って今日はNリーグ第27節ヴィクトナウス神戸戦だ。
試合はアウェイ御崎スタジアムで行う。
名古屋アハトは前節スワンキング新潟に負けたことにより苦境に立たされている。
ただ2位の浦和も前節負けたことにより2位との勝ち点差はそのままだ。
順位を見ていこう。
1位は俺達名古屋アハトで16勝6分4敗で勝ち点54のまま。
2位以下はこんな感じ。
2位:勝ち点50の浦和
3位:勝ち点49のピエルナ大阪
4位:勝ち点47の鹿島
5位:勝ち点46の川崎
6位:勝ち点43の鳥栖
7位:勝ち点42のSC東京
8位:勝ち点40の神戸
9位:勝ち点38の広島
10位:勝ち点38の柏
ピエルナ大阪と鹿島が前節勝利したことでかなり首位名古屋との勝ち点差を詰めてきている。
浦和との勝ち点差は4と依然として油断ができない状況が続く。
今節は是が非でも勝利が必要だ。
今日の神戸戦、注目選手は…
10番
前世のアビーネジャパンの初招集メンバーで10番をつけていた選手だ。
変幻自在なパスを繰り出すテクニシャン。
前世ではいつの間にかビーチサッカー日本代表選手になっていて驚いた記憶がある。
他の選手は…
この時期のヴィクトナウス神戸といえばブラジル人トリオだろうか。
7番FWペゴノJr
18番FWマヌリーミョス
6番MFシムクイシオ
どの選手も強力だ。
ぎゅっ…
さて俺は今新しいスパイクの紐を結んでウォーミングアップに向かうところだ。
このスパイクは『MIKE』という世界ナンバーワンの売り上げを誇る、アメリカのスポーツメーカーから提供してもらった。
そう、俺はついにスパイクメーカーと契約を交わしたのだ。
7月、俺は名古屋アハトとのプロ契約締結後に数多くのスパイクメーカーからオファーを受けた。
その中から世界三大スパイクメーカーと日本のスパイクメーカー2社くらいに候補を絞り込んではみたものの、結局MIKEが一番契約金が高かったのでMIKEを選んだ。
MIKEの資本力が凄まじいのは知っていたが、まさか16歳の少年に年間7億円もの契約金を支払うとは思わなかった。
それに加えて、俺がゴールした際や大会で優勝した際等にボーナスもついてくるという。
Nリーグカップと全日本サッカー選手権は敗退してしまったので、今季の優勝ボーナスの可能性があるのはNリーグだけなのが残念だが。
ところで7億円+ボーナスというとんでもない契約金だが俺個人の懐には一銭も入らない。
なぜかというとMIKEと契約したのは俺個人ではなく、新しく作った法人だからだ。
7月中旬にはMIKEからオファーを貰っていたが、契約金の金額に驚いた俺は8月初頭に合同会社を設立し、9月下旬にその法人とMIKEで契約を交わした。
法人名は『タイガスポーツマネージメント合同会社』俺の名前にスポーツマネジメントをくっつけたシンプルな名前だ。
MIKEとの契約の契約主体が俺という個人事業主からTSM(タイガスポーツマネジメントの略)という法人になると何が変わるか。
簡単にいえば節税が出来る。芸能人が資産管理会社を作るロジックと同じだ。
TSMは俺の資産管理会社として俺が98%の出資者として実質的なオーナー、父さんと母さんは1%ずつ出資して役員報酬を受け取れる立場にした。
対外的に父さんは契約交渉や資産運用などを、母さんは経理やスケジュールマネジメントなどを担当する。
TSMを株式会社でなく合同会社にした理由は、設立費用が安かったのと、決算公告をしなくていいからだ。
特に決算公告は俺がこれから行う『未来知識によるチート資産運用』の邪魔になる。
俺は前世でサッカー選手を引退した後個人投資家として生きていた。
株の分析を行うときに「あの時この株に投資していれば…」などという妄想をよくしたものだ。
今世で俺はその妄想を現実にする。
現在は2014年10月、直近でも10倍どころではない100倍200倍それ以上の株価上昇をみせる株を俺は知っている。
さらに仮想通貨投資も合わせれば、資産を1万倍以上にすることも可能かもしれない。
株式会社の場合、決算公告を行う義務があり、世間にチート投資で異常に膨れ上がった資産がバレてしまうのが問題だ。
一方で合同会社であれば、一つの会社の株を大量保有報告書に載る程買い漁らない限り、税務署しかその資産を知る機会はない。
だから合同会社を選んだというわけだ。
それとTSMからの役員報酬は俺は受け取らない事にした。
どうせ2年後には海外に行くからその時になるべく手続きが少ない方が良いと思ったからだ。
役員報酬が最初から0円なら海外に送金したり、税金関係で面倒な書類を書いたりする必要もないのだ。
ただ1つ懸念がある。
それはTSMに溜まりに溜まるであろう資産の使い道を、あまり俺は突き詰めて考えてはいないこと。
そもそも2年後に海外に行ったあと再び日本に戻るのか、それとも海外に定住するのか、それすらも決めていない。
だからTSMはとりあえずチートマネーゲームを楽しむために作った側面もあるのだ。
両親に俺が未来人であることがバレないように、バランスよく程々な株もポートフォリオにいれるつもりではいる。
でも今から億単位の金が大きく膨れ上がるのを見るのが楽しみで仕方がないな。
さて話はMIKEとの契約に戻る。
MIKEが年間7億円もの金額を俺に払ってくれる理由。
それが気になったのでMIKEの担当者達に聞いてみたら教えてくれた。
・日本代表のスタメン級であること。
・2014W杯で得点王、最優秀若手選手賞を取ったこと。
・Nリーグ2014で得点王を取る可能性が高いこと。
・マスメディアから取り上げられる回数が多いこと。
・SNSフォロワー数が多く、これからも増加が見込まれること。(9月時点でministudioが1500万、tmitterが1350万)
他にも理由はあるが、主だった理由はこの5つだという。
つまりは俺が世間から注目されていることに価値を感じてくれているようだ。
まぁ当たり前か。注目されない奴にわざわざスポンサーとしてお金は出さないよな。
契約期間は4年で次のW杯までしっかり囲い込まれてしまったが、4年間で7億円×4ではなく1年毎に契約金の更新があるらしい。
活躍できず7億円から減額されることもあれば、大活躍して7億円より増額されることもあるそうだ。
交渉担当の父さんによるとMIKE側は4年間固定で年7億円の契約の形を望んだらしい。
しかし父さんは2年後に俺がヨーロッパのクラブに移籍し、注目度が桁違いに上がるかもしれない事を考慮して報酬を変動する契約の形を望んだ。
交渉の結果は複数のスパイクメーカーからオファーを受けているこちらが有利で、一年ごとの変動制に決まった。
細かいベースアップ条件、ベースダウン条件などは父さんが仕事の合間にMIKEの担当者と詰めてくれた。
それからMIKEからはテレビCMの出演とSNSでの製品のPR投稿も別途依頼された。
どちらもスパイクだけでなく、ジャージ等アパレル商品の宣伝をする可能性があるみたいだ。
詳細は後日企画が固まったら教えてくれるらしい。
MIKEの担当者から全体を通して要望があるか聞かれた際、俺はCMやPR活動で共演したい芸能人がいるので出来たら採用してほしいとお願いした。
俺が共演したい芸能人の名前は『
彼女は俺が前世で推していた、今をときめくキュートな国民的美少女アイドル。
彼女は俺の1歳年上で長崎県出身、とにかく歌が上手い。
その歌の実力はグループでもソロでも発揮され、公共放送の大晦日の歌番組にもこれから何度も出場する。
現在はまだ出してないが、これから出る写真集がこれまた可愛いんだ。
彼女が前世でイケメンバンドマンと付き合っているという報道を見た時は、悔しくて三日三晩へこんだものだ。
今世ではそのイケメンバンドマンと出会う前に彼女といい関係になれたらいいな。
MIKEの担当者達も彼女の存在は知っていたようで「可愛らしいですよね」などと言っていた。
俺の要望が通るかはわからないが、期待して連絡を待とうと思う。
テレビ用CMとSNS用PRの撮影は、俺のオフシーズン期間に1日で一気に出来るように、急ピッチで企画してくれるらしい。
ところで俺は今後スポンサーシップやCM出演といった企業の依頼をMIKE以外は一切受けるつもりはない。
理由は世間のイメージとは違い、本来の俺がとても品行方正とは言えない存在だからだ。
それがバレた時俺は契約した企業からブランドイメージが下がったため違約金を支払えと言われるのを恐れている。
MIKEなら世界的ブランドだし、サッカーで結果を出し続ければ多少のことは許してくれるだろうという勝手な期待。
そして何より、あの巨額の契約金に目がくらんだこと。
それが俺がMIKEを選んだ全てだ。
MIKEとは生涯俺の唯一のスポンサー企業としてうまく付き合わなければならないだろう。
トントンッ
スパイクの調整を終え、試しにリフティングをしてみる。
うん。いい感じ。
MIKEという世界一のスパイクを履いて俺は世界一のサッカー選手を目指す。
まずは神戸戦絶対勝利だ!